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マスター:ガンマ
シナリオ形態:ショート
難易度:非常に難しい
形態:
参加人数:10人
サポート:8人
リプレイ完成日時:2013/01/09


みんなの思い出



オープニング


 絶対の自由は非人間的である。

                                    ―――イギリスの諺

●たのしいくりすましゅ
 ネオンがキラキラ、雪がチラチラ、ホワイトクリスマス。
 街行く人は皆何処か浮かれた様に、今だけは師走の忙しさや浮き世のしがらみを忘れるかの様に。
 そんな彼らを見守るのは沢山の輝きで飾られたクリスマスツリーだ。街の広場。その付近には実に様々な人が居た。通りすがり、友人の集い、家族、恋人……誰も彼も笑顔だった。誰も彼も浮かれていた。
 何故ならばクリスマス。
 当然だろうクリスマス。
 それでは『お決まり』の台詞でご挨拶といこうか。

「「Merry Christmas!!」」

 どかーん。
 ぎゃー。うわぁー。まるでコメディな光景。腹を抱えて大爆笑。ツリーの付近で起こった立て続けの爆発に吹っ飛ばされて血みどろハラワタ絶叫コレソレアレドレこそあど言葉。
「アーーーッハッハッハッハッハー!! 良い子の人間諸君! 元気かな? それとも死んでる? 死んどる? シンデレラー!」
 ピピガガーと拡声器、ウルトラご機嫌なその声はツリーの天辺、星の上。
 誰かが叫んだ。指を向け。「悪魔だ」と。
「イグザクトリィィイ〜〜我輩の名は『首なし悪魔マイク』! ポップでキュートな『脳無し』ヴァニタスさっっ」
「そして僕ァー殺人鬼ボマーちゃんだよよよ〜んヌ! 死ーねー!」
 大ハシャぎ、サンタ服の奇人二人。再び爆発。悲鳴。逃げ惑うモブ達を、ビルから飛び降りてきたディアボロが追い回す。殺し回す。
 それらを眺めて。嗚呼、ああ、アア、Ah。げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら。

●スクールのルーム
「クソッ……最高に最悪な緊急事態だぜ、生徒諸君」
 悪態混じりに棄棄が言う。広げられた資料。そこに映されていたのは――クリスマスで彩られた街が、血みどろの惨劇に塗り替えられている光景。あちらこちらに死体と負傷者が転がり、雪の白は血で赤い。
 先ず目に映ったのはクリスマスツリー、その天辺にいる『首無し男』とツリー下にいる『ガスマスク男』。それはもう、楽しげに笑っている。
「これが今回の事件の犯人だ。
 ヴァニタス『首無し悪魔マイク』……そして、アウル覚醒者の殺人鬼『ボマー』。
 こいつらは過去にも諸君等と交戦して退けている、超危険でブチイカレてる糞野郎共だ。
 ……悪魔と殺人鬼が組んでる理由? さぁな……だが大方こんな理由だろーよ、『面白そうだから』。気狂い同士波長でも合ったのか。あぁ、理由なんて求めるだけ無益かもしれねぇな、こういった気狂い共には。
 兎角、こいつらの勢力を退ける事。それが諸君に課せられたオーダーだ」
 一間、棄棄は真剣な眼差しで一同を見澄ました。
「非常に危険な任務である。筋力、知力、持てる全ての力を集結して挑み給え。『何とかなる』なんて甘っちょろい考えは捨てろ。諦めるな、妥協するな、油断するな、あらゆる可能性を模索せよ。
 それから……必ず生還し給え、俺の可愛い生徒諸君。命を無駄にしてはならんぞ、いいな?」
 心配を押し殺し。教師は、努めて凛と声を張った。
「――武運を祈る」


Mike, Mike, where's your head? Even without it, you're not dead!
(マイク、マイク、お前の頭はどこだい? それがなくても、お前は死なない!)


リプレイ本文

●メリーメリーコロシマス
 ちらほらと真白い雪が降る街で。クリスマスソングが平和に流れる夜の街で。
 現場に急行した撃退士達の目に映ったのは、ぐちゃぐちゃの肉の群だった。金切り声をあげて逃げ惑う人間だった。または、立ち上がる事もままならない傷を負って倒れ伏し、ひたすら「痛い」を連呼する者。極度の恐慌に呆然と立ち尽くした者。腰を抜かした者。
「お前らマジいい加減にしろって話やでこれ……」
 小野友真(ja6901)の表情が強張り付く。空気を犯す様な濃密な血と臓物と死の臭い。人間が死んでいる。すぐそこで。
 それでも振るえそうな指先をぐっと握って閉じ込めて、『冷静に』と脳味噌の中で繰り返した。冷静に。冷静に。直後に、視界の片隅の人間が、助けて欲しくて手を差し伸ばした人が、

 どかん。

 その爆発音は、久遠 栄(ja2400)の記憶に刻まれた傷を生々しく抉り起こす。あの日。あの日だった。想像に違わず似た光景。
 見『た』。目の前で人が死ぬのも、己のミスで大勢の人が死ぬのも。そしてそれは、『冷静に何が重要かを考える事』を学ぶには充分すぎる経験で。
(覚悟はいいか)
 自分自身に言い聞かせる。動揺はしない。例え、目の前で助けを乞う者が無残に弾け飛んで死のうとも。
「敵を倒すのが……皆を守る事に繋がる、か」
 それこそが最善にして唯一の救済術。シルヴァ・V・ゼフィーリア(ja7754)は呟くと共に翼を思わせる光を纏った。
「これ以上やらせるわけにはいかない……!」
「守りきる。必ず」
「止めてみせる……!」
 表情を引き締める若杉 英斗(ja4230)の言葉に続き、木ノ宮 幸穂(ja4004)もぎゅっと拳を握り締めた。
「……叩き潰す」
 久遠 仁刀(ja2464)は多くは語らぬ、その必要もない。大剣を握り締め正面を見澄ます目には、直剣の如く戦意。
 士気を高める仲間達の傍ら、黒百合(ja0422)は常の幽艶な微笑を口唇に湛えて。くすり。
「メリクリィ、おめでとうォ……さァ、ブチノメシテアゲルワァ……♪」
 けらけらけらっと咽の中から喝采を上げた。その手に持つは巨大で禍々しい漆黒の鎌、雪と血で彩られた地面を蹴って飛び掛かる先にはカカシの様な見掛けをしたディアボロが。
「収穫のお時間よォ!」
 振り抜いた。巻き起こるは黒い斬撃と、激しい風の渦。亀山 淳紅(ja2261)が詠唱によって召喚した魔法の竜巻である。
 淳紅はきつく奥歯を噛み締めていた。そうでもしていないと、吐き気を齎さん程に湧き上がる『憤怒』が爆発してしまいそうで。
 ――また、助かるかもしれない人を目の前で見捨て、悲鳴に耳を塞がなくてはいけない、絶望。
 遠くから聞こえるどこまでも平和なクリスマスソングが、素知らぬ顔の音色が、今は憎らしい。それでも、『関係ない』。自分に言い聞かせる。
(自分は『歌謡い』や……!)
 ステージの上では、笑顔と共に最高の歌を。
 スケアクローが風の渦を切り裂き飛び出してきた――そこに降り注ぐのは撃退士達の一斉砲火。仁刀が振るう剣と同時に、友真、栄のスターショットが流星の軌跡を描いて空を裂いた。
 そのほぼ同刻に攻撃態勢に入るのはシルヴァと幸穂。炎を纏ったパルチザンが鋭く振るわれた直後に、幸穂が投げ付けた雷帝霊符が稲妻を迸らせながら大爆発を巻き起こした。爆風が撃退士達の真正面から吹き付ける。
 どうだ――否、未だ。ゆらり土煙の中から影。
 刹那、それを視認するや哄笑すると共に銃を構える者が一人!
「キヒヒッ いひひひヒャーーッハハハハハハハ! 九十七ちゃん参ッ上ォオオ!」
 狂気全開、十八 九十七(ja4233)が構えるショットガンがド派手に火を吹いた。発砲、装填、発砲、装填、発砲。高速の三連射。スケアクローの身体を構成する藁の様な物が弾丸に散る。
 弾丸の嵐に怯みを見せたものの、それが倒れる気配はない。ぼん、という音と共にスケアクローの身体から睡眠ガスが発射される。周囲の数人が睡眠に引きずり込まれ、昏倒してしまった。
(易々とは斃されてくれない……か)
 構えたスネークバイトで防御をしつつ、英斗は眼鏡の奥で目を細める。確かに皆の怒涛の攻撃は有効打だった。全ての攻撃が直撃すればスケアクローとてタダでは済まなかったであろうが――生憎、そのディアボロの身体能力は高く素早い。そして悉くが予想通りに行かぬのが戦場である。
 だが、予想外は想定内。嘗て対峙した殺人鬼や狂気の本に飲まれた男と比べれば、あの威圧感と比べれば。
 往くぞ――地を蹴り一気に詰める間合い。掌に神聖にして厳然なる光を集め、その混沌値を正の方向へと引き上げ、そして。

「喰らえ! シャイニングフィンガァーーッ!!!」

 鮮烈。叩き込まれた神輝掌にスケアクローの上体が大きく仰け反った。
「作戦通りに行くぞ!」
「了解よォ」
 張り上げる英斗の声に応え、黒百合が颯爽と躍り出た。生き残っている人々の驚愕の視線、周囲のディアボロ達の殺気をその身に受けながら――片手に持つは拡声器。
「さてェ……死にたくない、生き延びたい連中は注目ゥゥゥ!!」
 増幅された大音量、忍びを捨てて大胆不敵。
 周囲で破壊を振りまいていたフリーズマンが、マンモスペンギンが、スケアクローが、唸りを上げて黒百合へと吶喊を始めた。
「来た来た来たァ……さ、鬼さんこちら、手の鳴る方へェ……♪」
 拡声器を捨て、黒髪を靡かせ走り出す。凄まじい速さ。恐らく彼女の移動力は敵味方含むここに居る者の中で一番であろう。走る。走る。引き付ける。
「撃退士だ! ここは俺達に任せろ!」
「近づくな! 巻き込まれるぞっ!」
「ボマーに触られた物全部捨てて今直ぐここから離れて下さい! こいつらの相手は俺らがします!」
 英斗、栄が声を張り上げ、友真が拡声器を使い冷静な声で周囲に警戒を促した。人々は『いつどこで誰に触れられたか』分かりもしないが、手にしたものを投げ捨てて我先にと走り出す。尤も、金銭を重んじるが故に貴重品を手放さない者もいるのだが。嗚呼、冷静になれという方が可笑しい状況。
 と、そんな最中。
「助けて」
 声が。友真の耳に届く。確かに、聞こえた。
 振り返る。眼を見開く。息を飲む。そこには、そこには――胴から下が吹き飛ばされて、雪の上に『中身』を赤く――
「…… ッ!」
 優しいが故に、せり上がる吐き気。拡声器を落とした手で口を覆う。
「い、痛い、助けてよぉ……」
 ごぼごぼ、血を吐きながらその少女は涙を零し這ってくる。手を伸ばす。助けて、と。
「あ、あ、」
 思わず、手を伸ばしかけて。駄目だ。思い返す。彼女は爆弾に変えられているかもしれない。誰に? 誰に――

「た〜すけないのぉぉ〜〜ん?」

 ――殺人鬼に。
「ボマー……!」
 伸ばしかけた手を下ろして友真を始めとした撃退士達は兵器を構えた。視線の先に居たのは、サンタ服にガスマスク。
 殺人鬼ボマー。
 アウル覚醒者の爆弾魔。
 騒ぎを聞き付け、嬉々としてやって来たのか。想定外だった。
「冷たいなぁ、鬼畜外道! 助けてやれよ、『大丈夫ですか!』って! それでもお前人間か、偽善者め!」
 へらへらしながらボマーは友真を指差した。だが彼はリアクションを返さない。冷静に。冷静に。挑発に乗るな。最中に、ボマーと己の間に居る少女にちらと視線を向けて。
「ごめんな、はよ片付けて助ける……」

 呟いた。大きな嘘だ。あんな傷、例え覚醒者だったとしても助からない。
 げらげらげらげら。ボマーが嗤う。そんな嘘を見え透いて。
 げらげらげらげら。哄笑の中で、撃退士達は目を見合わせた。どうする。どうするか。
 一歩。前に出たのは九十七だった。
「ひ、ヒヒ! イヒャヒヒャハハ! ボォォオォマAhアァアァァアァ!!!」
「おぉ! お前! あの時の! 殺しそびれてたのか! アハハハハハッ」
 笑い合う。殺意と狂気の笑みを浮かべる九十七の横には、栄。
「ボマー……借りは返させてもらうぜ……!」
 冷静になれ、と自分に言い聞かせる者の、視線から溢れだす憤怒と殺意。
「キミは何故その力を振るうの」
 更に並ぶは幸穂、あの日の惨劇を知る者。『なんのための力なんだろ』――ガーゼの宛がわれたボロボロの手を天井に透かたあの時の自分の言葉を覚えている。
 故に、訊ねた。ガスマスクが首を傾げる。
「殺人鬼だから」
 予想通り。彼の回答は行動に何より現れていた。暴力的だから、暴力的に。殺人的だから、殺人的に。理由と理屈など在ったところで腹の足しにもなりゃしない。
 幸穂が逆に問われたなら、彼女はこう応えただろう。『護りたい』と。全てをとは言わない。一番護りたいのは大事な人達だから。
「大事な人達の脅威となるならば」
 全部を救えるとは思っていない。だからもしもの時は『護るべき命』だって切り捨てる。恨まれるだろうけど、だけど、自分の手の届く範囲は護り通す。それが彼女の決意で、覚悟だった。
 アウルが利き目である左目に集中し、その瞳の色が鷹の如く濃黄色へと変貌する。

「その前に……殺してでも止めてみせます!」

 声と同時、和弓を引き絞り撃ち放つ。
 それはボマーが防御に構えた腕に刺さった。腕の下に装備していた腕甲に刺さる。それを指先で弾き、小規模な爆発で燃え散らせながら。殺人鬼は笑う。
「あぁ、素敵な聖夜! メリークリスマス☆」
 どかんどかんどかんどかんどかん。
 彼方此方に仕掛けていた爆弾が爆発する。爆風が爆炎が破片が撃退士達を苛んだ。先程友真へ助けを乞うた少女もまた爆ぜて、周囲に血肉を撒き散らす。
「ここは俺達が引き受けた! 皆はディアボロをっ」
 栄の声が爆音の中で響く。三人――九十七、栄、幸穂、いずれもボマーと因縁のある者。そして、対ディアボロの作戦を考えれば最大人数で限界人数。
 やるしかない。やられる前に。
「もう逃がさないぜ……お前の自由に動けると思うなよ! ここがお前の墓場だ!」
 緑火眼――響く銃声。作戦の為に動き出した仲間達の足音を背後で聞きながら。
「ヘイ、サノ■■ッチのクソサイコパス」
 九十七は言葉を投げかける。
「あーたマイクとかいうヴァカに操られてるだけじゃねーですのん? 自覚がないだけでよォ!」
「ははっハハハハハ。それもまた楽しいジャマイカ」
 蓋し、言葉が通じぬモノほど手に負えないモノはない。狂気。嗚呼、狂気。滅ぼさねば。
 己が正義<狂気>の為。悪<同属>を殺す為。
「なら■ねや■■がァアアア!!」
 引き金を引き放つアシッド・フィルド弾。ボマーが防御に腕を構える。が、それでいい。まずはその鬱陶しい装甲をぶっ壊す。
「うお?」
 小瓶に封入された液体金属がメタルジェットと化し、小瓶を突き抜け『突き刺さる』。酸が物体を溶かす音。そんな中で、態とらしく痛がりながらボマーはポケットの中に手を突っ込んだ。
「! ――」
 その技を知っていた。そして予想通りだった。ボマーが三人目掛けて投げ付けたのは大量のBB弾――
「同じ技で何度もやられるかヴォケェエエエ!」
 バードショット弾セット、ファイア。ショットガンから放たれる大量の極小径弾が『面』で迎え撃つ。
 同時に栄の回避射撃が、幸穂の鳥の姿を成した矢『羽風』がそれらを撃ち、落とし、被害を最低限に引き下げる。
「『秩序』の邪魔だ、この世から消え失せろ殺人鬼!」
「容赦しないよ」
「『あの日』からッ! ただハンケチ噛み締めてた九十七ちゃんじゃねぇぞコラ?」
 睨む三人の射手。殺人鬼がガスマスクの奥でニンマリと笑んだ気がした。再度ポケットに手を入れる。

●クルシミマス
「ほらほらこっちよォ〜」
 黒百合は直走る。信号機を、ビルの壁を、横断歩道の裏側を。
 と、フリーズマンが発射した氷の針がその肩口に深々と突き刺さった。冷たく、熱い痛み。痛いじゃないと眉根を寄せて、無理矢理引き抜いて、握り潰す。その間にも脚は止めない。
 彼女がディアボロを引き付けているお陰で、ディアボロによる街や一般人の被害は抑えられていた。
「そこだっ」
 友真の放つ精密狙撃がスケアクローの足を撃ち飛ばし、その隙を突いて仁刀が大きく踏み込んだ。刃を振り抜いた。両断されたスケアクローが、ドサリと倒れて沈黙する。
「次だ……!」
 消耗こそしているが、戦闘不能者は現時点で零。三名がボマー付きっきりにならざるを得ない状況が故に火力不足が不安だが、やるしかない。
「この程度の攻撃で崩せるとでも……?」
 シルヴァはマンモスペンギンが増殖する肉から生み出す兵隊ペンギンを相手取っていた。生命力こそ強いものの、その火力も耐久も高くはない。
 護ってみせる。心に立てる鋼の誓い。突き立てる長槍。飛び散る血肉が端麗な顔を赤く穢した。

 一方で。
 キラキラ輝くクリスマスツリーを眺めて。
 それは、ボマーが嬉々として撃退士達の方へ向かっていった直後にまで時間を遡る。
「は、は、は、は」
 ジェーン・ドゥ(ja1442)は笑った。楽しそうに。嬉しそうに。こんなにも素敵で素敵な夜だから、騒ぎたくなるものだ。
 悲鳴と爆音と呻き声と悲鳴とクリスマスソングをBGMに魔女は歩む。足音も、気配も、存在も、誰でも、なく。
 一歩の度に包帯の下の傷がズキリと痛む。されど白いそれを真っ赤な嘘で多い隠して、いつもの通り。逢引には無粋だ。

 さあ、物語を紡ぎましょう。物語る魔女として。

 帽子をちょいと持ち上げ見上げた。クリスマスツリーのお星様。そこに、居た。彼が。首の無い悪魔。あの時の悪魔。手を叩いて喜んでいる。あの時みたいに。
 ジェーンはヒュゥと口笛を吹いて彼を呼んだ。
「誰だいセレナーデを奏でてくれたのは」
「僕だよ。良い夜だね、首なしのミスタ。ええ、ええ、お逢いしたかったよ」
 こっちを見遣ったマイクは更に「おぉ」と感嘆を続けた。嬉しそうに笑った。
「首狩りの魔女! なんて偶然だろう、吾輩に遭いに来てくれたのかね?」
「ふ、ふ、ふ。その通り。クリスマスは好きな人と過ごすのが定石だろう?」
「ふふふっ。ねぇ、今日は逃げないよね? あの日から、寂しかったんだよ」
 トン、と。マイクが軽やかに降り立った。ジェーンの目前。手を伸ばせば抱擁が出来る距離。
「逃げないよ、えぇ、逃げないとも。こんな機会めったにないし、クリスマスは365日にたった1日きりだ。
 だから、だから、僕は、浮かれたいのさ。クリスマスに。貴方に」
「どんな風に?」
「どっぷりと」
「どれ位?」
「抜けだせない位!」
 笑んで、顔があるだろう位置に顔を寄せる。指先を悪魔の左胸にそっと這わせて。吐息。くすり。
「ねぇサンタさん。首も御髭もトナカイも無いサンタさん。サンタさんなら、プレゼントをくれるんだよね」
「勿論さ。何が欲しい?」
「貴方とデート。貴方と一緒に劇が見たい。大丈夫、チケットは要らないさ。
 演目は復讐劇。嘗て力足らず爆弾魔を捕り逃した者達が復讐を遂げるか。あるいは再び敗れ無惨に爆ぜるか」
 ええ、きっと面白いわ。甘い囁き。背中を撫でる悪魔の手を感じながら。保証しよう。言葉を続けた。退屈はさせないと。
「もしそうなったら、ええ、前回の謝罪も兼ねて僕の命をあげよう。……それともまた袖にするのかしら。ひょっとして男性がご趣味かい?」
「まさか、まさか。吾輩は君に首ったけさ。君は?」
「僕? 貴方に首ったけ、さ」
「それは最高!」
 快活な笑い声、ジェーンを姫抱っこ。くるくる。その果てに、ピタリと止まって背後の彼方にて様子を窺っていた淳紅へと。
「で、彼女を囮に吾輩を討ち取る作戦かい?」
「どうだか」
「君は、あぁ、あの時の子、だっけ?」
「……忘れてもええよ。死んでも殺しても、自分は忘れへんから。
 なんならクリスマスソングでも明るく楽しく歌おか? 歌やったらあんたでも、感動して無い口から涎垂らす程満足させられる自信はあるで?」
 油断なく、不敵に笑んでやった。
「『約束は守る』……自分で言うたことや。せやろ? マイク」
「勿論! 吾輩、嘘は吐かないのだ。それじゃ歌っておくれ。明るく楽しく殺し合っておいで! アハハハハ!」
 笑いながらマイクが歩いて行く。その背に背を向け、淳紅は決然と仲間の支援の為に走り出した。
 生きて帰る。そう、脳内で繰り返し。

 キラキラ世界は輝いている。
 首の無い悪魔と首を刈る魔女は手を繋いで、指を絡めて、クリスマスに彩られた街を踊っていた。くるくる。廻る。巡る。世界みたいに。その周囲では血みどろで、生々しい戦闘が繰り広げられていて、そして平和なクリスマスソングがスピーカーから聞こえてくる。

「「Jingle bells, jingle bells, Jingle all the way!
 O what fun it is to ride In a one-horse open sleigh,yeah!」」

 声を合わせてさぁ歌おう。
 世界はこんなにも美しい。
 君はこんなにも愛おしい。

 恋は盲目。愛は蒙昧。

●コワシマス
「こいつら……数が多すぎるぜ」
 英斗の舌打ちが響く。
 撃退士達はマンモスペンギンを相手取っていたが、その生命力の高さに手間取っていた。確かにディアボロの身体には彼方此方に傷が刻まれている。撃退士達の優勢。このままいけば間違いなく倒す事は出来る、が、『即行』とはいかないだろう。
 そして時は無情、時間が経つにつれて撃退士達は疲弊していく。
 兵隊ペンギンはシルヴァと英斗が抑え、破壊している。振り払われる刃に兵隊ペンギンの血肉が飛び散る中で、淳紅は部位狙いの魔法弾を放った。だが、別段嘴は弱点という訳ではないらしく――それ以前に部位狙いとは簡単に成功するものではない。
 攻撃手が少ない。ならば、どうすればいいか。
 答えは一つ。
 それらのファクターをも薙ぎ払う火力で焼き払うのみ。
「撃ち滅ぼす……!」
 仁刀は握り締める大剣の切っ先にオーラを集中させる。輝きが、眩い光が、血みどろの戦場に燦然と輝いた。まるでこの状況を切り裂き導くかの如く、暗い夜に終わりを告げる黎明の如く――一気に振り抜き、突き立てた。
 大火力を誇る一撃にペンギンが悲鳴を上げる。重量と質量という名の武器を携えた巨体を振り回して仁刀を殴り飛ばし、周囲の英斗やシルヴァにまで被害を及ぼすが先の一撃が痛烈に効いた事は明白。
 もう一発。もう一発だ。
 友真の精密狙撃、英斗の神輝掌が左右からマンモスペンギンに叩き込まれ、追い詰める。
 再生の隙は与えぬ。
「落ちろぉおおおッ!」
 再度輝く仁刀の旭光。突き立てた刃はディアボロの胸を貫き、切り裂き、厳然たる光を以て撃ち滅ぼした。
 次だ。
 未だ戦えるか――互いに交わすアイコンタクトに、誰もが頷く。守る、倒す、堅い信念が彼等の脚を強く支え背中を押すのだ。
 次だ。
 次――フリーズマン。氷の巨体が足音を響かせて吶喊してくる。
「なんなんその多い腕うっといな、減らしとけよ」
 友真が放つ流星の弾が悪魔の腕に命中する。されどそれは突撃を止めず、吐き出す冷気を戦場に奔らせ撃退士達の身体を脚を氷で縫い止める。
 その刹那、だった。
 ピシリ。フリーズマンに亀裂が入ったかと、思いきや。
 見開く目の中。それが凄まじい爆発を起こした。強烈な爆風に乗って、兇器そのものである氷の刃が360度の無差別に撃退士達へ襲い掛かった。切り裂いた。抉り穿った。突き刺さった。凶悪極まりない攻撃。
「……!」
 仁刀は根性で耐え切った。黒百合は空蝉によって間一髪攻撃を回避した。だが、抗うも力尽きてしまう者も。
 この爆発は、間違いない。
 息を飲んで見遣った先には――九十七の頭を掴んで引き摺りこちらへ向かってくる殺人鬼。その肩越しには、自らの血沼に倒れ伏してしまった栄と幸穂が。
 ボマー自身も無傷ではない。寧ろ、三人がここまで長くボマーを押さえる事が出来た事が奇跡か。執念が手繰り寄せた必然か。
「ふひ。ひひひひひ」
 ボマーは血だらけの九十七を撃退士達へとポイと放ると指差した。
「ほら。助けろよ。あんたらの仲間でしょ? 友達でしょ? 助けなきゃ。死んじゃうよ?」
「助けに行ったら『ドカン』……想定済みなのよォ、冷徹にならないと貴方は仕留められないからねェ……」
 倒さないと被害が増えるばかりだしィ、と黒百合は間合いを取りつつアウルの力を体内で燃焼させる。
「その佇まい、スラッシャーを思い出すな」
 爆風に吹っ飛ばされた眼鏡を拾い上げつつ――嗚呼、割れてしまった――英斗はへらへら笑う殺人鬼を鋭く見遣った。拳で額から生々しく垂れる血を拭い、決意するは『どんな窮地に立っても絶対に絶望しない、あきらめない』という強い想い。それに応えるかの様にオーラの不死鳥が力強く強く羽ばたき、燃え上がる炎の色が彼を包んだ。
「俺は……人をやめる……!」
 血だらけの満身創痍になりながらも倒れる事を拒絶したシルヴァの雰囲気が禍々しいそれに変貌した。けたけたけたけた。狂いきった笑いを迸らせて、光纏の色を闇色に変えて、目を紅くして、吶喊した。この殺人鬼は一体どうしてこんな事を? ああもう、知った事か。壊せればそれで良い。
「切り裂け、翠の刃……!」
 振り切るエメラルドスラッシュ。翠の光に赤が散る。
「ゆっくり寝ときーや爆弾魔!」
 精密殺撃。射程を捨てた殺す一撃。銃火が奔り、ボマーの上体が大きく揺らいだ。が、伸ばされる腕。友真を突き飛ばす。
 その瞬間に、友真は上着をすぐさま投げ捨てた。直ぐそこで爆発が起こり、爆風に殴りつけられ転倒する。
「は、はは、さっきの女の子もそれやってたなぁ。何回やったらスッポンポンになーるのーかなぁ〜?」
 笑いながらボマーが友真を蹴りを喰らわせる。爪先が鳩尾にめり込み、地と臓物と溶けた雪で彩られた地面に派手に転がした。
「ぐ、っげほ、ごほぉっ……!」
 胃に伝わった衝撃に友真は激しく咳き込んだ。逆流する胃液と共に。噎せ返る。
 そんな彼を護る様に英斗は立ちはだかり、腹の底から声を奔らせ吶喊する。黒百合の援護射撃でボマーが微かに気を逸らしたその瞬間、振り上げた武器が何処までも清らかな輝きを放った。

「これが俺の! 俺達の――力だぁあああッ!!」

 友情、努力、希望、ちょっとイイトコみせたい、なんて。様々な想いを込めて、極限まで鋭さを増した一撃を振り吹いた。
 ボマーが蹌踉めく。されど嗤う。雪を両手に救い上げ、投げ付ける。即席にして凶悪な手榴弾。爆ぜる。爆ぜる。爆風の中を吶喊する仁刀の刃をボロボロの手甲と皮膚と血管と筋繊維と神経と骨で受け止めて、その顔面を掴む。爆発。
 ――未だだ。
 仁刀の根性は砕けない。顔面を掴まれたまま、振り払う剣。ぶば、と飛び散る血液。
 また爆発が起きる。血だらけの哄笑と共に。

 殺すか、殺されるか。

 また一人の撃退士が倒れ、ボマーの身体から血飛沫が散る。
 それでも諦めない。
 大量の血に染まりながらも、血を吐きながらも、立ち上がる。武器を構える。
「何度でも立ち上がるんがヒーローや……生きて、何度でも、リベンジしたる。ナメんなよドアホがッ!」
 大切な人の為にも――友真の左の薬指に着けられたシルバーリングが小さく煌めく。引き金を引いた。弾丸が発射される。殺人鬼が半歩後退する。
 どろどろ。血を流し流し。
「殺してみなはれ、セイギノミカタ」
 ボマーが己の左胸をトンと指で差した――刹那。背後。ゆらり、立ち上がる影一つ。
「そんなに言うなら……!」
 振り返る。そこには、気絶から意識を取り戻した九十七。ボロボロだった。触られた所を己が散弾で吹き飛ばしてでも敵をぶっ殺す信念。左手を伸ばす。が、それはボマーが爆発させて――爆風に皮膚が剥げる。肉が爆ぜる。悲鳴は固く、呑み込んで。
 まだ、右手が残っている。
「お望み通り……!」
 掴んだ。ボマーの顔面を。凄まじい握力。ガスマスクに罅が入る。
「ぶっ■してやるよド腐れ殺人鬼風情がァアアアア!!」
 瞬間。凄まじい光が一帯を包んだ。ドラゴンブレス弾を応用し、九十七の掌にアウルが超高温超高圧で集められた為。
 そして、銃口と成った掌は、爆流焔となって『炸裂』する――アームドアウル・ドラゴンブレイズ。あの日あの時、彼に喰らった技を模倣した技。

 轟音。

 九十七の攻撃と共にボマーの攻撃が同時に展開された為か。
 兎角、凄まじい爆発だった。有象無象を薙ぎ払う。まるで殺人鬼の最後の足掻き。
 そして煙が晴れた頃。
 立っていたのは一つの人影――ボマーだった。
 だが、そこに『頭』は無く。直立したまま血を噴き出して。ぐらり。どさり。頽れた。永遠に。
「く、く、ヒヒヒッ……貴様の技は、頂いた……!」
 そこから遥か、吹き飛ばされた位置。瓦礫に埋もれながら、九十七は笑い――意識を手放した。

●クリスマスよ永遠に
 悪魔と魔女。寄り添う二人は指を絡め、クリスマスツリーを背に全てを見届けた。
「時に、君は何故命を賭けたんだい?」
「その方が面白そうだから。それに友達と頼りない騎士殿を信じているのさ 」
「それは愉快だ」
「……ミスタ? 何故そうも不機嫌そうな声を出すんだい」
「だって。君は帰るんだろう? それが嫌でたまらない。吾輩は悪魔だ、強欲だ、我儘だ、寂しがりなんだ」
 ぎり。ジェーンの手を握るマイクの手に力が籠る。傷を引き摺りながらも酔ってくる撃退士達の気配を感じながら。
「そんなの退屈だ。退屈は嫌だ。絶対に嫌だ」
「――あぁ、ならば、だとしたら、対価を払わねばならないね」
 悪魔の癖に、酷く酷く人間らしい。ジェーンは笑い、そっと鋏を取り出した。
 交わした約束は、『マイクが退屈したのなら命を差し出す』。持ち上げる鋏を、自らの首に――

 ばつん。

 金属が閉じる音がして、白が散る。項の頃まで切断されたジェーンの髪。それを、マイクに差し出して。
「髪は女の命。まさか、まさか、まさか乙女の命では対価足りえぬと。そうお言いかな、首なしのミスタ?」
 言葉は歪めれど魔女は約束を守るもの。覗き込むその瞳に、返事はない。
 そして広い間を開けて、悪魔は言った。たった一言。
「断る」
「どうして?」
「あぁ、赦せ、吾輩、生まれて初めて約束を破る。だが後悔しない。したくない。どんな手を用いてでも、お前が欲しい!!」
 運命の悪戯。彼は狂おしい程に彼女を気に入ってしまったらしい。ヴァニタスという、何処か空虚な自分自身を埋めてくれる存在。
 嗚呼、世界の何処に、『既に死んでいる』このデキソコナイを愛してくれる女がいる?
 随分と忘れていた。誰かを愛する喜びを!
 強く強く抱きしめたこの魔女を、離したくはない。永遠に。
「はは、ははは、ははははははは」
 ジェーンは笑った。抱きしめるマイクの背に手を回して。愛してる。愛してる。愛おしい。
 耳元で聞こえた。「ねぇジェーン・ドゥ(名前の無い彼女)。君は一体『誰』なんだい」と。
 そうか、ならば教えよう。
 耳があるだろう位置に唇を寄せて。
「――×××××・×××」
「そうか……良い名前だ。嗚呼、あぁ。×××××。愛しているよ。『時よ止まれ、お前は美しい!』」

 ――赤い花が、雪に咲く。

●×マス
 ジェーンが目で『来るな』と制していた撃退士。彼等の目に映ったのは、映ったのは、映ったのは。

 ――抱きしめられたまま、何本ものマイクの魔法の杭に身体を貫かれたジェーンの姿。

「ジェーンッ!!」
 仁刀が叫び、走り出そうとする。だが、魔女は笑うのだ。血に赤く唇を染めて。『来るな』と。
「――」、
 マイクに身体を預けたまま。不思議と痛みは感じなかった。寒さも感じない。寧ろ、温かい。ヴァニタスも温かいものなのか、と今更ながら思った。
 そうしている間にも、どろどろ。どろどろ。血が、血は、流れ流れ流れ続けて。雪をじわじわ、溶かしてゆく。
 白と赤と白と赤。
 嗚呼。終わって逝く感覚。怖ろしくはない。命も差し出す覚悟だったから。
 そうか、ならば、エピローグは何よりも美しく。
「――ミスタ」
「何だい、×××××」
「触れても良いかい」
「触れてくれるのかい」
「えぇ、えぇ、勿論だ」
 血に染まる手。震える手を、そっと。差し出した。

 触れた。

「――『 』」

 刹那。

 その指先に込められた呪いが、祝いが、奔る。
 理屈も法則も手段も過程も一切合財関係なく、触れ得たモノの首を刎ねる。単純で凶悪に。
 『生来のモノにして魔女の血を故としない唯一のモノ』は黒く黒く、黒く黒く。

 ――愛している。愛している。だから抱きしめ、だから刎ねる。
 殺したくはない。居なくならないで欲しくって。でも、その才と在り方は生来のモノで呪いであって。

 だから。

『首が無ければもしや』

 淡い期待。甘い期待。でもどうせ、という絶望も抱いて。
 見た。先。マイクは何も言わない。
 だが。直後。無い筈の首から、その断面から、つぅと一筋の血が垂れた。
 次いで。ぶば。まるで噴水の様に。
 赤い。吹き上がる。降り注ぐ。雪よりも暖かい。
「ミスタ?」
 掠れた声で名前を呼んだ。
「なんだい、×××××」
 優しい声が答えた。
 嗚呼、その声の、返答が返ってきたという『事実』の、どれほど喜ばしい事!
 二人で揃いの色に染まりつつ。
 赤く赤く。抱きしめ合いながら。
 接吻の真似事。
 嗚呼君は永遠に美しい。

「「――ええ。愛しているよ」」

 ゆるりと倒れた二人を、息を止めた二人を、別つものは何も無い。永遠に。
 ただ、雪が静かに降っていた。


『了』


※当依頼の結果、ジェーン・ドゥ(ja1442)はその命を落とし、人生の幕を閉じました。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 赫華Noir・黒百合(ja0422)
 語り騙りて狂想幻話・ジェーン・ドゥ(ja1442)
 胸に秘めるは正義か狂気か・十八 九十七(ja4233)
重体: 歌謡い・亀山 淳紅(ja2261)
   <殺人鬼から凶悪な攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 心眼の射手・久遠 栄(ja2400)
   <殺人鬼から凶悪な攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 撃退士・木ノ宮 幸穂(ja4004)
   <殺人鬼から凶悪な攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 胸に秘めるは正義か狂気か・十八 九十七(ja4233)
   <殺人鬼と相討ちになった>という理由により『重体』となる
 真愛しきすべてをこの手に・小野友真(ja6901)
   <殺人鬼から凶悪な攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 死者の尊厳を守りし者・シルヴァ・V・ゼフィーリア(ja7754)
   <殺人鬼から凶悪な攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
面白かった!:106人

赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
語り騙りて狂想幻話・
ジェーン・ドゥ(ja1442)

大学部7年133組 女 鬼道忍軍
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
心眼の射手・
久遠 栄(ja2400)

大学部7年71組 男 インフィルトレイター
撃退士・
久遠 仁刀(ja2464)

卒業 男 ルインズブレイド
撃退士・
木ノ宮 幸穂(ja4004)

大学部4年45組 女 インフィルトレイター
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
胸に秘めるは正義か狂気か・
十八 九十七(ja4233)

大学部4年18組 女 インフィルトレイター
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
死者の尊厳を守りし者・
シルヴァ・V・ゼフィーリア(ja7754)

大学部7年305組 男 ディバインナイト