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マスター:牛男爵
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2015/04/21


みんなの思い出



オープニング


 2015年4月。
 久遠ヶ原学園構内のフードコートに、新しくカフェがオープンすることになった。
 ただのカフェではない。いわゆる猫カフェだ。
 店の名は『ミアン』
 かわいい猫ちゃんたちと戯れることができるのはもちろん、天才パティシエ佐渡乃魔子監修の絶品スイーツが堪能できる、すてきなカフェだ。
 が──


「あわわわわわ……本当に2号店作っちゃった……。しかも、こんなところに……。無理無理、もう無理……きっとオープンしたらすぐにまわりのお店から死ぬほどイヤガラセされて、3日も経たないうちに閑古鳥が鳴くのよ……!」
 新規開店を数日後に控えた『ミアン』の事務所で、SADAKOみたいな黒髪の女がブルブル震えていた。
 彼女の名は魅暗。この店の店長だ。
 ごらんのとおり、極度にネガティブ&臆病な性格の持ち主である。
「そんなこと、あるわけないでしょ。たしかに久遠ヶ原には変わった人が多いけど、無法地帯ってわけじゃないのよ」
 応じたのは、佐渡乃魔子。
 彼女もまたカフェの経営者であり、この店の共同出資者だ。さらに、久遠ヶ原学園の卒業生でもある。

「でもこのまえ来たときは、パンダがいたり、パンツかぶってる変態男がいたり……」
「べつに、実害はないでしょう?」
「ありますよぉぉ! オープン初日に、パンツかぶった全裸の男ばっかり押しかけてきたらどうするんですかぁぁ!?」
「想像すると物凄い光景だけど、さすがにそれはないから。大丈夫よ」
「絶対ないとは言い切れませんよねぇぇ……!? トゲ付きの肩パッド装備したマッチョ野郎たちが散弾銃持って改造バイクで乗りこんできたら、どうするんですかぁぁ!?」
「久遠ヶ原に対するイメージが悪すぎるわよ、あなた……」
 あきれた様子で溜め息をつく魔子。
 だが実際、久遠ヶ原のことをよく知らない一般人の中には、こういうワケのわからない勘違いをしている者もいる。
 ただ、すべて外れているわけではないところが悲しい現実だが……。

「あああ……でも、パンツの全裸男でも来てくれるだけマシ……。オープン初日から一人もお客さんが来ない可能性だって……。そう、そうよ……毎日毎日天魔と戦ってる撃退士みたいな人たちが、こんな退屈な猫カフェになんて来るわけないのよ……。魔子さんの口車に乗せられて2号店とか出しちゃったあたしが馬鹿だったの……馬鹿、馬鹿、あたしの馬鹿……!」
「口車とか、人聞きの悪いこと言わないでほしいわね。私だって共同経営者なのよ?」
「だ、だったら、なんとかしてくださいよぉぉ……。あたしもう、不安で吐きそうなんですぅ……。ああ、いますぐ首吊ってラクになりたい……魔子さん、購買でロープ買ってきてください……領収書をもらうのも忘れずに……」
「死ぬ人が領収書もらってどうするのよ。……でもまぁ不安なのはわかったわ。私が手を打つから、あなたはシャンとしてなさい」
「手を打つって……ど、どうするんですかぁぁ……?」
「ふ……、ここは久遠ヶ原。どんなことだって解決できるのよ。ようするに、お店が繁盛すればいいんでしょう? まぁ私にまかせておきなさい」
 そう言うと、魔子は自信にあふれた表情で斡旋所へ向かうのだった。



リプレイ本文



 2015年4月某日。
 猫カフェ『ミアン』2号店が、久遠ヶ原学園構内にオープンした。
 店長は『超絶ネガティブ』の称号を持つ魅暗。
 彼女を励ましカフェを成功に導くのが、今回の撃退士たちに与えられた任務だ。



「やあ、こんにちは♪ 魅暗さんたちは、おひさしぶりー……っと」
 開店前日。
 藍那湊(jc0170)は『ミアン』の事務室を訪ねた。
「はぅあ……っ!?」
 過去の依頼を思い出し、反射的に逃げだす魅暗。
 だが無論、一般人の彼女が逃げられるわけはない。
「ねえねえ。髪の毛、前より伸びたんじゃない?」
 無邪気な笑顔で問いつつ、湊はブラシと整髪料を取り出した。
 魅暗は壁を背にして震えながら、必死で首を横に振る。
「まぁ俺に任せてよ。そんな見苦しいSADAKOヘアーは……こうしてこうだ!」
 湊が襲いかかった。
 すると、あっというまに猫耳お団子ヘアーのできあがり。
 アイドル活動を休止しても身なりには気をつかう、強引な男子力(?)の成せる技だ。
「やっぱり、そのほうがかわいいってー」
 にっこり微笑む湊だが、魅暗は床に崩れ落ちたままだ。
 ちなみに髪の量が凄いので、猫耳というより『版権にうるさい某ネズミ』に似てる。
「さて、魅暗さんのかわいさをUPしたところで……俺はチラシを配ってくるね。開店は楽しみにしてたし、全力でお手伝いさせてもらうよ!」
 そう言うと、湊は猫の写真が印刷された自作のチラシを学園の内外で配り歩くのだった。



 というわけで、OPEN当日。
 黒井明斗(jb0525)は、開店4時間前に『ミアン』を訪れた。
「おはようございます。お店の手伝いに来ました」
「それじゃ、料理の下ごしらえをしてくれる?」と、魔子。
「了解です」
 見れば、ホールもキッチンも開店前の準備で大忙しだ。
 とりあえず、指示どおりに作業をこなす明斗。
「そうそう。あなたの提案してくれたランチBOX、いい感じに仕上がったわよ。ほら」
 魔子が見せたのは、厚紙で出来たテイクアウト用のランチボックスだった。
 店名と一緒に猫の写真がプリントされており、販売と同時に宣伝も兼ねている。
 内容は、ホットサンドとドリンク、フロランタンのセット。
「持ち帰りのお客さんに宣伝してもらうってのは、いい作戦よね。中身もバランスとれてるし」
「売れるといいですね」
 実際、これは売れそうだ。
 ただ魅暗だけは「売れなかったらどうしよう……」などと怯えている。
 そこへ、明斗がホットコーヒーを持ってきた。
「まぁ落ち着いてください。きっとうまくいきますよ。今日一日、リラックスして笑顔で頑張りましょう」
 さわやかに元気づけようとする明斗。
 だが、魅暗はやっぱり震えたままだ。
 彼女を笑顔にさせるのは容易ではない。

 そこへ、メイド姿の紅香忍(jb7811)が顔を出した。
「あ……黒井様も、お手伝いに来てたんですね……」
「ええ、おはようございます。とりあえず、開店の準備を進めましょう」
 すると、魔子から指示が飛んだ。
「キッチンはもういいから、外を掃除してくれる?」
 というわけで、忍と明斗は箒や雑巾を持って店の外へ。
 忍の提案で、ふたりはミアンの前だけでなく両隣の店の前まで掃除していった。
 無論ただの親切ではない。近所関係を良好に保ち、商売を円滑にさせるのが狙いだ。
 通りかかる人にも愛想良く挨拶して、感じの良い店であることを印象づける。
 当然、すべてが計算ずくだ。
「働く人も……宣伝……」
「まぁやっていることは正しいのですが……」
 後輩の腹黒さに、明斗は小さく溜め息をついた。
 そんな具合で掃除がひととおり済んだら、店に戻って猫の世話。
 忍はわざと窓際に座り、膝の上に猫を乗せてブラッシングする。
 これもまた、自分の容姿が美少女に見えることを利用して通行人の注目を集めるのが狙いだ。
「たしかに、行動は正しいのですが……」
 と言いながらも忍の作戦につきあってしまう、お人好しの明斗であった。



「『フローリスト・サクマ』です。開店祝いのお花をお届けに参りました」
 開店寸前、さわやかな笑顔の咲魔聡一(jb9491)が大量の花を持ってやってきた。
「お、お花……!? ど、どうしよう」
 聞いてなかったので、魅暗は大慌てだ。
「大丈夫。すべて任せてください」
 そう言うと、聡一は店内の装飾にとりかかった。
 アウルの力で栽培した花をアレンジメントして、春らしく華やかに。猫がさわっても倒れないよう安定感のあるもの、猫の手が届かない高さの壁掛けタイプを選択して飾りつけてゆく。
 小一時間もすると、店内は色とりどりの花で覆いつくされた。
「こんなものですね。お花の交換は、ここにご連絡ください」
 聡一は魅暗に名刺を手渡した。
「あ、ありがとう。ええと、お代を……」
「いえ、お代はいりません。ここに来るたびに、かわいい猫ちゃんと美人の店長さんに会えるんですから」
「びび、美人だなんて! ウソばっかり!」
「本当ですよ。どうか自信を持ってください」
 ふだんは真面目なタイプなのに、今日の聡一はやけにアグレッシブだ。
 もちろん魅暗に自信をつけさせるためのセリフだが、自分自身の軟派さに内心『うわあああ!』とか叫んでる。
 これは両者ともに何かダメージを受けてるような……。



「魔子殿の依頼……。なにやら嫌な予感がするでござるが、猫カフェの魅力には勝てぬ……!」
 湧き上がる不安を押し殺して、鳴海鏡花(jb2683)は『ミアン』へ向かった。
『もふもふ中毒』の称号を持つ者として、この依頼はスルーできない。
 意気込みを見せるため、当然のごとく開店一番乗りだ。
「あら、いらっしゃい。よかったわね、このお店は男の子でも歓迎よ」
 お約束のように、魔子が出迎えた。
「拙者は女でござる! 何度も言わせないでほしいでござる!」
「あはは、冗談よ。ゆっくりしていってね」
「では遠慮なく、思う存分ゆっくりさせてもらうでござるよ!」
 鏡花は適当に紅茶とケーキのセットを注文すると、早速にゃんこを物色しはじめた。
 まずは定番。アメショからモフモフ。
 ヒマラヤンをモフモフ。
 マンチカンをモフモフ。
 アビシニアンを(ry
「もふもふもふ……はぁはぁモフモフ……」
 鏡花の目標は、全種類の猫をモフることだった。
 だが果たして、そんなことが可能なのか?
 もちろん可能だ。なにしろ、開店から閉店までずーっと居座る予定だから! しかも3日間つづけて! まさに、もふもふ中毒!
「ああ……ここは天国でござるもふ……」
「これが依頼だってこと忘れてるわね、完全に」
 さすがの魔子も、苦笑する以外なかった。



 猫カフェの手伝いと聞いて、鳳静矢(ja3856)は迷わず依頼に応じた。
 どうせなら人手が多いほうがよかろうと、妻の鳳蒼姫(ja3762)、友人のサラ=ブラックバーン(jc0977)にも応援をたのむ。
 というわけで、開店初日は蒼姫とサラの初顔あわせとなった。
「はじめまして、サラさん。今後ともよろしくお願いしますのですよぅ☆」
 いつもの調子であいさつする蒼姫は、フリルひらひらの蒼色メイド服に身をつつみ、猫耳カチューシャを頭につけていた。
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
 ぺこりと頭を下げるサラは、店の雰囲気に合いそうだと判断して普段の私服姿だ。
「蒼姫のメイドさんも良く似合ってるし、サラさんの衣装も似合ってるねぇ。かわいい猫カフェ店員さん2名の出来上がり、かな?」
 どこかナンパっぽいことを言う静矢は、当然いつもの制服(ラッコ着ぐるみ)姿で登場……と思いきや、紫の給仕服だった。……おお、いったい彼に何があったのか! まさか静矢本体(ラッコ着ぐるみ)を自宅に置いてくるなんて!
「静矢さんもかっこいいのですよぅ。サラさんもかわいいのでっす☆」
 とりあえず蒼姫には好評のようだった。
 ラッコェ……。

 それはともかく、3人は店の手伝いをはじめることに。
 みんな慣れたもので、接客や給仕にはまったく問題ない。ただのカフェではなく猫カフェなので、猫たちを驚かせたりしないよう静かで丁寧な対応をするという配慮もできている。
「いらっしゃいませ♪ ご注文をどうぞですよぅ☆」
 蒼姫は頭の上に猫を乗っけてオーダーを聞いていた。
 これはかわいい。っていうか器用だな!
 そして受けた注文を、今度は静矢が運ぶ。
「おたのしみ中のところ、申しわけありません。御注文の特製レモンパイとカフェラテでございます」
 出てきたのは、蒼姫の開発したレモンパイ。ほどよい酸味と甘味のバランスがとれた、絶品スイーツだ。
 カフェラテには、サラの施したラテアートが描かれている。マシュマロを使った、猫モチーフの3Dアートだ。
 どちらも、客は大喜びである。

 そして忙しいランチタイムが過ぎれば、3人とも店の外へ出てビラ配り。
 ここではサラも猫耳を装備だ。わかりやすく猫カフェをアピールできる。
 ちなみに配るビラは、すべて蒼姫の手作りだ。
 色とりどりのクレヨンで描かれたキュートな猫のイラストが、とてもかわいらしい。
「どうぞ、いらっしゃいませなのですよぅ☆」
「スタッフ一同、お客様のお越しを心よりお待ちしております」
 猫耳姿でビラ配りする、蒼姫とサラ。
 手作りのビラがなくなるのは、あっというまのことだった。



『ミアン』を盛り上げるために、染井桜花(ja4386)とユキメ・フローズン(jb1388)が選んだのは、ビラ配りだった。
 もちろん、ただのビラ配りではない。
 桜花は深紅のフラメンコドレスに身をつつみ、ユキメも同じく真っ赤な和服を羽織っている。
 場所は、人通りの多い広場。
 持参したアンプとスピーカーをセットすれば、路上ライブの準備はOKだ。
 一体なにが始まるのかと、ヒマな通行人たちが集まってくる。
 そこへ、ベベンッ♪と三味線の音が響いた。
 エレキ三味線である。
 そして始まるのは、一風変わった『和風フラメンコ』のダンスパフォーマンス。

「さあ、行くわよ?」
 ユキメがポーズをとって、三味線を構えた。
「……ご照覧あれ!」
 桜花の声が高らかに響いて、道行く人々の注目を集める。
「はっ!」
 ユキメの掛け声とともに、演奏が始まった。
 素朴で力強い、三味線の音色。
 独特の音階で曲が走りだし、強烈なビートが耳を打つ。
 そのリズムに合わせて、桜花がフラメンコのステップを踏む。
 アスファルトに刻み込まれる、硬いヒールの音。
 その音と対照的に、繰り出される桜花の踊りは柔らかい。
 撃退士にしかできないダイナミックな動きと、繊細な表現。
 そのダンスをささえる三味線の演奏もまた、非常にハイレベルだ。
「さあ、もっと激しく行くわよ。ついてきなさい!」
 ユキメが煽り、さらに曲のテンポを速くした。
 とても三味線とは思えない速弾き。
 だが、桜花のステップは難なく同調している。
 両者の情熱的なパフォーマンスに、観客たちも大喜びだ。
「これこそが、和楽器のフラメンコよ!」
 得意げに見せつけながら、三味線を弾きちらすユキメ。
 なるほど、これは注目を集めるのには良い作戦だ。

 やがて演奏を終えると、ふたりは観客たちにビラを配りだした。
「……猫カフェ『ミアン』……本日オープンです。……よろしくおねがいします」
 素敵な笑顔でビラをわたす桜花。
 その笑顔は、老若男女を問わず一発で落とす威力だ。
 ユキメも負けじと笑顔を浮かべ、「よろしくおねがいするわね」と、ビラ配り。
 しかしこれだと、猫カフェではなくフラメンコカフェと勘違いされてしまうのでは……。



(なに? 『佐渡乃』魔子? ま、まさか、あの佐渡乃明日羽の身内か!? こいつはハードな依頼になりそうだ……!)
 依頼人の名前を見て、月詠神削(ja5265)は珍しくビビっていた。
 過去に明日羽と何かあったのだろうか。
 ともあれ神削は、ビラ配りをやることにした。
(べ、べつに、店にいる佐渡乃女史から距離を取ろうとか、そういうことじゃありませんよ?)
 なぜか自分に対して言いわけする神削。
 しかし普通にビラを配るのでは面白くないので、猫カフェらしく猫の着ぐるみを着用。
 さらに通行人の気を引くべく、得意の手品を披露する。
 用意したシルクハットの中へ手を入れると、そこから出てきたのは一羽の鳩……ではなくて、一匹の子猫。
 地味なマジックだが、子供には好評だ。
 さらにマジックのつなぎには、ダンスやロボットダンスを披露。
 集まった人たちに、愛想良くビラを配ってゆく。
 やがて全てのビラを配り終えると、神削は手品スタッフの子猫に高級猫缶を買ってやり、労をねぎらうのだった。
 決して、魔子を警戒して店に戻りたくないわけではない!



(まずは、お店を知ってもらうことからだよね♪)
 そう考えて、九鬼龍磨(jb8028)はストリートパフォーマンスでの宣伝を思いついた。
 選んだ場所は、フードコート近くの大通り。
 パペット・マスコットを使った寸劇による宣伝だ。
 持ち主によく似た、猫耳猫尻尾のパペットである。
 さらに寸劇も一工夫して、腹話術に挑戦!
「23時まで営業中の『ミアン』には、いっぱい可愛い猫がいるんだって」
 と、龍磨は右手の猫人形に話しかける。
「自分より可愛いのですか」
 腹話術で答える猫人形。
「わー、きみは自分が可愛いと。その顔で」
「自分似の猫によくも自分! 訴訟も辞さない!」
 固形化したセリフが、龍磨の顔面に突き刺さった。
「まあまあ、18時からの居酒屋タイムでおごるからさー」
 血を流しながら笑う龍磨。
 さらには歌まで披露して、一生懸命宣伝する。
「ねーこがいるならお昼は天国、デザートだってもっとあまーい♪」
「音痴♪ 音痴♪」
「なに! アイドルの僕に向かって! 訴訟も辞さない!」
 なんだかよくわからない寸劇だが、腹話術はわりとうまくできていた。



「あたらしく、にぇこカフェできたよー♪」
 狗猫魅依(jb6919)は、龍磨と同じ場所でチラシを配っていた。
 頭の上には、子猫が一匹ちょこんと乗っかっている。
 もちろん『ミアン』から拉致ってきた……のではなく、ちゃんと魔子の許可を得てつれてきたのだ。念のため、迷子防止でGPS付きの携帯電話を首輪に付けてある。
 しかし、魅依が迷子になってしまったら意味ないのでは……。
「みぅん♪」
 そんな心配をよそに、魅依は無事にチラシ配りを完了。
 そうしたら、あとは………店に戻って猫とじゃれあうだけだ!
 両手に猫じゃらしEXを装備して、いざ突撃!

「あら、かわいい仔猫ちゃん」
 すかさず魔子が目をつけた。
「にぇっ!?」
 野生の勘で身の危険を感じ、身構える魅依。
「どうしたの? お店の手伝いに来たんでしょう?」
「そ、そうだけどー」
「お手伝いもいいけど、一番重要なのはオーナーの私を満足させることだと思わない?」
「それって……なにをすればいいにょ?」
「『ネコ』のやることは、ひとつでしょ? さぁこっちにおいで?」
 うっすら微笑むと、魔子は店の奥へ魅依をつれていった。
 あとは想像に任せるよ!



「……私は店内に入らないほうが良さそうですね」
 と、すこし残念そうに呟いたのは雫(ja1894)
 彼女は猫も含めてかわいい動物は好きなのだが、残念なことに動物からは嫌われてしまうのだ。
 なので猫を怯えさせないよう、店内には入らずに外で警備のお手伝い。
 以前の依頼で『開店したときは用心棒を引き受けてもいい』と約束した手前、しかたがない。
 すると──

「ヒャッハーーー! 汚物(猫)は消毒だーー!」
 極端に猫嫌いな世紀末モヒカン野郎が、改造バイクで乗りこんできた。
 これぞまさに、魅暗の恐れていた展開!
 だが心配は無用。店の前には最強の門番が仁王立ちになっている。
「猫に悪さをしようと企むなんて………万死に値します」
 雫は光纏すると太陽剣片手に闘気解放し、容赦なく乱れ雪月花をブチこんだ。
「アバッハー!?」
 バイクごと転倒し、派手に転がっていくモヒカン野郎。
 そのまま壁に激突、大破炎上!
「……仕置き完了」
 目を閉じて、パチッと剣をおさめる雫。
 あとは星の鎖で軒に吊したあと、警察へ突き出すだけだ。……が、はたして生きてるのだろうか、この哀れなモヒカン男。
 そして冷静に考えると、ここは屋内のフードコートだったはず……。
 まぁ久遠ヶ原では、屋内で改造バイクを乗りまわすぐらいフツーだよな!



 浪風悠人(ja3452)と浪風威鈴(ja8371)は、仲良く手をつないで『ミアン』を訪れた。
 ふたりが選んだ仕事は、サクラ役。
 とはいえ、半分以上はデート気分だ。
「申しわけないけど、せっかくの機会だし……今日は楽しもうか!」
 悠人はとても正直な男である。
「うん……猫、たのしみなの……」
 応じる威鈴も、これが依頼だということを忘れてそうだ。

 店に一歩入ると、そこはもう猫だらけの空間。
 猫好きの威鈴は、たちまち笑顔になる。
「猫……かわいい……。お店の雰囲気も、すごくいいの……」
「そうだね。ええと、席は……ここにしようか」
 悠人はあえて人目につきやすい席を選び、『カップルが良い雰囲気になれる店』という印象を与える作戦に出た。
 そしてまずは、ランチを注文。定番のオムライスだ。
 無論、ふつうに食べたりはしない。
 他人に見せつけるぐらいの勢いで、「はい、あ〜ん」と威鈴にオムライスを食べさせる悠人。
「どう? おいしい?」
「うん……とても……」
 なんとみごとなバカップルぶり。

 そんな風にゆっくりとランチを満喫したら、食後の一服だ。
「俺はコーヒーにするけど、どうする?」
「じゃあ……このジュース……飲みたい……」
 じきに、コーヒーとフレッシュジュースが二人のテーブルに置かれた。
 それを飲みながら、二人はメニューを広げて対面同士から覗きこむ。
 すると威鈴はパフェのページに目をとめて、興味津々な様子で「コレ……なに……?」と指差した。
「それは抹茶パフェ。おいしいよ」
「なら……これ、食べるの……」
「じゃあ俺は季節のイチゴパフェにしよう。甘いものは別腹ってことで」

 そしてパフェが運ばれてきたら、ふたたびの食べさせあいっこ開始。
 ところが威鈴はパフェを食べるのは初めてで、崩れないよう食べるのに苦戦している。
 もっとも、味は気に入ったのか子供みたいな笑顔だ。
「口元にクリームが付いてるよ」
 と、悠人が指摘した。
「どこ……?」
 威鈴は指で拭おうとするが、うまくいかない。
 そこで悠人は中腰になって立ち上がると、やおら威鈴の唇へキスした。
 そのまま舌を這わせて、ついていたクリームを舐め取る。
「んん……っ」
 妙に艶めかしい声を漏らす威鈴。
 これだけやれば、集客効果は十分だ!



「……猫カフェ…ですか」
 カフェのサクラとして依頼を受けたキサラ=リーヴァレスト(ja7204)は、冷や汗をかいていた。
 というのも彼女、動物は『無邪気すぎる』という理由で苦手なのだ。
「依頼とはいえ、猫カフェか……キサラ、大丈夫か?」
 心配そうに訊ねたのは、サガ=リーヴァレスト(jb0805)
「……たぶん…大丈夫、です……」
 あまり大丈夫ではなさそうな感じで答えるキサラ。
 ふたりは、新婚ホヤホヤの夫婦だ。
 しかも今回の依頼は、籍を入れてから初めての任務。
 新鮮な気分ではあるが、ついついデート感覚になってしまう。

 ともあれ、ふたりは『ミアン』の扉を開けた。
 すると、容赦なくキサラに襲いかかる(じゃれつく)三毛猫!
「ひああ……っ!?」
 あわててサガの後ろに隠れるキサラ。
「そんなに慌てることはないだろう。足下にじゃれついてきただけだ」
「……ううぅん…見た目はかわいいとは…思うの…ですけれど……」
 と言いながらも、キサラはサガの羽を引っ張ったまま隠れたきりだ。
 そんな新妻に、サガは苦笑しながらも白猫を選んで抱え上げる。
「ほら、キサラ……私の羽をいじるのも良いが、すこしは猫とも遊ばないとな」
「……うぅぅ……」
 意を決して、すこしだけ猫に近付くキサラ。
 そう、これはれっきとした依頼なのだ。怯えてばかりはいられない。

 そんな風にしているうち、キサラも段々と猫に慣れてきた。
 そうなってくれば、お茶とケーキをいただきつつ猫と戯れるぐらいは余裕である。
「……にゃw……ケーキも…紅茶も…おいしい…ですね……」
「ふふっ、まるで白猫が二匹だな」
 キサラを見つめるサガも、いつのまにか良い笑顔だ。
 おまけにキサラの言うとおり、紅茶もケーキもかなり質が高い。
「ふむ……たしかに、食事の味もなかなか」

 しかし、店を出たところで二人はふと気付いた。
 完全にデートしていただけで、あまりサクラとして働いてなかったことに。
 そこで、道を歩きながらさりげなく宣伝する作戦に。
「ところでキサラ、あのカフェおもしろかったかな?」
「……はい…とても…たのしかったです……」
「そうか。では、近いうちにまた行こう。『ミアン』とかいう店だったかな」
「……そう…ですねぇ……猫にも慣れた…ので……。次からは…大丈夫です……」
 やっぱり最初から最後まで、デートしてるだけにしか見えないのだった。



「マカロンとローズヒップティー、くださる?」
 とオーダーしたのは、咲魔アコ(jc1188)
「あなた、撃退士ね」
 注文をとりながら、魔子が応じた。
 その胸には、名札が付いている。
「……あなた、『佐渡乃』っておっしゃるの? まさか、明日羽ちゃんのお姉様?」
「あら。あの子のお友達?」
「え、ええ……そ、その節はどうも……」
 なにか妙に警戒するアコ。
 おなじS仲間として、なにか危険を感じたようだ。
「ところで私の愚痴を聞いてくださる? さっき演劇が得意な従兄(聡一)に会ったから『演劇と音楽、どちらがお客様を呼び込めるか勝負なさい!』と言ったのだけど、なんて答えたと思います?」
「さあ。なんて答えたのかしら」
「『やだ』ですって! 一言よ? 二文字よ!? 悔しがる顔が見たかったのにぃ……!」
「ということは、あなたは音楽で客引きするのね?」
「ええ。ちょっとしたツテで、『HARAKIRYYYYY!』の皆さんにご協力いただくことになりましたの。夜になったら、路上ライブで『ミアン』を宣伝する予定ですわ。あまり派手なことはしないように言うつもりですけれど……デスメタルですから、客層が少々ちがうかもしれませんわね」
 少々どころじゃないはずだが、大丈夫なのか。



 神谷春樹(jb7335)は、混雑する時間帯を避けて3時ごろ『ミアン』にやってきた。
 まずはお得なケーキセットを注文。念のため店員に確認してから、ヒリュウを召喚した。そして、猫と遊ばせる。
 そのほほえましい光景を、デジカメでパシャリ。
 もちろん、店の様子や料理なども撮影しておく。
 この写真を学園のSNSに投稿して宣伝するのが、春樹の作戦だ。
 ここへ来る前には、自らが寮長をつとめる『常葉荘』の寮生たちにもサクラと宣伝のおねがいをしてあり、見たところ知っている顔ぶれが店内にちらほら見える。
 だが春樹の見た感じ、すくなくともすぐに店が潰れる心配はないぐらい客は入っていた。さほど力を入れて宣伝しなくても大丈夫そうだ。
 というわけで、ひととおり写真を撮ったら猫と遊んでしまう。
 客もスタッフも猫愛好家ばかりなので、とても居心地が良い。周囲の人たちとも、世間話がはずむ。
 この調子だと、3日間すべて来店しそうな春樹であった。



「魔子はん! その昔スイーツ食べ放題で約束したとおり、今日一日うちのこと好きにしてかまへん! 煮るなり焼くなりしたってや! 女に二言はあらへんで!」
 正気とは思えないことを言い切ったのは、黒神未来(jb9907)
「あら、本気?」
「うちはいつでも本気や! 皿洗いでも接客でも猫のコスプレでもプロレスでも、なんでもやるで! ギャラもいらへん! そのかわり、後生やさかい美味しい絶品スイーツ食べさせてな!」
「いいわよ。じゃあ早速、ネコになってもらおうかしら。この猫耳と……特製の猫しっぽでね♪」
 魔子が取り出したのは、なにやらいかがわしい代物だった。
 ていうか全体にモザイクがかかってて、なにがなんだかよくわからない! とりあえずヤバイ!
「ちょ……魔子はん!? 本気かいな!?」
「私はいつでも本気よ? さぁそこへ四つん這いになって」
「女に二言はない言うたけど……それ太すぎちゃう?」
「しばらくは辛いものが食べられないかもしれないわね」
 平然と答える魔子。
 前回ただの皿洗いだったのに比べると、これはハードル上がりすぎである。
「く……っ、しゃあない! 魔子はん、ブスッとやったって!」
「じゃあいくわよ?」
 魔子は舌なめずりすると、モザイクのかかった『しっぽ』を舐め上げた。
 そして──

「アッーーーーーー!」

 こうして未来は、1個480久遠のスイーツと引き替えに大切なものを失ってしまった。
 ……よし、とりあえず病院に行こうか。



 秋姫・フローズン(jb1390)とアメリア・カーラシア(jb1391)は、人通りの多い広場に来ていた。
 秋姫が身につけているのは、レースがたっぷりあしらわれた純白のフラメンコドレス。腰まで切れ込んだ深いスリットの間には、ドレスにも負けない白さの太腿が覗いている。
 一方アメリアが纏っているのは、緋色のチャイナドレスだ。こちらもまた大胆にスリットが入っており、道行く男たちと一部の女子から熱い視線を集めている。
 そしてアメリアが手にしているのは、一台のエレキ三味線……ではなくフラメンコギター。
 どこかで見たような行動だが、彼女たちが見せるのは飽くまで正統派のフラメンコ。和風とか中華風ではない。

「さあ……行きましょう……!」
 秋姫がヒールを鳴らし、立ちポーズを決めた。
 アメリアはギターをかまえ、ピックを掲げる。
「行っくよ〜!」
 アメリアの指が踊りだすと、スパニッシュテイストあふれるサウンドが広場の空気を染め変えた。
 同時に秋姫のドレスが翻り、軽快なダンスが始まる。
 どちらが主役というのではなく、ダンスがギターを、ギターがダンスをささえる形。両者の息がピッタリ合っていなければ出来ない芸当だ。
 曲が進むに従って、ダンスもギターもより激しく、より情熱的になってゆく。
 打ち鳴らされるサパテアード。空間を切り刻むトレモロ。観客からハレオが飛ぶ。
 これぞフラメンコ!
 もちろん、1曲や2曲では終わらない。
「ドンドン行くよ〜!」
 アメリアは次から次へと演奏を見せつけ、負けじと秋姫も踊りを繰り広げた。

 やがて二人のパフォーマンスが終わったとき、周囲には驚くほどの人垣が出来ていた。
 人集めとしては十分だ。あとはビラを配るだけ。
「猫カフェ『ミアン』……よろしく……おねがいします……」
 ダンスのときとは打って変わって、静かに微笑みながらビラを渡す秋姫。
「よろしくね〜♪」
 ギターを掻き鳴らしながらビラを配るアメリア。
 どうやらパフォーマンスは成功のようだ。



 染井源次郎(jb7823)と染井桜姫(jb7822)の夫婦は、日が暮れてから『ミアン』を訪ねた。
 源次郎は身長2mの大男で、おまけにサングラス&スキンヘッド。
 一方の桜姫はどう見ても小学生ぐらいの外見で、子供用の和服を身につけている。
 これは完全に、幼女とヤクz……もとい美女と野獣だ。

「それにしても、デートなんて久しぶりですね」
 夫に寄り添い、たのしげに話しかける桜姫。
 だが源次郎は「……うむ」などと、そっけない。
 しかし言葉と裏腹に、その手は桜姫の頭を撫でている。
 もしや、ここにもバカップルが!?

 ともあれ二人は、店員の案内で席に着いた。
 そしてまずは、地酒の熱燗を注文。
 肴は鰆の西京焼きに揚げ出し豆腐など、純和風。
 しかし桜姫が酒を注文したところで、店員が首をかしげた。
「あの、お客様……当店では、未成年のかたには……」
「あらあら、これでも大人ですよ?」
 桜姫は、スッと学生証を出した。
 それを見て、目を丸くさせる店員。
 久遠ヶ原には年齢不詳の学生が多いが、それにしてもこれは……。
「年齢は内緒に……ね?」
 子供みたいにニコニコしたまま、桜姫は人差し指を唇に当てた。
 店員はコクコクうなずいて、無言で厨房へ。

 じきに注文の品がやってくると、ふたりは互いの盃に酒を注いでカチンと合わせた。
 そして、店内の猫を眺めつつの酒宴が始まる。
 酔う前から、桜姫は子供みたいに上機嫌だ。
 そんな彼女を、源次郎は笑顔で見つめている。
 もっとも、桜姫以外の人間からはとても笑顔に見えないというか……悪鬼羅刹のごとき表情なのだが。
 しかし、桜姫を見つめているのは源次郎だけではない。幼い顔立ちのせいもあって、周囲からの視線がやたらと集まる。
 中には、かなり遠慮なくジロジロ眺めてくる者も。

 やむなく源次郎は立ち上がり、桜姫が止めるのも聞かず隣のテーブルへ歩いていった。
 男4人連れの客だ。
 それを上から見下ろし、サングラス越しに鋭い眼光を放ちつつドスの効いた声音で訊ねる。
「さっきからこっちばかり見ているようだが……私の妻に何か?」
「「い、いえ! なにも!」」
 いまにも泣きそうな顔で答える男たち。
 この恫喝一発で桜姫への視線は綺麗になくなり、染井夫妻は落ち着いて居酒屋デートを満喫するのだった。



 ──このようにして、『ミアン2号店』のOPEN初日は無事に終わった。
 デスメタルバンド『HARAKIRYYYYY!』の宣伝でやたらムサ苦しいメタラーどもが集まったり、フラメンコカフェと勘違いしたスペイン人観光客が押し寄せたり、なぜかマゾ&レズの変態集団が駆け込んできたりというハプニングもあったが、参加者たちの努力によって店は一日中盛況。売り上げも上々だった。きっと翌日は、宣伝効果でさらに多くの客が集まるだろう。
 こうして久遠ヶ原学園に、あらたなオアシスが誕生したのである。
 あと未来は、ちゃんと病院に行ったほうがいいぞ。色々な意味で。





依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:9人

歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
おかん・
浪風 悠人(ja3452)

卒業 男 ルインズブレイド
蒼の絶対防壁・
鳳 蒼姫(ja3762)

卒業 女 ダアト
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
花々に勝る華やかさ・
染井 桜花(ja4386)

大学部4年6組 女 ルインズブレイド
釣りキチ・
月詠 神削(ja5265)

大学部4年55組 男 ルインズブレイド
薄紅の記憶を胸に・
キサラ=リーヴァレスト(ja7204)

卒業 女 アストラルヴァンガード
白銀のそよ風・
浪風 威鈴(ja8371)

卒業 女 ナイトウォーカー
鉄壁の守護者達・
黒井 明斗(jb0525)

高等部3年1組 男 アストラルヴァンガード
影に潜みて・
サガ=リーヴァレスト(jb0805)

卒業 男 ナイトウォーカー
撃退士・
ユキメ・フローズン(jb1388)

大学部7年291組 女 阿修羅
微笑みに幸せ咲かせて・
秋姫・フローズン(jb1390)

大学部6年88組 女 インフィルトレイター
真紅の赤薔薇・
アメリア・カーラシア(jb1391)

大学部7年7組 女 インフィルトレイター
モフモフ王国建国予定・
鳴海 鏡花(jb2683)

大学部8年310組 女 陰陽師
諸刃の邪槍使い・
狗猫 魅依(jb6919)

中等部2年9組 女 ナイトウォーカー
揺れぬ覚悟・
神谷春樹(jb7335)

大学部3年1組 男 インフィルトレイター
Lightning Eater・
紅香 忍(jb7811)

中等部3年7組 男 鬼道忍軍
撃退士・
染井 桜姫(jb7822)

大学部5年286組 女 アカシックレコーダー:タイプB
撃退士・
染井 源次郎(jb7823)

大学部7年155組 男 阿修羅
圧し折れぬ者・
九鬼 龍磨(jb8028)

卒業 男 ディバインナイト
そして時は動き出す・
咲魔 聡一(jb9491)

大学部2年4組 男 アカシックレコーダー:タイプB
とくと御覧よDカップ・
黒神 未来(jb9907)

大学部4年234組 女 ナイトウォーカー
蒼色の情熱・
大空 湊(jc0170)

大学部2年5組 男 アカシックレコーダー:タイプA
異世界見聞録・
サラ=ブラックバーン(jc0977)

大学部1年258組 女 阿修羅
鋼鉄アイドルSGB006・
咲魔 アコ(jc1188)

大学部1年61組 女 ナイトウォーカー