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マスター:久生夕貴
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:6人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/04/18


みんなの思い出



オープニング

※このシナリオはエイプリルフールシナリオです。
 オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。


 もしも、こんな世界だったなら。

 皆、幸せでいられたのだろうか。
 皆、笑い合っていられたのだろうか。

 これはもしもの世界。
 夢という儚い幸福とほろ苦さ。
 あなたはどう、過ごしてみますか……?


●大体予想ついてた

 ここは天魔学園久遠ヶ原。
 天魔と人が手を取り合って作られた、まさに理想郷とも言える場所。
 互いに切磋琢磨しながら、ひとときの青春を謳歌するのが彼らの常である。
 一年さくら組。
 低く抑揚のない声音が、ホームルーム中の教室内に響き渡った。
「……と言うわけで、諸君。時は満ちた」
 丁寧に整えられた髪に、細身の銀縁眼鏡。能面のような顔で教壇に立つ男は、何故か執事姿をしている。
「我々さくら組は、近々きなこ組とわらび組との決戦を迎える事となった。各々心してかかるように」
 教師シツジから端的に告げられた『決戦』の二文字。ざわりとした空気が、生徒達の間をすり抜けていった。
「決戦……ねえ」
 給食係のシマイが気怠そうな様子で呟く。
「ああ。そういやきなこ組にはカエデがいるんだねえ……」
 瞳を細めながら、どこか嬉々とした色を浮かべる。
「わかるわよぉシマイちゃん♪ 私もきなことわらびには好みの子がたくさんいるんだからぁ( ^o^)」
 保健係のラックスがデラックスボディをゆさゆさ揺らす。
「(色々な意味で)腕が鳴るとはこの事よねぇ♪」
「でも俺、君と違って奥手だからなあ……」
 だって友達いないし。無視される所を想像したシマイが瞳を潤ませていると、涼やかな響きが耳に届く。

「ふふ……欲しいものを手に入れるためには、”相応の覚悟”が必要ですよ」

 そのあどけない顔に浮ぶ、妖しい笑み。さくら組委員長のクラウンだ。
「あらぁ、全く同感だわクラちゃん♪」
 聞いたラックスが浮き浮きと同調。
「私もいつだって覚悟はできてるんだもの♪」
「ええ、とりあえず何の覚悟かは聞かないでおきましょう」
 クラウンは愉快そうに袖を振ると、クラスメイトを見渡し。
「やるからには最高の宴に。これが私のモットーですのでね」
 猫のような瞳に恍惚の色が惜しげも無く映り込む。

「存分に楽しむとしようじゃありませんか」

 シツジは生徒達の様子に、微かに頷いてみせた。
「君たちの実力は私が一番よくわかっている。私も可能な限りサポートするつもりだ」
 教師の言葉に全員の士気が高まる中、クラウンが問いかける。
「それで。彼らとは何で勝負すると言うのですか」
 その問いに、シツジは眉一つ動かさず口を開いた。

「”誉ちゃん仮装大賞”だ」


●ちょっと何言ってるかわからない


 その頃、一年きなこ組でもホームルームが行われていた。
「……すまないみんな。大変なことになった…!」
 今にも死にそうな顔で教壇に立つのは、天使教師であるミラ。
「はあ? また何やったんだよ……」
 きなこ組委員長のカエデがうんざりした様子で訊く。
「カエデ君…実はだね。我がクラスはこの度、さくら組とわらび組との決戦を行うことになった!」
「さくら組とわらび組だと…? ちょっ…お前それ本気で言ってるのか」
 彼が動揺するのも仕方が無い。さくら組と言えばエリート()揃いの選抜クラス。
 しかも変態(訂正線)変人揃いのわらび組には、最も苦手とする双子の兄マユミがいる。
「まともに戦って僕らが勝てるわけないよね…」
 青ざめながら呟くのは、生き物係のタビト。ミラはがっくりとうなだれて。
「すまない僕が不甲斐ないばかりに……!」
 拳をにぎりしめたまま、わなわなと肩を震わせ叫ぶ。
「やっぱり僕は教師失格だ! 最低だ! ちょっと引きこもっt」
 出ていこうとするミラを、タビトが流れるように捕獲し専用BOX(という名の檻)へシュート。
 そこで低い声音が響き渡る。

「まだ諦めるには早い」

 タビトの視線の先には、一番後ろの席で立ち上がるどう見ても四十路の男。
「バル君……!」
 体育係のバルが、身につけた外套を颯爽と翻す。
「この私がいる以上、お前達を敗北させたりはしない」
 瑠璃の瞳を細めると同時、蒼の閃光と稲妻がはしる。
「私はミラ教諭に忠誠を誓っている。誓いは果たさなければ意味がないからな」
「……そうだね。僕も仲間を信じているよ」
 タビトの言葉にカエデも立ち上がり。
「ああそうだ。ここまで来た以上、逃げるわけにはいかない」
 クラスメイトを見渡し、宣言する。

「この戦い、必ず勝つぞ」


●もう一度言うけど、勝負は仮装

 そして最後は一年わらび組。
「ふふ、計画を実行に移す時が来ました! サキ達が勝ったらきなこ組のいいんちょーを、強制移籍させます!」
 教室に入ってきたナイスバディ教師・サキは開口早々そんなことを口走りやがった。当然ざわめきが起こります。
 ざわ……ざわ……。某ヤンデレ兄貴はマジ顔になりました。
「さくら組ときなこ組と決戦します!」
「で、決戦って一体何をするん? きなこ組を罠に嵌めるのなら、任せとき」
 教師の言葉に《KR(キナコレート)》最強と謳われる留学生ジャスミンドールが口を開いた。
 この留学生、とある一方的な私怨できなこ組(の委員長であるカエデ)を罠に嵌めることを生き甲斐としている。主に靴に画鋲を入れたり、机に牛乳拭いた雑巾を入れるなどである。

「"誉ちゃん仮装大会"なのです!」

「ふむ! 我の出番であるな!(`・ω・´) 」
 胸を張るレーヴェ。漂うイケメンオーラきらきら。正直、殴りたい。
 このレーヴェ、転校時にグ○コ係に就任したが、サキのロリ姿が見たいとわざとグリ○を切らし、左遷されたという経緯を持つ。
「君は普段から仮装しているようなものだろう。今更新鮮さがね……」
 あえてのスルー。キキョウは傍らに目を向けてみると、せっせと和裁をしている学級委員長・マユミが居た。
「……ところで、委員長は裁縫道具を取り出して何をやっているんだい?」
「それは、マユミのサイズやなぁ。マユミが出るなら勝利間違い無しやわぁ……」
 うっとりとしたジャスミンドールの呟き。縫っていたのはまさかの白無垢。だけれど。
「いいえ、私より似合う役者が居ますから」
 そして、マユミは嫋やかな笑みを浮かべる。それはそれは素敵な笑顔を。5人くらい殺れそうな笑顔を。
「ふっふっふー! まぁ内面はどーであれ、うちのクラスは見た目は良い子が揃ってるのです。内面はどーであれ!」
 そして、サキはぱしーんと教卓を弱みノートで叩き。
「この戦い、格の違いってものを見せつけようじゃないですか!」
「ところで、委員長はもう今更として……どうして、サキ先生までカエデ君に固執しているのですか?」
 キキョウの問いにサキはさらりと応える。
「だって、便利そうじゃないですか。パシリとして」

 だめだこいつらはやくなんとかしないと。


●戻って、さくら組

 シツジの統率下、着々と計画が練られていくさくら組。
 その志気の高さは三クラス中随一といっても過言では無い。
 クラスメイトの張り切りぶりを遠巻きに眺めながら、シマイはぼんやりと呟く。
「よく考えたら俺たちのクラスって」
 巻き付けたマフラーの中で、ゆるい笑みを浮かべた。

「まともな格好してるヤツの方が少ないよねえ……」
 
 正論すぎてつらい。


リプレイ本文


●いきなり始まる


 ――世は幕末。混沌の世界。
 互いの正義をぶつけ合い、人々は闘争を繰り返していた。
 この物語は新たな時代を目指す維新士たちの記録である。



 殺伐とした現代に河童の妖精が!!

  ∧ ∧
 ミ´_ゝ`ミy─┛ <僕の名前はハニービーだピョン!
 ひよこ(通称:ディープインパクト)



 現れたのは195cmのトラ猫ハニービー。(着ぐるみから顔だけ出した)ゴーラ(ja8161)が隣に立つ四十半ばの男に語る。
『突然だけどシマイくんは魔法少女だったんだピョン』
 煙草を吹かしながら花の魔法杖を差し出し。
『さぁ、この魔法のステッキを持って【マジカル・ミラクル・スプリング☆デンドロビウムハニーメイクアップ】って唱えるピョン』
「え、それはちょっとさすがに…」
「あ?拒否権なんてお前にあるわけないだろう?」


 こうして、新たな力がまた一つ目覚めたのだった――


 ここで音楽は不穏なものに変わる。
 次に現れるは、黒のロングコートに身を包んだ男。名札には大きく『シツジ総司令』と書かれていて。

『諸君。ミッションだ』
 きっちりと整えられた銀髪に、銀縁眼鏡が鋭く光る。
『これは我々正義の使者にとって、最重要任務と言っていい』
 低くよく通る声が、辺りに響いた。


『花咲レンジャーよ、花見場所を確保せよ!』


 仁義なき感じの音楽が流れる中、ゴーラのナレーションが始まって終わる。

『花咲レンジャーが…桜の木の下で…魔法少女達に………出会ったぁ…』

 正義とはなにか。愛とはなにか。

「エントリーナンバー1番、天魔学園久遠ヶ原一年さくら組」

 それぞれの熱意を胸に、今激闘が幕を開ける!


 テーマ『花咲レンジャーVS魔法少女〜花見場所取り激闘編〜』」





「行くで皆の衆! 最高の桜を総司令に捧げん!」

 舞台は花見会場。
 戦隊ものっぽい音楽が始まり、まばゆい光が舞台を照らす。
 
 一つ 光り輝く日直(ヒーロー)魂
 二つ 不穏な争いは
 三つ 未来を照らすこの太陽が許さへん

「花咲レンジャーサンシャイン参上!」

 ひらりと宙返りしながら現れたのはユーマ(ja6901)。

 ♪人というこの世の花を
  照らしていきたい光よ届け♪

 ウインクしながらびしっと指差し、決めポーズ。※制止5秒

「総司令見たー!? かっこ良く決まったー!!」
 いつアピールするの、今でしょなーう!とばかりに、手をぶんぶんと振り。
 総司令は微かに頬を緩め、手にしたプラカードを大きく掲げる。

 10点 10点 10点 10点 10点


 ♪じゃーんじゃじゃーん♪


 ある時はさくら組の配り係
 ある時は戦場にそびえ立つ一本の木…
 しかして、その正体は

「花咲レンジャー・オレンジ参上!」

 颯爽と風のように現れたのはオミー(ja5823)。

 ♪さらりと髪かきあげ
  得意の流し目今日も決まる♪

「俺のアウルで君に笑顔の花を咲かせてみせるよ…」
「いやぁ〜んオレンジちゃん素敵ぃ〜( ^o^)」
「待って何で視界にフレームインしてきたのラックスちゃn」


 ♪じゃーんじゃじゃーん♪(所々オミーの悲鳴が混じる)


 一つ 省略
 二つ 省略
 三つ 省略

「花咲レンジャーピンク参上よぉ♪( ^o^)」

 ♪はち切れそうなヒーロースーツは
  あたしの愛が溢れた証拠♪

 ここで三人揃ってアクロバティックダンス!

 ♪参上どころか惨状だけど
 不幸な事故は乗り越えるのさ♪

「「だってこの程度で泣いてたら生き残れませんし!!」」

 最後はキメの合体ポーズ☆

「我ら花咲レンジャー、シツジ総司令の為に今!力をひとつに!」※レッドとブルーは風邪で休みました


「そうはいかないのだわ!」


 現れたのは、青薔薇花弁を舞い上がらせるフレイヤ(ja0715)。
「誰だお前は!」
 彼女はにっこりと微笑みその名を告げる。


TAKE1
「ふふっ、我が名はたしょ」

TAKE2
「ふふっ、我が名はたそぎゃ」

TAKE3
「ふふっ、我がにゃは」

「な、なにぃ!? 君は伝説のたこ た そが れの魔女!」
「なんやて、そこにいるのがたしょたそぎゃれれれの魔女か!」

 レンジャーが唖然となる中、歌と音楽が始まる。

 ♪そうですわたしがtsgrの魔女
  フレイヤ様ですおいよしこってよぶな♪

「出席名簿に書いてある田中って名前は世を忍ぶ仮ネームなんでそこんとこシクヨロ!」
 ばーんとピンクを指さし。
「ラックスちゃんは親友だと思ってるのだわ! 主に腐ってる的な意味で!」
「よしこちゃん……っ!」
「おいだからその名はやめろくだs」


 =┌(┌ ^o^)┐=┌(┌ ^o^)┐


 ☆★きらきらきらりん★☆


 花咲レンジャーの前に立ちはだかったのは、宿敵『魔法少女★フラワー’S』(Sが大文字なのは誤植ではない)
 色とりどりのスポットを浴び、少女達は次々に繰り出してくる。


「テーマは純潔…そして友情と信頼!」
 薄桃色のふりふり衣装を身につけたキラ(ja7600)登場。くるりと回ってステッキ一振り。
「魔法少女フリージアでーすっ!」

 ♪キラリ☆と光るあざといウィンク
  少女と呼ぶには微妙な…って言った奴後で校舎裏ね(笑顔)♪

「花見の席はあんたらに渡すわけにはいかない!」
「出たなフリージア! 俺らはそう簡単に負けへんで!」
 にやりと笑むユーマに異界の呼び手(にゅるんにゅるん)使用。
「え、ちょ、待ってまだ早すぎる思うn」
 キラは茶目っ気たっぷりにウィンク★

「信じる仲間がいるかぎり、魔法少女は必ず勝つ!」
 

 ☆★きらきらきらりん★☆(所々ユーマの悲鳴///が混じる)
 

「本当の妾はせくしーだいなまいつばでぃ…この姿は世を忍ぶ仮の姿!」
 ばーんと仁王立ちする姿は、まごう事なきつるぺたボディ。
「魔法少女リザッチ(jb5765)とは妾のことよ!」

 ♪ふりふり衣装はわらわの普段着
  合い言葉はこのロリBBA本気である♪

「ふっ、リザちゃん…君のような可憐な少女と敵として対峙するのが残念だよ」
 アンニュイに微笑むオミーにまがおで一言。
「妾の使命は全てをゴスロリに染めること」
「ぇ」
「さあ、観念してお主らもこの衣装を纏うのじゃ!」
「待って、色々おかs」

「妾が”正義”をこの世に知らしめるは今ぞ!」
 

 ☆★きらきらきらりん★☆


 花咲レンジャー達は何とか魔の手から逃れながらも、苦悩していた。
「くっ…宿敵と言えど、可愛いお嬢さん達に手荒な真似はできn」

 (゜д゜)

 固まるオミーとユーマの視線の先。
 現れたのは195センチのトラ猫マスコットを引き連れた――

『さあ、デンドロビウムハニー(笑)その力で花見席を確保するんだピョン!』

 ハニービーゴーラの(強制)命令で、ミニスカ姿のシマイが登場!

「我が侭な貴婦人デンドロビウムハニー見参!(死んだ目)」

 ♪光り輝く絶対領域
  脇と腹筋ちらみせあざとい蠱惑的☆♪

 星の輝きをシマイに施しゴーラはサムズアップ。

『(物理的に)輝いてるピョン! Dハニーキレてるキレてるピョン!』

「「おまわりさんこの人です」」


 だがしかし、本番はこれからだった。


「おっと、この場所は俺達がもらったぜ!」
 ブルーシートばさぁしたオミーは、座布団を敷きシツジを誘導。
「総司令のお手を煩わせるまでもありません」
 ユーマも二枚座布団を敷いてラックスに目配せ。
「ラックスちゃんここは(主に自分たちが)危険や!ここで俺らの活躍見とってな!」
「あらぁ、悪いわねえ♪」
「と言うわけで悪いなシマ太。このブルーシートは5人(内二人分はラックス)乗りなんだ」
 オミーの言葉にゴーラは、ふっと笑みを浮かべる。
『僕達の仲間がこれだけだと思ったら大間違いだピョン!』


 突然、どこからか響く声。


「ふふ…お待たせしましたね」


「あ、あれは…」
 唖然となるユーマの隣でオミーは悟ったように。
「フッ…あなたが出てくるとはね」

 派手な音楽と共に最後の魔法少女が現れる!

 リザッチが手作りしたえんじ色のフリルドレスを身に纏い、
 オミーがこっそり持参したうさみみカチューシャを装備し、
 キラが笑顔で差し出したもこもこパンツを着用。

「本気には本気で応える。それが私の美学です」

 さらにもこもこしっぽともこもこブーツを装備し、
 目尻に紅を入れた瞳にはきらきらと星が映り込み、
 フリルが施された袖を振るえば花びらが舞う。

 浮かべるは、妖艶な微笑。

「さ…さすがはいいんちょ! あざといが何かを熟知しているのだわ!」
「なんだろね…この負けた感!」
 フレイヤとキラがぐぬぬとなる隣ではオミーがカメラ片手に倒れている。
「だめだおれにはとても直視できるものではない」
 歩くたびに、ほよっほよっと音が鳴る。
「ぐああ音でも攻撃してくるとは恐るべし魔法少女クララあああ!!」
「オミさん今すぐ耳聞こえんようにしてあげよか?(^ω^)」
「待てユーマこれは何かの陰謀n」


 ※しばらくお待ちください※


「ふっ…仲間割れを狙ってくるとはさすが宿敵容赦ねえな…」
 なぜかぼろぼろになったオミーが魔法少女を見据える。
『さあ、魔法少女たちよ花咲レンジャーをぶちのめすのだピョン!』
 ハニービーの号令でフレイヤが颯爽と動く。
「私は電子の海(いんたーねっつ)を素潜りするハンター(ねらー)だから知ってるわ。新入社員の花見場所取りってのはね、戦争なんやで!」
「同感だねフレイヤちゃん。ユーマ、ここは俺に任せて先に行け!」
 フレイヤはマジカルステッキをくるくると回し。
「魔法少女の力受けてみるがいいわ!」

 ♪拳を固く握りしめろ
  脇締め込めるは日頃のアレソレ
  相手の腹へねじり込め!♪

「必殺魔法腹パン(物理)!」

 >>いともたやすく行われるえげつない行為!<<

 普通に右ストーレトを受けオミーは気絶。
「別に日頃の恨みとかそんなの全然込めてません。ホントホントマジでマジで(棒)」
「うわあオレンジの犠牲は忘れへーん!」
 逃走するユーマを煙草ふかしながら眺めていたハニービーは舞台中央へ移動。

『魔法少女が危ないピョン!ここは変身だピョン!』※危ないのは花咲レンジャーです


 \カッ/


 ハニービーは魔法少女にへんしんした!

「あ、あれは……!伝説のデンドロビウムホワイトハニー!!」
 愕然となったユーマの視線先。
 そこに立っていたのは、シマイと色違いの純白衣装を着たゴーラ。
 輝く絶対領域、ちらみせ脇と腹筋もちゃんとお揃い。
 シマイと二人で渾身の決めポーズ。

『ふたりはおじキャラ☆』

 おっさん二人(内一人は死んだ目)が奏でる夢のハーモニー。
 それを見た花咲レンジャーは思った。


 だめだ色んな意味でまったく勝てる気がしない。


「け…けど俺も総司令のために負けるわけにはいかへん!」
 頑張るユーマの前に立ちはだかるはキラとリザッチ。
「さあ、覚悟するんだよ!」
 キラが呼び出したにゅるんにゅるんをユーマはひらりとかわしながら。
「甘いな、二度も同じ手は食わへんで!」
「そっちこそ甘いのう!」
 ユーマがかわすことを予測していたリザッチが忍法紙芝居を発動。
「ちょ、うわああああ」
「着用拒否する悪い子はおしおきじゃ!」


 ☆○o。ゴスロリっ娘になぁ〜れ。o○☆






「えっ…これが…俺……?」

 変わり果てた自分の姿にユーマは唖然となる。
 彼が着ているのは、オレンジ色の花弁モチーフにしたミニスカ衣装。
「妾の手作り衣装じゃ。光栄に思うがよい」
 煌めくサラ髪、メイクもばっちり。
 リザッチによって生足や肩に塗られたドーランで透明感を演出。

「サンシャインプリズムパワー…? ねぇクララ、私輝いてる…?///」

「ええ、よく似合っていますよ」
 満足そうに微笑むクララは、混乱中のユーマを袖でふわりと包みこむ。
「あなたは今日から魔法少女サンシャインです」
「えっ…ちゃうねん俺はヒーロー…いや今日から魔法少女や…!」
 意識を取り戻したオミーが悔しそうに。
「くそっ、ユーマまでうらやまs……取り込まれたか!」
 このままでは終われない。オミーは立ち上がり魔法少女たちに宣言する。
「俺はまだ倒れてはいない。受けて立ちますぜ!」

「いい覚悟です」
 クララとキラがにこやかにオミーへ迫る。
「その心意気に応えてうちらも全力でお相手するよ!」
 突如キラはクララを抱っこして見せびらかす。

「このふわもこに耐えられるかな!」
「くっ…何という卑劣な精神攻撃っ!」

 ほよっほよっ

「だが俺は絶対にあきらmやっぱ無理だったわごめん」

 0.1秒で諦めたオミーを光が包み込んだ!




 \\カッ//





「やだ……これが…俺…?///」

 オミーが身につけているのは、ゴシック風シックなロングスカート。レースのヴェール付カクテル帽には桜の花弁があしらわれている。
「深めに入れたスリットがポイントじゃ」
 満足そうにリザッチがうなずく。スカートの切り込みから見えるガーターベルトがこだわりの深さを演出。
「あらぁ、みんな可愛くなったわねえ♪」
 ラックスもいつの間にか、乙女心直撃ピンクフリル満載甘ロリ系ワンピース@リザッチプロデュースに着替えている。

「ああ、うんなんかもうそんな感じでいいんじゃないかな」

 唯一の台詞を喋ったシマイは魔法のステッキをぶんぶん。
 その動きにあわせてゴーラが星の輝き使用。

『さあ、みんなで力を合わせるんだピョン!』

「皆の者、妾とともに輝くのじゃ!」
 リザッチが舞台で華麗に舞い。
「必殺―!心に曇り一つない、純粋な光―!」
 キラがトワイライトぺかー。
「私の輝き、目に焼き付けるがいいのだわ!」
 フレイヤが中二病の輝きを放ち。
「俺は桜を、最高の桜を咲かせてみせる…!」
 ミニスカユーマが光の弾を飛ばすと、一気に光があふれ出す。
「届け俺の…皆の光!」
 クララが微笑みながら袖を振り。
「そう、私たちは共に桜を愛する者同士」
 ドレス姿のまま仁王立ちしたオミーが叫んだ。


「心を一つに花を咲かせますわ!」






「素晴らしい」

 誉ちゃんはたった一言、そう呟いた。
 舞台に溢れる満開の桜。
 ひらひらと舞う花びらの下で、魔法少女達は互いに微笑みあっている。
 その様子を惚けたように眺め。
「全ての道は魔法少女に通ず……物事の真理を見せつけられたと言うものだ」
 手元の採点用紙には、最高得点に近い数字が書き込まれていた。



 そして――


 後日。
 さくら組の教室で、ゴーラは記念写真を見て死んだ目をしていた。
「この脚本書いた奴後で体育館裏な…」
 同じく死んだ目をしたシマイの隣では、フレイヤとラックスが腐った話に花を咲かせている。
 キラとオミーは次に委員長に着せる衣装について真剣に話し合い。
 リザッチはシツジにもゴスロリ衣装を着せようとして職員室に呼び出されていた。
「ふふ…結局決着は持ち越しとなりましたね」
 わらび組演技の際に起きた不幸な事故により、膨大なチェックデータが消失。
 最終的に引き分けになってしまったのだ。
 ユーマは大会と花見を思い出しながら。

「まあ色々あったけど…楽しかったからええかな!」

 教卓に飾られた花水木を、嬉しそうに見つめるのだった。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:6人

今生に笑福の幸紡ぎ・
フレイヤ(ja0715)

卒業 女 ダアト
JOKER of JOKER・
加倉 一臣(ja5823)

卒業 男 インフィルトレイター
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
撃退士・
雨宮 祈羅(ja7600)

卒業 女 ダアト
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
その名に敬意を示す・
リザベート・ザヴィアー(jb5765)

卒業 女 ダアト