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マスター:ガンマ
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
形態:
参加人数:50人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2012/07/17


みんなの思い出



オープニング

●もし明日、この世から君がいなくなってしまうとすれば。
「諸君はどう思うか? 何をして『最後の一日』を過ごすか?」
 夕方の教室。斜めから降り注ぐ赤い光。集まった生徒達に、棄棄はそんな言葉を投げかけた。
「例えば、の話だよ。縁起でもねぇっつったらそれまでだけどねん。
 諸君は今から24時間後に、この世界から『居なくなる』。『死ぬ』。『人生が終わる』。
 理由とか細かい事は別にして。何をしようと『絶対に今から24時間後に消えてしまう』んだ。死体が残るか否かは諸君の判断に任せよう。
 ……としたら、何をするか? どう思うか? そゆ事をちょっと訊いてみたくなったのよね。
 ん? 先生は、って? 先生は……そうだなァ……諸君と片っ端から手合わせしたいなァ……死ぬ瞬間まで、教師で居たいぜ。未来の為に何か一つでも諸君に教えておきたい。
 とまぁ、こんな感じで、俺にちょっと教えてくれよ。諸君の話を」
 その言葉、笑顔で締めくくる。明日消えてしまうとしたら。自分はどうだろうか。なんて考えた所で、棄棄に指名された。

 さて、自分は――……


リプレイ本文

●ドウトクハジメ
「それじゃいってみよー。んじゃ、お前からな」

●大澤 秀虎(ja0206)
「明日世界が終わるとしたらか、結局は変わらん。
 それを知っているとしても、ただ刀を振り最後の瞬間まで剣を極めるそれだけは変わらん。地獄で魑魅魍魎と斬り合うのも、また一興」
 彼は剣鬼、剣を極め己が強さを高める為に地獄を求め続ける者。
 が。一つ願うとしたらと続けて曰く、
「強い相手と闘いぬいてそのまま散ることか。 幸いここは強い相手には事欠かん。 ここは世界で最も贅沢で狂った空間だからな」
「へへッ、腐っても教育機関だ。最高だろ?」
「……アンタが教師を貫くというなら一戦交えるのも悪くないかもな」
「俺ァいつでもウェルカムよ?」
 で、他にやる事は?促され、一寸考えて。強いて言うならば。
「部室の床下に隠しているギャルゲーの処理だな……ゲフンゲフン」
 何だかんだで男子高校生。

●雪室 チルル(ja0220)
「最後の一日かあ。う〜ん……」
 チルルは天井を仰ぎ、考え込む。考えるのは得意でない。が、
「うん! やっぱりあたいは最後に消える瞬間までいつも通り過ごしてみたいわね!」
 答える声は元気一杯いつも通り、よく考えていないのか気楽に回答。
「普通に学園の授業をしっかり受けたり、」
「『しっかり』?」
「……たまに居眠りしながら受けたり」
「お前なぁ……OK、続けて」
「うん。それから、知り合いや友人と一緒に内外問わずにバカみたいに遊んでみたり、もし依頼があれば、いつも通りガンガン突撃するね」
 でもね。
「最後に別れる時には、ちゃんと『今までありがとう』と『さようなら』って挨拶はするわよっ! 立つ鳥跡を濁さず!
 一瞬でもいいから太陽みたいに熱く生きた方が楽しいに決まってるわ!」
 どやっと言い切った。教師が頷く。
「お前が『立つ鳥跡を濁さず』って言葉を使った事に先生は感激です」
「どういう意味っ!?」
「はは、そういう意味。……兎角、お前らしくって素敵だよ」

●神凪 宗(ja0435)
 自分に残された時間が僅か一日だったら。
「やることは……そう、一つ。友の墓参り、だな。
 本当は、天魔との戦いを終わらせてから行きたいと思っている。だが、自分の命が僅か一日だけとなれば、やはり行くだろうな」
 幼き頃から仲が良かった友人。撃退士として戦場で散った友人。『平和な世界を』という想いを、道標を残した友人。
 その人が居たから、自分は今ここに居る。
 だから自分は、墓前でこう報告するだろう。
「『ありがとう』と……」
 感謝の気持ちを込めて。

●大炊御門 菫(ja0436)
「……世界が終わらないのであれば死ぬ瞬間まで天魔を倒す事に尽くします」
 それが撃退士だからだと菫は言った。
「依頼があるならばそれに参加し他人を守りたい、人の笑顔を守りたい。もしも……一人で使徒、天魔と戦う機会があるならば戦いたい」
 しかし、今のままでは天魔と戦うことも許されず、滅する事も出来ないだろう。矛盾。拳を握り締める。

 弱い存在のままだ。

 その状態で死ぬ事、消える事が悔しくて仕方が無い。
「私達はいつ死ぬか分かりません。悔いの無いように生きる為にも未来の可能性じゃない、必要なのは今ある現在……です」
 言い切って、教師を見遣る。先生、と呼びかけた。
「一人で戦う事は気負いすぎでしょうか? 私には分かりません。あの時言われてからその言葉が胸を掻き乱すのです」
 結局、私は迷ってばかりだ。
「ベタな話だが『人』っつー字は人と人が支え合って云々、だろ? ちょっと周り見てみな。何の為にお前以外の生徒諸君が居ると思う? お前一人がって話になったら、ここにいる奴等は要らねーわな?
 一人で完結できる万能野郎なんざいねーよ。俺だってそう。防御は冴ちゃんの方が堅ぇし、射撃はジョニー先生の方がスゲェ。『相乗効果』っつー言葉もあるっしょ?」
 『頼る』事もまた強さだと、この言葉をどう受け取るかはお前次第だと、教師は優しく笑った。
 菫は再度、思案に暮れる。

●黒百合(ja0422)
「あらァ、随分と楽しそうな質問ねェ♪
 そうねェ、何も変わらないわねェ。朝起きて御飯を食べて、依頼に出発し、御飯を食べて、天魔を殺し、依頼から帰り、御飯を食べて寝るゥ。それだけの話だわァ」
「ほうほう。そう思い至った理由は?」
「だって人間は脆弱な存在。こうして会話している間に息絶えたり、夜間に就寝してそのまま永眠する可能性もあるものォ。
 今日死ぬのか、明日死ぬのか、そもそも『私達は本当に生きているのか?誰かの夢の中の登場人物?ネット上の電子情報の一つ?』、それすらも曖昧。即ち『胡蝶の夢』。
 そんな曖昧な結果に日々振舞わされては疲れるわァ。なら何時亡くなっても構わない様に生きればいい。自由気ままに、日々を満足出来ていれば何の問題もないわァ」
 それだけの話だ、と微笑みを浮かべて席に着いた。

●暮居 凪(ja0503)
 私が、明日に?
「明日に消えてしまうのなら。私は……」
 別室、凪は伊達眼鏡の奥の目を教師に向けた。
「――力を蓄えると、悠長な事を言っていた自分を怨みつつ。行方の分からない彼を最期まで探すわ」
 脳裏に過ぎる笑顔。帰って来ない恋人。
「このご時世、知りたい事を知るためには、力を得なければ好きなところに行く事が出来ない。1人の力で足りない事が多いのだから、助力を得るために努力をする必要はある。
 だから、今ここで投げ捨てる事は、私はしないわ。けれど――」
 瞼を閉ざし、放つ言葉。
「『明日』がもう無いなら。手段は選べないわね」

『例え、天魔に魂や感情に売るとしても』

 その言葉を飲み込んで、開く瞳。そこに孕むは仄暗い狂気。
 そうか。教師は微笑み、彼女の頭にポンと手を置いた。悔いの無い様にな。

●グラルス・ガリアクルーズ(ja0505)
「僕は家族と一緒に過ごします」
 家族といっても両親だけでなく、幼少期より世話になった伯父伯母、曾祖母といった一族の皆も含まれる。一人一人の笑顔を思い出しつ、続けた。
「その人たちに事情を説明した上で、時間の許す限り、ぎりぎりまで恩返しをして……その後、誰にも看取られる事なく消える事を望みます」
「いいのか? 一人で消えちまっても」
「はい。それが僕の答えです」
 ですが、と双色の目を教師に向けて。
「本当なら両親や他の皆より先に消えるわけにはいかないですがね。まだまだやらなければならない事は、いっぱいありますし」
 その通り。だからこそ自分は、今日も明日も生きるのだ。それこそが自分を育ててくれた家族への『恩返し』なのだろう。

●二階堂 かざね(ja0536)
 やってきました、かざねです。
「明日この世から消えるとすれば。事前に分かってるなら、私のするべきことは決まってます!」

 まずは、お菓子を食べます。
 そして、お菓子を食べます。
 さらに、お菓子を食べます。

 3度の飯よりお菓子が大好き。元気一杯豪語する。
「お菓子オンリーじゃねーか」
「オンリーなのです! それで、満足したら『ちょっと別世界のお菓子探求しにいってくる!』ってお手紙を書いて、自分のツインテのリボンを解いてその時を待ちます」
 かざねにとって兎に角ツインテは自慢。ツインテじゃなくなると、やる気活力が0になり、くてっとしてるだけの中身からっぽ状態になるぐらい。ツインテにする事に誇りをかけすぎた自己暗示が解けるように。自分のツインテとお菓子の事で脳内が90%以上浸食されている。
「なんか不覚にもグッと来た。お前らしくって素晴らしい」
「たいへんよくできましたなかざねです!」
 いつでも無駄に自信満々、それがかざねの信条だから。

●澄野 美帆(ja0556)
 述べられた他の答え。それを聴き、考え、そうしていると指名された。
「最後の一日かぁ。私は声を残したいな」
「『声』?」
「これでも声優志望だしね。うん、少しでも多くの、色んな声を私は残したい。
 まぁ声優志望だから残す声は随分偏るだろうし。役じゃない私本人の声の割合はほんのちょっとになりそうだけどね」
 苦笑を挟み、一間。折角なので、どんな声を残すのかで、実際に言ってみる事にする。
「――」
 息を吸い込み、アニメチックな声で、色んなキャラの台詞。
 時に熱血、時にクール、時にキュート。
 それから言い終わって、一礼。

●佐倉 哲平(ja0650)
「……正直、どうと言われても……だな」
 眉根を寄せられ気難しげな顔が更に気難しげに、哲平は考える。

 パニクって何も出来ないのが本当のところだろうか。
 それとも、絶望して、か。
 もしそうならないとしたら。

「……その時になってないからなんでも言える事ではあるが。もし世界がなくなるとしたら、その経緯を確かめたいかな……」
 どのようにして世界が滅ぶのか、それを見届けてみたい。
 自分の知らないところでわけも分からず消滅するなんてのは、気持ちの良い物じゃない。
「……勿論、消滅しないのが一番なのだが。少なくとも、自分が老衰で死ぬまでは御免だ……」
「そりゃそーさ、俺だってそーさ」
「……結局、こういうのは、何も知らないままが一番幸せなのかも知れないな……」
 滅ぶ瞬間も知らないくらい、寝てる間に全部終わってるとかそういう。
 知らぬが仏、である。

●鷺谷 明(ja0776)
「いつも通り過ごすさ。私は享楽主義者、未来なんぞ知るかと現在に遊び続ける身。今を如何に愉しく、如何に己の為したいこと為して生きるかを考え続けるのが私だ。元より私に夢想すべき未来は無く、悔恨すべき過去も無い。一日後の死はそれが具体的になっただけだ。私には露ほどの意味も持たぬ。……まあ、そういう訳で私は何時死のうと問題無い。遺書も用意してあるしな」
 享楽主義者は一息に、微笑んで、言い切った。ちなみに遺書は財産の処遇しか書かれていない超淡泊な内容である。以上、着席――はせず、
「とは言うが」
 もう少しだけ。
「生に悔いは無いがやりたいことは大量にある 。何時死のうと悔いは無いが、死は厭う。『絶対に』死ぬという仮定が現実に無い以上まだまだ私は生き足掻く」

●機嶋 結(ja0725)
 呆れていた。恋人・家族・友人……甘い最期を望む人を。
「本当……縁起でも無い質問ですね、先生」
「全くだ、ケケッ」
 初対面の為、多少の不信感と言葉の毒を隠さない結に対し、教師はニヤニヤ。
「ホレ、俺に毒吐きに来たんでねーだら? お前の答え、聴かせてくれよ」
「……私は、私の今を作った人全て殺してから死にます。久遠ヶ原の方は誰も含まないのでご安心を」
 微笑を浮かべ――脳裏に『お世話になった』親戚達の顔が浮かぶ。死した両親。与えられた血の通わぬ手足。常軌を逸した『お手伝い』。
「理由を訊いても?」
 そう訊ねた彼に、少女は彼にだけ手袋の奥を見せた。マガイモノ。
「借金の取立て……って、キツイものですから」
 微笑みの奥。少女は思う。

 ――掃除終了後は両親の墓前で眠りたい。
 だが、穢れた少女は天国の二人には逢えないだろう。
 でも、死の前に……逢える。
 そんな奇跡が欲しい。

 呆れていた。だが、僅かに羨んでいた。
 自分が失った物を持つ人への嫉妬、憧憬。
(所詮は気の迷い)
 そう心に言い聞かせるのみ。

●アイリス・ルナクルス(ja1078)
 明日この世から消えてしまうとすれば。もしそうなら。
「私は、何時もと同じように起きて、同じように授業を受けて……夕方頃には好きな人に普通にさよならを言います。
 そこから一人で学園を抜けて、道を探します。生き残る道を」

 たとえ死ぬのが変わらぬ道であっても抗い続けなければ、私の存在は無為なものです
 たとえそれで死んじゃったとしても、最期は言えてますからね。文句ありません。

「抗い続ける。その死が避けられないものでも……諦めずに道を探して抗い続ける。それが私の背負う正義」
 正義の味方になる覚悟がない自分は、正義を背負う者になろう。そう願った。
 そしてその道は決して曲げない。そう誓った。
「さよならが言える分いいですからね。義妹にも義父にも死に目には会えませんでしたし……」
 そう思えば幾分か幸せかもしれない。ああ、それから。
「出来ることなら私の居た痕跡をできるだけ消したいですね」
 誰かの心に残るよりも綺麗に消えたい。
 脳裏に、何よりも大切な『彼女』の笑顔が過ぎった。

●七種 戒(ja1267)
 明日もしこの身が消えるというならば。
「全財産はたいて豪遊、メイド喫茶で」
 キリィと真顔、言い切った。Q. E. D.
「そうか……じゃあ次は「というのはまぁ半分冗談として」
 教師の言葉を遮り、ふぅと一息。思案の一間。それから、口を開く。
「そうさな……手紙でもしたためようか、袖摺りあった人々へ」

 出会えた喜びを。
 捨て切れぬ蟠りを。
 もう会えぬ哀切を。
 過ごした日々の享楽を。
 そして、伝えきれぬ感謝を。

「会いにはいかねーのかい?」
「ん、いかんよ、爪痕程度でも残るのは御免でな? だから手紙も、消えた後に届く様に。逝った後なら如何とでも……私には、どうせ届かないしな」
 そんで全部終わったら――ニィッと口元に不敵な笑み、棄棄を見据えて。
「全部終わったら、せんせぇに一撃入れに行くな。私が此処にいる理由だし」
「おぅ、そりゃァ嬉しいねェ」
「勿論、手加減なんてしたら怒るんだぜ」
「ったりめぇよ、俺様はいつだって全身全霊だ」
「言ったな……その言葉、ちゃんと覚えとけよー?」
「先生が約束破った事ってあったっけぇ〜?」
「ぐぬっ……」
 このピンク野郎め。その余裕ブッコキまくりのスカーフェイスが驚く表情にでもなったら、きっと……心残りなく晴れやかになるんだろう、そんな思いを胸に。今は、笑んで。
「……ふっふ、可愛い生徒の挑戦、受けてくれるだろー?」
「お前の為なら何だってしてやるよ。可愛い可愛い戒の為ならな」
 ……この、ピンクハインラン野郎。

●沙 月子(ja1773)
「もし明日私がいなくなるとしたら……『まろ』と『ぷく』……あ、私と一緒に暮らしてる猫なんですけど、あの子たちの里親をなんとしてでも探します。あの子たちは元々捨て猫で……」
 拾った時の事を思い返す。今でも鮮明に思い出せる。
「一緒に暮らそうって決めたとき、思ったんです。この子たちが死ぬまでその責任を取ろうって。
 外ではなく家の中でずっと暮らしていると、人からご飯が与えられるので狩りなどの本能が段々鈍ってくるんですね。それでなくても鍵のかかった部屋から出ることができない。それは私の死があの子たちの死に直結するということです」
 私にとっては大切な存在。
 大好きな二人。
「だからもし私が先にいなくなることがわかったなら、彼女たちが安心して生きていける場所を探すのが私の最後の仕事だと思うんです」
「ウム、大変よろしい。これからもその子たちと幸せにな」
「勿論です!」
 嘘偽りなく、心からの言葉。

●牧野 穂鳥(ja2029)
 別室、夕紅に穂鳥の緑髪が照らされている様を見ているのは教師だけ。
 それじゃお前の答えを聞かせてくれよ。その言葉に少女は胸に強く手を当て、
「先生の質問に、浮かんだ答えは一つきりでした」
 そして、一呼吸分の間を開けた後に本題を語り始めた。
「……それは、皆と一緒に喋っていたい、です。
 他愛ないことでいい、聴かせて欲しい聞いて欲しい。
 私の愛する友人たちと、この命が消える瞬間まで笑っていられるのなら、何も怖くありません」

 誰かにいい子ぶっていると言われても構わない。
 だってそう考えても全然心がささくれ立たない。
 だから――

「これは、私の本心なんです」
 顔は俯けず真っ直ぐ前を向いたまま。胸に当てた手にもう片方の手も添えて、ギュッと握り締めた。
 いっぱいいっぱいな頭の中で一生懸命考えて、整理して、一つずつ紡いでゆく。
「私は、この学園で初めて笑顔を知りました。
 皆の、特に入学当初から私と仲良くしてくれた人たちのおかげなんです。
 とても、とても。愛しています」
 人と接する事は苦手だった。オドオドしていた。だが、皆のお陰で変わってきている。感謝しても仕切れない、大切で大切な存在。だけど、
「何度でも胸を張って言えますが、皆に重いと思われるのは怖いから、ここだけの話にしてください……」
「おうよ、勿論さ。聞かせてくれてありがとう。穂鳥は良い子だな」
 優しい子だ、と。その頭をもふもふ撫でる。

●久遠 栄(ja2400)
(明日居なくなるとしたら、か。確かに危険な依頼も増えてきた事だしいつ何があるか分からないよな……)
 腕を組み目を閉じて、彼は皆の答えを聞きつつ思った。これは日々、考えておくべき事かもしれない――そう思った時だった。
「次は栄、お前だ」
「はいはい」
 目を開け立ち上がる。それから、自分の気持ちを一つ一つ確かめる様にゆっくりと。
「先ずは自分の喫茶店の店じまいかな。世話になった仲間達にバイト代を払ってやらないとね。
 後は自分のために……そうだな、とにかく好きな人に頼み込んで一緒に過ごそうかな。珈琲でも飲みながら好きな本の話とか普通の事を話そうかな。話が尽きなくても切り上げて家に帰るよ」
「帰っちまうのか?」
「はい。だって、もう居なくなる俺だから。後は豪華に最後の晩餐をとって早く寝よう」
 ふふ、贅沢だろ。何処か悪戯っぽく笑って。
 そうだな、と教師も笑む。贅沢で、幸せじゃねーか。

●フィオナ・ボールドウィン(ja2611)
「その質問が興醒めである。単刀直入に言えばそれが答えだ。
 生というものは先が見えぬ事がまず楽しみというもの。先が見えては楽しむも何も無いではないか」
 腰に手を当てすっくと立ち、愚問だと言いたげに『ふん』と鼻で一笑した。
「おっとレディ、そいつぁ失礼」
「我が名はレディではない、フィオナ・ボールドウィンだ」
「んじゃフィオナ、答えはそれだけか?」
「……フン、まぁ良い、戯れだ。今少し答えてやらんでもない。
 ……まあ、そうさな。強いて言うなら、生き延びる術を探してやるか。
 他人だろうが世界だろうが、運命などという言葉で我を縛ることは出来ぬ。故に、そのような定めは我が直々に叩き壊してやらねば気が済まぬわ」
 漂うは獅子の如く堂々威厳。
「我の生き死にを決めることが出来るのは我だけであるが故にな」

●楯清十郎(ja2990)
「『人生の価値は死ぬ時に決まる』と聞きますし、実際は違う結果になるかも知れませんが非常に興味深いですね」
 そうだな、自分なら……
「色々な『ありがとう』の気持ちを家族や友人達に伝えたいです。ただ、相手の負担になるのは嫌なので、自分が死ぬことは伝えられないですね。
 久遠ヶ原で出会った人達には直接会って伝えれそうですが、故郷の家族や友人達は電話やメールかな……本当は直接会いに行きたいのですが、残された時間を考えると無理そうです」
「その後は?」
「その後は……そうですねぇ。島の高いところから、僕が撃退士となって命を懸けて戦い護ろうとした人々の営みと、この世界の光景を最後の瞬間まで見続けていたいですね」
 そう、締め括った。

●鬼燈 しきみ(ja3040)
「うぇーい次はボクのばんー?」
 読んでいた文庫本をパタンと閉じて、しきみはマイペースに起立する。
「24時間で死んじゃうのかーそうだねー。
 ん。ボクはねー本を読んだりーあんこ食べたりーぎーねとかつっくんとかー大好きな友達と遊んじゃうかなー?」
「それお前のいつも通りだが、いいのか?」
「えー? そうだよーいいんだよーしきみちゃんはいつも全力で生きてるからねー最後まで全力で自分のやりたいことをやるんだー。
 『あー今日も楽しかったなー』ってその日いちにちに満足して消えることができれば満足だよねー」
 そこまで答えて、ふと。小首を傾げ。
「ん……でも死んだら誰か悲しむのかなー? だったら最後は誰もいないところでひっそり消えたいねーえへへー怒られちゃうかなー?」
「どうだろうな。『その時』が来てみないとわかんねーが……」
「そんな日がこないといいねーうぇーい」
「あぁ、全くだ。これからも皆と仲良くな」
「おまかせだよー」
 うむ、たいへんよろしい。

●桐生 直哉(ja3043)
「24時間後に消える、か。そうだなぁ……」
 別室、腕組みをして深考。それから、答えを一つずつ紡ぎだした。
「多分色々と考えた後、管理してる学生寮を住んでる子達に後を託す手紙を書いてから
いつも通り学園にいって友達と絡んで寮で飯食ってるんじゃないかな。
 きっと消えるなんて話すと、みんなイイ奴だから心配したりしんみりするだろうし、何も言わないでおいて、自然に笑ってるみんなの顔をたくさん見てからそっと消えたい」
 そこまで答えて、「あ、でも」と。眉根を寄せて。
「……こんな事したら、いきなり消えて事故死扱いにされた俺の親友と元彼女と同じ扱いになって、みんなにもあの子にも、俺と似たような思いをさせる事になるのかな」
 だとしたら、自分はかなり傷つけてしまう事を考えている。だが、しかし。
「泣いてさよならって苦手なんだよ、俺は」
「誰だってお別れは苦手さ、俺だって苦手だ」
 優しい子。イイコイイコと頭をナデナデ。

●舞草 鉞子(ja3804)
「川中島等で有名な、『如何なるか是れ剣刃上の事』を思い出す問い掛けですね。『紅炉上一点の雪』と答えられる程、私は悟りきってはいませんが」
 一間、凛然と正面に視線を据えた儘。
「私は死ぬまで、いや死んでも『何よりも役に立つ武器』でありたいし、あらねばならない。故に、最後の瞬間まで『自分を磨き続けます』」
 それは彼女に宿る妄執じみた信念、彼女の生きる道。
「鍛錬を積み技を磨き、もし任務があればそこで最善を尽くしたい。
 『普段通り』とも言えますが、普段より鍛錬のペースは上がると思います。
 ラストスパートというか、『彼氏が突然部屋に来ることになった小娘』の心境で。
 私に『武器であれ』と道を示した、あの世の父と再会する時には、少しでも成長した自分を見て欲しいですからね」
 ストイック。だけど超重度ファザコンっ娘。
 お前らしくっていいじゃねーか。と、教師は笑んだ。

●鳳 優希(ja3762)
「これは、自分にとっては大きな大きな答えとなるのですよ……」
 と、教師を前に深呼吸。心臓の高鳴りを押さえて、静かに口を開いた。
「明日消えてしまうとしたら……希は、思う存分、現在(いま)を感じたいですね。
 言うなれば、ありのままで良いと思うのですよ。普通に起きて、普通に御飯を食べて、普通に大好きな誰かの側にいて、普通にお風呂に入って。普通に……。
 それが、希の望みなのです。例え消えたとしても想いは変わらないから」
 だからこそ。彼女は告げる。真っ直ぐ前を向いて。
「普通にしていたい。そういうものだと思うのですよ。消えていくというより、眠ってしまう。そんな感じで終わりたいのです。……眠り顔が安らかならば、尚良しなのですよ」
 終わり良ければ、全て良し。お別れは寂しいものだけれども。

●木ノ宮 幸穂(ja4004)
 明日、世界から消えるならどうするか?
「難しいなぁ。んー……とりあえず大切な人達に手紙書いて、会いに行きがてら美味しいものたらふく食べて、会った人に私が帰ってから読んでねって手紙を渡して、九州にいるじーちゃんの側にいって、最期は、一番大好きな人の側で。
 少しいつもと違うけどいつも通りに、消えることを私だけが知っているのなら誰にも悟らないように最期まで笑顔でいたいかな」
 最期まで私らしくいたいな。照れ隠しのはにかみつつ。
 出来るなら、皆の中の自分という記憶を。自分という存在がいたという証を。全部全部消して、皆が抱える苦しみや悲しみ全部引き受けて消えたい。
 そうすれば悲しむ人はいないし笑顔が残るしね。
(あの人も生きてくれるだろうから)
 そっと見遣る、彼の青い目。

●ファング・クラウド(ja7828)
 猶予がある死。彼は軍人。死に場所を選べるとは思っていなかった。
 精々、不意を着かれトマトの様になるか、無様に踏み潰されたりするか。どちらにしろ、碌な死に方ではない。

 だが、もし、選べるとしたら――

「少し我侭を言って、柊 明日の墓参りをしてから木ノ宮 幸穂の傍で死にます」
 真正面を向き、彼はハッキリと告げる。
 そこには一切の曇りもなく、一陣の憂いも、一睡の迷いもない。
 それ以上もそれ以下も無く。

 ――ただ、望むべくして。

「……、」
 幸穂が顔を真っ赤にしたのは、言うまでもない。

●氷雨 静(ja4221)
 別室、教師の前に現れたのは『本物』の彼女だった。氷を思わせる表情の儘、紡いでゆく。
「私には家族がいませんから、まず友達の家を回って今までありがとうと言います。
 消えることは言わず、引っ越すことになったのとでも言って、そして最後に決して叶うことない片思いの相手の所に行って、他愛ないお喋りをします」
「……なんで『決して叶わない』んだ?」
「だって、想い人は――で――――――――のです」
 小さな小さな声。あぁ……成程。一つ頷いた教師がそれ以上を訊く事はない。
「……想いを伝える事はしません。だって相手の重荷になるだけでしょう?
 時間が近づいて来たらお別れして、笑顔で『またお会いしましょう』って言います。
 そして幸せな気持ちで――ええ、それだけで幸せです。幸せな気持ちで最後を迎えます。今度生まれ変わったら違う形で出会えますようにと願いながら」
 そう締め括り、少女は棄棄を静かに見遣る。
「先生はこれどう思われますか?」
「おう、切ねぇが良いと思うぜ。それ以前に、俺にお前を否定する権利なんてねぇよ。
 ……それから。未来は誰にも分からない。恋は突然。諦めねぇ奴に太陽は輝くのさ」
 無理なく、お前の速度で頑張るといい。教師はニコリと笑んだ。

●若杉 英斗(ja4230)
「好きな人でもいれば告白でもしに行くと思いますけど……あいにくそういう人はいないしな」
 嗚呼哀しき非モテ騎士。新調した眼鏡を拭きつつ吐く溜息が妙にアンニュイ。先生も掛ける言葉が見当たらないです。
「お、おう……それから?」
「そうですね、学園に同郷の幼馴染がいるんですが、そいつにあとの事を頼みにでも行くかなぁ。
 卒業したら地元周辺を専門に担当するフリーの撃退士にでもなろうかと思っているんですけど、それが叶わないなら、自分の代わりにそいつに地元を守ってもらいますよ」
 レンズを日に透かし、続ける。でも、と。
「自分が明日いなくなる……なんて言ったら、ケンカになるかもなぁ」
「俺ならカットナッテぶん殴るかもしらん」
「うーん……でも自分の想いを託せるのはそいつだけだから」
 言い終わると同時、眼鏡を掛け直し。開いた両目をギラリ!と光らせ、
「まぁ、もし本当に自分が消えるような事があれば、ですけど」
 そう、これはあくまでも『もしも』の話。
 俺は絶対に絶望しない。諦めない。
「おうよ若ちゃん、明日も頑張ってな!」

●各務綾夢(ja4237)
「もし明日に消えてしまうなら……」
 少女は両手を胸に当て、そっと目を閉じる。
「朝目覚めたら、斎戒と神饌の奉納を致します。そして朝食の準備を。ほかほかのご飯とお味噌汁。お豆腐に煮物と沢庵……。南木神社の『家族』と共に……
 そしてお世話になった方々に感謝を……
 それから瀬織津姫さまに神楽の奉納を……うふふっ。上手く舞えるかしら?」
 あどけない顔を綻ばせ、目を細め、続ける。
「そして夜は再び、神社のみなさまと団欒を致しましょう。いつもと同じように、何気ない会話を……
 そしてそして、最期の瞬間は……。お姉ちゃんの部屋が見える場所で……。窓から見えるあの方の幸せを祈りながら、消えていきたいと思います……」
 夕日の赤の中、天井を仰ぐ。目を閉じ、そして、詠う――

「泡沫の 泡と消えにし 珠の緒の 残せし願いは 君の幸せ」

●十八 九十七(ja4233)
 別室、机に両手を伏せて。
「死の間際まで自身の『正義』を見つめ直しますの」
 と、九十七は鋭い目で何処か遠くを見据え答えた。まるで、何かを見つけ見据えんとするかの様に。今日は真面目モード。いつもの不適で不遜で胡散臭い雰囲気はそこになく、やたら静かに。
「見詰め直す……『死の瞬間まで天魔抹殺ジェノサイダー!』とかじゃあなくって?」
「えぇ。自分の死期も、世界の死期も、関係有りませんの。この『正義』の行く末だけが、気がかりですの」
「何でだい? お前ほど学園で『正義』を謳う奴ァいねぇのに」
「だからこそ、ですの。
 ……正義とは即ち、自身から湧き出る『正しい』と思った衝動を『遂行』する事」
 例えば、人に害成す天魔の存在がある。それをどうにかしたい。なので、その天魔を殺す。それが九十七の思う『正義』、なのだが。
「……ですが、最近は自身の正義が『自分にとって正しい』のか……」
 特に最近の報告書では、正義についての話題が多く上がった。改めて『正義』について考えさせられた。

 正義とは?

「フーム……難しい話だナ」
 椅子に凭れ、机で足を組み。教師は天井を仰ぐ。
「あくまで傍若無人極まる俺論だがな。
 九十七、お前。『正しい』っつー衝動が出るんだろ? 逆に問うが、仮にその衝動が沸いた時、それを無視したり無理矢理押さえつける事は『正しい』か? 『正しい』と思った事なのに?
 あ〜偉そうに言ったが俺だって『正義』が何なのかハッキリわかんねェー。お前くらいの歳ン時ァ、取り敢えず天魔をぶっ殺してたら正義だと思ってたし。
 要はアレじゃね、『シュレーディンガーの猫』。正義か悪かは、観測する個々の目玉と脳味噌が決めるのさ」
 さぁ、お前は『どっちを』観測する?

●武田 美月(ja4394)
「うー、難しいなぁー……一日しか無いんですよね?」
「おう、キッチリ24時間だ」
「ん〜、いつも通り過ごすっていうのもアレだし、何かやりたいなーとは思うんだけど……」
 うーんうーん。一頻り、頭を抱えて唸って考えて。
 そしてようやっと、取り敢えず。
「……ひたすら走ってみたり、とか?」
「走る?」
「うん。学校をスタート地点にして、そこからフェリーで本土まで行って、向こうについてから『行けるとこ』までずーっと走り続けるの。
 撃退士が24時間休まずに走り続けたらどのくらい進めるのかー、って、なんか知りたくないですか?」
 頭を使うより、体を動かす方が得意。あと、と続ける。
「どうせ死ぬなら走り続けてへとへとになって、もう一歩も歩けないーって状態になってから死にたいかも。エネルギー残して死ぬのって、なんかもったいない気がするし……」
 どうだろうか。変な雰囲気になったりはしていないか。逸らした視線の戻してみれば、「お前らしいじゃねーか」と。
「そういうの、嫌いじゃねーぜ」
「あ、ありがとうございます……!」

●花菱 彪臥(ja4610)
「んじゃー次は花ちゃん。明日死んじまうとしたらどうするよ?」
「えー!? やだよ死ぬとか消えるとかっ……」
 変な先生だ面白そう!と思って参加したものの。
「だって俺、まだ何も思い出せてない! 家族も友達も全然……何も……、」
 記憶喪失。思い出せない儘終わるという恐怖。普段やりすごしている不安が心を直接に抉る。動揺。突っ張れず絶句して凍り付いた。助けを求め、当て所無く周囲を見渡すも。
「おい、大丈夫か?」
 声をかけてきた教師の声から耳を塞いだ。話したくない。聞きたくない。
「ううー……先生のバカ! キライだっ」
 爆発。思わず教室から走って脱け出した。
「あー、……ったく、ちょっと待ってなさい、先生すぐに戻って来ます」
 遠退く足音に棄棄は溜息一つ。彼を追う。

「ハァ――はぁ……っ」
 逃走の最中。それでも彪臥は思考していた。怖いけれど考えずにはいられなかった。
 自分だったらどうするか?
 自分だったら――
「まいごのまいごのこねこちゃん〜 あなたのおうちは、 ド コ デ ス カ 」
「うわぁあ!?」
 唐突に背後、片手でヒョイと持ち上げられて。みぃつけたァー。間近でニヤリと笑む棄棄。傷跡の所為で少しだけだが不気味に引き攣って見える笑顔。笠の影も相まって恐ろしい事この上ない。
「で、お前の答えは?」
「…… !」
 眼差しが待っている。ので、心の底から声を張り上げた。
「記憶を取り戻せるよう努力する! 仮定の話でなく今始める!! あと本気先生怖いし見逃してくれないからキライ!!」
「ほっほ、カワイイカワイイこねこちゃん」
「なでんなっ!」
 威嚇に歯を剥くも、もっとぐしゃぐしゃに撫でられるだけだった。
 因みに下ろされたのは教室に戻ってからである。

●木花 小鈴護(ja7205)
「大丈夫?」
 棄棄によって強制的に戻された彪臥が気になって、ついつい話しかけた。猫髪?に触ったら怒られるだろうか。なんて思いつ――少し心配だった。自分は平気だが、死を怖がる子もいるんじゃないだろうか。だが、上手く先生がケアしてくれたらしい。取り敢えずは一安心である。
 そして、そうこうしている内に自分の番となった。
 ぼんやりと考えた事はあったが、明日――急だな、という思いを抱く。
「俺は家族のそばで死にたいな。久しぶりに実家帰って、父さんや兄さんと畑や田んぼを見回って、 ばあちゃんと母さんの手料理を食べて、じいちゃんと将棋さして、あ、姉さんにはお土産買ってかないと……やることいっぱいで忙しいな」
 思い浮かぶは自分の故郷、北の大地、懐かしい空、大好きな家族達。
 ふっ、と表情を柔らかく緩めて。
「できるだけ一緒にいて、急に消えたりはしたくないな」
「そらな。これからも、家族を大事にな」
「……うん」

●八角 日和(ja4931)
 もし明日この世から消えてしまうとすれば。
「色んな人と、話がしたいな。家族とか友達とか、お世話になった人たちと。……それで、明日また会うみたいに、笑って別れたい」
 それから、と。ここからは頬を薄紅に染め、はにかみ笑いを浮かべながら。
「それから……大好きな人に会いに行く。沢山話して、ギュッてして、キスもして……
 最後くらい……『大好き』じゃなくて『愛してる』って言えたらいいな」
 日和だって女の子なのだ。えへへ、と微笑む。
「……でも、最期の最期は……消えちゃう瞬間だけは、独りでいたい。誰かといると悲しくなっちゃうから。
 独りで……そう、高い所に行って、この島と海を眺めながら、生まれて、生きてきて、ここに来てよかった、って。そう思いながら、消えていけたらいいなぁ」
「いいじゃあないか、浪漫チックで」
「えへへー。あ、それから棄棄先生」
「ん?」
「お誕生日おめでとうございます」
「お! ありがとなぁ。また来年も祝ってくれよな?」


●藤沢 龍(ja5185)
「明日が最後の日だなんて考えたことないな。でもやることはひとつしかないね。と思う」
 胸元で揺れる金十字にそっと手を遣って。
「明日が最後の日なら僕は今までお世話になった人に感謝をこめて、自分の料理を食べてもらいたいかな。それができれば料理の名門藤沢家の名に恥じないからね」
 得意気に笑む。が、「他には?」と訊ねられ。はにかむ。照れ隠しの笑みを浮かべつつ。
「そうだなぁ。後は愛する人と一緒に居れれば幸せかな……」
 脳裏に浮かぶは、愛する人の愛しい笑顔。

●姫路 ほむら(ja5415)
 質問に対し、浮かんだのは己に正しい道を示してくれた恩人の顔だった。
「同居している先輩にご馳走を沢山作ってもらって、お腹一杯食べたいです」
 彼は料理を振舞っている時、とても幸せそうだから。
 いつか、彼の本当の笑顔を取り戻せたらと思っていた。
 本来の表情を取り戻してあげられたら、と思っていた。

 しかしそれは叶わないのだろう。

 ならば、せめて。
「友達も沢山呼んで、一緒にごはんを食べながら楽しい時間を過ごしたいです。
 そして彼の目届かぬ所へ、死んだ事が知られぬ様に。彼の心がこれ以上壊れてしまわぬ様に」
 そう締め括った脳裏、実父の顔がふと過ぎる。
 妻を――自分の母親を喪ったショックで壊れた彼。男である自分を娘として溺愛した彼。
 歪んでいるが愛は本物だったと思う。
(明日死ぬとしたら永遠に別れたままか……)
 親不孝をしているのかもしれない。掌を見る。
 しかしまだ――心の整理がつかないのだ。
 一体、いつ、つくのだろうか。

●ギィネシアヌ(ja5565)
 24時間後に死ぬとしたら。
「ちょっと皆に直接聞かれるのは恥ずかしいなぁ」
「んじゃ、別室いくか?」
「いや、いいや。このまま言おうと思うんだぜ」
「それじゃ、お前の答えを聴かせておくれ」
 教師の笑み、深呼吸を一つ。赤面したり、声が震えたりしないよう拳をギュッと握り締めて。
「俺は――誰もいない所で沢山泣いて、現実を見るまでに無駄に時間を過ごして、大事な人たちと時間ギリギリまで遊んで、笑顔で逝きたいのだ。
 でもワガママだから、いっぱいいっぱい泣き言言うぜ。
 以前はいなかったトモダチも出来た、好きな人もいるのだ。
 大事な恩師にはちゃんと独り立ち出来なくて申し訳なくて堪らないのぜ。
 親父には家事の仕方を綴った手紙を贈ったり、忙しいなきっと。
 でも母さんには何も言わずにいなくなりたいかなぁ。
 ずっと強がって生きてきたから泣き言聞かれるのも結構悔しいから」
 それでも、自分は絶対に後悔はするだろう。
「満足して逝けるなんて思わないのぜ、これは絶対」
 それほどまでに、自分の世界は――大切な存在で満ち溢れている。
 そして、それをおいそれと諦めるほど、自分が強くない事も知っている。
 だから今日も、明日も、きっと自分は生きるのだろう。
「ウム、山ギたんらしいの。これからも頑張ってな!」
「おうよー!」

●神城 朔耶(ja5843)
 最後の1日。
 何時かはそんな日がくるのだろうか、と。他の者の話を聞きつつ彼女は思った。
 そして自分の番。緩やかに立ち上がり、そして。
「私は……まずは今までお世話になった方達へお礼を言いたいのですよ。 後は……家族への謝罪……でしょうか……」
 閉ざした目。されどその表情に、言葉に、隠し切れない悲しみが。
「拾われる前に色々とありましたから……」
 平和で満たされていた時間。家族と過ごした生活。己の神秘発現によって終わりを告げた瞬間。
 溢れ出しそうになる想いを堪え、飲み込み、深呼吸を一つ。まだ自分の返答は終わっていないのだから。
「……挨拶回りの後は、時間の許す限り神社の方達と一緒に過ごしたいです。色々なお話をしたり料理を作ったりと……とにかく楽しく日常を過ごしたいのですよ。
 最後は感謝の気持ちを込めた舞を披露し、笑顔でお別れが出来ればいいですね」
 言葉と共に思い浮かぶのは、修行中として身を置いている南木神社の住人達との生活。自然と綻ぶ表情。
「神社の方達には感謝してもしきれませんね……」
 願わくば、いつまでも幸せに。

●日谷 月彦(ja5877)
「僕はその消えてしまう理由を取り除きに行く……面白そうじゃないか……そんなものと戦えるのだ……いくらそいつが強大な奴でも僕はそんなことに躊躇しないな……
 対抗できる手段があればなんでもしよう……勉学が必要なら勉学に励み、地の果てに行く必要があれば地の果てまで飛んでいく……」
 冷静、淡々、言葉を紡ぐ。不敵な笑みに口角を薄く持ち上げて。
「可能性が0%というのはあるわけがない……10%でも1%でも可能性は存在するのだ……僕はその可能性を信じて行動する……自分の場合は結局、自分を信じて自分の好きなことをすることだな……フフ……」
 銀の髪の奥、浮かべる笑みは嗜虐的。

●新井司(ja6034)
「私は、答えを出すのだと思う」
 少女は静かに言葉を始める。
「『英雄』という存在の定義を求めて追いかけて、今までそうやって過ごしてきた。だからそういう状況に置かれたら、私が求め続けた答えを、その時なりに出したいと思う」
 「高い素質がある」「何時か英雄になる」――過去の鼓膜に散々と響いてきた言葉。今の自分を造った言葉。
 口に出した言葉は嘘では無い。
 残された時間が後一日。その状況に置かれたら、多分自分は時間一杯ギリギリまで考えに考え抜くだろう。

 でも。

「今までずっと考え続けきても出ない答えは、果たして残された時間の中で出せるのだろうか。
 終わりが迫ればその分必死になるかもしれない。けれど、それで答えが出るなら、今すぐにでも答えは出せる気もする」
 もしかしたら、ひょっとしたら、自分は。
 結論を出して何かが完結してしまう事が、怖いのかもしれない。
 完結して、終わった後は一体どうなる?
 そんな事を、何となく考えた。

●如月 優(ja7990)、東城 夜刀彦(ja6047)
「死ぬとわかっていて、何か、形有る物を……残すべきだろうか……否だろうか」
 と、彼女は隣席の夜刀彦に問うてみた。

 優はかつて親友の祖父に命を救われた。
 親友は祖父の形見をずっと抱いている。
 形見は思う縁になるだろう。大切だと思う。

「だが……自分の場合、分からない。大切な人に品を残したい……けれどそれは、自分の死に縛ることにならないだろうか?」
「――そうですね、」
 と、夜刀彦が顎に手を添え思案せんとした直後。
「次、東城くんお前だ」
 棄棄の指名。はいッ、慌てて立ち上がり、先ずは呼吸を整え、優への回答も含め、語り始めた。
「俺は、大切な人に何か物を遺したいです。その人のこれからに役立つ品なら……渡しておきたい」
 遺品としてではなく、その人の助けになる為。祈りを込めて大切な一人一人に。
「全部渡しきったら、死を悟られないように……少し旅に出るみたいな感じで、姿を消すと思う」
 友達には怒られるだろう。自分の死に相手を縛りたくないとか、重りになりたくないとか、それもあるけど……それだけじゃなくて。
 真っ直ぐ。笑んで、言った。
「またね、って。いつかまた、どこかで会えるような……そんな風に別れたいかな。
 いつだって会いたいから。会いたかったからこそ、感謝と、祈りと、願いを――愛する皆に」

 人は誰しもやがて死に至る。
 死を思う時に抱く恐怖は、生きているこちら側の世界を深く愛おしく思うからこそだろう。

 締め括り、着席の音。優は静かに聴いていた。脳の中で彼の言葉を繰り返した。
 そして、次は彼女の番。緩やかに起立し、教師へ問うた。それは、夜刀彦に投げかけたものと同じ質問。
「遺したいなら遺せばいい。遺したくないなら遺さなかったらいい。俺なら、『後悔しない方』を選ぶね」
「成程……」
 夜刀彦、棄棄だけでなく、多くの生徒が述べた意見。たくさんの考え。
 しかし、最終的には自分が選ぶ事。知った事を踏まえ、優は再度熟考する。
 そして、彼女が下した答えは。

「私は、言葉を残したい」

 後に残される人が、前へと進めるように。

●八辻 鴉坤(ja7362)
 頬杖。他者の発表を静かに聞き、そうしていると教師から指名された。「あこちゃん」と呼ばれたので、一瞬誰の事か分からなかったが。
 返事をして、立ち上がって、先ずは逡巡。それから、静かに言葉を紡ぎ始めた。
「世界は俺が消えても存在を続けるのなら……」

 まずは、携帯を解約。
 ドナー登録。
 ゴミ出し。
 その後は学校へ行き、いつもと同じ日々を過ごす。
 そして――

「放課後、友達との別れ際に、『今度の連休で●●へ行こう。俺が車出してあげるから。詳しい話はまた後日……じゃぁ、また明日』 と言って別れるんだ」
「それだけか?」
「うん、特別な事は何もしない。だって、未練が沢山あった方が、戻って来れる気がするから。
 でも俺は意地悪だから、俺の居ない世界で俺が見れない未来へ向かって生き続ける人達に『俺を探して』と頼むんだ……守ることが出来ない約束をしてね」
「成程、そりゃイジワルさんだな。が、嫌いじゃねぇぜ?」
 後には何も残さない。そう答えた者が多い中、恐らくは唯一――『残す』という選択。
「ま、願わくば『その日』が永遠に来ないように、だけどねん。グッドラック、あこちゃん」
「どうも、先生。……で、『あこちゃん』って」
「おう、素敵だろ?」
 もしその日が来たら、俺にも『残して』くれよな。

●丁嵐 桜(ja6549)
「そうですねー……やっぱりあたしはお相撲ですかね!」
 指名され元気よく立ち上がった桜は明るい声で続けた。
「とりあえずは急いで相撲部屋に向かって、道場破りでもしましょうか!
 まぁ、まだ勝てないんでしょうけど……それでもやりたい、やってみたいです!
 あたしがいままでやってきたことにウソをつきたくありませんし……なによりお相撲が好きですからね!
 それに、もしも勝てたら大金星! そのまま大相撲に上がれるかも……!」
 両手を拳、ふんすと意気込む。恐ろしく元気。相撲命。しかしそこでカラリと笑んで。
「……なーんて! まぁ夢ですよ! 夢! もしも死んじゃうならってことですからね! こんなカンジにならないようガンバって稽古しないと!」
 言うが早いか、猛ダッシュ。全力疾走で駆けてゆく。
「オイ廊下は走るな〜……って、まぁ良いか。全力で頑張っとくれィ」

●御守 陸(ja6074)
「どうやっても助からない、っていう前提の話なのは分かってますけど……やっぱり、ギリギリまであがくと思います。
 頑張って、頑張って、あがいて、如何しても駄目だったら、両親に会いに行きます。
 会って、今まで有難う、ごめんなさい、って言いたいです」
 自分が今まで戦えたのは、此処に居るのは、二人のお陰だから。拳を握り締める。震えそうになる。
「……約束したんです。絶対に、親より先に死なない、って。だからどうしようもない運命だったとしても、ギリギリまで諦めたくないす……」
「ウム、そういうの大事だぜ」

●雨宮 キラ(ja7600)
 もし、明日この世からいなくなってしまうとしたら。
 指名され立ち上がったまま考えていた。
 と、その名坂。思い浮かんだのは、ある人のニヤリと笑んだ顔。
(なんで……?)
 どうして顔が赤く火照るのか。どうして心臓がドキドキ高鳴るのか。
「もう……!」
 頭を横に振って考えないようにする。それから深呼吸一つ、心を落ち着けてから答えを言葉に乗せ始めた。
「その日は思いっきり笑顔でいようと思う。最後の最後まで、いつも通りのうちで、素直で笑っていきたいと思う。今まで出会って人たちに、ありがとうをいいたいね」
 ニコリ、柔らかな笑顔。されどそれに、寂しさと苦笑をちょっとだけ混ぜて。
「……そして、ちょっと謝りたいかもね。
 約束してくれたのに、これから潰されそうになっても、うちはもういなくなっていることに、ごめんねって……」
 でも、仮説は仮説。
 事実上、自分は明日になってもまだこの世界にいる。
「まだいるから、約束ちゃんと守れる」
 よかった。心から思う。笑みが零れた。

●強羅 龍仁(ja8161)
「今から24時間後に消えるか……」
 思案の時間。電子タバコを吹かして、答える。
「そうだな。俺は今までどおり生活するな。この後、息子の飯を作って、一緒に他愛もない会話をして……普通に過ごすだろう。
 そして、朝には普通に息子を学校に送り出して、そのまま、消えるな。簡単なメモ書きだけ残してな」
 あいつは甘えん坊だから、泣くかもしれないが……苦笑に交じるも、その目は優しげで。それでも、と続ける。
「それでも大丈夫だと、俺は信じている」
 何より大切だからこそ、信頼している。
「だから、俺は何も心配しないで、消えれるんだと思うな。……少し親バカ過ぎるか?」
 少し気恥ずかしげに、それを誤魔化す笑みを浮かべ。「あぁ、馬鹿だね。最高の馬鹿だ」と教師は笑み返した。そうか。違いない。きっと世界で一番幸せ者な馬鹿だろう。一頻り笑って、息を吐いて、もう少しだけ続けた。
「それから……そうだな。ただ、少しいつもと違うとしたら……一緒に風呂に入るくらいだな。まぁ、確実に出来る保障はないがな……」
 はにかみながら、目を細め。

●ラウヴァ(ja9293)
「いやぁ先生も中々面白い事を聞くもんだ」
「惚れて良いのよ?」
「ふふふ、そりゃ嬉しいねぇ。……まぁ、自分が消えるなんてあんまり考えた事なかったしね」
 ニヤニヤ飄々、笑顔だけというある種のポーカーフェイスの儘。
「とりあえずはアレだね、私が消えて凄く悲しみハッピーエンドとかそれどころじゃない人は私に関する記憶を消す。
 その後は……ぶっちゃけるとどうもしない、いつも通りハッピーエンドの為に動くだけさ最期までね。
 死に関しては溺死じゃないならなんでもいい」
 幸せ主義者。笑顔は崩れない。何を言われようが全く気にしない。されど空気が空気、テンションは割りと低い。

 ……ただ、

「兄弟がちょっと心配かなぁ」
 笑顔は崩れない。けれど、それは珍しく何処か寂しげな色を含ませて、静かに。
「以上だよぉ」
 次の瞬間にはニコリン、一礼をして着席を。

●アラン・カートライト(ja8773)
「……母国を飛び出す数年前から少しずつ貯めていた金がある。
 今じゃある程度纏まった額だ、撃退士の報酬もあるしな。その金を全部、妹の口座に送ってやるさ」
 穏やかな笑みを浮かべ、脳裏を過ぎる愛妹の笑顔。母国の英国を出て以来連絡を取ってないが、いつか経済的に余裕を持てたら迎えに行こうと思っている――その為の金。
「それが叶わねえなら、せめて妹が自由に生きる為の援助に。
 嗚呼、何なら先生、頼まれてくれねえか 。アンタならしっかりやってくれるだろ」
「おうよ、任せろ。安心と信頼の俺様だぜ」
「そりゃ頼もしい」
「んで、その後はどーすんの?」
「あぁ、その後はさっさと死ぬね。決められた時間に終わるとか気に喰わねえ天の邪鬼なモンで。
 第一自分を壊せる機会なんざ、ねえもんなァ。ハハ、楽しみだ」
 口角を吊り上げ、くつりと笑んだ。撃退士としての使命なんざ別に。他に撃退士は大勢居る、たった一人消えたところで何も困りはしないだろう。
「そうそうさっきの『頼み事』だけど。勿論、俺からって事は伏せてな」
「オーケィオーケィ。んじゃ『頼まれる日』が永遠に来ない事を祈ってやるよ」

●紀浦 梓遠(ja8860)
 ちゃんと行儀よく座って、皆の話を静かに聴いていた。所々で反応も示していた。そんな最中だった。
「んじゃ次はしおちゃんな」
「……」
「しおちゃーん」
「……ひょっとして、僕ですか?」
 自分を指差す彼に「貴方です」と答える。黙し、立ち上がり、
「……なんで、そんな事聞くんだろう」
「聴きたいからさ」
 教師の耳は地獄耳。教えてくれよとニヤニヤしながら待っている。目を合わさず、されどしっかり考え、少しの間の後に答えた。
「僕だったらまずこの学園で今まで出会った人にお礼を言います。
 ……あとは、消える直前まで兄さんを探します……生きてるか生きてないか、それだけでも分かりたいんです」
「成程……見付かるといいな、お兄さん」
「ありがとうございます」

●荻乃 杏(ja8936)
「探してるヤツがいるの」
 開口一番、言い放つ。
「自分のこと不死身の女って自称するアホなんだけどさ。何度死んでも殺されても蘇っちゃうんだって……自称ね自称。そんな話、信じられるわけないでしょ?」
 呆れた様に溜息一つ。ジャージのポケットに手を突っこんだまま肩を竦める。
 けれど――脳裏に過ぎるのは、唯一心を許せる存在。家族と呼べる間柄の女。
「でもま、もしそうなら何度も生き死に繰り返し、延々と生きてく内に磨り減るんだろうな。思い出とか記憶とか私のこととか」
 だから、私は。
「……アルバムでも作ろっかなって」
 別れてからこれまでの事。たくさんの出来事。
 写真と文章で纏めて、思い出を形に遺して、偶には面倒みてやった私に感謝しろって意味を込めて。
 きっとそれで一日は終わってしまうのだろう。
「後は待つわ。アイツが帰ってくるのを。……最後の最期まで探してられないっての。こんな時くらい帰って来なさいよね、ったく」
 半ば毒突く様に。けれど、その胸中は。目に見える様に出しはしないけれど。
「……え? もし会えたら、って? そんなの当然。ずっと言いたかったこと言ってやるわ」

 おかえりなさい、って。

●ドウトクオワリ
「これで全員だな。おっかれさん諸君、ありがとな! それじゃ――『明日もまた会おう』ぜ」

 起立、礼。



『了』


依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: −
重体: −
面白かった!:46人

剣鬼・
大澤 秀虎(ja0206)

大学部6年143組 男 阿修羅
伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
凍気を砕きし嚮後の先駆者・
神凪 宗(ja0435)

大学部8年49組 男 鬼道忍軍
創世の炎・
大炊御門 菫(ja0436)

卒業 女 ディバインナイト
Wizard・
暮居 凪(ja0503)

大学部7年72組 女 ルインズブレイド
雷よりも速い風・
グラルス・ガリアクルーズ(ja0505)

大学部5年101組 男 ダアト
お菓子は命の源ですし!・
二階堂 かざね(ja0536)

大学部5年233組 女 阿修羅
声を活かしてお仕事・
澄野 美帆(ja0556)

大学部5年251組 女 ルインズブレイド
一握の祈り・
佐倉 哲平(ja0650)

大学部5年215組 男 ルインズブレイド
秋霜烈日・
機嶋 結(ja0725)

高等部2年17組 女 ディバインナイト
紫水晶に魅入り魅入られし・
鷺谷 明(ja0776)

大学部5年116組 男 鬼道忍軍
踏みしめ征くは修羅の道・
橋場 アイリス(ja1078)

大学部3年304組 女 阿修羅
あんまんマイスター・
七種 戒(ja1267)

大学部3年1組 女 インフィルトレイター
エノコロマイスター・
沙 月子(ja1773)

大学部4年4組 女 ダアト
喪色の沙羅双樹・
牧野 穂鳥(ja2029)

大学部4年145組 女 ダアト
心眼の射手・
久遠 栄(ja2400)

大学部7年71組 男 インフィルトレイター
『天』盟約の王・
フィオナ・ボールドウィン(ja2611)

大学部6年1組 女 ディバインナイト
道を切り開く者・
楯清十郎(ja2990)

大学部4年231組 男 ディバインナイト
読みて騙りて現想狂話・
鬼燈 しきみ(ja3040)

大学部5年204組 女 鬼道忍軍
未来へ願う・
桐生 直哉(ja3043)

卒業 男 阿修羅
蒼の絶対防壁・
鳳 蒼姫(ja3762)

卒業 女 ダアト
撃退士・
舞草 鉞子(ja3804)

大学部9年158組 女 阿修羅
撃退士・
木ノ宮 幸穂(ja4004)

大学部4年45組 女 インフィルトレイター
世界でただ1人の貴方へ・
氷雨 静(ja4221)

大学部4年62組 女 ダアト
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
胸に秘めるは正義か狂気か・
十八 九十七(ja4233)

大学部4年18組 女 インフィルトレイター
撃退士・
各務綾夢(ja4237)

中等部1年3組 女 ダアト
失敗は何とかの何とか・
武田 美月(ja4394)

大学部4年179組 女 ディバインナイト
いつでも元気印!・
花菱 彪臥(ja4610)

高等部3年12組 男 ディバインナイト
過去と戦うもの・
八角 日和(ja4931)

大学部5年96組 女 阿修羅
紅蓮の龍人・
藤沢 龍(ja5185)

大学部4年253組 男 ルインズブレイド
主演俳優・
姫路 ほむら(ja5415)

高等部2年1組 男 アストラルヴァンガード
魔族(設定)・
ギィネシアヌ(ja5565)

大学部4年290組 女 インフィルトレイター
夜を見通す心の眼・
神城 朔耶(ja5843)

大学部2年72組 女 アストラルヴァンガード
人形遣い・
日谷 月彦(ja5877)

大学部7年195組 男 阿修羅
撃退士・
新井司(ja6034)

大学部4年282組 女 アカシックレコーダー:タイプA
災禍祓いし常闇の明星・
東城 夜刀彦(ja6047)

大学部4年73組 男 鬼道忍軍
冷徹に撃ち抜く・
御守 陸(ja6074)

大学部1年132組 男 インフィルトレイター
序二段・
丁嵐 桜(ja6549)

大学部1年7組 女 阿修羅
古多万の守り人・
木花 小鈴護(ja7205)

高等部2年22組 男 アストラルヴァンガード
気配り上手・
八辻 鴉坤(ja7362)

大学部8年1組 男 アストラルヴァンガード
撃退士・
雨宮 祈羅(ja7600)

卒業 女 ダアト
特務大佐・
ファング・CEフィールド(ja7828)

大学部4年2組 男 阿修羅
黄金の細腕・
如月 優(ja7990)

大学部4年108組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
微笑むジョーカー・
アラン・カートライト(ja8773)

卒業 男 阿修羅
また会う日まで・
紀浦 梓遠(ja8860)

大学部4年14組 男 阿修羅
場を翻弄するもの・
荻乃 杏(ja8936)

大学部4年121組 女 鬼道忍軍
撃退士・
ラウヴァ(ja9293)

大学部8年96組 男 インフィルトレイター