.


マスター:牛男爵
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/01/24


みんなの思い出



オープニング


 久遠ヶ原島に雪が積もった日の朝。
 地獄のメタラー・チョッパー卍が学園の校門をくぐると、コロッケ忍軍・矢吹亜矢が待ちかまえていた。
「さぁ勝負よ!」
 両手に雪玉を持って身構える亜矢。
「朝っぱらから、なにを言ってんだ……?」
「はァ!? わすれたの? 十年前の今日、あんたが言ったんでしょう? 『十年早かったな』って!」
「読者にもわかるように説明してくれ。あと、俺にもわかるように」
「じゃあ説明してあげる。十年前、小学校のレクリエーションで雪合戦大会があったの。あたしは紅組のリーダーで、あんたは白組のザコだった。以下5000字ぐらいスッとばすけど、その試合はあたしたちの敗北で終わったのよ。そのとき、あんたが言ったんじゃない。『十年早かったな』って。今日が、その十年目よ。さぁ勝負しなさい!」
「あいかわらずだな、おまえは……。1対1で雪合戦やるのか?」
「あはははは! こっちは既にチーム編成済みよ! 見なさい、この精鋭軍団を!」
 亜矢が高笑いを上げると、卍を取り囲むように十数名の女子が現れた。
 何人かは、卍も知っている。
 やたらとおっぱいのでかい黒髪の少女や、全身が機械で出来てるっぽい金髪の少女、5億年ぐらい生きてるような生命体……etc
「お、おい……」
 ただごとでない状況に陥って、卍は言葉を失った。
「Fire!」
 言ったのは亜矢ではなく、卍を囲む女子の誰かだった。
 と同時に四方八方から投げ放たれた雪玉が、容赦なく卍を打ちのめした。
「グワーッ!」
 絶叫をあげて倒れる卍。
 無理もない。撃退士の力で握られる雪玉は、一般人が握るものとは全く違うのだから。恐るべき握力で圧縮された雪玉は、もはや純粋な氷のかたまりと言って良い。そんなものを、光纏した撃退士がフルパワーで投げつけるのだ。一般人なら死んでいる。

「あははははは……! これは前哨戦だからね? 放課後、本戦でキッチリ殺ってあげるから。せいぜい仲間を集めておいてね?」
 哄笑しながら、亜矢はメンバーを引きつれて去っていった。
「あ、あの野郎……。十年じゃなく百年って言っておけば良かったぜ……」
 雪の中に倒れながら、卍は呟いた。
 だが無論、負けたままでいるわけにはいかない。放課後の雪合戦にそなえて、メンバーを集めなければ──




リプレイ本文




 大雪の中、27名の酔狂な学生が集まった。
 内訳は、紅組15、白組11、解説1
 白組がかなり不利だが、知恵と勇気と☆で切り抜けろ!
 ……で、それはいいんだが、またしても会場を書くの忘れた。というわけで、当初はグラウンドでやるはずだったんだが、予定を変更して森の中でやる。だって、グラウンドじゃ上空から丸見えで勝負にならないんだよ! 書き忘れて正解だ、これ!



 さて、ゲーム開始前。紅組メンバーが集まって雑談していた。
「み、みなさん。がんばりましょう! 人数は有利ですけど油断はできません!」
 新入生の佐藤マリナ(jb8520)は、緊張気味だった。
 人数だけでなくトータルな戦闘力でも紅組が圧倒的に上なのだが、彼女にはわかってないのだ。
「雪合戦……聞いたことはありますが、実際にするのは初めてですね。たのしみです」
 はぐれ悪魔のユウ(jb5639)は、撃退士としての経験は豊富だが、雪合戦は初めてだ。
「うんうん。せっかくだから、たのしまないとねー♪ 遠慮は無用。っていうか、遠慮したほうが負けな気がする」
 たのしげに言いながらタクティカルゴーグルを装着するのは、神喰茜(ja0200)
 ショルダーバッグには、しっかりと(氷を仕込んだ)雪玉を確保してある。殺る気は十分だ。
「はぁ……こんな雪の中で雪合戦なんて、信じられないぉ……」
 秋桜(jb4208)は、ペンギン着ぐるみ姿でブルブル震えていた。
 実際、彼女がこの場にいるのは違和感ありすぎだ。
「もー。雪が積もってなければ雪合戦できないでしょ」
 まっとうなツッコミを入れたのは、これまたペンギン着ぐるみの恵夢・S・インファネス(ja8446)
 彼女が参加したのは、冬場のダイエッ……もとい、ひきこもりの秋桜を表に連れ出すためだ。けっして、正月太り対策のダイエットなどではない! だんじて! 彼女の体に余分な肉などない! ただし体重計はおことわりします!

「やられる前にやり返す。百倍返しです!」
 水無月沙羅(ja0670)は、矢吹亜矢に発破をかけていた。
「当然。百倍どころか万倍にして返してやるわよ」
「その意気です。亜矢さまの雪辱を果たし、野郎どもを雪の上で土下座させるのです!」
「それ名案!」
「では私はこれにて……」
「ちょっと! どこ行くのよ!」
「お料理を少々。……では失礼します」
 煽るだけ煽って、沙羅は去っていった。



「まさか、この年になって本気で雪合戦するとは思わなかったな……。でも、やるからには勝ちたいね……」
 開始数分前。木瀬優司(jb7019)は、大木の陰で雪玉を握っていた。
「といっても相手は女性だし、あまり本気で……」
 と言いながら紅組の布陣を見た優司は、言葉を失った。なんせ、Lv30超が3人もいる。1人は非戦闘員だが、あとの2人は学園でも有名なバリバリの武闘派だ。なぜ、こんな雪合戦に!?
「……手加減とか言ってる場合じゃないぞ? 数で負けてるのを差し引いても、きつくないか? 戦う前から、白組の勝てるビジョンが見えないんだけど……」
 いや、可能性はある。桶狭間での信長軍よりはマシなはず。
 問題は、白組に信長はいないということだが。



「この酷寒に寒中稽古とは、すばらしいのぢゃ! 正々堂々、死力を尽くすがよい!」
 いつもどおり審判役で参加したのは、Beatrice(jb3348)
 藁靴、菅笠、そして蓑という、伝統スタイルだ。傾国の美女は何を着ても似合う。はず!
「開始10秒前ぢゃ! 9! 8! 7!」
「ローック!」
 カウントの途中で、シグネ=リンドベリ(jb8023)は石を投げつけた。
 雪玉の中に石が仕込んであるとかではない。石をそのまま投げたのだ。バイオレンス!
 たしかにV兵器を投げたら退場だが、石なら問題ない。余裕でセーフ!
「ぐはっ!?」
 顔面に直撃を受けて倒れる、チョッパー卍。
 いきなり手柄を上げたシグネだが、彼女の暴走はこれだけで終わらなかった。なんと、味方の亜矢にまで石を投げつけたのである。
「ごへっ!?」
 後頭部に石を食らって、亜矢も沈んだ。
「いっつも卍とイチャイチャしやがって! 公式リア充にもほどがあるでしょォ!」
 滅多なことでは怒らないシグネを、ここまで怒らせるとは。NPCもラクじゃない。

「安心しろ、卍。おまえは俺が守ってやる」
 強羅龍仁(ja8161)が、神の兵士を起動した。
 おお、なんと心強い。
「ありがてぇ!」
 立ち上がった卍は、おかえしとばかりに金鎚(通常兵器)をシグネに投げつけた。
「ぐは……っ!」
 鮮血をまきちらして倒れるシグネ。
 結果から見ると彼女の行動は紅組を2人へらしただけだが、おもしろいから問題ない。2人ぐらい減っても、余裕で勝てる!
「今日の戦いも荒れそうだな……」
 龍仁の相棒・桝本侑吾(ja8758)は、ぼんやり呟いた。
 この手の戦争では結構な確率で彼自身が荒らすのだが、自覚はないようだ。



「では、試合開始ぢゃ〜!」
 Beatriceが号砲を鳴らした。
 と同時に、両陣営から雪玉という名の氷弾が飛び交った。放物線を描く弾は、ほとんどない。ほぼすべてがレーザービームのような豪速球だ。一般人が食らえば、即死確実。
 そんな中。戦況を見極めた黒百合(ja0422)は、陰影の翼で飛翔した。
 その移動力は40。すなわち時速60km程度。しかもこれは巡航速度で、全力を出せば時速100kmにも達する。おまけに飛行してるから、足が滑ったりもしない。なんというMS泣かせなスペック!
「さてェ……隙のある人から順番にィ……片付けましょうかァ……?」
 黒百合が目をつけたのは、優司だった。
「どうして俺……!?」
 上空から睨みつけられて、うろたえる優司。新年早々に引いたおみくじが『凶』だったのは、この運命を予見していたのか。
「理由なんかないわよォ……。どうせ全員沈めるんだからァ……」
 ニタリと笑う黒百合。
 その手からガッチガチの氷弾が放たれて、優司は一発も返さずに倒れた。
「ヘタに投げ返して恨みを買うより良かった……よね……」
 優司、無念の脱落。



「にゃっはははー! 華麗にゃる徒手空拳のボクに当ててみるにゃー!」
 姫路明日奈(jb2281)は、号砲直後に『野生解放』してオーラを放った。
 物理回避316は、なかなかの数値だ。実際、白組で物理命中316以上は2人しかいない。
 1人は龍仁。
 もう1人は、カーディス=キャットフィールド(ja7927)だ。
 が、龍仁は卍をヒール中。
 カーディスはカマクラに篭もって、お茶をすすりながら餅を食べていた。
 ……これはアレか。餅を喉に詰まらせて重体希望ってことか。
 ともあれそういう次第で、明日奈は華麗に雪弾をよけまくっていた。
「頑張れ頑張れ! 当たる当たる、絶対当たる! ネバーギブアップにゃー!」
 挑発しながら、よけた雪弾をいちいち追いかける明日奈。猫の本能だから仕方ない。
 が、そこへ飛んできたのは雪ウサギ。
 稲野辺鳴(jb7725)が作ったのだ。
「にゃっ、ウサちゃん!? かわぃ〜!」
 おもわず飛びつく明日奈。
 そして隙だらけの背中に無数の雪弾が撃ちこまれ、彼女は血を吐いて倒れたのであった。



「こ、これ本当に雪合戦!? し、死人が出ちゃうよ!?」
 マリナは慌てふためいた。
 この程度の遊びは久遠ヶ原において日常的なものだが、入学したての彼女には衝撃的すぎた。あまりのことに、唖然呆然である。
「……はっ! 呆けてる場合じゃない! 倒れた人を助けないと!」
 マリナは危険を承知で飛び出した。
 新米とはいえ、彼女はアスヴァン。負傷者をほうっておくことなどできない。
 ──が、世の中そんなに甘くなかった。というか、この学園が甘くなかった。
 無警戒で走りだしたマリナは、あっというまに罠にかかってしまったのだ。
 桃香椿(jb6036)が掘った落とし穴だ。
「おお、めんこい子がかかっとぉばい」
 焼酎の一升瓶を小脇にかかえて、椿は穴を見下ろした。
 いつもどおりの露出たっぷりな和服をまとった椿は、男装する気ゼロ。そのかわり、背中に『漢』と書かれたドテラを羽織っている。
「あ、あの、ここから出してください! 私、戦う気ありません!」
 マリナが、穴の底から椿を見上げた。
「戦う気がなかと? そりゃ好都合たい。生き埋めにしちゃるとよ」
「ええ……っ!?」
「っしゃー! 雪だるまんゴー!」
 椿は巨大な雪達磨を転がしてきた。
 マリナの顔が青ざめる。
「ま、まさか……? 冗談ですよね……?」
「もちろん冗談ばーい!」
 どーんと巨大雪玉を突き落とす椿。
「キャアアアアッ!」
 こうして、新人マリナは久遠ヶ原の洗礼を受けたのであった。



「さぁ殺りましょうか……」
 直径3mほどの大雪玉を転がしてきたのは、雫(ja1894)
 これに身を隠して攻撃するという、豪快な作戦だ。
「恨みは……恐らくないですけど、なんとなく殺ります」
 自由なことを言いながら、雫は卍に襲いかかった。
 闘気解放!
 そして荒死!
「グワーッ!」
 一瞬のうちに6発の雪弾を食らって、卍は吹っ飛んだ。
 ふつうなら当然脱落だが、龍仁の『神兵』がそれを許さない。
「立て! まだ戦えるぞ!」
「ヒールをくれ……」
 血みどろで立ち上がる卍。
 そこへ、多弾頭ミサイルのような勢いで雪弾がブチこまれた。
 ズドババババ!
「グワーッ!」
 血煙と雪煙を上げて吹っ飛ぶ卍。
「おーっほっほっほ! スノウマン1号の威力、思い知りましたか!」
 雪達磨型投球ロボを引きつれて現れたのは、シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)
 このロボットは、今日の戦争のためにロンド企業傘下の工場に掛け合って特注で作らせた秘密兵器だ。その性能は、推して知るべし! ていうか反則じゃないのか、これは。
「さすがに反則スレスレぢゃのう」
 審判Beatriceの判定によると、ギリセーフだった。

「立て! 寝るのは早いぞ!」
 龍仁の『神兵』が、無理やり卍を叩き起こした。
「俺、そろそろリタイアすべきじゃねぇか……? ほら、俺が生きてるとPCの描写が減るし……」
「なにを言う! 俺は全力でおまえをささえるぞ!」
 龍仁は、血まみれの卍を容赦なく回復した。
 直後。卍の後頭部に、上空20mから隕石みたいな弾丸が命中!
「グワーッ!」
 雪面を5回転ぐらい転がって動かなくなる卍。
「ちょっと痛かったかしらァ……?」
 黒百合がケラケラ笑った。
「立て! ただのカスリ傷だ!」
 鬼のようなことを言って、龍仁が卍を引きずり起こす。
 どう見てもカスリ傷ではない。血に混じって豆腐みたいなの出てるし。
「俺、死ぬんじゃね……?」
「大丈夫だ! ちょっとぐらい脳味噌が減ったほうが、かえって前向きに生きられる! 俺も仲間だ!」
 なるほど、龍仁の天然はそんな理由で……。いや、卍を丸めこむための方便だよな。うん。
「さぁ反撃だ! 受けよ、我が氷槍を!」
 全力で投げ放たれた龍仁の雪玉ジャベリンは、スノウマン1号を貫通。一撃で戦闘不能に追い込んだ。
「く……っ。パン戦争に続いて、またしてもわたくしの邪魔をしようというんですの……?」
 シェリアが、ギリッと歯を噛んだ。
「そのつもりはないが、降りかかるパン粉は払わねばなるまい」
「ならば雪辱戦ですわ。物理ステでは、わたくしたちダアトは圧倒的に不利。ならば、撃退士は誰でも魔法攻撃が可能という能力を応y
 ドバァアアアン!
 話してる間に、侑吾の大剣からウェポンバッシュが炸裂した。
 さすがにシェリア本人には撃ちこんでない。雪面に撃ちこんで、大量の雪を巻き上げたのだ。

 やがて真っ白な雪煙が晴れたとき、シェリアと雫は雪に埋もれていた。
「……ぷはっ! しゃべっている間に攻撃するとは卑怯ですわ!」
 シェリアが、雪の下から顔を出した。
「そもそも、V兵器の使用は禁止では……」
 雫もプハッと顔を出す。
 それを聞いて、Beatriceがうなずいた。
「たしかにV兵器は禁止ぢゃが、直接攻撃するのでなければ問題なかろう。ゲーム続行ぢゃ」

「あっ、シェリアおねえちゃんと雫ちゃん! 行きますよぉ〜!」
 そこにやってきたのは、深森木葉(jb1711)
 狩衣で男装した彼女は、白組の一員だ。シェリアと雫は仲の良いレ……もとい百合友達だが、今回はあえて戦うために白組を選んだのだ。
「木葉ちゃん!」
「深森さん!」
 シェリアと雫が声をそろえた。
 木葉は無邪気に二人へ駆け寄ると、きゃっきゃしながら雪をかけた。
「えいっ、えいっ!」
 ばさばさと雪をかける木葉。
 スキルもアウルも使ってないが、撃退士の基礎体力を甘く見てはいけない!
「こ、木葉ちゃんんん……」
「み、深森さんんん……」
 あわれ、シェリアと雫は再び雪の下に埋もれて窒息失神KOとなったのであった。
 それを見て、あわてふためく木葉。
「あ、あぇっ!? ど、どうしちゃったのです!? ふたりとも、帰ってくるのですぅぅぅ!」
 まったく、どういうハプニングが起きるかわかったもんじゃないな。



 そのころ。吾妹蛍千(jb6597)は、卍をさがしていた。
 殴りあい喧嘩の勝率1割、口喧嘩の勝率9割という蛍千が勝てる、数少ない勝負。それが雪合戦。ハマの雪将軍とは、彼のことだ。
 が、そのとき。見つけてしまったのだ、好敵手の鳴を。
 となれば、もう殺るしかない。なにしろ今の鳴は、『餅を喉に詰まらせて斬られた』という理由で重体の身。余裕で勝てるはずだ。もっとも重体に追い込んだのは蛍千なので、ひどい話ではある。
 気付かれないよう、そろりそろりと近付く蛍千。
 鳴は、背中を丸めて雪ウサギを作っていた。
 寒いのが嫌いな上に雪合戦が得意でない彼は、前線に立つ気なし。そもそも重体なので、雪弾一発で致命傷だ。
 とはいえ、般若の面をかぶったマッチョな男がモコモコに着ぶくれした姿で雪ウサギを作っている光景は、異様にシュールだ。しかも、かなり真剣に作っている。おかげで、蛍千の接近にも気付かない。
 蛍千は気配を殺して鳴の背後に立つと、無言で彼の背中にケンカキックを叩きこんだ。
「のわっ!?」
 雪の山に顔面から突っ込む鳴。せっかく作った雪ウサギも粉々だ。かわいそす。
「面! 面に雪はいった! つめてぇぇ!」
 大騒ぎして般若の面をはずす鳴。
 蛍千は大笑いだ。
「蛍! てめぇぇえ!」
 マジギレした鳴は、蛍千の背中に雪を詰めこんで蹴り倒した。
「ちょ! つめたぁぁ! そして痛ぁぁ!」
「不意打ちとは卑劣なマネしやがって! 教育してやる! 汁粉は主食! 玉子は固ゆでだ!」
 馬乗りになって殴りまくる鳴。
 しかし、重体の身ではパンチも軽い。
「ノー! 汁粉はおやつ! 玉子は半熟です!」
 言いざま、蛍千はヒザを突き上げた。
 コカーーン!
 いい音を立てて、急所を押さえながら倒れる鳴。
「誠に恐縮でございますが、できればそのままご逝去あそばしていただければ幸甚に存じます」
 ふぅ、と溜め息をつく蛍千。
 その直後、彼の後頭部に雪弾が突き刺さり、ふたりは仲良く折りかさなって倒れたのであった。

「どういう争いだったんだ、いまのは……」
 怪訝な顔でふたりを見下ろしたのは、藤堂猛流(jb7225)
 寒さ対策で熊の着ぐるみを身につけた彼は、完全に一頭の熊にしか見えない。こんな森の中でマタギにでも見つかれば、撃たれること間違いなしだ。
 だが、それ以上に怖いのは奥羽軍の猛犬たち。かなりのガタイを誇る猛流といえども、赤カブトほどの戦闘力はない。もっとも、久遠ヶ原にそんな物騒な猛犬はいないが。せいぜい、豆柴とかゴスロリ犬耳がいるぐらいだ。
 そのとき、猛流はふと気付いた。森の奥に、カマクラがあるではないか。
 警戒しつつ中を覗くと、そこには一匹の黒猫カーディス。
「おや、クマさん。熱いお茶でもどうですか?」
「おお、そりゃいいな。遠慮なく呼ばれるとしよう」
 というわけで、身長190前後の馬鹿でかい猫と熊が、狭苦しいカマクラの中でお茶をすすることになるのであった。



 さて、こちらは黄昏ひりょ(jb3452)と双羽蒼(jb3731)のコンビ。
 彼らは、椿の落とし穴に敵を誘導しようと待ち伏せていた。
「なんだか、ちょっとワクワクしますね」
 ひりょは子供みたいに目を輝かせていた。
 蒼が静かにうなずく。
「たしかに。せっかく参加したなら、たのしまないとな。……っと、だれか来たぞ」
 そこへ通りかかったのは、月乃宮恋音(jb1221)だった。
 本来なら二人がかりでも危険な相手だが、この戦争では『物理命中/物理回避/移動力』だけが参照される。ということは、ダアトの恋音など恐るるに足らず!
「……いきましょう、蒼さん」
「承知」
 ふたりは左右に分かれて飛び出すと、恋音の頭上へ雪弾を投げた。
 樹の上に積もった雪を落として、生き埋めにするのが狙いだ。
 が、その一瞬後。恋音の姿は消えていた。
「え……っ!?」
 驚愕の声を発した直後、ひりょの背中に雪弾がぶちこまれた。
「ぐふ……っ!」
 つんのめりながら振り返ると、いつのまにか後方に恋音が立っているではないか。
「瞬間移動ですか……!」
「はいぃ……。もう一発いきますよぉ……?」
 恋音が大きく振りかぶった。
 無論、ひりょは避ける気でいる。ダアトの物理命中値など、ゴミみたいなものなのだから。学園には物理ダアトという変わり種も存在するが、恋音は至極まっとうなダアトだ。友人同士だから、たがいの能力はおおむね把握している。避けられないはずはない。
「遠慮なくどうぞ。ただし、次は俺の番ですよ?」
 今日のひりょは、結構ノリノリだった。
 が、しかし。
 グシャァッ!
 恋音の投げた雪弾は、ひりょの眉間をとらえて砕けた。
「な……馬鹿な……!」
 よけるどころか反応すらできず、ひりょは崩れ落ちた。
 無論、これにはワケがある。なんと恋音は、独自の理論によって『物理命中/物理回避』ではなく『魔法命中/魔法回避』を参照するようにしていたのだ。その魔法命中値たるや、驚異の593! こ、これで非戦闘員だと……!?

「ち……っ」
 カラクリを悟ると、蒼は逃げだした。
「あのぉ……逃げられないと思いますよぉ……?」
 冷静に追いかけながら、恋音が言った。
(……よし、ついてこい。トラップに落としてやる)
 蒼は諦めてなかった。椿の落とし穴に誘導すれば勝てる。そう思っていたのだ。
 が、その直後。黒百合の放った迅雷雪弾が、蒼の脳天を撃ち抜いた。
「な……っ!?」
 なす術もなく倒れる蒼。
 いくらなんでも、恋音&黒百合では相手が悪すぎたと言うしかない。
 というか、時速60kmで上空を巡回飛行してる黒のクリーチャーを、だれかどうにかしろよ……。



 場面変わって、熊と猫のカマクラ。
 コタツに入って平和にお茶をすする二人だが、周囲を囲まれていることに彼らは気付いてなかった。
 包囲しているのは、夏木夕乃(ja9092)、茜、ユウ、恵夢、秋桜の5人。
「5人がかりで2人をやっつけるなんて……ふふ……ふふふ……」
 夕乃がダークに微笑んだ。
「ぺんぎん2、これより作戦行動に移る」
 恵夢はペンギン姿で匍匐前進しながら、カマクラに近付いてゆく。
 そう、雪中でのペンギン姿は、完璧な迷彩! だれにも見つかるはずがない!
 ……などと秋桜に吹き込まれた恵夢は完全に見つからないと思い込んでいるが、言うまでもなく超目立ってる。
「……よし、いくぞ」
 茂みに隠れながら、茜はゴーグルをかけなおした。
「援護はまかせてください」と、ユウ。
 恵夢が静かに立ち上がり、スッと右腕を上げた。
「砲雷撃戦よーい! 撃てぇぇっ!」
 号令一下、紅組5人の手から一斉に雪弾が飛んだ。
「にゃぁああッ!?」
「くまぁああッ!?」
 猫と熊の悲鳴が上がった。
 カーディスはカマクラバリアーがあれば安全にお茶が飲めると考えていたが、圧縮された氷弾は雪の壁など簡単に貫く。

「まずいクマ! 囲まれてるクマ!」
 猛流が血まみれで叫んだ。
「まさか、こんなことにニャるとは……!」
 拳を震わせるカーディス。
 いや、まさかも何も、戦場でお茶すすってたらそうなるわ。
「こうなれば、打って出るしかないクマ!」
「そのようですニャ!」
「特攻クマー!」
「玉砕ニャー!」
 猛流は閃滅を使って斬り込んだ。
 走る。すべる。みごとに転んでゴロンゴロン。
 そのまま巨大雪玉になった猛流は斜面を転がっていき、椿の落とし穴に落ちてリタイア。
 ひとり残されたカーディスは、アバる以外なかった。



「いまの悲鳴は……。みんな、行くぞ!」
 龍仁が走りだし、侑吾と卍、木葉が続いた。
 じき殺害現場に辿りついたとき、哀れな猫は右手に餅を、左手に湯飲み茶碗を持って倒れていた。
「立て! 立つんだ、カーディス!」
 龍仁は『神兵』を起動した。
「うぅ……ペンギンが……巨乳のペンギンがぁぁ……」
 地の文でアバったにもかかわらず、意識を取りもどすカーディス。
 龍仁の『神兵』は一体どうなってんだ?
「ペンギン? なにを言っている。おまえは猫だ! しっかりしろ!」
「は……っ。こうしてる場合ではありません。紅組5人が潜んでいるはずです!」
 カーディスが我に返った、その直後。四方から雪弾が飛んできた。
「まずい。完全に囲まれている」
 龍仁は周囲を見回した。
 そう、カーディスの死体は彼らをおびきよせる罠だったのだ。死んでなかったけど。
「……あそこから切り崩そう」
 やる気なさげに動いたのは侑吾。
 本来反則の大剣を堂々とかまえながら、秋桜めがけて突進する。
「お? なんで見つかったぉ?」
 ハイド&シークで雪に擬態していた秋桜は、目を丸くした。
 そりゃまぁ、いくら潜行しているとはいえ、ペンギン着ぐるみは目立ちすぎる。
「私はただのペンギンだぉ。無害でかわいいペンギンだぉ。ワシントン条約で保護されてるぉ」
「野生のペンギンは南半球にしかいない」
 ツッコミどころはそこじゃないはずだが、ともあれ侑吾のウェポンバッシュが炸裂した。
 ドバァァァン!
 あわれ秋桜は雪の下に──と見えたが、間一髪でユウが縮地を使って秋桜を助けていた。
「ふぅ……危ないところでした」
「た、たすかったぉ」
 見つめあう二人。
 おお、ここに新たな恋が──などということはなく、3秒後には白組から一斉に飛んできた雪弾が彼女たちを撃ち倒したのであった。ああ、なんという助け損。
「おお。この時点で人数は5対6。白組の逆転ぢゃ。圧倒的不利な状態から、よくやったのう」
 Beatriceはそう言ったが、紅組のラスボスが無傷で残っていることを忘れてはならない。

「よし、このまま各個撃破だ。こちらは団結して立ち向かう」
 龍仁の指示が飛んだ。
 紅組のメンバーは白組を包囲するよう陣取っていたため、それぞれバラバラの状態だ。
「く……っ。一人を大勢で襲うとは卑怯な……!」
 さっき自分たちのやったことを棚に上げて、茜は言った。
「クマさんの恨みを晴らすのです!」
 カーディスの雪玉手裏剣・烈が茜を襲った。命中値402
 茜は冷静に剣鬼変生を発動。回避値351
「ちぃっ!」
 舌打ちしながら、茜は倒れた。
 と思いきや、トンボを切って立ち上がる茜。死活を使ったのだ。
 さらに縮地を発動して一気に襲いかかると、茜は手に持った氷弾をそのままカーディスに叩きつけた。
 命中343/回避323
 グシャアッ!
 茜の右ストレートが、カーディスの顔面をとらえた。
「アバーッ!」
 派手に吹っ飛んで脳天を大木に打ちつけるカーディス。
 と同時に、死活が切れた茜も倒れた。
「立て! 傷は浅いぞ!」
 例によって、龍仁の神兵が発動。
 むくりと起き上がるカーディス。
 ……うん、この『神』って、きっとヴードゥー教の神だな。

「きゃーー! こないでぇーー!」
 夕乃は大袈裟に悲鳴を上げて逃げだした。
「……そう言われてもな」
 侑吾が無表情で追いかける。
 しかし、これは夕乃の罠だ。
 侑吾が深追いしたところで、突然振り返る夕乃。
 そして、恋音の理論を応用した魔法命中値からの氷弾がブン投げられた。
「くらえ! ひっさつギャラクティカストライクー!」
 ズドバシャァァアアン!!
 落雷のような効果音とともに、雪弾が侑吾を吹っ飛ばした。
「ふふ……油断禁物ですよ」
 倒れた侑吾をアンニュイなドヤ顔で見下ろす夕乃。
 そこへ、白組4人の投げた雪弾が飛んできて彼女は沈んだ。
「さぁ立て、侑吾! 勝負はこれからだ!」
 例によって(略
 神兵(略

 さて、この場に残った紅組は恵夢だけだ。
 数で勝る白組が、無慈悲に撃退──と思われた、そのとき。
 騒ぎを聞きつけて、恋音と黒百合がやってきた。
『翼』の回数が切れたのか、黒百合は普通に走っている。まぁ時速60kmで走ることを『普通』とは言わないかもしれんが。
 ともあれ、ここに最終決戦が幕を開けた。

【紅組】
 黒百合
 恋音
 恵夢

【白組】
 龍仁
 侑吾
 カーディス
 木葉
 卍

 残存してるはずの椿が見当たらないが、どこかで焼酎でも飲んでるんだろう。
 ある意味、いちばん正しい行動だ。


「さてェ……始めましょうかァ……? たのしいラストバトルゥ……」
 黒百合が雪を巻き上げて走りだした。
「みなさん、強羅先輩を狙ってくださいぃ……」
 恋音が的確な指示を飛ばしつつ、雪弾を投げる。
 実際、龍仁のチート神兵を封じないと紅組に勝ち目はない。
「ふ……。俺に攻撃を当てることはできん!」
 龍仁は正々堂々と卍を盾にした。
「グワーッ!」
 雪弾をくらって倒れる卍。
「立て! 勝利は目の前だ!」
 龍仁が引きずり起こす。
「もう帰らせてくれ……」
 さすがの卍も疲労困憊だ。

「これでどうだー! ばんかー・ばすたーっ!」
 そこへ、恵夢が巨大雪玉になって転がってきた。
 パカーン!
 ボーリングのピンみたいにあっちこっちへ吹っ飛ぶ白組一同。
 ダメージはさほどでもないが、これはまずい。
「しまった。効果範囲が……!」
 龍仁が珍しく慌てた。
 そう。無敵と思われた『神兵』にも弱点はある。効果範囲を超えて回復することは出来ないという点だ。
「ナイスストライクよォ……?」
 黒百合の手から雪弾が飛び、卍は倒れた。
「ようやく死ねる……」
 ほっとした顔で意識を失う卍。
「まだ寝るのは早い!」
 龍仁が走ってきた。
 そう、神兵の効果範囲は術者自身が中心。龍仁が近寄れば生き返るのだ!
「来るな、オッサン! 俺はもう寝たいんだ!」
 卍が叫んだ。
 叫べたということは、つまり死ねなかったということだ。
 もう拷問だな、これは……。

「つまり……勝つまで終わらないということだ」
 侑吾は大剣を振りかぶると、ふつうに封砲をぶっぱなした。
 雪がどうとか言いわけする気など微塵もなく、完全に反則上等の暴挙だ。
「それ、反則でしょぉぉお!?」
「あきらかに反則ですよぉぉ……!?」
 恵夢と恋音が、まとめて吹っ飛んだ。これはひどい。
 ピピーッ!
 Beatriceが笛を吹くと、どこからともなく現れた黒服が侑吾を引きずっていった。
「勝負の世界は非情だ……」
 雪の上を引きずられていきながら、侑吾はぼそりと呟くのであった。

「侑吾、おまえの遺志は俺が引き継ごう……! 勝負の世界は非情……そうだな、侑吾! おまえの死を無駄にしないため……俺は鬼になる!」
 ゴゴゴゴゴとオーラをたぎらせる龍仁。
「隙だらけよォ……?」
 ガシャーーン!
 黒百合の放った雪弾が龍仁の側頭部に命中し、彼はついに倒れた。
 ……あれ? 神の兵士は!?
 うん、あれは龍仁の気合注入がないと判定成功しないんだ。そういう仕様なんだ。

「さて、紅組は黒百合ひとりぢゃが、白組はゾンビ作戦ができなくなったのう。最後に笑うのは、どちらのチームぢゃ?」
「笑うのは私ひとりよォ……?」
 黒百合は最後に温存しておいた『翼』を発動すると、目にも止まらぬ速さで卍と木葉を血祭りにあげた。
 ああ、龍仁を……っていうか神の兵士を失った白組に、もはや勝ち目はないのか?
「カ、カーディス、これを使え……」
 卍が渡したのは、何の変哲もない金鎚だった。
「これは……?」
「こんなときのために、俺はいつもこいつを持ち歩いていた……。俺と初めて会ったときのことを思い出せ……本性を解放するんだ……」
 そう言い残して、卍は崩れ落ちた。
 その瞬間、カーディスは火がついたように豹変した。
「うおおおお! 許さねぇぞ、黒百合ィィ! 命に代えても、てめぇをつぶす!」
「あらァ……どうしちゃったのォ……?」
「っるせえええ! くたばりやがれぇぇえ!」
 カーディスは大剣を抜き放つと、反則上等で影手裏剣・烈をぶちかました。
「あらァ……ちょっと意外ィ……」
 移動力を突き詰めるため回避力を犠牲にした黒百合に、これを避ける術はなかった。
 雪合戦にもかかわらず無数の手裏剣に切り刻まれた黒百合は、ここで陥落。
 と同時に、カーディスも反則で退場。

「ということは……椿が残っておるので白組の勝利ぢゃ!」
 Beatriceがパチパチと拍手したが、参加者の大半は疲れ切って声も出なかった。




「みなさん、おつかれさまでした。あたたかいものを用意してありますので、どうぞー」
 沙羅が寸胴鍋を持ってきた。
 ちゃんこ鍋と汁粉だ。
 猛流の用意した蜂蜜レモンもある。
 ゲームが終わればノーサイド。恨みっこなしだ。

「もう二度と雪合戦なんぞやらねぇ……」
 全身ズタボロの卍は、背中を丸めて汁粉をすすっていた。
「そう言うな! 俺はたのしかったぞ。みんなもそうだろう?」
 龍仁が卍の背中をたたいた。
 周囲からは、「うん……」とか「まぁ……」などの、まばらな声が返ってくる。
「あたしはちっとも楽しくなかったわよ! いきなり味方に殺されるし!」
 亜矢が怒鳴った。
「それは自業自得よねェ」と、シグネ。
 何人かが同意してうなずく。
「なんでよ! アッタマくるわね! じゃあ今から再戦よ、再戦! さぁみんな、紅白に分かれて!」
 このあと小一時間ほど、亜矢は騒ぎ続けた。
 実際に再戦が行われたかどうかは、さだかでない。




依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 赫華Noir・黒百合(ja0422)
 歴戦の戦姫・不破 雫(ja1894)
 二月といえば海・カーディス=キャットフィールド(ja7927)
 撃退士・強羅 龍仁(ja8161)
 我が身不退転・桝本 侑吾(ja8758)
 大祭神乳神様・月乃宮 恋音(jb1221)
 撃退士・シグネ=リンドベリ(jb8023)
重体: −
面白かった!:10人

血花繚乱・
神喰 茜(ja0200)

大学部2年45組 女 阿修羅
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
料理は心〜学園最強料理人・
水無月沙羅(ja0670)

卒業 女 阿修羅
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
二月といえば海・
カーディス=キャットフィールド(ja7927)

卒業 男 鬼道忍軍
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
妖艶なる三変化!・
恵夢・S・インファネス(ja8446)

卒業 女 ルインズブレイド
我が身不退転・
桝本 侑吾(ja8758)

卒業 男 ルインズブレイド
撃退士・
夏木 夕乃(ja9092)

大学部1年277組 女 ダアト
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
もふもふもふもふもふもふ・
伊座並 明日奈(jb2281)

大学部1年129組 女 ダアト
暗黒女王☆パンドラ・
Beatrice (jb3348)

大学部6年105組 女 ナイトウォーカー
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
絆は距離を超えて・
シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)

大学部2年6組 女 ダアト
称号ほしいぃ!・
双羽 蒼(jb3731)

大学部2年94組 男 ルインズブレイド
エロ動画(未遂)・
秋桜(jb4208)

大学部7年105組 女 ナイトウォーカー
優しき強さを抱く・
ユウ(jb5639)

大学部5年7組 女 阿修羅
釣りガール☆椿・
桃香 椿(jb6036)

大学部6年139組 女 アカシックレコーダー:タイプB
半熟美少女天使・
吾妹 蛍千(jb6597)

大学部1年273組 男 陰陽師
当たるも八卦の運試し・
木瀬 優司(jb7019)

大学部8年108組 男 ディバインナイト
最高のタフガイ・
藤堂 猛流(jb7225)

大学部6年247組 男 バハムートテイマー
ハードボイルドの卵・
稲野辺 鳴(jb7725)

大学部3年118組 男 鬼道忍軍
撃退士・
シグネ=リンドベリ(jb8023)

大学部3年319組 女 インフィルトレイター
六花のしるべ・
佐藤 マリナ(jb8520)

大学部2年190組 女 アストラルヴァンガード