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マスター:牛男爵
シナリオ形態:ショート
難易度:易しい
形態:
参加人数:8人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/10/01


みんなの思い出



オープニング

 ここに、ひとりの男がいる。
 名は平等院。撃退士でありながら天魔退治にまったく興味を示さず、毎日研究室(ラボ)に閉じこもって怪しげな実験ばかりしている男だ。
 この日も彼は、私設研究室で新薬の臨床試験に臨んでいた。

「あの……ほんとうに大丈夫なんですか、そのクスリ」
 白いベッドの上で、アルバイトの女子学生が不安げに訊ねた。
「もちろんだ! 私の予想が当たっていれば、これを一口飲むだけでキミは今の『名もないモブ系眼鏡っ子』から、『ハリウッドスター級ブロンド美女』になれる! はずだ!」
 自信たっぷりに語尾を濁す平等院。
 その手には、無色透明の液体が入った試験管が握られている。
「わかりました。本当に一口でいいんですよね?」
「そのとおりだ。さぁ勇気を持って飲みたまえ!」
「は、はい!」
 少女は意を決すると、試験管を受け取って口に運んだ。
 直後──

「ひゃっはああああああああああAAAAA!!!」
 少女は豹変し、狂ったように暴れだした。
「ち……っ、失敗か!? ま、まずい! おちつけ、おちつくんだ! 素数をかぞえるんだ!」
 冷静に慌てふためく平等院。
 その頭部へ、少女の振りまわした金属バットが命中する。

 カキーーーン!
「グワーーーッ!」

 こうして止める者のなくなった少女は獣のように暴れまわり、研究室を飛び出して裸踊りをはじめたところで風紀委員に取り押さえられた。
 平等院にとって幸いなことに少女は薬物試験の記憶を喪失していたが、被害は甚大だ。

「く……っ、なんてことだ……!」
 意識をとりもどした平等院は、惨状を前に舌打ちした。
 自慢の研究室は竜巻にでも襲われたかのように破壊され、薬品や実験器具があっちこっちに散乱している。
「……まぁいい。発明に失敗はつきものだ。この程度のことなど、日常茶飯事! はあーーっはははははは!」
 頭から血を流しつつ、平等院は哄笑した。
 そして、白衣から取り出した薬を一口。
 それだけで血は止まり、体力も完全に回復している。実際スゴイ。
 ともあれ、平等院はひっくりかえったベッドやキャビネットをもとの位置に戻し、ちらばった試験管や実験器具をあつめて整理しなおした。
 が──



「……くそっ! 中身がわからないだと……!?」
 100本ほどの試験管を実験机に並べて、平等院は頭をかかえた。
 無理もない。なんせ、すべてが無色透明無味無臭。キャビネットで綺麗に並んでいたときは試験管立ての色や配列で区別できたが、こうバラバラになってしまっては何が何やら。
 ただ、ひとつだけハッキリしていることがある。これら無色透明の液体は、すべて『服用者のアウルを操作する』効果を持っているのだ。
 たとえば、アウルの流れを胸部に集中させることでおっぱいを巨大化させたり、逆に小さくさせたり……または、おっぱいの形を良くするなどの薬品も含まれている。
 なにやらおっぱいをどうこうする薬品ばかり作っているような印象を受けるかもしれないが、たまたまだ。これらの薬品の中には、一口飲むだけでレモンが甘く感じられるようになったり、血液をさらさらにして高血圧を予防する薬もある。それだけではない。なんと、認知症や癌の発症を抑える薬さえあるのだ!

 ……まぁ、そういう無害な薬品はどうでもいい。おっぱいが小さくなるのは無害ではないかもしれないが、しょせん一時的な現象に過ぎないのだから。問題は、飲んだらヤバイ代物がいくつか含まれていることだ。
 たとえば、さきほどの少女のように『自我を失ってバーサーカー状態になる』とか、『友達汁の強化版みたいなフェロモンアウルをまきちらして、周囲の人間すべてを魅了する』とか、『カレーが食べられなくなる』など。ごく一部を例に挙げただけでも、おそろしく危険であることがわかるだろう。とくに最後のはヤバイ。とてもではないが、みずから服用して判断するなどという暴挙には出られない。

「……まぁよかろう。こういうときのために、斡旋所があるのだ。私のミスの尻ぬぐいのため、学生諸君にはモルモットになってもらおう。どうせ貧乏学生どもだ。カネさえ出せば、文句あるまい。ふ、ふふふ……はははは……ふぅーーーははははははは!」
 高笑いすると、平等院は研究室をあとにした。
 これまでに編み出した発明品の特許によって、彼は莫大な私財をたくわえている。人体実験のためにカネをばらまいてバイト学生をあつめることなど、造作もなかった。
 最高の知性と最低の人間性を持つ男。それが平等院!
 カネさえあれば、なんでもできる!




リプレイ本文



「……ん。なにか。飲めると。聞いたので。来たよ」
 例によって、最上憐(jb1522)は依頼をよく見ずに教室へやってきた。
「では、好きな薬を飲みたまえ」
 と、平等院。
 机には、100本前後の試験管が並んでいる。
「……ん。では。これを。いただく」
 無造作に1本えらんで、ぐっと一気飲み。
 そのとたん、憐は豹変した。
 彼女の選んだ薬は『残虐非道になり悪事の限りを尽くす』というものだったのだ。

「……ん。こうしては。いられない。おなかが。へった」
 言うや否や、憐は教室を飛び出した。
 全力疾走で向かう先は食堂だ。
 そして、お得意のダークハンドを発動。客を片っ端から拘束し、料理をかっさらって飲み干していく。
 狙うのは、おもにカレーライスだ。あとはカレーうどんとか、カレー餃子とか。とにかくカレーだ。あと、カレーじゃない料理も強奪している。ようするに、手当たり次第なんでも食ってる。
「……ん。食すのが。遅い。遅いと。腐る。なので。私が。かわりに。処理する」
 などと言いながら、食堂を荒らしまわる憐。
 えらい迷惑だが、久遠ヶ原ではよくある騒ぎだ。
 それに、やってることは普段の憐と大差ない。

「……ん。手と。口が。すべって。偶然。料理を。食べてしまった。不幸な。事故だったね」
 棒読みで言い残すと、憐は食堂を出て購買へ走った。
 そして、ここでも食べ物を略奪。
 完全に犯罪だが、未会計の商品は盗ってないので大丈夫!
 憐の食欲はとどまるところを知らず、いつものように擬態と隠走を駆使して追っ手をまき、さらに腹を満たすべく菜園へ突撃。これまた片端から、野菜や果物を頂戴する。
「……ん。野菜が。地面に。落ちていたので。いただいただけ」
 あらかた菜園を荒らし終えると、最後に『魔王参上!』と書き残して立ち去る憐であった。




「これは、いわゆる治験ってやつだな! つまり高額バイト! もう全財産5000久遠とか嘆かなくていいんだ! 待ってろセレブ生活!」
 教室に駆け込んできたのは、伊藤辺木(ja9371)
「しかし、あれだな。1本じゃそんなにお金もらえないよな。……よし、わかった。つまり、いっぱい飲めばいいんだ! 飲めば飲んだだけ、お金もらえるんだ! そうに違いない! 俺は詳しいんだ!」
「ちょっと落ち着け」と、平等院。
 だが、辺木は止まらない。
「ヒャア! めんどくせぇ、そのへんの薬ぜんぶまとめてチャンポンだ! 俺知ってるよ! これビーカーって言うんだろ! こいつに、ありったけの薬を投入して! シェイクのち一気飲み!」
「お、おい」
 平等院の制止も振り切って、言ったことを実行する辺木。
「ふぅ、ごちそうさん! たいへん無味無臭でございました! さあ、これでおいくら万円いただけるのでアババババ!!」
 口からエンジンみたいな音を出すと、辺木は巨大化した。
 全体的に四角っぽく、肌は金属質に、手足は車輪へと変化。

「 俺 が ト ラ ッ ク だ ! 」

 トラックに変身する薬とは斬新だ。
 平等院は何を考えて、こんな薬作ったんだろ。
「ふおおおおお! こうしちゃいられねぇ! ガソリンはどこだ! 俺はハイオクしか受け付けねぇぜ!」
 ラリってるとしか思えない口調で叫びながら、校庭へ飛び出す辺木トラック。
「ヒャッハー! かつてないトラック一体感! 運送神とは……今の俺だったんだ! 足が勝手に動く! なんかすごい勢いで動く! と、止まれん! 脳内でスピーダッスピーダッとかエンドレスで! し、心臓がもたなアバーッ!?」
 心臓マヒを起こした辺木は、そのまま壁に激突。大破炎上したのであった。




「栄養ドリンクをもらえるのはここか?」
 強羅龍仁(ja8161)は、なにか勘違いしながら教室に入ってきた。
「まぁそういうのもあるかもな」
 平等院がニヤリと笑う。
「では1本いただこう」
 なにしろ栄養ドリンクと勘違いしてるので、平然と飲み干す龍仁。
 その結果──

「なんだ、なにも起こらな……んなっ!?」
 自らの声がロリ幼女みたいになってることに気付き、龍仁は狼狽した。
 しかし栄養ドリンクだと思ってるので、現実を認めない龍仁。
「とうとう、自分の声すら変に聞こえるようになったか……歳だな……」
 独り言のように呟く声も、幼女ボイスである。
「すこし疲れているようだ。……よし、もう1本いこう(ロリ声)」
 あくまでも栄養ドリンクだと思って2本目を飲む龍仁。
 すると、みるみるうちに背が縮み、髪は伸びてゆき、顔の傷は綺麗に消えて──ぱっちり二重の、人形みたいな少女に変身!
 服は当然サイズがあわず、ひとり彼シャツ状態だ。
 完璧な、つるぺたょぅι゛ょ(中身はオッサン)の完成である。
「これは……背が縮んだのか? こまったな、服がブカブカではないか。……なにか代わりになるものはないか?(ロリ声)」
 鏡がないので、幼女になってる自覚なし。
 ──そこへ!

「きゃああああ! かわいいいい! あなたも依頼仲間だね! 仲良くしようね!」
 桜花(jb0392)が乱入してきて、龍仁(幼女)に頬ずりした。
「な、なんだ……!?」
 あわてる龍仁。
 実年齢40のオッサンが女子高生にカワイイと言われてハグされることなど、普通ない。
 これは貴重な(遠慮したい)経験だ。
「まず落ち着け。マインドケア!(ロリ声)」
 キュイーンという魔法少女的な効果音とともに、龍仁の手からヴァルキリージャベリンが発射された。
「アバーッ!?」
 鼻血をまきちらして吹っ飛ぶ桜花。
「しまった、ついうっかり。……こういうときは失敗だにゃー(棒読み)というのだったか?(ロリ声)」
 龍仁がスキルをまちがえるのは、天然だから仕方ない。
 ドジっ娘(中身おっさん)だから仕方ない!



「これは……殺人現場ですか!?」
 血まみれの教室を見て、袋井雅人(jb1469)が叫んだ。
 となりには、恋人の月乃宮恋音(jb1221)
「うぅん……なにが起きたのか、だいたい予想はつきますねぇ……」
 かわいい幼女と血まみれの桜花を見れば、状況は明白だった。
「ともあれ……薬をいただきましょう……」
 まるで動じず、淡々と話を進める恋音。
 この程度の事故など、日常茶飯事なのだ。
 そして飲んだ薬は、『動物耳&尻尾が生える』というもの。
 結果、恋音は牛娘に。耳と尻尾だけでなく、角も生えている。ついでに……というかコッチがメインなのだが、おっぱいが凄いことに!


「では私の番ですね。仕事なので文句は言いませんが……飲みやすい味だといいですね」
 恋音に続いて、雅人も薬をあおった。
 その表情が、たちまち引きつる。
「うっ! こ、これはっ!?」
 雅人の背中から、人型のアウルが飛び出した。
 外見は完全に雅人と同じだ。まるで分身の術である。
 が、そうではない。このアウルは、雅人の変態成分を凝縮したものなのだ。
「恋音、今日は一段と素敵なおっぱいですね! よく揉んであげましょう!」
 と言いながら、恋音の背後に回りこんで揉み揉みする変態雅人。
 一方、変態成分を取り除かれた雅人本体は、撃退酒を飲んだとき以上の真面目キャラになっている。
「なんという破廉恥なことを! やめなさい!」
「うへへへ。自分の母乳でこんなドロドロになって……恋音は本当にいやらしい娘ですね」
 さすが、雅人の変態成分濃縮版。人の言葉など聞いちゃいない。
「く……っ。今日という今日は、もう許せません! 私の中から、あなたという変態を殲滅します!」
「良いでしょう。私の中の中途半端な存在を消す、絶好の機会ですね。くっくっくっ、返り討ちにしてあげますよ!」
 こうして、真面目雅人と変態雅人のガチバトルが始まった。
 それぞれ別の薬を飲んだ結果、真面目な雅人は目から赤いビームを発射。変態な雅人は、へそから黄色いバリアを展開してビームを打ち消す。なにやら某アメコミキャラみたいな戦いだが、はたしてバトルの結末は──!?

 まぁ、言うまでもなく変態雅人の圧勝なんで。
 真面目な雅人wwなにそれwwwうけるwww
 というわけで、恋音のおっぱいは変態雅人の手に!
 いつもどおりじゃねーか!




「……はっ。いけない。こんなのでも、れっきとした依頼。最低限のノルマはこなさないと」
 桜花が目をさました。
「ああ。最低でも1本は飲んでもらわんとな」
 平等院がうなずく。
「お金がないから参加したけど……なにかあったら、責任とってくれるんだろうね?」
「馬鹿を言え。すべて自己責任だ」
「この、マッドサイエンティストめ……」
 桜花は平等院をにらみつけると、試験管を手に取った。
 そして一口。

 ぼんっ!

 おっぱいが、恋音並みに肥大化した。
 それだけではない。なんと、性的趣向が正反対に。──つまり、オッサンオバサンが大好きに!
 しかし残念! せっかくのオッサンは、いま幼女!
 まぁそれならということで、雅人にすりよる桜花。
 はちきれそうな制服の胸元をはだけながら、「なんだか胸が熱くて苦しいの……助けて……」などと誘惑にかかる。
「了解です! 私にまかせてください!」
 躊躇なく胸に手をのばす雅人。
 真面目成分を失った彼に、自制心はない。
 ……え? もともとなかった? そのとおりだな。




 そんな騒ぎの中。ティファーニア ネルスラーダ(jc0681)がやってきた。
「怪しい依頼だけど、おこづかいのため我慢我慢……だれか一緒に飲まない?」
 と言いながら、試験管に刺したストローをくわえてプルプルするティファーニア。
 しかし、雅人はおっぱいに夢中だし、恋音と桜花は揉まれてるし、龍仁は自らの姿に気付いてorz状態。
「だれもいないの? じゃあ一人で飲むよ。……い、いただきますっ!」
 緊張のあまり、ティファーニアは一気に薬を吸ってしまった。
「……って、あわわ! 飲みすぎちゃったかも!」
 その直後。彼女の体が、風船みたいに膨らみだした。
 おっぱいだけではない。全身まんべなく巨大化……というか肥満化している。
「ひゃああ!? い、いやぁ! だ、だれか止めてぇえええ!」
 当然ながら、止める手段などない。
 そうこうしてる間にも、ティファーニアはどんどん大きくなっていく。
 まじめな眼鏡っ娘委員長系女子が、見るも無惨な肉の塊に。服は弾け飛んで全裸状態だが、エロさのカケラもない。単なる肉塊だ。なぜか眼鏡だけは無事なのが不思議だが、女の子として色々終わってる。
「み、見ないでぇえええ!」
 陽光の翼を広げて、窓から逃げようとするティファーニア。
「むぐぅ!?」
 この大きさで窓を通り抜けるのは無理だった。
 なにしろ、えらいことになってるし。
「ふぎゅぅぅぅ!」
 窓につっかえたまま、さらに膨張するティファーニア。
 やがて気球みたいに膨れあがった彼女は、窓を粉砕して空へ舞い上がった。
 ぷっかりぷっかりと。
 そして──

 大 ☆ 爆 ☆ 発

 降りそそぐ肉塊で、バイオハザード発生!
 なんなの、この薬……。




 さて、最後に教室を訪れたのは八種萌(ja8157)
「胸が大きくなる薬は、ここですかー!」
 萌は、めずらしく乱暴にドアを開けた。
 どうやら、期待に興奮が隠せないようだ。
 それを見て、桜花が表情を変えた。
 そう。135cm36kgの少女である萌は、桜花にとってストライク!
 なのだが、いまの桜花は年増好きの反動でロリショタ嫌いになっていた。
「はぁ……子供って、マジうっとおしいよね。なんなの? いつもギャーギャーうるさいし、どこでも騒ぐし、背が低いから私の胸ガン見するし……。なんで私、あんなチビガキどもと付き合ってるんだか……。やっぱり男も女も、成熟してこそだよね! 男は渋く逞しく筋骨隆々に! 女は美しく、おっぱいとおしりはドーンと!」
 徹底的に年下をdisる桜花。
 しかし、しょんぼり顔の萌を見た瞬間。桜花はハッと我に返った。
「ああぁ……! やってしまったぁぁあ! クスリごときに流されて……! 私はあのとき、子供たちを守ると誓ったのに! 私は、ボクは、俺は……守るべきものを、傷つけてしまった……! もう生きていけない……! 自分で立てた誓いを破るなんて……死ぬしかない!」
 錯乱して、桜花は刀を抜いた。
 それを逆手に握りしめ、己の腹をカッさばく!

 バシュゥゥゥッ!

 こうして桜花は、自らの不始末にケジメをつけたのであった。
 通常なら重体だよ、これ……。




 いろいろカオスだが、ともあれ萌は飲む気満々だった。
 どれが当たりかわからないので、目についた薬を適当にブレンド。
「これでいよいよ、貧乳ともおわかれ……」
「どうなっても知らんぞ?」と、平等院。
「止めないでください! 私は変わるんです!」
 萌は一気に薬を飲み干した。
 すると──貧しい乳が、だんだん大きく!
「やった! 成功です!」
 しかし、よく見れば大きくなってるのは胸だけではない。全身が巨大化しているではないか。
 あっというまに、服は破れて素っ裸。
 さらに猫耳猫尻尾が生えて、手足は肉球つきの猫足に。
「にゃああああ!?」
 どうやら、萌は猫と会話できるようになる薬が飲みたかったらしい。
 それは奇跡的にうまくいったのだが、『にゃー』しか発音できないので人間と会話できない。
 そして、ふと気付いた。
 雅人たちに見られている!

「にゃああああ!?」
 バシィィッ!
「アバーッ!」

 メガトン猫パンチをくらって、雅人は割れた窓から吹っ飛んでいった。南無(
 あと残ってるのは恋音と龍仁だが、二人とも女の子なのでギリセーフ。(注:一人は中身オッサン)
 とにかく何とかしてくれにゃと、ジェスチャーで平等院に訴える萌。
「では、これだ」
 平等院がくれた薬を飲むと、萌の体は透明になった。
「ふむ。狙いどおりだな」
 消えた萌の尻を、平等院がペシペシたたいた。

「にゅああああっ!?」
 ズドババババシィッ!
「アバーッ!」

 ギガトン猫パンチラッシュを浴びて、平等院は雅人の後を追った。
 その後、萌は羞恥心のあまり壁を破って逃走。
 後日、透明な巨大猫天魔が現れたと話題になるのだった。(チーン♪)



「えとぉ……依頼人が消えてしまいましたねぇ……」
 と言いながら、恋音は数種類の薬を混ぜていた。
 じつはコッソリ飲んだ薬の効果で、無性にイタズラしたい気分なのだ。
 特製カクテルを水鉄砲に詰めて、ロリ幼女(龍仁)に飲ませようと画策中の恋音。
 だがしかし。カクテルが完成したところで、巨大化したミルクタンクのせいで転倒。全身にカクテルを浴びるハメに。
「うぅぅ……ほんのイタズラ心でしたのにぃ……」
 ぶくぶくと、恋音の全身が膨らみだした。
 ティファーニアと同じ薬を浴びてしまったのだ。
 その末路も、彼女と同じ。
 こうして野菜泥棒の汚名を着せられた恋音は、ティファーニアと一緒に病院へ送られた。

「それにしても、最近の栄養ドリンクは凄いな(ロリ声)」
 ひとりきりになった教室で、つるぺた幼女龍仁は真剣に呟くのだった。




依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 拭えぬ後悔を未来へ代えて・八種 萌(ja8157)
 大☆爆☆発・ティファーニア ネルスラーダ(jc0681)
重体: 大祭神乳神様・月乃宮 恋音(jb1221)
   <やばい薬を飲んで風船みたいに空中爆発した>という理由により『重体』となる
 大☆爆☆発・ティファーニア ネルスラーダ(jc0681)
   <やばい薬を飲んで風船みたいに空中爆発した>という理由により『重体』となる
面白かった!:7人

拭えぬ後悔を未来へ代えて・
八種 萌(ja8157)

大学部1年2組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
しあわせの立役者・
伊藤 辺木(ja9371)

高等部2年1組 男 インフィルトレイター
肉欲の虜・
桜花(jb0392)

大学部2年129組 女 インフィルトレイター
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
カレーは飲み物・
最上 憐(jb1522)

中等部3年6組 女 ナイトウォーカー
大☆爆☆発・
ティファーニア ネルスラーダ(jc0681)

大学部2年207組 女 バハムートテイマー