.


マスター:ガンマ
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
形態:
参加人数:50人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/08/15


みんなの思い出



オープニング

●教師(元撃退士)とパン屋(元撃退士)@電話なう
「……おいおい、俺の誕生日は7月13日だぜ?」
『そう言うなって棄棄。越南で天魔ぶっ殺しまくってきた仲でしょ? 細かい事ぁ気にすんなってお前さんの口癖でしょうが』
「そうだけどもヨ……」
『で、楽しく先生してんの?』
「まぁな。可愛い生徒に囲まれてリア充してまっせ。こないだだって――」
『あーあーストップストップ。お前の生徒ノロケ話は軽く3時間越えるからまた今度にして。もしくはメール』
「チッ、パン屋っつーのはそんなに忙しいのかよ」
『てめえパン屋ナメんなよ肺にイースト菌つめて殺すぞ』
「へいへい。んじゃボチボチ切るわ。教師も中々に忙しくってね」
『ハイヨー。お元気で。誕生日おめでとうございました』
「おめあり。お前も元気で。んじゃな〜」

 ピッ。
 つーっ。つーっ。

●2回目であり、37回目
「そーゆーワケで諸君。俺の友人で元撃退士で今はパン屋やってる奴から大量のアンパンが送られてきたんだ」
 とある教室。集めた生徒を前に、教師の棄棄が「ウム」と頷いた。その周囲にはダンボールに詰められた大量の――大量の――アンパン。アンパンアンパンアンパンアンパン。
「ホラ、7月に俺の誕生日があったんだけどさ。それで。『生徒と一緒に食べなはれ』って」
 そう言う訳で。
「一緒にアンパン食いまくろうぜ諸君! 食べ放題やぞ! 踊り食いやぞ! やったね!!」

 さぁ、アンパンに溺れませう。


リプレイ本文

●美味しい時間を始めよう
 ふわり、教室に満ちていたのは甘い香りだった。その正体は大量の段ボールに詰められたアンパンである。
「美味しくても、さ。ものには限度ってものがあると思うんだよね……」
「しかしまあ、タダで好きなだけ食べられるんだから色々な意味で美味しいよね」
 苦笑を浮かべる鈴森 なずな(ja0367)に、ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)は快活に笑いながらアンパンを二つ手に取った。一つはなずなに、一つは自分に。
「……アンパン食べたかっただけですしおすし!」
 アンパンをもぐもぐ七種 戒(ja1267)が言う。ポーカーフェイス。アンパンを食べに来ただけという全力のポーカーフェイス。
「諸君〜ご飯の前にちゃんと手ぇ洗ったか〜?」
 教卓に座して生徒達を見渡しそんな言葉。アンパンをもぐもぐしている棄棄。の、周りに集まる生徒。
「棄棄先生、お誕生日おめでとうございます!」
「おめでとうございます。それからアンパンもありがとうございます」
 お祭り騒ぎ好きとしては祝わぬ術は無いだろうとニッコリ微笑む神林 智(ja0459)、薄い表情ながらもしっかり思いを告げる田村 ケイ(ja0582)。
「先生、おめでとうございます。御歳は伺いませんが、何時までもお元気でいらして下されば」
「センセ誕生日おめでとー! 今年も祝えて嬉しいのだ!!」
 柊 朔哉(ja2302)が丁寧に頭を下げ、ギィネシアヌ(ja5565)が腰に手を添え胸を張る。ギィネシアヌの姿は棄棄を真似た服装――即ち軍服とアオザイを足して二で割ったような服に、迷彩マフラー。髪は三つ編み、ノンラーから垂れた飾り布で片目を隠して。どれもこれも、ステキなセンセに普段貰ってるあいらぶゆうをどうにかして返したくって。
「お〜うありがとよケイ、智、朔哉、山ギたん! 因みに37になりました。アンパンは好きなだけ食べなはれ。そんで山ギたん! 似合ってるぜ、流石俺の生徒だな!」
 祝いの言葉にスカーフェイスを笑ませて棄棄は4人を見渡した。まとめてもふっちゃる、と四人を抱き寄せはぐはぐぎゅっぎゅイイコイイコもふもふもふ。だ〜いすきよ。
 そんな様子を少し離れた所から微笑ましく眺めていたのは強羅 龍仁(ja8161)。棄棄と目が合った。ので、軽く会釈をして。
「あれから1年か……色々あったな」
「そ〜だよありまくりだよ。でもまぁ今、『楽しい』って思えるからよ! それは凄く幸せな事だと思うんだ。だからたっちゃん、お前もこっちゃこい。撫でさせろ」
「…… !?」
「可愛いから撫でさせろ。くまなくもふらせろ。俺様の誕生日祝いに貴様の肉体を寄越すが良いフハハハハ」
「いやあの……」
 返事に詰まる龍仁だったが。ドン、と圧倒的存在感を放つ一つの影が現れて。
「棄棄先生のお誕生日――それはおめでたいですわね。ぜひともお祝いしなければいけませんわ!
 というわけで、『久遠ヶ原の毒りんご姉妹』華麗に参上! ですわ」
 金の髪をブワァと靡かせドヤァと現れたクリスティーナ アップルトン(ja9941)。何故かクリスティーナ・カーティスも傍で左右対称な感じでポーズを決めている。ダブルクリスティーナ。以降は前者をアップルトン、後者をカーティスと表記する事にするね。
「天呼ぶ地呼ぶ人が呼ぶ、ボクを呼ぶ声がする! そう、ボク参上!」
 目を引く大きな声が更に一つ。ちゃっかりダブルクリスティーナに混ざってバーンとポーズを決めているイリス・レイバルド(jb0442)だ。
「棄棄先生はあんまり知らないけどー細かいことはいいんだよ!」
「い〜のかな……先生だけど、ぶっちゃけ面識ねぇーんですけど。でもお祝い事だしいっちょ盛り上がっちゃいましょうかね♪」
「そーそー! 盛り上げてお祝いしよー! ハッピバースデーやふー!」
 ぴょんぴょん跳ねるイリスに、藤井 雪彦(jb4731)も釣られる様にお祝いムードへ。
「ワふー、おめでとうございますっ。なのですワっ!」
「お〜、お誕生日のお祝いですか。それはとってもめでたいのですよっ」
「楽しんでいきましょう!」
 釣られる様にその2。ミリオール=アステローザ(jb2746)は『先生の誕生日を祝う』という行為も相俟ってテンション上昇中だ。オルタ・サンシトゥ(jb2790)もニコーと笑って祝いの言葉を。そんな『今日』を、パーティを盛り上げようと由野宮 雅(ja4909)はエイエイオー。
 ありがとうな、と棄棄の言葉と笑顔と。その周りの生徒達と――「凄い量やなぁ」なんてやや離れた位置にて宇田川 千鶴(ja1613)が思わず口にした。
「先生の人徳やね」
「ですね〜。凄い量です。アンパンも凄い量ですけど」
 彼女の隣でいつものにこにこ笑みを浮かべた石田 神楽(ja4485)が同意の言葉を示した。
「なんとも先生らしいお祝い風景ですね」
 そこかしこに溢れている笑顔。夜来野 遥久(ja6843)が表情に浮かべているのもその内の一つだ。
 見渡す光景。ふむふむ、とオルタは頷き。
「確かお誕生日ではケーキとかの甘いお菓子が振る舞われるんですよね。楽しみですよー! ……って、えとえと、あんぱんでお祝いするのですか!?」
「ザッツライトその通りだ」
「でもでも、棄棄先生が今日の主役です。精一杯お祝いしますよー!!」
「おう、オルタも楽しんでいけよな!」
 棄棄がもふりと彼女の頭を撫でて。さぁ、宴の始まり始まり。

●プレゼントフォーユー!
「せんせ〜、おたんじょうび、おめでと〜ございますぅ〜」
「お誕生日おめでとうございまーすっ!」
「先生、スペシャルティーをどうぞ」
 揃った『おめでとう』の気持ち。クレヨンで『おたんじょうび おめでとうございます』と書かれた手作りバースデーカードに花束を手渡したのは深森 木葉(jb1711)。テッポウユリの花弁の栞に、プラスチックを加工してそう見えるように作ったクリソベリル結晶がついた髪ゴムを渡すのは紀浦 梓遠(ja8860)。液体の重さを利用してオレンジ・桃・紅茶の琥珀と色の段差を作り出したスペシャルティー(ライムとペパーミントを添えてトロピカル風味)を差し出すのは沙 月子(ja1773)。
「それ、誕生花と誕生石。栞は頑張って手作りしてみたよ」
 梓遠がにへらーと笑みを浮かべ説明を付け加える。そんな彼を、そして二人をもふーっと撫でるのは棄棄だ。
「木葉! 梓遠! 月子! ありがとうな可愛い生徒よ」
「可愛くないですー」
 むしゅーとむくれる梓遠だが、「あざといな梓遠流石あざとい!」と余計棄棄に撫でくり回されたのであった。髪の毛もっしゃもしゃ。苦笑を浮かべて、梓遠はデジカメを構えながら。
「これからもよろしくお願いします、先生」
「おうよ! よろしくしてやろう」
 ピースサインで、シャッターパチリ。
 お祝いのムード。皆と楽しくお祝い出来ればな、と牧野 穂鳥(ja2029)はそわそわ。月子特製スペシャルティーを味わっていた棄棄が気付いて「よう穂鳥ちゃん」と手を振ったので、先ずは頭を下げてから。来年もお祝いできますようにと願いを言外に込めて。
「お誕生日おめでとうございます。今年も棄棄先生のお誕生日を祝うことができて、嬉しく思います。これからの一年も、私たちの素敵な先生でいてください」
「葉葉センセ、お誕生日おめでとうございます。……ずっとステキなセンセでいてくださいね」
 更に棄棄の傍で彼を上目に見詰めるのは山里赤薔薇(jb4090)。
「おう、二人共。任せとけ、俺はずっと俺さ、揺るぎねぇ。ありがとよ!」
 伸ばす両手を二人ずつ。優しく撫でる髪。その手の感触を感じつつ、あんぱんと言えば牛乳という訳で赤薔薇は牛乳をそっと差し出した。
「私が丹精込めて『鍛えた』牛乳です。美味しく飲んで下さいね」
「牛乳なら大好きだぜ! 赤薔薇ちゃんも一杯飲んでおっきくなれよ〜」
 と言う訳で。穂鳥も冷たい牛乳を持参していたしていたので、折角なので棄棄と一緒にラッパ飲み。
 ぶはぁ。牛乳最高や。そんな棄棄の袖を、八角 日和(ja4931)がちょちょいと引っ張って。
「せんせー。お誕生日おめでとうございま……した。当日は何も用意できなかったから、つまらないモノですど」
 はい、プレゼント。手渡すのは、シンプルな柄のフェイスタオル。リボンが巻かれており、そこに差し込む様にテッポウユリの花が一輪添えられている
「ちなみに、添えてあるテッポウユリは7月13日の誕生花です」
「らしいな! さっきは栞を貰ったぜ。ありがとうな!」
 からから笑う。そんな彼に日和がフェイスタオルを渡した理由は――『先生が感動して泣いちゃってもいいように』ってのは内緒話。包装がリボンを巻いただけなのもその場ですぐ使えるように。ユリのにおいを「いいにおいだー」とふんすふんすしている棄棄をデジカメで記念撮影、ぱちり。
「お誕生日おめでとうございます」
 礼野 智美(ja3600)が凛とお辞儀を捧げる。彼女の傍には幼い少年――智美の義弟、礼野 明日夢(jb5590)が。彼は辺りを見渡しちょっと目を丸くしていた。たくさんの人。それも、初等部から大学部まで。
 思い返すのはこの場に己を誘った姉の言葉。「棄棄先生の誕生日祝いがあるそうだから一緒に行かないか?」と。なんでも、棄棄を祝うと同時に義弟が名物先生にあった事がないから連れて行こう、という思惑もあったようで。
 ありがとさん、と智美に礼を返す棄棄。良く名を耳にする彼。実際に会うのは今日で初めてだ。なんでも、彼が担当する任務は実に様々らしいが――それは一先ず置いておこう。目が合ったので、小さくお辞儀。
「慕われているんですねぇ」
 見かけはちょっと、下手な悪魔より怖いけど。そんな言葉は飲みこんだ明日夢の頭にもふっと置かれる棄棄の手。もふもふナデナデいいこいいこしながら智美へと。
「弟さん?」
「はい。義弟です。名前は、礼野明日夢」
「明日夢です。よろしくお願いします」
「おうよ、よろしゅ!」
 智美の紹介に会釈をする明日夢、微笑む棄棄。智美はそんな教師に花束を贈った。向日葵と、赤と白の百日紅を合わせたもの。太陽の光と色鮮やかに咲き続ける花。
「奇麗だな。俺ぁ花が好きだぜ」
「棄棄先生」
「なんだい智美ちゃん」
「……どうか、長生きして下さいね」
「あったりまえだろ、ははははは」
 なんて、まるで冗談の様に笑い飛ばすけれど。棄棄は自分で分かっている。多分自分はあと10年も生きられない。それほどまでに酷使し続けた身体はボロボロで。だからこそ今日を全力で生きるのだ。そして、『ボロボロになる』子供達を無くす為に、彼は『教師』であり続けるのだ。
 しんみり悲しいはガラじゃない。
 馬鹿騒ぎぐらいが良い。目を遣った、先で。
「わふー! 誕生日パーティーで御座る!」
 大いに盛り上げるで御座る、と嬉しそう〜な静馬 源一(jb2368)がババーンと机の上に乗って。その両手にはどこからともなくマラカス。口にはアンパン。
「わははは〜! 1番、静馬! 踊りますで御座る〜! 場を盛り上がらせるなら自分にお任せで御座る! う〜♪ わうっ! 棄棄てんてー! お誕生日おめでとなので御座る〜! わう〜♪」
 パーティーであれば余興は必須、という訳で。マラカスしゃかしゃか、全身全霊滅茶苦茶ハチャメチャに踊りまくる。わっしょいわっしょい。楽しいなぁ。皆が楽しそうで、その雰囲気に酔っちゃって。笑い上戸というやつだ。楽しいんだから、仕方ない。棄棄の実際の誕生日こそ過ぎているが、そういうのは! 気にしたら負け! 楽しければいいのだ!

●スーパーアンパンタイム
 そんなこんなを、龍仁は和やかな目で見守っていた。が。そうだ肝心の事を言いそびれていた。
「だよな、俺まだたっちゃんから『おめでとう』って言われてないもん」
「!? ……い、居たのか」
 いつのまに。真横に居ました。棄棄が。ビックリした。気を取り直し。
「今日はお招きありがとうだろうか? 誕生日おめでとうだ。大したものでなくて済まないが……」
 手渡すのは手作りアンパン。猫の手の形で、肉球と手の部分にはそれぞれ別々の餡が入っている特別製だ。
「ぬおお! すげぇ! 美味しそう! 頂きます!」
「ハシャぐのもいいがほどほどにしないとだぞ」
 早速かぶり付いた棄棄に目を細めつ、「喉は詰まらせないでくれよ」と龍仁は飲み物を差し出した。棄棄がそれを飲んだ。一瞬表情が固まった。でもごっくんした。
「これ……」
「……ん? 青汁だったか? 体にいいぞ?」
「他の……何かありますか……」
「ホットの紅茶ならあるが」
「ください」
「暑い日には熱い飲み物を飲むのは良いんだ」
「なにこれ超熱い」
「……あ……」
「ゆるさん^^」
「あ アー!!!」
 ぽんぽんをもちもちされました。そんな現在進行形ぽんもち渦中、アップルトンが棄棄の下にやって来る。
「棄棄先生、遅くなりましたけれど、お誕生日おめでとうございます。もうすぐ進級試験ですわね。先生も試験の準備をがんばるのですわ」
「おめありさん。まぁそれも教師のやるべき事さ、任せとけ」
「それにしても、すごい量のあんぱんですわね」
 アップルトンは早速その手にアンパンを持ちながら。
「あんぱんには、やはりコーヒー牛乳ですわね」
 コーヒー牛乳をお伴に、アンパンもぐもぐ。隣ではカーティスも無表情で黙々とアンパンをもぐもぐしている。ので、
「あら、クリスティーナさん」
「む。クリスティーナか」
「一緒にコーヒー牛乳はいかがです?」
「コーヒー牛乳か。知っているぞ。あれは実に良く出来た飲み物だ。有難く頂こう」
 もぐもぐ、ごくごく。
(あんまり食べると太ってしまいますわ……)
 アップルトンが密かにそんな事を思ったのはここだけの話。乙女は色々大変なのだ。
 そんな最中、喧騒の間から歌が聞こえる。それもヘビメタ風な曲調で。なずなだった。


 Oh……ANPAN……
 君の肌はbaby……Oh year……
 触れるとそよぐね ride on air……

 ジャンジャジャジャーン

 フンフフンフンフンフフーン

 Oh……ANPAN……
 君の心(なかみ)はsweet&honey……
 僕の心はbitter road……

 ジャンジャジャジャーン

 フンフフンフンフンフフーン

 さぁ、進もう
 さぁ、食べよう
 僕達には、君(ANPAN)が、必要なのさ

 作詞作曲/鈴森 なずな


 あふるるアンパンに対する思い。THEあんぱんソング。
(私何してるんだろ……
 疲れてるのかな……
 なんでアンパン食べて歌おうとしてるのかな……
 どう考えても黒歴史だよこれ……)
 って1時間ぐらい後に思うんですが、それはまた別のお話。

 智美がこの場を訪れた理由は棄棄を祝う為だけではない。アンパン。友人曰く、『すっごく美味しかった!』との事で。食べて見たくなったのだ。
「牛乳とが一番合いますね」
 購買部のより美味しいかも、と言う明日夢を隣に、一緒にもぐもぐ。桜湯用の塩漬け桜花も持ってきた。これを餡に散らせば、桜アンパンのできあがり。
「それにしても、アンパン美味しいなぁ……」
「あんぱんには、牛乳ですぅ〜」
 小食なりに頑張って、ハムスターの如くもさもさ食べている日和。傍らでは木葉が、マイボトルに入れてきた牛乳を一口。アンパンは小さくちぎって口の中へ。ほっこり、甘さに包まれ見守るのは賑やかな風景だ。穂鳥も微笑みを浮かべ、少しずつアンパンを食べながら皆を眺めている。先生にも、誰の記憶にも楽しい思い出として残る日になればいい、と。
「美味しいのは良いんだけど、パンばっかりだと喉は乾くし、なにより飽きちゃうからね。飲み物は色々と用意してきたから、そっちで変化を、かな」
 水、牛乳、エスプレッソコーヒー、紅茶、ジュースetc。口直しの飲み物を大量に用意したソフィアはマイペースにまったりのんびりアンパンを楽しんでいた。イタリア出身のソフィアにはアンパンとは馴染みの無いものだが、こういうのもいいものだ。でも食べすぎ注意。程々にしておかないとね!
 そんなソフィアとは対照的に。
「……ん。食べ放題と。聞いて。食費を。浮かせる為に。来た。身体が。アンパンに。埋まる事が。出来る位。あるね」
 大量の大量の。見事だ。涎が出てくる。光纏し『やたらとお腹が空く状態』となった最上 憐(jb1522)は徐にアンパンを手にとって……一心不乱。
「……ん。おかわり。おかわり。どんどん。バシバシ。おかわり」
 例え教室が爆発しようとも。敵天魔が乱入して来ようとも。
 憐の最優先事項は『食す事』。只管々々食べ物を胃に収めていく事。その食べっぷりは棄棄が目を丸くする程。
「良く食うなぁ。美味いか?」
「……ん。あんこは。カレーに。近い。食感。つまり。アンパンも飲み物?」
「うん。飲める物は全部飲み物だね!」
「……ん。先生。そう言えば。誕生日。おめでとう。とりあえず。カレーパンを。進呈」
「久遠ヶ原学園購買のカレーパンじゃねぇか。俺これ好きなんだよね〜。ありがとさん!」
「……ん。次の。誕生日には。カレーパンとか。送って来ないかな?」
「あぁ、今度言ってみるよ」
 目一杯食いな、と棄棄は微笑んだ。
「良く解らないですが、甘いものは好きなのですワっ!」
 そのすぐ近く、甘い物が食べられるとテンションアゲアゲなミリオールはアンパンを両手にもぐもぐもぐ。食べ続ける。何故ならば、何だか良く解らないけど『歳の数だけ食べればいい』だとかなんとかそんなシキタリが人間界にはあるとかないとか。何かと混じった間違い知識。しかし流石のミリオールとはいえ胃袋は有限でした。
「ぅ〜、もう食べられないのですワー……」
 ぐてぇと机に突っ伏した。何個食べたか分からないぐらい食べたけれど、お腹は一杯だし皆の分が無くなるのも問題だろうとリタイアする事に。ぷはぁ。満腹。そしてその傍らには、棄棄の分――即ち37個のアンパンが積んであり。
「先生〜!」
「おーうどしたミリオー……アンパンバベルじゃねえか」
 37個アンパンの塔は圧巻です。
「ふふー、頑張ったのですワっ!」
「良いセンスだ……うつくしい……」
 先生が思わず写メるレベル。
 そんな棄棄を「おーい!」と呼ぶ声。
「先生、お誕生日おめでとうございます! えとえと、これも良かったらどうぞ!」
 アンパンをもぐもぐしているヒリュウのアトルムを頭に乗せて、オルタがアンパンを差し出した。「はい、あ〜ん」のアレだ。可愛い子からの「はい、あ〜ん」。乗らないなんて男が廃るぜ。
(//ワ´)あ〜ん
(//〜´)うまいうまい
「美味しいですか?」
「当然だぜ」
 サムズアップ。うむうむ良かったー、とオルタもアトルムと一緒にアンパンもぐもぐ。
「口に含むと思い出す……ボクがこの学園についてあまりの広さに驚いて森の中で迷ってしまった時……お腹がすいて、動けないそんなピンチに現れたヒーロー。彼はこう言った『ボクの顔面をお食べよ』……これちょっとマズイか……」
「それいじょうはいけない」
 アンパン堪能なうな雪彦に棄棄が微笑んだ。楽しそうだ。雪彦の思った通り、彼は生徒が喜んでいる姿が何よりも嬉しいのだから。
「ねぇ先生、東海地方バージョン『小倉マーガリン』って知ってる?」
「先生、名古屋弁がちょっとだけ話せる程度には名古屋に詳しいでよ やっとかめ」
 因みに単にマーガリン足すだけです。ぶっちゃけマジイケルよ? だそうです。
 そんなこんな、食べてばかりもあれだから。「どう?」と雪彦がシャンパンボトルを取り出して。
 酒。
 馳貴之(jb5238)の視線がホイホイされる。ハッ。気を取り直して教師に挨拶だ。
「他人を祝福するなんざわしの肌には合わんこと。だが、あんたには普段世話になっとる。その義理だけは果たさんとな」
 片手に安酒、片手にアンパン。とことん飲み明かそうではないか、と。
「折角飲むならシャンパンもしゃんぱーにゅしちゃおうぜ」
「シャンパンコールなら任せて〜」
 いえーいと嬉しそうな雪彦であった。
 そんな一同――棄棄に、忍び寄る影一つ。
 じり。じり。ナイフ宛らにアンパンを口にくわえたまま、後藤知也(jb6379)が得意の匍匐前進で棄棄の死角を狙い迫る。先生の口にアンパンを突っ込むという作戦。だが。
「残像だ」
 のしっ。背中に棄棄がライドオン。いつの間に。覗き込んでくるスカーフェイス。咥えたアンパンを奪い取られた。もぐもぐされた。
「やっほう可愛い生徒よ。君の背中あったかいね!」
「……流石だな。先ずは誕生日おめでとう、棄棄先生。あなたの教育方針である『褒めて伸ばす』は軍隊上がりの俺にとって本当に安らぎのひとときだったよ」
「そらどう致しましてだ、これからも安らぎのひと時を与えまくるから覚悟しとけよ?」

 と言う事で。
 ここに本当に山ほどのアンパンが在って、皆で食べろという事なのだけれど。
「まあ、お祝いらしいので気前良く配れたのなら頂くしか無いわよね」
 胸を張った。グレイシア・明守華=ピークス(jb5092)とは言え流石に自分が食べられる量は心得ているのでそこは程々に嗜もう。しかし己は女の子だ、当然甘い物は好きな訳で。西洋文化の甘い物も、和風のものも。
「何しろ、甘い物は別腹とか言うじゃない」
 もぐもぐ。お行儀よく。そんな彼女をライバルと見ている地堂 光(jb4992)
は、密かに張り合う様に黙々とアンパンを食べていた。
「甘いパンか……」
 ケイ・フレイザー(jb6707)は恐る恐るアンパンを手に取った。もぐ。一口食べれば。もぐもぐもぐ。
「……ウィートンブレッドの代わりにもいけそうだな」
 他の生徒が持ってきた牛乳と、持参した紅茶でミルクティーを作って味わいながら。ティーカップではなくマグカップでごくごくするのがアイルランド流。それにしても美味しい。既成品が食べられるかちょっと不安だったけれど、大丈夫で良かった。
(学園卒業したらパン屋さんに弟子入りしたいぜ……)
 のほほんと平和に思う、その視線の先。踊り疲れた源一が笑いながらもグッテリしていたので。
「おい……大丈夫かよ」
 とりあえずミルクティープレゼント。
「大量のアンパンねぇ……」
 石上 心(jb3926)はアンパンを齧りながら周囲を見渡した。美味しいけれど、ただ食べるだけじゃ飽きそうだ。ならばどうするか?
「……此処に一本の棒があります。先っぽに糸をくくりつけます。糸にアンパンをぶら下げます。そうすると、何と言うことでしょう! そこには見事な釣竿が!?」
 テテーン。そんなこんなで四対八枚の結晶翼を展開し、虹色の粒子を散らして浮き上がった。天井スレスレ。アンパン釣竿を手にレッツフィッシング。
「何が釣れるかな〜?」
 そんな同刻。
 ロード・グングニル(jb5282)は教室の隅、一人で携帯音楽プレーヤーの曲を聴いていた。アンパンは『既にお腹一杯食べてたから』という理由で口にしていない。尤も、貰ったそれを粗末にする事はしないけれど。
 最中である。彼の顔面にべしぃと、心が釣竿でぶら下げるアンパンが。目が合った。釣竿の糸をぐいーっとロードが引っ張れば、「はわわー!?」と引っ張られ高度が下がる心。が、その時。
「はーいそこまで〜危ない事は駄目駄目よ」
 ニコニコ笑顔の棄棄が急に現れ、ロードの手首をがっちり握り。もう片手は心をナデナデ。口は心が釣るしてたアンパンをもぐもぐ。
「……離せ」
「ほい離した」
 アッサリ離す教師の手。そうなるや否や走り出すロード。教室を飛び出して。行く先は音楽室――だったが。
「廊下は走っちゃいけませんわよ」
 棄棄アゲイン。後ろからひょーいと俵担ぎ。急に教室から逃げ出す生徒を先生が放っておく訳ないだろう。先生だもの。
「そんなムスッとしてねぇでよ、楽しんでくれよ。そうしないと、俺は悲しいぜ」
 ほれ食えよ。自分が食べていたアンパンを半分に千切って生徒の手に押し付けて。ロードは黙している。けれど。
「……腹、減ってきたな。……食べるか。カフェオレをお供に」
「おう、食え食え」
「――俺もアンパンが好きなんだよ、棄棄先生」
「なら食え、たんと食え」
 皆一緒にな。

 一方で――時は遡る。
「誕生日にケーキが無いのは寂しいですよね」
 と言う訳で、一足お先に黒井 明斗(jb0525)は会場入りしていた。アンパンしか無かろうと、全身全霊を以て祝ってみせる。キランと光る眼鏡。
 そして作った。『ケーキ』を。ちゃんと37つ蝋燭も立てて。
「先生! お誕生日おめでとうございます」
「うおおお!? すげえ! ケーキだ!」
「はい、アンパンケーキです!」
 そう明斗が説明した通り。それはアンパンをスポンジに見たてて径60cm程の円形に組み立て、バタークリームでコーティングし、チョコペンで『棄棄先生誕生日おめでとう』と書かれていたケーキだった。
「さあ、一気に吹き消してください、定番ですからね♪」
「すげえーーーっ食べるの勿体無いレベルですげえけど美味しく食べる」
 ハッピーバースデーの歌で祝いながら――感涙に目を滲ませた棄棄が、37つの火を吹き消した。
 さぁ、ケーキは切り分け皆で食べよう。一緒に食べるともっと美味しい。

●祝言葉
「気持ち+αを込めましょう♪ 下手でも気持ちがこもっていればいいんです!」
 月子が主催するその企画の名は『祝言葉』。チョコや生クリーム等デコ素材を大量に持込んでアンパンに先生への思いを綴ろうというものだ。「智ちゃんとももかひゃんと一緒にいられて幸せです」と皆でレッツクッキング。
「イリス殿! 悪パンをどうぞ!」
「ふぁー! 極悪だー!」
 イリスと共にチョコで『悪』と書いたりしてきゃっきゃうふふ。
「あんパンに何か工夫するとしても、包丁で切り込み入れるなんて物騒よね」
 ふむ、と久原 梓(jb6465)は考える。何かないかと周りを見――トッピング用の生クリームやバニラアイスを発見。アレだ。
 桐生 直哉(ja3043)も悪戦苦闘していた。アンパンに文字を書くのは初めてで、なかなか上手くいかない。
「くっ……画数多いよ、先生……!」
 『棄棄』と書きたいんだけれども。また文字がぐんにゃり。失敗作は胃袋の中へ。食べちゃ書き食べちゃ書き。それでもめげずに頑張って、ようやっと出来ました。他の人はどんな感じだろう?
「……」
 Rehni Nam(ja5283)が凄い集中状態で大量のミニアンパンに文字を書いていた。匠の技である。なんということでしょう。
(なんで俺……青い髪の人を思い浮かべたんだろう……)
 直哉は遠い目をした。綺麗にデコレーションされたデコアンパン。それは多分、『デコ』だから……?
(ぐぬぬ……線がブレる……だが負けん! 私は負けんぞぉ!!)
 こっちにも匠が一人。カーディス=キャットフィールド(ja7927)が、総勢52人の参加者全員の顔をデフィルメしてアンパンに描いている。謎のスイッチ始動。ガチだ。因みに失敗作は胃袋へIN。

 そうして、出来あがったアンパンがこちら。

 森浦 萌々佳(ja0835)は『はっぴーばーすでー』とチョコペンで書いてデコも盛って。
 如月 敦志(ja0941)は『今年も我等絶望戦隊をよろしくお願いします』と甘さ控えめのチョコの文字。
 千鶴は「折角の誕生日プレゼントやし華やかに」と言う訳で、大きめのアンパンにホワイトチョコペンで『お誕生日おめでとう御座います。棄棄先生』と丁寧な文字で書き、妙に器用に狐のイラストやアザラシや、赤やピンクの星にハートでデコレーション。
 神楽は『お誕生日おめでとうございます』とチョコで書き、その横に器用に狸のイラストを。デコは千鶴のものを参考に、ピンクを多め。
 梓は生クリームで『おめでとう』を書き、梓遠も簡単な祝い言葉を書き。
 ケイは『お誕生日おめでとうございます。そして、素敵な会をありがとうございます。パン屋さんに、とっても美味しかったとお伝えください』とメッセージ。
 ギィネシアヌは『センセ ハッピーバーデイ!』のチョコペン文字。
 イリスは七つのアンパンに七色クリームで『棄棄先生☆HappyBirthday』と書き。
 逸宮 焔寿(ja2900)は沢山のアンパンに一つ一つ表情の違う棄棄の顔を。
 レフニーは合計20個のミニアンパンにエクストリームアンパンに一つずつ文字を。全部合わせれば『ステキ先生お誕生日おめでとうございます!(はあと』。因みに秘蔵のエクストリームアンパンは最後のはあとを飾っている。
 加倉 一臣(ja5823)は『今年も一緒に しおっね』とピンクのチョコペンでで大好きな先生へメッセージをデコり。
 小野友真(ja6901)は『超おめでとう大好きやで』と白いチョコで。
 リンド=エル・ベルンフォーヘン(jb4728)が書いた文字はほとんど読めない滅茶苦茶なものだが、一番最後の『おめでとう』の文字だけはしっかり確認できた。
 カーディスは先の52人分のデフォ絵に棄棄を祝う言葉も添えて。

「お誕生日おめでとうございます〜、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします〜」
「誕生日おめでとうな先生。去年同様に祝う事ができてよかった」
「誕生日おめでとうセンセ! 今年も祝いに来たよ」
「センセの生徒で良かった。これからも宜しくお願いしまっす!」
「棄棄先生! ご生誕記念日おめでとうございますー!」
「棄棄先生、誕生日おめでとう。先生にとってよい一年になる事を祈ってる」
「先生、誕生日おめでとう。あんぱん、とても美味しかったよ」
 ぺこりと頭を下げる萌々佳、にっこり笑う敦志、一臣と友真は左右から棄棄をもふり、ねこ着ぐるみのカーディスが嬉しそうに言い、「決してアンパンに釣られた訳じゃない……と思う」と付け加えつ今まで接点はなかったけれど折角の機会だしと光は挨拶もかねて一言、文字が崩れない様にアンパンを持ってきた直哉は口元に餡子を付けていた。
「お前等……! 憎い事しやがって」
 日和の持ってきたフェイスタオルが早速出番のようです。棄棄は込み上げる言葉の代わりに生徒達を纏めてむぎゅーーーーっと抱き締めた。歳の所為かな、涙腺が脆くなったんだ。
「HappyBirthday、先生☆ 全部食べてくださいね。残したら……教育的指導します。それいけアンパン補習です!」
「七個全部食べてねー☆」
 そんな棄棄の袖を引き、焔寿とイリスが声を揃える。
「勿論、食べ物を粗末にするのは俺じゃねぇ。美味しく大事に頂くさ、ありがとな!」
「うふふ〜」
 その近くでは笑顔の萌々佳が再びチョコペンを手にせっせとアンパンに文字を書いていた。お祝いもしっかりするけれど、楽しい事も大事ですよね☆
「棄棄先生、おめでとう御座いますやねぇ」
「お誕生日、おめでとうございます」
 千鶴と神楽が二人揃って先のデコアンパンを差し出した。
「何時も私達を見守ってくれて、ありがとうございます」
「今後もご指導ご鞭撻、よろしくお願い致します」
「おうともさ、ちづちゃんに石田君! こっちこそ。これからも応援してるぜ、可愛い生徒よ!」
 笑顔の二人に笑顔を返し。心を込められたアンパンを棄棄は幸せそうに食べる。
「あんぱんの食文化は実に深いのだな……」
 そんな感心の一言を挨拶代わり。棄棄には一度会ったきりだけど、リンドが彼へと向いた。申し訳なさそうな色をその目に宿して。
「……俺の失態で、御主の教え子を喪わせてしまった事……今でも悔やんでいる。この場で言う事ではないが……すまなかった。……それだけは、棄棄殿に直接伝えたかったのだ」
「大事な事はよ、リンド。過ちから学ぶ事だ。過去に縛られず、けれど過去を覚えておく事だ。前に進む為に俺達には脚があって、前を向く為に俺達の目は二つとも正面に付いてるんだからな」
 もふり。リンドの頭を優しく撫でる、掌ひとつ。
「まぁ今日は楽しい日だ、パーッといこうぜ? なんならアンパンの素晴らしさについて語り合うか」
「ふむ……」
 そんなこんなで。
 エクストリームアンパンってうまいよねって話が出たので。
「そうそう、レフニーちゃん! これエクストリームアンパンだろ……! マジGJいいこ超らぶい愛してるわ」
「ステキ先生に喜んでいただけて何よりです! この日のために、コメットで蹴散らし星の輝きで目潰ししつつ購買戦争を制して入手した一品ですから!」
 お茶を皆に配っていたレフニーのこの笑顔である。棄棄は苦笑を浮かべた。気持ちは嬉しいけれど、ま、まぁ、購買戦争は安全第一でよろしくね。
「セーンセ! 俺のあんぱん食べてなのぜー!」
 最中、棄棄の胸にどーんと飛び込んできたのはギィネシアヌ。
「おーう山ギたん! おしゃ食べよう」
「半分コで!」
「かまへんで」
 では、とギィネシアヌは自分でデコったアンパンを半分にして差し出して。
「はい、あーん」
「あーん」
 一緒に食べるともっと美味しい。幸せで楽しいって、正にこう言う事を指すんだろう。アンパンを頬張る二人の顔には笑顔が咲いて。
「梅昆布茶も用意してきたのぜ!」
「いただこうぞ」
 甘みのお供は塩味で決まり。ゆっくりのんびり、二人並んで幸せタイム。

●ロシアン
「じゃあロシアンルーレット&神経衰弱をはじめまーす!」
 雅の一言でそれは始まった。
「なぜあんぱんが並べられているのか。ロシアン神経衰弱ですからね!」
 優勝してみせようと朔哉が頷く。
 説明しよう。ロシアンとはロシアンルーレットの事。中に様々な餡が詰まったアンパンを並べ、神経衰弱宛らに順番にコレと思った2つを手に取り、一気呵成に食べて当たりならポイントゲット。場のアンパンが全て無くなるor参加者が残り一人になると終了。その時点で残ってる人の中でポイントが一番多い人が勝ち。
「ところで。餡が入っていないアンパンは、すでにアンパンとは言えないのでは?」
 不破 怠惰(jb2507)が緩い笑みを浮かべてマジレスするがこまけぇこたぁ気にするな。カーティスが興味深そうに視線を向けていたので、手招きを。
「やあやあ久しぶりカーティス君。良かったらやってかないかい?パンの中身を見極める心眼を鍛える特訓にもなる。……多分」
「なんと、それは興味深いな。知識を増やす為にも確かめねばならん」
 うむと頷きカーティス参戦。一緒に遊べて嬉しい怠惰は密かに満足気。

 と言う訳でロシアンです。

 じっくり。取り敢えず二つとったケイはアンパン(?)二つを神妙な顔で見比べている。からの一口。
「……ふ、凄い威力ね。さすがロシアン、ハンパない味だわ」
 眉間に寄る皺、蒼褪める顔、もっぐもっぐとお茶で流し込み。
「なーなちゃん、あげる」
「むごっ!?」
 辛いの苦手。と言う訳でケイは戒に文字通りの『キラーパス』。
「ふ、こ、この程度……」
 だがポーカーフェイスで乗り切る戒。そしてそのまま、まだまだある激辛アンパンを遥久へ差し出し。
「日頃お世話になっておりますお礼です」
「ありがとうございます。『皆で仲良く』食べますね」
 にこ!
 そんな一方でカーティスは辛い奴をモリモリ食べている。怠惰は友人ながら味覚の違いに戦慄を覚えた。
「……そういえば、辛いのは大丈夫だったね」
「うむ。美味いぞ。不破も少し食べるか?」
「いや……私は遠慮しておくよ」
 うん、と怠惰は己の手元のアンパンを見る。これ超辛い。やばい。ので。
「あ! これ美味しい」
 と、美味しそうにアンパンをもぐもぐしていた朔哉のそれを見――

 災禍:枷剥ギ<カラミティアンスロウス>!

 それは脚部の能力を一瞬だけ完全に引き出す術。呪言が浮かび黒に染まる脚で、怠惰の猛速移動。透過能力も駆使して――『すりかえておいたのさ』!
「美味し…… !?」
 一気にぱくっとしてしまった朔哉の表情が固まる。
(食べなきゃ食べなきゃ頼むから普通のアンパンが当たってくれ頼むから)
 そんな願いも虚しく。ふらふら、パタン。
「だ、大丈夫ですか……!」
 見かねて素早く介抱に駆けつける穂鳥。冷たい牛乳を差し出しながら。
「……」
「モゴッ!?」
 いつの間にか巻き込まれていた光は蒼褪めた真顔で、面白そうねと参加した梓は咽そうになりながら。前者は「姉さんの殺人料理の方が明らかに上だろうからな」と遠い目をして食べる事を諦めず、後者は涙目になりつつも一生懸命に食べて。
「ごちそうさま……」
「も、勿体ないお化けが出るかと思ったわよ……」
 ぐてり。

 そんなこんなでロシアンを楽しんだ後は、お祝いだ!
「棄棄先生、お誕生日おめでとうございます!」
「先生、お誕生日おめでとうございます。これ、プレゼントです」
 雅と共に祝いの言葉を述べた朔哉が1/10サイズの戒人形を差し出した。
「ほう! 戒じゃねぇか。良く出来てるなぁ……ありがとよ!」
「ちなみに戒には先生の人形を」
「マジで?」
 見遣った。戒は全力でポーカーフェイスだった。そんな時、棄棄にアンパンが差し出され。
「おたんおめ! ああ、プレゼントはアンパンでって今朝神託を聞いてね」
 眠たげな眼に笑みを浮かべ、怠惰。賑やかで良い日になるといいな、と望んだ通り、この場は幸福に満ちていて。その真ん中で、教師は感謝の言葉と共に笑って怠惰をナデナデするのだ。
 天魔を憎みながらも、私達を同様に愛してくれる奇特な人。怠惰は知っている。この友愛の笑顔の裏に、この男は底の無い憎悪を共生させている事を。棄棄は凄まじく天魔を憎み天魔を殺す為に生きてきたのだが――今は『先生』として、『生徒』を心の底から愛している。そしてその『生徒』に人と天魔の隔たりはないのだ。
 だからこそ。怠惰もニッコリ、微笑みかけて。日頃の感謝を、少しでも伝えることが出来るなら。
「どう致しましてだよ。これからもよろしく」

●パン鬼
 説明しよう。パン鬼とはフォーチュンアンパン鬼ごっこの略である。
 アンパンに切れ込みを入れ、指令を書いた紙を仕込んでシャッフルし、頭か身体に装着して鬼ごっこを行う。アンパンを食べられたら指令に従う。偶に食べた人が従う。というカオス遊戯だ。
「俺達はこの祭りに全力をかける……!」
「去年の分も全力全開で! 祝う!」
 神妙な顔でアンパンを額に装備する敦志、月居 愁也(ja6837)は拳を掌に打ち付け戦意満タン。先生は元気な姿を見せるのが嬉しいかな、と久遠 栄(ja2400)もやる気十分だ。
 参加者は敦志、栄、一臣、愁也、遥久、友真、久我 常久(ja7273)、そして棄棄にカーティスである。
「これが対センセ式誕生日祝いの基本やでクリスちゃん」
「成程……興味深いな」
 きりっと言い放った友真の言葉に頷く天使。
「よぉ、久しぶりだな。覚えてるか? あの時もアンパンを追いかけてたよな……人間界の事アレから色々学んだか? 今日はいっちょ復習だ、アンパン鬼ごっこだ!」
「その腹――久我か。うむ。こちらもやるからには手抜きしない。勝負だ」
「言ったな? ふへへ。おーい! 応援してくれてる女の子の皆! ワシ頑張るから頑張ったらお礼よろしくね☆」

 と言う訳で、レディー・ゴー!

「グッフッフッフ……」
 常久は悪い笑みを浮かべていた。腹に付けたアンパン。それは『クリスちゃんに抱きつく』との指令が仕込まれている。では何故、仕込まれている内容を知っているのか? 自分で仕込んで自分で取ったからだ。上手くいっていればそうなっているはずだ。『うまくいっていれば』。
 さぁ、取れ、取るんだ!
 そんな思いが通じたか、イリスが小天使の翼からの急降下食いを完璧に決める。
「ハッハー! とったー! えーと、指令は――『フリフリの服を着て一人称を名前+ちゃんにし語尾にDEATHをつける』」
「えっ」
「小食なボクが根性で頑張ったんだから……ね?」
「指令だから仕方が無いよね☆ いやーワシまじ偉いDEATHわー」
 常久の目からハイライトが消えた。一方のイリスはノリノリで、胸元にアンパンをつけた自称鉄壁の守りをバァンと見せ付けて。
「さぁラッキースケベが怖くなけりゃかかってきなッ!」
「よろしい」
 カーティスが神速の奪取。そして指令は、『食べた人へ全力で愛の告白』
「好きだよ!!」
「うむ。こちらこそ」
 イリスの愛の告白にウムと頷く安定のカーティスであった。が、その瞬間猛ダッシュからの無駄に回転を加えた栄が彼女のアンパンを奪い。しゅたっと着地&アンパンを咥え振り向いて。
「甘い、実に甘いアンパンだ……そして指令は、『クリスちゃんに抱きつく』!」
「任せろ」
 即答したカーティスは何の躊躇いも無くアップルトンを手招きするとガッシリ肩を組んだ。うん、間違ってはいないね。
 固唾を呑んで観戦していた智は何故か巻き込まれ、『熱々のホット牛乳一気飲み』『続けてアンパン5つ食べろ』という指令に笑いながらも奮闘中。アンパンと牛乳を一気に片付け、最中にふと、大人気なく生徒のアンパンを片っ端から奪取している棄棄へと。
「なんで先生の好物はあんぱんなんでしょう? 美味しい甘いものが好きだから? それとも、有名な正義の味方のモチーフだからとか?」
「知りたいか?」
「まぁ……なんとなく気になっただけですけど」
「あれは俺がまだガキの頃だ。俺にも先生がいてな。すっげえスパルタでよ。でも、頑張ったらいつも、ご褒美って美味しいものをくれたんだ。それが――アンパンだったのさ。
 はいオミー、『今日一日棄棄先生の椅子になる』『センセ背負って次のアンパン狙う』だぜ」
 からのナチュラルにオミーへ微笑み。流石安定のオミーだと敦志があんこくびしょう。オミーは両掌をその顔へ。
「なんかそんな気はしてた!」
「だがオミー、今は戦争中だ。おちおち座ってたらやられる。という訳で――」

 光速可動式オミチェアーEXオホーツク号超絶改へ!
 チェェエエエエエエエエンジ・オミィイイイイイイイイ!!

 ※ただの肩車

「やだなにこれ凄く強そう」
「強靭! 無敵! 俺達の道に栄光あれ! では手始めにそこのおのゆうまをちまつりにあげようか」
「えっ!?」
 祝われる人が誰か明確に示さなあかんやん?――友真は『先生の額に祝て書く』という指令に従い、男気溢れる筆から墨汁を滴らせ棄棄に迫っていたが。ふはは、先生今、超高いよ。
「いけっオミーロケットパンチだ」
「ロケットパーンチ! わるくおもうな!」
「痛っ! それただのローキックやん! パンチちゃうやん! なんでや! なんでなんや!」
 ぺちぺち。
「先生誕生日おめでとーーー!!」
 そこへ文字通り『跳んで』きたのは愁也である。
「お祝いできるのすごい嬉しい! 先生が俺ら大好きでいてくれるから俺らも幸せです! 先生大好きだー!!」
 全力で叫ぶ愛。そして棄棄へ仕掛けようと試みるのはバックドロップ! 『先生の誕生日祝いと愛を全力で叫びつつバックドロップ仕掛ける』って指令だから仕方ないね!
「きんきゅうりだつ」
「!? ぐわぁ!」
 ただの身代わり。投げられるオミー。ありがとう。君の事は忘れない。
「待たせたな!」
 良い感じなカオス具合時に『先生が喜びそうな物を買いに購買にダッシュ&プレゼント』という指令をこなし戻ってきた敦志がアンパンストラップを棄棄に渡しながら光臨。因みに走ったら棄棄に『廊下は走らないでね!』って前髪噛まれた。ので歩いた。
「どれだけ被害が出ようが我等が狙うのは遥久さんのパンのみ! 心臓を捧げよ!」
「ハッ!」
 敦志の言葉にオミーと友真が右手の拳を心臓の位置に宛て敬礼を。
「へへ……やる前から恐怖で震えちまってら」
「でも遥久さんとセンセの同時対決って死亡フラグやな……だが全力で遊んで全力で祝うのが俺……行こか」
「俺たちはこの絶望的な戦いに挑むしかない。絶望戦隊的な意味で。相手は2m級未満……やれるやれる!」
 震え声で覚悟を決めて。
「よっしゃ行け敦志!」
「ぐふぉっ!?」
 友真が敦志の背中をどーん! ロケット敦志。
「今です一臣さん敦志を囮にして飛び込め!」
「遥久ァァアアア!」

 の、一方では。
「良い粉と餡を使っているな。よし、口をあけろ。あーん」
「あーん。……あれなんかおかしくね?」
 遥久が奪取したアンパンは流れるように愁也の口へ。愁也は一つも無駄にしないと喜んで食べるけれども。そんな親友に食べさせまくるのを面白がる安定の遥久である。満腹でダウンしそうになれば回復魔法で胃の調子上昇手伝い(?)。
 しかし安寧は打ち破られる。
 敦が、いえええがあああ的なアレで進撃してきた。正しくは友真に背中どーんされた。その影から更にオミーが、そして死角を狙って友真が襲い掛かってくる。
「おや、こんにちは皆さんお揃いで」
 が、遥久のニッコリ笑顔と展開されたシールドにまとめてべちーん。絶望!
「クッ、こうなったら主役へダイレクトアタックでまとめて倒したらぁ!」
 鼻を摩りながら起き上がる友真の視線の先には棄棄……とではなくカーティス。『〜と見せかけて』作戦。
「ほら、センセのアンパン狙うのは屈むの大変だし」
「ん?^^」
「セ、センs ぐわあああああああああ!!!」

 まとめてボギャアァアンされました。絶望!
 でも何度でも蘇る。その度に棄棄が笑いながらわっしょいわっしょい。絶望!

 そんなカオスを観戦していた者も多数。
 子供ですねー、なんて小さく笑いつ。月子は激マズ青汁を近くにいた栄に差し出して。
「お疲れ様でした。さ、飲物をどうぞ?」
「じゃあ俺からは珈琲をサービスだ。アンパンといえば牛乳だけど、俺は珈琲も良いと思うんだ。アンパンに合うように香りとコクのバランスを考えてブレンドしたんだぜ? ……ま、ミルクも優しくていいけどブフゥーーー」
 青汁マズイ。
「お疲れ様! 喉渇いたでしょう? これどうぞ〜!」
 一休み中の絶望ズへ萌々佳がニッコリ現れて。差し出したのは、『水』とチョコペンで書かれたアンパンだった。
「なぁそれ応援なん!?」
「食 べ ま す よ ね 〜 ?」
「断る選択肢なんて勿論そんな」
「全力で受け止めさせて頂きますありがとうございます」
 涙目になりながら頷く友真。両手で顔を覆う愁也。因みに横では遥久までもがアンパンを食べさせようとしている。
 そんな光景。千鶴と神楽はアンパンをのんびり食べながら見守っていた。千鶴は持参した牛乳を飲み、神楽は愉快な一幕を写メっている。
「楽しそうやね」
「ええ、こうして見ると先生が私たちの兄か父のようですね」
 先生の周りに集まる生徒。微笑ましくじゃれあう光景。見守る二人の表情にも、自然と笑顔が咲き綻んだ。
 そして始まるラストバトル。最後の指令は、こうだった。

『周辺人員捕獲し組体操、最上段に棄棄先生で記念撮影』

 捕獲とな?
 見学していた白黒コンビがアップを始めました。
「手伝おか?」
「援護しますね」
 ニッコリしながら影縛り(物理)とデスペラードレンジ(非殺傷物理)。マジ歪みねぇ。
「ダメージ入る応援ありがとうございます!」
 バッチリ捕獲されたオミーは両手で顔を覆いました。

 そして皆で作り上げるピラミッド。天辺は棄棄。遥久はそれにカメラを向けて。分け隔てない彼の愛情に、大きな感謝を込めて。
「誕生日、おめでとうございます」

 煌く、フラッシュ。
 教師に渡すアルバムに、また一枚の思い出。

●全ての皆に愛を
「はワー、これが誕生日パーティ……!」
 皆の一挙一動を具に観察していたミリオールは興味深げに頷きを繰り返した。パーティもクライマックス。最後のアンパンも皆の胃袋の中に消えて。

 楽しい時間はあっという間だ。
 どんな時にも、お仕舞いは訪れる。

 後片付けの済んだ教室。
 喧騒の気配を残した夕暮れ。
 生徒を全員見送って。
 さて、帰ろうか。棄棄も踵を返そうとして――
「戒。どうした、一緒に帰りたいのか?」
 ニヤッと振り返る先に隠れていた戒。むぐっ、と言葉に詰まる少女。それから逡巡。それも一瞬。
「……おめめと!」
 言い終わる前に棄棄の視界を覆うように投げつけたのはアンパン型のクッション一つ。物理的ポーカーフェイス。それが受け取られたのか確認する前に後ろを向いて走り出す。廊下。夕紅。
 が。
「は〜い廊下は走らない」
 後ろから肩をガッシリ。傍でニヤリ。片手にはクッションを抱えた棄棄。に、ぐぬぬぬぬと戒は奥歯を噛み締めて。
「次の誕生日までに一撃入れてやるんだからなー!!」
「そうかそうか、楽しみにしておこう」
 からから笑った。口調こそ軽いけれど、楽しみだ。本当に。いつか彼女が、生徒達が、己を超える日を夢見て。
 細める目に、黄昏の光が眩かった。



『了』


依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: −
重体: −
面白かった!:23人

リスクテイカー・
鈴森 なずな(ja0367)

大学部4年44組 女 鬼道忍軍
異形滅する救いの手・
神林 智(ja0459)

大学部2年1組 女 ルインズブレイド
cordierite・
田村 ケイ(ja0582)

大学部6年320組 女 インフィルトレイター
仁義なき天使の微笑み・
森浦 萌々佳(ja0835)

卒業 女 ディバインナイト
厨房の魔術師・
如月 敦志(ja0941)

大学部7年133組 男 アカシックレコーダー:タイプB
太陽の魔女・
ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)

大学部4年230組 女 ダアト
あんまんマイスター・
七種 戒(ja1267)

大学部3年1組 女 インフィルトレイター
黄金の愛娘・
宇田川 千鶴(ja1613)

卒業 女 鬼道忍軍
エノコロマイスター・
沙 月子(ja1773)

大学部4年4組 女 ダアト
喪色の沙羅双樹・
牧野 穂鳥(ja2029)

大学部4年145組 女 ダアト
茨の野を歩む者・
柊 朔哉(ja2302)

大学部5年228組 女 アストラルヴァンガード
心眼の射手・
久遠 栄(ja2400)

大学部7年71組 男 インフィルトレイター
W☆らびっと・
逸宮 焔寿(ja2900)

高等部2年24組 女 アストラルヴァンガード
未来へ願う・
桐生 直哉(ja3043)

卒業 男 阿修羅
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
黒の微笑・
石田 神楽(ja4485)

卒業 男 インフィルトレイター
撃退士・
由野宮 雅(ja4909)

大学部4年2組 男 インフィルトレイター
過去と戦うもの・
八角 日和(ja4931)

大学部5年96組 女 阿修羅
前を向いて、未来へ・
Rehni Nam(ja5283)

卒業 女 アストラルヴァンガード
魔族(設定)・
ギィネシアヌ(ja5565)

大学部4年290組 女 インフィルトレイター
JOKER of JOKER・
加倉 一臣(ja5823)

卒業 男 インフィルトレイター
輝く未来を月夜は渡る・
月居 愁也(ja6837)

卒業 男 阿修羅
蒼閃霆公の魂を継ぎし者・
夜来野 遥久(ja6843)

卒業 男 アストラルヴァンガード
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
撃退士・
久我 常久(ja7273)

大学部7年232組 男 鬼道忍軍
二月といえば海・
カーディス=キャットフィールド(ja7927)

卒業 男 鬼道忍軍
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
また会う日まで・
紀浦 梓遠(ja8860)

大学部4年14組 男 阿修羅
ドS白狐・
ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)

卒業 男 阿修羅
華麗に参上!・
クリスティーナ アップルトン(ja9941)

卒業 女 ルインズブレイド
ハイテンション小動物・
イリス・レイバルド(jb0442)

大学部2年104組 女 ディバインナイト
鉄壁の守護者達・
黒井 明斗(jb0525)

高等部3年1組 男 アストラルヴァンガード
カレーは飲み物・
最上 憐(jb1522)

中等部3年6組 女 ナイトウォーカー
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
正義の忍者・
静馬 源一(jb2368)

高等部2年30組 男 鬼道忍軍
撃退士・
不破 怠惰(jb2507)

大学部3年2組 女 鬼道忍軍
ファズラに新たな道を示す・
ミリオール=アステローザ(jb2746)

大学部3年148組 女 陰陽師
仲良し撃退士・
オルタ・サンシトゥ(jb2790)

大学部3年208組 女 バハムートテイマー
大いなる月の解放者・
石上 心(jb3926)

大学部2年221組 女 ダアト
絶望を踏み越えしもの・
山里赤薔薇(jb4090)

高等部3年1組 女 ダアト
誇りの龍魔・
リンド=エル・ベルンフォーヘン(jb4728)

大学部5年292組 男 ルインズブレイド
君との消えない思い出を・
藤井 雪彦(jb4731)

卒業 男 陰陽師
道を拓き、譲らぬ・
地堂 光(jb4992)

大学部2年4組 男 ディバインナイト
ArchangelSlayers・
グレイシア・明守華=ピークス(jb5092)

高等部3年28組 女 アストラルヴァンガード
罪を憎んで人を憎まず・
馳貴之(jb5238)

中等部3年4組 男 インフィルトレイター
澪に映す憧憬の夜明け・
ロード・グングニル(jb5282)

大学部3年80組 男 陰陽師
リコのトモダチ・
礼野 明日夢(jb5590)

小等部6年3組 男 インフィルトレイター
魂に喰らいつく・
後藤知也(jb6379)

大学部8年207組 男 アストラルヴァンガード
惨劇阻みし破魔の鋭刃・
久原 梓(jb6465)

大学部4年33組 女 アカシックレコーダー:タイプB
久遠の風を指し示す者・
ケイ・フレイザー(jb6707)

大学部3年202組 男 アカシックレコーダー:タイプB