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マスター:牛男爵
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:8人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/05/16


みんなの思い出



オープニング

 放課後の購買は、昼休みの購買と違って平和だ。焼きそばパンやコロッケパンをめぐって血の雨降る戦いが繰り広げられることもなく、どこまでも平穏で、ゆったりした空気が流れている。
 そんな、おだやかな夕暮れどき。
 ひとりの学生がやってきて、財布を出しながら注文を告げた。
「すみませーん。阻霊符ください」
「はい。阻霊符ひとつですね。お持ち帰りですか? それともこちらでお使いになりますか?」
「は……?」
「阻霊符ですよね? テイクアウトなさいますか? それとも、こちらでご利用に?」
 聞いたこともない対応を前にして、学生はとまどった。阻霊符を『こちらでご利用』とは、どういうことだろうか。それは普通、任務で使うために買うものではないのか?
「あの……、ふつうに持ち帰りますけど……?」
「お持ち帰りですね。では、ごいっしょにビニール傘はいかがでしょうか」
「へ……?」
「本日の降水率は三十パーセント。いざというときのためにビニール傘をどうぞ。ただいま、ビニール傘とアンブレラをあわせた『突然のスコールでも安心☆傘々セット』が、たいへんおすすめとなっております。この機会に一度おためしください」
「……!?」
 学生は狼狽した。阻霊符を買いにきただけなのに、なぜかビニール傘をすすめられている。しかも、アンブレラとセットで。わけがわからない。だいたい、傘を『おためしください』って、どういうことだ?
「いや、べつに、傘とか必要ないんで……」
「熱帯地方に行くご予定はありませんか? そうですか。では、携帯音楽プレイヤーと携帯ゲーム機の『味方が全滅しても安心の一人遊びセット』は、いかがでしょうか。こちら、ご友人の少ない撃退士の方々にとても好評でして……」
「いやいや、いりませんって」
「ではでは、メタルマッチと香水の二点で、『魅惑のフェロモンまきちらし、あの子の心を炎上させる愛の放火魔! セット』は、どうでしょう。あなたのようなイケメンが香水もつけずに歩くなんて、まさに宝の持ち腐れ。ぜひぜひ、お買い求めください!」
「なんか、ものすごいネーミングセンスですね……」
「ありがとうございます。ではこちら、阻霊符、メタルマッチ、香水の三点で12500久遠になります!」
「え……!?」
 一分後、その学生は必要もないマッチと香水を手に呆然としていた。



「最近、一部の購買職員の押し売りが目にあまると、利用者から苦情がきています」
 学園上層部から購買に対して是正の指示が寄せられたのは、それからすぐのことだった。
「ああ、やっぱり不評でしたか……」
 ほぼ名指しされた状態の購買スタッフが、がくりと肩を落とした。
 そう。なにもかもわかったうえで、ああいう売りかたをしていたのだ。
「承知のうえでのことでしょうからあまりしつこくは言いませんが、何人かの学生は任務に支障をきたすほどの金銭的被害を受けています。とくにキャンプ用テントをふたつ買わされた学生は早急に返金するよう求めており、訴訟も辞さない覚悟です」
「たしかにあれは少々やりすぎましたが、買うほうも買うほうですよ……?」
「そのとおりかもしれませんが、とにかく現状のような押し売りまがいのことは今後ひかえるようにしてください」
「はぁ……。わかりました」
「では、たしかに伝えましたので。失礼します」
 上層部の人間が立ち去ると、購買スタッフたちは深い溜め息をついた。
「いやぁ、やっぱり禁止されちゃいましたね」
「強引に売りすぎたかなぁ」
「だって、そうでもしないと在庫が……」
「そうなんだよねぇ。まだだいぶ残ってるしなぁ」
 そもそも強引な売りかたをするようになったのは、在庫が大量にあまっているためである。
 というのも、仕入れのときに数を一ケタまちがえて発注してしまったのだ。しかも、いわゆる『一般アイテム』の全商品を。たとえばテントは五個だけ仕入れる予定が五十個仕入れてしまい、ビニール傘など二十本のはずが二百本。いわば、十ヶ月分の商品がまとめて送られてきてしまったのだ。
「どうにかしないとなぁ……」
「ちょっと思いついたんですけど、学生にアイディアを出してもらうっていうのは?」
「うーん。役に立つかなぁ。正直、アイディアじゃなくてカネを出してもらいたいんだけど……」
「だいじょうぶですよ! ああ見えて、たよりになる生徒たちばかりなんですから!」
「テントをふたつ買った生徒も?」
「それは、まぁ、中には残念な生徒もいるということで……」


リプレイ本文



「撃退士による乾坤一擲のパフォーマンスが、いま始まる! 九魔ブランド絶賛発売中! ニオイミズ! スイミン袋! フェイス・ペンキ! 購入者全員にカレーライスの無料サービスつき! テント飯もあるよ!」
 ラテン・ロロウス(jb5646)によるハイテンションな校内放送で、販促キャンペーンは始まった。
 この日、売れ残りの購買商品を売りさばくため、レグルス・グラウシード(ja8064)をはじめとした数名は学園内でキャンプを実演。かなり無理やりにテントや寝袋を売ってしまおうという算段なのである。
 はてさて、うまく行くのだろうか──?


「ブームは乗るものじゃない! 作るものだ!」
 握りこぶしを震わせて、力強く主張するのはレグルス。今日のキャンペーンに向けて新聞部や広報部の支援も取りつけており、準備は万端。ステマどころか、かなり露骨に売れ残り品をさばいてしまうハラだ。
 とはいえ、ただ宣伝するだけで購買の一般商品が売れるはずもない。なんらかのアイディアが必要だ。
 そこで樋熊十郎太(jb4528)の出した案が、『九魔ブランド』
 いま学園で最も熱いワードが『九魔』であることは間違いない。そこに関連づけた販売戦略というわけだ。実際は商品に『くま』のシールを貼り付けただけだが、こんなものはノリと勢いだ。むしろシールが本体なのだと言い張る十郎太。見方によっては、かなりの悪徳業者である。嗚呼、学園に入ったばかりのころの無垢な彼は一体どこへ。


 そんなわけで、ここは校庭の一角を借りたキャンプ場。
 特攻野郎・伊藤辺木(ja9371)は、テントを使って米を炊いていた。
 日本語が少々まちがっているように見えるかもしれないが、まちがってはいない。
 もういちど言おう。辺木は『テントで米を炊いていた』
『テントの中で』という意味ではない。何度も言うが、『テントで米を炊いていた』のだ。
 言ってることがよくわからないかもしれないが、私も最初はわからなかった。プレイングに書かれた内容があまりに突飛すぎて、唖然としながら五回ぐらい読みなおしたほどだ。そして、いま起きていることは事実である。辺木は地面に穴を掘り、そこへテントをつっこんで、水と米を投入し、飯を炊いているのだ! まさに奇想天外! ナニコレ珍百景に投稿されてしかるべき状況と言ってよかろう。
 それでちゃんと炊けるのかと不安に思うが、どのような文献をしらべても『テントで米を炊く』という実例が紹介されていなかったので判断できない。この発想には、ただただ驚愕するばかりだ。彼には毎度おどろかされる。さすがは、空気清浄機でサーフィンしようとした男だ。一体どこから出てくるの、こういう発想。
 しかし、この独創性あふれる炊飯行為には、並みならぬ集客効果があった。そりゃそうだ。だって、テントで飯を炊いてるんですよ? 一体なにごとかと思うでしょう。実際それでテントが売れるかどうかは別として、野次馬をあつめることに成功したのは事実。本人の狙いとは違うかもしれないが、ある意味グッジョブである。


「ん……。んしょ。んしょ」
 マイペース辺木の後ろでは、桜坂秋姫(ja8585)がアンブレラを手にしてピョンピョン跳びはねていた。テントの上にそれを飾ろうとしているのである。しかし、身長120cmの彼女では手が届かない。
 そこへやってきたのは、放送を終えたラテン。
「どうした? これを取りつければ良いのか?」
「ん……」
 人見知りの激しい秋姫は、ちょっとビクビクしている。まるで子犬みたいだ。
『動物交渉』の得意なラテンは、偶然持っていた鶏肉を取り出して餌付けを実行。
 え? 何故そんなものを持っていたのか? 偶然だ。だれでも偶然に鶏肉を持っていることぐらいはある。
 三度の飯より鶏肉が好きな秋姫は、おさげ髪を尻尾みたいに振りまわしている。かわいい。
 そうこうしているうちに、ラテンはアンブレラをテントに装着。
「なんちゃってアンテナ。……ん」
 鶏肉をモグモグしながら、ご満悦の秋姫。そのアンテナ・アンブレラには『(*´ω`*)』みたいな九魔シールが貼ってある。流行るのだろうか、これ。
「よし、私もアンブレラを宣伝してくるとしよう」
 ラテンは大量の傘をかかえて、野次馬たちの前で演説しはじめた。
「諸君、聞くが良い。傘の有用性を! ある狩人は傘と銃弾を持ち大型獣を圧倒する! ある侍は刀で戦うよりも傘のほうが強かった! つまり傘を持って戦う者に弱者なし! さらに傘の名を冠する企業がゾンビの作成に成功している! 人の上に立とうとする者たちよ! 傘と従者のセットは必須であろう! 傘には限界を超える力があるのだ!」
 これでアンブレラが売れたかどうか、さだかではない。ただ、勢いだけは十分だった。勢いだけは十分だった!
 ……大丈夫だろうか、このメンバーで。不安になってきた。


「……いつ買うの? いまでしょう……!」
 眠兎・メイナード(jb2496)は眠そうな目をこすりながら、寝袋をひきずって登場。とても天使とは思えないぐらいのボンヤリ具合だが、一部の女子には「かわいい〜♪」と非常にウケている。
「見てください……! この……スタイリッシュかつ、トラディショナルなアイテム……!」
 あまり売る気のなさそうなノンビリ口調で言いながら、眠兎は寝袋を身にまとった。世にも珍しい、寝袋の実演販売である。
「いいでしょう、これ。どこででも寝れるんですよ……? むずかしい依頼で生命の危機にあったあなたも……。コメディな依頼で貞操の危機にあったあなたも……。このキャンプグッズで、心やすらぐ、ひと……とき……を………zzzzz」
 宣伝途中で熟睡してしまう眠兎。
 しかし、その寝顔のかわいさにつられて寝袋を買ってしまう女子が何人もいたという。


 そのころ、ハッド(jb3000)はメイクセットの実演販売に励んでいた。
 高貴かつ中性的な美貌を持つハッド。彼に声をかけられれば、たいていの女子は胸をときめかせてしまう。しかも今回声をかけたのは、とても地味な感じの女生徒。異性とは縁のなさそうなタイプだ。
「ねぇキミ。いま、メイクセットの実演販売をしてるんだ。よかったら、ちょっとだけつきあってくれないかな」
 ふだんと全然ちがう爽やか口調で、ナンパ的行為を開始するハッド。
 女の子は顔を赤らめながら、「は、はい」とうなずく。
 そして始まる、メイクの実演。
 ハッドは王子様的スタイルを貫きながらも、フレンドリーかつ紳士的にしゃべりかけ、手慣れた調子でメイクを施してゆく。はじめての経験に、女生徒はウットリ顔だ。
 やがてメイクが完了したとき、そこには見違えるほど美しくなった女の子がひとり。
「これ、あたし……?」
「そう。これが本当のキミだよ。ちょっとしたメイクひとつで、けっこう変わるものだよね。もしよかったら、どうかな。メイクセット。いまなら香水と手鏡をセットにして……」
「買います! 買わせてください!」
 ハッドも驚くほどの勢いだった。
 それを見ていた野次馬の女子たちも、我先にと商品へ手をのばす。
 実演販売大成功だ。


 ときをおなじくして、大谷知夏(ja0041)はペンライトを売っていた。
 身につけているのは、愛用のウサギ着ぐるみ。背中には、ペンライトがぎっしり詰まった袋を担いでいる。
「ペンライト、ペンライトはいかがっすか? 依頼のおともに、値段サイズともお手軽なペンライトいかがっすか?」
 マッチ売りの少女さながらに、背中を丸めて悲壮感ただよわせながら声をかける知夏。
 だれかが足を止めると、ここぞとばかりにすがるような言葉を投げかける。
「たすけてほしいっす。極悪非道な購買の人に捕獲されて、強制労働の日々を送ってるっすよ……。これが全部売れるまで解放してもらえないっす……。おかげで、ここ最近(一時間ぐらい)なにも食べてないっすよ……」
 もちろん、ウソである。一時間ぐらい何も食べてないのは本当だが。
 そんな知夏を哀れに思った何人かの客は、まぁペンライトぐらいなら……と財布の紐をゆるめてしまう。マッチ売りの少女ならぬ、ペンライト売りの少女作戦。大成功。
 さらに同情をさそうべく、知夏は用意したトマトジュースを口に含んで「ぐはっ!」と吐血。
「きゃあっ!」
「だいじょうぶか? しっかりしろ!」
「いたいけな少女をここまで働かせるとは……。おのれ、購買め! ゆ゛る゛さ゛ん゛!」
 地面に手をついてうずくまる知夏のまわりには、たちまち人だかりができた。
 すかさず『星の輝き』を発動して、人目を集める知夏。
「知夏はもうダメっす……。せめて最後に、ペンライトを……ペンライトを買ってくださいっす……!」
「わ、わかった。みんなで買ってやるから。いま救急車を呼んだぞ。しっかりしろ!」
「お買い上げありがとうっす……(がくっ)」
 目を閉じて倒れる知夏。
 この体を張った芝居によって、ペンライトはあっというまに売り切れたという。


「できた! これこそ手鏡風テント炊きゴハン!」
 仮設キャンプ場では、辺木特製の白飯が炊きあがっていた。
 忘れてるかもしれないので念のためもう一度言っておくが、これは尋常のごはんではない。『テントで炊いたごはん』だ。
 一体どうやって炊いたのかと思うが、過程は一切すっとばして炊けたことにしておく。そうさせてくれ! テントで米を炊く方法とか、一時間ぐらいググったけど皆目わからなかった!
 それはさておき、特製テント炊きゴハンの味やいかに!?
 おそるおそる一口食べて、「ウマイ!」と叫ぶ辺木。
 さらに一口食べると、辺木は全身の穴という穴からレーザーを発射して巨大化!(注:実際にはレーザー照射も巨大化もしてません。比喩表現です。ってどんな比喩だよ)
「うーーーーまあああああいぃぃぃぃぞぉぉぉぉぉーー!!」
 人類から次のステージへと進化した辺木。味皇化現象を引き起こし、嵐を呼び寄せる!(注:実際には嵐を呼んでは略)
「見よ! この宝石のごとくキラキラと光り輝く米粒を! まさに銀シャリと呼ぶにふさわしい、クリスタルな輝き! これはもうプラチナシャリと呼ぶべき、人類の至宝! そしてこの大気圏いっぱいに広がるエレガントな香り! バラバラ死体でさえ起き上がって食べにくる、比類なき芳香と言えよう! 味については言わずもがな! 和風アルデンテと称すべき適度な歯ごたえ! 口いっぱいに広がる豊かな甘みと鼻をくすぐる香りの、えも言われぬハーモニー! これぞ、すべてが渾然となった! 究極の! ご! は! ん! イッツ・パァァァアフェクト! マァァァベラス! エェェェクセレェェェント! グゥゥゥゥレェェェイトッ! 完璧! 完璧どぅあぁぁぁぁぁ! うううううううう! まああああ! いいいいい! ずおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!」
 おお! 吹けよ風! 呼べよ嵐! 超人辺木の熱演が冴えまくる! 100%アドリブだけどな! 『気力をふりしぼってウマイと言い張る』のなら、これぐらいはやってくれるはずだ!


 ともあれ、辺木の捨て身演技が功を奏し、客の数は倍増!
 レグルスお手製のカレーや、秋姫の用意した食べ物も景気よくふるまって、キャンプ場はますます盛り上がる。
『九魔ブランド』を考案した十郎太は、この好調ぶりに得意満面。いつものラフな服装と違って、今日はスーツ姿に伊達眼鏡だ。有能なマーケティングアドバイザーっぽいルックスをめざしているのだが、ゴツい肉体と顔の傷からして、どう見てもマフィアである。とりあえず目立つところにいないほうがいいと思う。客が逃げるから。
 ちなみに彼は、売り子作戦として九人組ユニット『紅梅九魔』の立ち上げも考えていたのだが、予算的に無理ということで購買の押し売りスタッフ一名にすべての仕事をまかせることとなった。おかげで彼女は、スクール水着の上にエプロンをつけて魔法少女のステッキを持ちながらクマのかぶりものをするというキチガイじみたことになっているのだが、これも押し売りの罰というものか。
「コスプレはいいんですけど、せめてどれかひとつにしてくださいぃぃぃ」
 泣き顔で訴える、ソロユニット『紅梅九魔』。しかし、案外客引き効果があるようだ。
 そんな騒ぎの中、眠兎はひとり昏々と眠りつづけている。
 その寝姿のかわいらしさにノックアウトされた女子および一部の特殊な男子が、「この子と同じ寝袋ください!」と言っては次から次へと買っていく。中には「この子ください!」という大胆な客も数名いたが、さすがに本人の許可なしに販売することはできなかった。(許可があれば売るのか)
 それにしても、寝ているだけで販促になってしまうとは、眠兎おそるべし。




 さて、そろそろ日も暮れて、終わってみれば商品は完売。
 これからの行楽シーズンにあわせたキャンプブームの仕掛けと、話題沸騰中の九魔に引っかけたオリジナルブランド展開がうまく噛み合い、良い結果が生まれたのだ。あと、テント飯にも集客効果はあったかもしれない。でもどうやって炊いたんだろう、マジで……。
「そっちはどうだったっすかー? ペンライトは完売っすよ。完売!」
 トマトジュースを手にして、知夏がもどってきた。
「こっちも完売だよ。あ、カレー食べる?」と、レグルス。
「カレー! もらうっす!」
「我輩もいただこうかのー」
 商品をすべて売りさばいたハッドも、得意顔で帰還。
 そんなわけで、打ち上げという名のカレーパーティーがはじまった。
 でも、このライスってテントで炊いたやつなんだよね……。いまさらだけど、大丈夫なのか……?
「では、ここで一句。鶏肉と、カレーをあわせて、チキンカレー」
 唐突に意味不明な句を詠み出すラテン。いや、意味はわかりやすいというか、そのまんまだけども。
「鶏肉は、鶏肉だから、鶏肉なの」
 詠んだのは、言うまでもなく、秋姫だ。どんだけ鶏肉、好きなのかしら。
「僕もカレー食べるですー」
 そこへ、はかったようなタイミングで眠兎が目をさました。
 彼が秋姫のとなりにチョコンと座ると、まるで子犬が二匹並んでいるかのようだ。なんなの、このカワイイ生きもの。
 カレーをハフハフしながら、ふと眠兎はこんなことを言う。
「でも、キャンプって、ほんとうにたのしいですね……」
 大半は寝ていたような気がする眠兎。しかし、その笑顔は心底たのしそうだった。



依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 癒しのウサたん・大谷 知夏(ja0041)
 『山』守りに徹せし・レグルス・グラウシード(ja8064)
 好漢・樋熊十郎太(jb4528)
重体: −
面白かった!:9人

癒しのウサたん・
大谷 知夏(ja0041)

大学部1年68組 女 アストラルヴァンガード
『山』守りに徹せし・
レグルス・グラウシード(ja8064)

大学部2年131組 男 アストラルヴァンガード
もふわんこ・
桜坂秋姫(ja8585)

大学部4年204組 女 ダアト
しあわせの立役者・
伊藤 辺木(ja9371)

高等部2年1組 男 インフィルトレイター
仲良し撃退士・
眠兎・メイナード(jb2496)

高等部1年17組 男 アストラルヴァンガード
我が輩は王である・
ハッド(jb3000)

大学部3年23組 男 ナイトウォーカー
好漢・
樋熊十郎太(jb4528)

大学部6年265組 男 ディバインナイト
自爆マスター・
ラテン・ロロウス(jb5646)

大学部2年136組 男 アストラルヴァンガード