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マスター:越山 樹
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:8人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2012/06/04


みんなの思い出



オープニング

●神秘の姿?
「調査隊は今、関東某所の山中にいる」
 男の声とともに、カメラが動く。山道を分け入るカメラの先には、獣道が続いていた。
「この先にある洞穴に、幻のスカイフィッシュがいるというのだ。本来海外にいるはずのUMAが何故日本にいるのか。そしてそれは本当にあのスカイフィッシュなのか。我々ミステリー調査班は、この謎に立ち向かう」
 映像は山道を進む。調査班という割には、時折薮をかき分けるカメラマンの手以外、人の姿を映さない。
 いかにもなナレーションが続く中、カメラは洞穴にたどり着く。薄暗い洞穴を懐中電灯が照らし、更に奥へ。
「この洞穴の何処かに、伝説のスカイフィッシュがいるらしい。この洞穴の果てに調査班が見るのは何なのか」
 突如、映像の視界が開けた。それまでの狭い横穴から一変、上下に突き抜けたような縦穴が広がっている。
「ついに洞穴の最奥まで辿り着いた。情報によれば、ここにスカイフィッシュがいるというが――あ、あれはなんだ!?」
 男の声が突如、緊迫感を帯びる。カメラが慌ただしく動き、そしてその姿を捉え――。
「う、うわあぁーっ!!」
 悲鳴とともにカメラが落ち、激しく映像が乱れた。カメラは地面に落下したらしく、側面に大地を広げて横向きの洞穴を映す。
 男の声は、もう聞こえなかった。

●蓋を開ければ案の定
「映像はここで途切れています」
 久遠ヶ原学園の教室。斡旋係の腕章をつけた安養寺真理は、そう言ってビデオのスイッチを切った。テレビに映されていた洞穴の映像が消え、黒い画面に戻る。
「山中ですが、どうやってか通信機器を備えていたようです。今の映像はインターネットを通じて、生中継で配信されていました」
 ちなみに我々調査班のような言い方をしていたが、実際は一人で洞穴に挑んでいたという。
「映像から、スカイフィッシュの姿を割り出しました。UMAではなく、ディアボロかサーバントのいずれかであろうとの断定もされています」
 ムカデの足の代わりに羽虫の羽が並んだような姿だと言う。真理はその姿に少し顔をしかめた。この手の異形はやはり、一般的な感性を持つと嫌悪感を覚えるのであろう。
「本来のスカイフィッシュは、羽虫がカメラの前を横切った際にカメラが映像を捉えきれなかったために残像でつながっているように見えたのが由来だそうです。これはそこまでの速度はないらしく、姿がはっきり見えているため、別物ということですね」
 ただ、映像のみの確認であるため、ディアボロとサーバントのいずれかまでは判断出来ないとのことである。発見された地域も、天使・悪魔のどちらの勢力にも下っていない。
 そこまで情報を読み上げて、真理は改めて撃退士たちに向き直る。
「という訳で、今回の依頼はこのスカイフィッシュの撃破です。足場が悪く、下手を打てば洞穴に落下する可能性もあります。注意してください」
 衛星等による情報によれば、縦穴は真上から日がさす状態なので視界は確保出来るものの、入り口からは上下ともに30メートルはあるという。一度落ちればただでは済まないし、戻るのも困難だろう。
「それと、調査班の方のご遺族から、遺品の回収も依頼されています。こちらは余裕があればで構いませんが、出来れば返してあげたいところですね」
 真理はそう言って、資料を纏める。とん、と束ねた資料で机を叩き、綺麗に整えた。


リプレイ本文

●撃退士洞穴探検隊
 何条もの懐中電灯の灯りが、横穴を内から照らす。
 撃退士達は、配信と同じ横穴をゆっくりと進んでいた。
「……不思議な生物っていっぱいいるんですね」
 高等部1年生のルインズブレイド、鳳月 威織(ja0339)の言葉が含むのは、感心かそれとも呆れか。とは言うものの。
「本物のUMAであれば、是非とも写真に収めたかったのですが」
 双翼 集(ja5017)が言う通り、実際のところは天使のサーバントであり、いわゆるUMAと呼ばれるような特殊な生物ではない。サーバントが特殊ではないのかと問われれば、違う意味で特殊である事は間違いないのだが。
「夢を追う単身調査班の命を奪うとは、許しがたい天魔ですね」
 大学部2年生のディバインナイトはそう言って、表情を改める。ただの不思議な生物であればよかったのだが、この先に潜むのは天魔の眷属であり、既に罪なき人の命すら奪われている。もはや、放っておく訳にはいかなかった。
「被害者の方が生きている間に、ここに来れたら良かったのですが……」
 今更な事を言っても仕方ないと承知はしているのだが、やはりやりきれない。高等部1年生、ダアトの篠宮さくら(ja0966)はその顔を曇らせた。同じ女性だが、礼野 智美(ja3600)の表情はさくらとは正反対である。こちらは中等部2年生の阿修羅である。彼女は呆れと憤慨が入り混じった表情を浮かべた。
「このご時世に変な所行くなよ。遺族のためには遺品回収してあげたいし、化物は退治するけど」
 大した荷物ではないと言うが、倒れた自称調査班の遺族からすれば大事な物になるのだろう。高等部3年生のダアトである桜木 真里(ja5827)も、遺品をちゃんと返してあげないと、と頷く。
「あくまで遺留品回収が依頼なんだよな?」
「あ、いえ、依頼そのものは天魔の撃破です。遺留品の回収は副目的ですね」
 依頼の内容を確認しあうのは、名芝 晴太郎(ja6469)と碧水 遊(ja4299)の二人、高等部2年生の阿修羅と高等部1年生のダアトである。晴太郎の認識違いに、遊が慌てて指摘し修正した。目的の間違った把握は、解決への筋道を間違えることにも繋がりかねない。出来るだけ、一同の認識や目的意識は統一する必要があった。
「天魔であろうとなかろうと、目障りな羽虫は落ちてもらおうか」
 アスハ=タツヒラ(ja8432)は足を止めず、歩いて行く。大学部1年生のダアトである彼は、暗く暫く続く横穴の、更に先を見据えた。まだ見ぬ敵を、睨みつけるように。

●並ぶ羽の震える音は
 やがて、彼らの進む横穴は縦穴にぶつかる。狭い横穴に比べて、縦穴は視界が大きく開けていた。
 日中なので日は差しているのだが、地上までは上に15メートルはある。真っ暗という訳ではないのだが、足場は薄暗く、見えづらい。加えてこの先は天魔の眷属たるスカイフィッシュが潜んでいると思われる上に、足を踏み外せば遙か下層へ一直線に落ちてしまうだろう。自分たちの足場を確保するためにも、結局のところ光源は必須だった。

 予め打ち合わせた通り、2列の縦隊を組む。左側に威織とさくら、右側に智美と遊。彼ら四人の後ろに集と真理、晴太郎とアスハの順で並んだ。
 さくらと遊、そして真理とアスハ。4人のダアトがアウルを行使し、灯りを生み出した。それを合図に、8人は縦穴の足場に足を踏み入れる。目下の縦穴は、底まで光が届かない。真っ暗な穴が恐怖を誘った。威織とさくらはそのまま足場を左へ、逆に智美と遊は右へ、それぞれ進む。威織達に集と真理が続こうと、縦穴に足を踏み入れようと意を決した、それとほぼ時を同じくした瞬間だった。
「うわっ!」
 強烈な衝撃。身に走る激痛に、思わず遊の足元がふらつく。慌てて縦穴の壁に背中を預ける。
「きゃあっ!!」
 反対側からも悲鳴が上がる。見れば、さくらを突き飛ばすようにスカイフィッシュが体当たりをしていた。慌てて、威織が彼女とスカイフィッシュの間に割り込むように位置取り、打刀で斬りつけて応戦する。
 周囲を照らすために必要だった、アウルの光源。選択として間違っている訳ではないのだが、問題はスカイフィッシュである。虫のような姿をしているだけに、一般的な虫と同様、周囲を照らす灯りについ集まってしまう習性があったようだ。トワイライトの光に誘われたスカイフィッシュは、勿論自身が意図した訳ではないのだろうが、後衛となるはずだった二人に攻撃を加える形となってしまった。
 そのまま身を翻すようにグルンと回って、羽を震わせる。一瞬の間を置いて、威織の身を見えない衝撃が襲った。
「くっ……! このまま、ひきつけましょうっ」
 衝撃に耐え、体勢を立て直すさくらに声をかける。さくらが頷くのを確認すると、彼女と共に足場を駈け出した。駆け出す瞬間、さくらは置き土産に魔力の矢を生み出し、スカイフィッシュに射ち込む。入り口となる横穴を挟んだ反対側でも、同様に体勢を立て直した智美達が走りだしていた。智美の後を走る遊の、更にすぐ後ろにスカイフィッシュが飛び込んでくる。先程さくら達を襲った一匹だ。彼がちらりと後ろを振り返ると、ぎちぎちと牙を鳴らしながら壁際で方向転換し、灯りを探しているのが見えた。走っているのが幸いして、運良く突撃を避けられたらしい。駆けながら、遊もエナジーアローを放った。先に自分にぶつかってきた一匹は、既に別の方向に飛び去ったようだった。

 3匹目のスカイフィッシュは、横穴を出た直後の3・4組目、つまり集と真理、晴太郎とアスハの4人へ突っ込んでいた。どうやら同時に飛ぶわけではないらしく、他の2匹とは突撃してくるタイミングがずれている。
 こちらも灯りで周囲を照らすダアト、特に前にいる真理が狙われたようであった。躱しきれず、突撃の衝撃に数歩たたらを踏む。
「こちらはこのまま迎え撃ちましょう」
 肩に構えたショートスピアを突き下ろしながらの集の呼びかけに、3人の男たちは魔具を構えて答える。4班で別れるつもりだったが、展開前に飛び込んで来たならそれは集中攻撃の好機となる。不意打ちは予測出来た事であり、そうなる場合を想定して作戦を組んでいた。集が振り下ろしたショートスピアはがん、とスカイフィッシュの胴を護る外骨格に突き刺さる。天然の装甲を貫くには足らず、集の一撃は装甲と槍を弾き合う。
「この一撃が、有効打に繋がれば!」
 最前列に立つ集。そのすぐ後ろに立った晴太郎が、長弓に矢を番え一射放った。矢はスカイフィッシュの羽に突き刺さる。しかし、スカイフィッシュの殻は固いのか、背に刺さったその矢は、装甲の内側まで到達しているようには見えない。
 こちらのスカイフィッシュも、一旦距離をとるべくその場でぐるりと回り出し、方向転換を図る。羽を震わせる衝撃波をこらえ、真理は攻撃のチャンスを伺う。方向を定めるまでの一瞬、スカイフィッシュは攻撃はともかく実質回避行動を取ることが出来ないようだ。撃退士たちは当然、それを攻撃の好機と見る。
「地を這う屈辱を思い知らせてあげよう」
 アスハの自動拳銃がマズルフラッシュを放つ。アウルによる魔法の光。放たれた弾丸は物理的な力よりも、魔法的な力を込めてスカイフィッシュの背を穿った。それはまさしく、魔弾と呼ぶべきか。
 真理も先程の反撃とばかりに、片手で魔法書を広げる。そこから生み出された魔力弾は、真理の指がスカイフィッシュを指すと同時に放たれた。ばしっと小気味良い音を立て、スカイフィッシュの羽を灼く。このまま集中攻撃を継続出来れば良かったが、地の利はスカイフィッシュにある。方向転換を終えた瞬間、一瞬で反対側まで飛んで離れていった。短槍の一撃が空を切り、集はその槍を引き戻しながら油断なく周囲を確認する。
 その瞬間、それぞれ別方向から2匹のスカイフィッシュが飛んできた。先に進んだ2組を襲った者達である。この入口付近には、灯りを用意した者が多い。それはすなわち、光の量が先に進む2組よりも多い、つまり明るい事になる。より強い光にスカイフィッシュたちが引き寄せられたのは、ある意味当然であった。
「ちっ!」
 体当たりを受けた、アスハの舌打ち。この4人は用途はどうあれ、全員が灯りを持っている。誰が狙われてもおかしくない。足場が細く、内側を向くと縦に並んで戦えないため、前衛に立つ集達は後衛になるであろうダアトの二人を庇うのが難しい状況であった。4人は近づいて方向転換する瞬間の2匹を、それぞれ攻撃する形になる。その2匹が飛び去ったところで、集と晴太郎は懐中電灯のスイッチを切った。前に進んだ2組と光量を合わせて、狙いを分散させるためである。ようやく、当初の作戦通りにこちらの4人も2組に分かれて足場を移動を始める事が出来た。

 各班、それぞれに配置されたダアトが放つトワイライトの光を目視で確認し、お互いの距離を調整する。だいたい等距離に開けば、スカイフィッシュが2班の中間にでも飛び込まないかぎり、両者が衝撃波の範囲に入ることはない。
 そうして、彼らは飛来するスカイフィッシュを迎え撃つ戦いを仕掛けていった。

(……刀が届かない敵って嫌いだ……回避し難い地形も)
 声には出さず、智美は愚痴をこぼす。足場の都合からこちらは積極的に飛び込んでいく事は出来ず、突撃してきたスカイフィッシュを迎撃する受け身の戦いにならざるを得ない。班を構成する遊の灯りを狙って飛来するスカイフィッシュを、両手で構えた自動拳銃を連射して攻撃する。スカイフィッシュに傷が目立つのは、先程入り口側の4人を狙った個体だろうか。
「援護に入りますっ」
 スカイフィッシュから避けるために若干距離を取った遊も、スクロールを広げて魔力の矢を生み出し、両手でスクロールを突きつけるように放つ。どかどかと魔力の矢がスカイフィッシュに突き刺さった。スカイフィッシュの方向転換と共に放たれた衝撃波で、遊がよろめくもしっかりと足を踏みしめ、耐えた。二人の攻撃は更にもう一撃、智美は更に忍刀に魔具を持ち替えて斬撃を叩きこむ。逃げるようにスカイフィッシュは飛び去った。

「あちこちに飛び回られると困るんだよね」
 体当たりの反撃とばかりに、真理は壁手前でぐるぐると周るスカイフィッシュに魔力弾を放つ。機動力を削ぐだけでなく、上手くすればもしかしたら、飛行能力自体を失わせて地面に叩き落とせるかも知れない。その判断を込めて、徹底して羽を狙った。集もそれに合わせ、羽目掛けて槍を突き入れる。ぎちぎちと鳴るスカイフィッシュの牙の音は、まるで痛みに叫ぶ鳴き声のようである。
「流石に簡単には落ちてくれませんね」
 衝撃波を受け、なおも顔色ひとつ変えず。集は淡々とスカイフィッシュを見極める。羽には確実にダメージが蓄積している筈なのだが、ずらりと並ぶ羽の数の前には、1枚2枚叩いたところでその機動力や飛行能力を奪うには至らないのであろう。
 だが、それでも打撃を与えていることには変わりない。更にもう一撃、真理は魔力弾を射ち込む。集も方向転換の瞬間を狙い撃ちに、連続で槍を突き出していた。
 ばぎん。音を立て、羽の一枚が砕けた。しかし、まるで意に介さないようにスカイフィッシュは飛んでいく。

 打刀が黒いオーラを帯びる。スカイフィッシュの突撃を見た瞬間、咄嗟にさくらと入れ替わるように立った威織は、突撃の体当たりを黒く輝く刀で受け、力を横へ逸らして流す。衝撃に痺れる両手を堪え、さくらの魔力の矢と共に流れるような剣技を繰り出した。黒いオーラがスカイフィッシュに作用し、斬撃を更に強烈なものに変える。
「……これで!」
 さくらの射てる、最後の魔力の矢。華奢な少女にしか見えない彼女の、精一杯の気合が込められたその一撃は、スカイフィッシュの胴を貫いた。
 ぎぃ、と弱々しい音を残し、力を失ったようにスカイフィッシュは縦穴を落ちていく。
「まず一匹ですね」
 威織は黒いオーラが散っていく刀を構え直し、呼吸を整えながら周囲の状況を確認しようと視線を横に動かす。さくらも効果の切れかけた灯りの術をかけ直し、体制を整えた。

 威織とさくら、智美と遊の先行した2組を第1班・第2班とするならば、入口側になった集と真理、晴太郎とアスハの両班は第3班・第4班と呼ぶべきか。第3班と第4班は、スカイフィッシュの羽を徹底して狙った攻撃を繰り出していた。
「速くたって、羽がなければ飛べないだろ!」
 班ごとに分かれて散開してからは魔具を両手剣に持ち替えて、晴太郎は近寄ったスカイフィッシュを横薙ぎに斬りつける。突撃のすれ違いざまを狙ったその斬撃だが、突撃の速さと視界の狭さからタイミングが合いにくい。突撃にワンテンポ遅れての一撃だが、それでも刃はスカイフィッシュを捉えた。突撃に備え練り上げたアウルの力が刃の鋭さを増し、大剣は深く胴に食い込む。
「その羽、毟り取ってあげようか!」
 アスハも銃から魔力の一撃を放つ。銃撃ではなく、銃を媒介にしたアウルの術の行使。銃声のような狼の咆哮のような、そんな音を立てて銃口から放たれた一撃は、噛み砕くようにスカイフィッシュの羽を吹き飛ばした。更に晴太郎の、袈裟の斬撃。羽ごとスカイフィッシュの胴を断ち切り、絶命したスカイフィッシュは縦穴の奥へと消えた。

 残りの1体は、既に満身創痍であった。それでも飛翔の勢いは衰えず、智美と遊の第2班目掛け突き進む。その突撃を既に見切ったと、智美は雀蜂と銘打たれた忍刀で受け流す。そこに遊の魔力弾が打ち込まれた。牙や羽の破片をまき散らしながら、力を失ったスカイフィッシュは真っ逆さまに落ちていった。
「……ぼ、ボクも成長出来たのかな……」
 緊張と疲労が身を襲う。肩で息をしつつ、遊は自らに問いかけた。

 遺品となったリュックサックは、縦穴の奥で見つかった。
 戦いを終えた撃退士達が、ロープを使って穴の奥へ降りる。先程討ったスカイフィッシュ達の死体の破片を避けるように、そのリュックサックは土をかぶって落ちていた。
 真理はリュックサックを拾い上げると、土を払い落とす。遺品は出来るだけ綺麗な状態で返したかった。その様子を見守りながら、アスハは探検隊を名乗った男の冥福を祈る。
「死してなお、意思は残る。君の最期の輝きは、確かに受け取った」
 彼らが再びロープを登って横穴まで戻ると、待っていたさくらがリュックをタオルで包む。
「悲しいけれど……せめてこの品と、この品に詰まってる想い出を、ご遺族の方にお返ししたいです」
 そんな彼女の言葉に、皆が頷いた。しんみりした空気を払うように、わざと明るく智美が荷物から食料を取り出す。
「しっかし、遅くなりましたよね……あ、皆さんもどうです?」
 これから帰途に着く。その前に、自分たちの生を実感するわけではないが、一休みくらいしてもいいだろう。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:5人

死神と踊る剣士・
鳳月 威織(ja0339)

大学部4年273組 男 ルインズブレイド
内緒のパティシエール・
篠宮さくら(ja0966)

大学部4年11組 女 ダアト
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
猫耳眼鏡・
碧水 遊(ja4299)

大学部4年259組 男 ダアト
撃退士・
双翼 集(ja5017)

大学部8年30組 男 ディバインナイト
真ごころを君に・
桜木 真里(ja5827)

卒業 男 ダアト
ある意味超越者・
名芝 晴太郎(ja6469)

大学部5年99組 男 阿修羅
蒼を継ぐ魔術師・
アスハ・A・R(ja8432)

卒業 男 ダアト