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マスター:牛男爵
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:4人
リプレイ完成日時:2014/07/12


みんなの思い出



オープニング

「おい、山田。ちょっと話を聞きたいんだが」
 放課後、教師の臼井がチョッパー卍に話しかけた。
「俺をその名で呼ぶんじゃねぇよ、ティーチャー。俺の名はチョッパー卍。これが本名だ」
「いつも思うが、おまえはギタリストなのに何故『チョッパー』なんて名前をつけたんだ? それはベースの奏法だろうに」
「はっ、教師のクセに無知だな。ギターでもスラップはできんだよ」
「そうか、さすがだな。そんなおまえを見込んで、ひとつ頼みがある」
「ああ? 先に言っとくが、タダ働きはゴメンだぜ?」
「いや、今回はまっとうな依頼だ。報酬も出る」
「なら、とりあえず聞いてやるよ」
 この卍という男は、基本的にヒマなのだ。

「では、話の前にひとつ確認するが……撃退庁でも久遠ヶ原でも、撃退士の数が足りてないのは知ってるな?」
 臼井の言葉に、卍は「だれでも知ってんだろ、そんなこと」と応じた。
「うむ……。理由はいくつかあるが、アウルの力に目覚める者が少ないのが最大の原因だ」
「それでも、昔に比べりゃ増えたんだろ?」
「そのとおりだ。しかし、根本的に人数が少ないことは厳然たる事実だ」
「……で? そんなことを俺に聞かせてどうすんだ?」
「話はここからだ。以前より指摘されてきたことだが、アウルが覚醒するのは『命の危機に陥った瞬間』が多いと言われている。これが事実なら、撃退士が足りない現状を打破するためのヒントになるかもしれない。……そこでおまえに頼みたいのは、『どうやってアウルに目覚めたのか』を学生たちに取材することだ」
「まーた、そういう仕事かよ……。まぁカネさえもらえるなら、引き受けてもいいけどよ」
 このところ、インタビューしたりアンケートを取ったりする機会が多い卍なのであった。
 もっとも、戦闘依頼に比べればラクな仕事だ。
 卍が戦闘依頼を受けたことあるのかどうかは不明だが。

「ところで山田、おまえはどうだったんだ?」
「ん……? 俺がアウルに目覚めたときの話か?」
「そうだ。やはり、天魔に襲われたりしたとき覚醒したのか?」
「ふ……っ。この俺様が、天魔ごときにやられるワケねぇだろ」
「見栄を張るのは自由だが……覚醒前の一般人が天魔に襲われたら、良くて即死、悪ければ嬲り殺しだぞ」
「軽いジョークだ。俺が覚醒したキッカケはな……」
 と言ったきり、腕組みして考えこんでしまう卍。

「おい、山田。そんな重大なできごとを忘れたのか?」
「ちょっと待て。いますぐでっちあげ……いや思い出すからよ」
 なにかクールなメタルっぽいシチュエーションを創作しようとする卍。
 実際のところ彼は、小学生のとき夕食に出てきた雑穀米を食べた瞬間に覚醒したのだ。
 なんと恐るべき、雑穀米の力!(ステマ!)

「あれは……そう、俺が小学生のときだ。当時、バンドのリーダーを務めていた俺は……」
 地獄のメタラーとしてあまり他人に知られたくない過去を隠蔽しようと、卍は頭脳をフル回転させながら適当なことを言い出した。
 そこへ颯爽と現れたのは、毎度うるさい矢吹亜矢。
「あはははは! あたしは知ってるわよ、卍! あんたは五穀米を食べたときアウルに目覚めた! 地獄のタラとか言ってるけど、あんたのアウルは和食が原因なのよ! ださっ!」
「て、てめえ! テキトーなコトぬかすんじゃねえ! あのとき食ってたのは十五穀米だ! そう言うてめえは、こんにゃくゼリーをのどに詰まらせたショックで覚醒したんじゃねえか!」
「ちょ……っ! それを言うの!? だいたい、あのこんにゃくゼリーは凍ってたのよ! あたしだからこそ助かったんだから! 一般人なら確実に窒息死してたはずよ!」
「凍らせたこんにゃくゼリーを3個もいっぺんに食うのは、おまえだけだ!」
「それぐらいしないと、歯ごたえがないのよ! 結果的に覚醒したんだから、いいじゃない! なにか文句あるの!?」

 いつものようにバトルをはじめる二人。
 それを生暖かい目で見守りながら、臼井はうなずいた。
「おまえたちが仲良しなのはわかった。とりあえず、依頼のほうをよろしく頼むぞ」



リプレイ本文



「今回も、あんたが一番手よ!」
 亜矢が捕まえたのは、千葉真一(ja0070)だった。
「いつアウルの力に目覚めたか……か」
 首を傾げつつ、「うーん」と難しい顔になる真一。
 やがて、ひらきなおったように言う。
「ぶっちゃけ、いつからって自覚がないんだ。俺」
「記憶喪失?」
「じゃなくて。……そうだな、たとえば小学生のころだ。故郷の山の中で遊んでたとき、枝から枝へ跳び移っていたら、近所のおっちゃんに『おまえは野生児か』とか言われたな。自覚はなかったが、あのとき既に目覚めてたのかもしれない」
「自覚ナシ……と」
 亜矢がメモをとった。
「中学生のころ、いわゆる『良い子はマネしないでね』的なヒーローアクションを再現してみたら、難なく出来てしまったこともあったな……。それで、短距離走を全力で走ってみたら、タイムがな……」
「かるく世界記録よね」
「結局、それが直接の要因でここに来ることになった気がする」
「あんたなら、覚醒しなくても一流のスポーツ選手になれたんじゃない?」
「どうかな。……ま、昔は昔さ」
 苦笑すると、真一は赤いマフラーをなびかせて去っていった。




「あうるに目覚めたきっかけ?」
 卯左見栢(jb2408)は、元気いっぱいに話しはじめた。
「それはねぇ、好きで大好きで愛してた先輩(♀)にフラれたの。でも諦めきれなかった……だから今後も仲良くしよう()と決意したワケ。そしたらさぁ……先輩が転校するっちゅうの、久遠ヶ原に! もう毎日会えないやん! たまにしかっていうか、先輩のことだから『たまに』どころか、まったく会えなくなるやん!って……。アタシは焦って危機を感じたんだろうねぇ。気がついたら……横髪が動いてた。そう、アウルが発現したのさ! これで先輩にまた会える……! こうしてアタシは先輩の後を追って、久遠ヶ原に転入しましたとさ。ちゃんちゃんっ」
「それ、ストーカ
「NOストーカー! YESラブ! 百合は正義!」
 亜矢のツッコミを遮って、栢はどこかへ走っていった。
 どなたかは、心の準備をどうぞ。




「いまこそ、悲しい過去を語ろう」
 下妻笹緒(ja0544)は、シリアス顔で亜矢の前に立った。
「まず訊くが、きみたちはWTRPGを知っているかね?」
「なにそれ」
「知らないか。WTRPGとは、いわゆるネットゲームの一種だ。かつて私は、そのゲームにずっぽりのめりこんでいた。そんな折、私が心の底から待ち望んでいた、まさに理想とも言うべきシナリオがリリースされたのだ」
「シナリオ?」
「黙って聞きたまえ! 私はそのシナリオに参加すべく、必要な電子マネーを買い、余裕をもってパソコンを起動し、あとは受け付け開始と同時に誰よりも早く参加ボタンを押すだけだった。そのときの私は、走る前からビーチフラッグに勝利した気分でいた……」
「う、うん」
「しかし、そこに油断が生まれた。早押しタイムまであと3分あると思った私は、一日一回無料でもらえるアイテムを受け取りに行き……誤って、シナリオに参加するための金を使い……課金くじを引いてしまったのだ! 『ぴゃおんぬ!』のような奇声を発したのは、後にも先にもあのときだけ。……つまりは、そういうことだ」
 これが実話か否かは、笹緒本人しかわからない。
 けど実話だろう。笹緒だし。




「ちょっといい?」
 亜矢が話しかけたとき、沙月子(ja1773)はチョコバナナアイスクレープを立ち食いしているところだった。
「……もふ? ふぁんへーふ?」
 クレープをもぐもぐごっくんする月子。
「ずばり、あなたがアウルに目覚めたキッカケは?」
「キッカケですか……。さてはて……因果はハッキリと覚えていませんが……。猫と暮らし始めたころだったと思いますよ。猫すげぇ猫やべぇ、みたいな」
 しれっとした顔で答える月子。
「マジで?」
「まあ、冗談はさておいて……え、いえ? 時期的には合ってるんですけど、なにがきっかけとは……すくなくとも、命の危険に晒されるようなことはなかったかと……あれば覚えているでしょうし……」
「つまり覚えてないの?」
「そうですね……。そのころの特別なできごとといえば、やはり猫のカワユスさがやばいなと……」
「猫が好きすぎて覚醒したとか?」
「かもしれませんね。もしかすると私は、猫を守るためにアウルを身につけたのかも……。いえ、きっとそのとおり……」
 ふふっと微笑む月子の目は、本気だった。




「私のは、あまり面白いものではありませんよ」
 マイクを向けられて、雫(ja1894)は淡々と答えた。
「失った記憶を取り戻していないので確かとは言えませんが、おそらく天魔に襲われたときに覚醒したと思います。襲われた後であれば、アウルの力なしに生き残れるとは思えませんし、襲われる前であれば倒せないまでも多少のケガで逃げられたと思いますから。……まぁ推測に過ぎませんが」
「……え? 終わり?」
 拍子抜けした顔になる亜矢。
「……なんですか、その『オチは?』と言わんばかりの顔は」
「もうすこし何かあるでしょ?」
「ありません。自分の名前すら思い出せないのですよ?」
「そんなことで、一流の芸人になれると思うの!?」
「べつに、芸人は目指してませんので」
 まじめな顔でキッパリ言いきる雫。
 だが、彼女が覚醒した真の理由は──双子の妹が作った、食材を冒涜するかのごとき御菓子を食べたとき、無自覚に覚醒したのである。ちなみに妹は、その後の壮絶な姉妹喧嘩の末に覚醒したという。
 おお、いま明かされる衝撃の真実!




「……え、アウルに目覚めた理由!?」
 マイクを向けられて、藍星露(ja5127)は慌てた。
 無理もない。彼女が覚醒した理由は『妊娠したから』だ。おおっぴらには言えない。
(こ、こまったわね……)
 めずらしく真剣な顔で考えこむ星露。
 もともと彼女は検査でアウル適正ゼロと言われ、覚醒はありえないと診断されていた。ところが、結婚相手がベテランの撃退士だったせいか、身ごもった双子の赤子たちは生まれつきのアウル能力者。それが影響して、なにかしらの体質変化を起こし──臨月になってアウル能力を覚醒させたのである。
 もっとも、すべては星露の推測に過ぎないが。彼女自身は、それが真相だと思っている。
(これをそのまま伝えるわけにはいかないわよね……。へたに話すと、『じゃあためしてみよう』とか言い出す人もいそうだし……)
 冷静に判断すると、星露は一言こう答えた。
「ええと……あ、愛ゆえに?」
「はぁ!?」
 亜矢でなくとも、そう返しただろう。
「ごめんね。それ以上は答えられないの。忙しいから、また」
 無理やり話を打ち切ると、星露は足早に去っていった。




「う……っ」
 廊下の先から見慣れた3人が歩いてくるのを見て、亜矢は足を止めた。
 月乃宮恋音(jb1221)と袋井雅人(jb1469)、それに明日羽だ。
 なぜか恋音は白スク水で、首輪をつけている。リードをにぎっているのは雅人だ。
 その二人の後ろを歩きながら、明日羽はスマホで撮影していた。
「なにやってんのよ、あんたら!」
 亜矢が怒鳴った。
「見てのとおり! お散歩です!」
 負けじと大声で答える雅人。
「そういう変態行為は誰もいないところで……! いや、もういいわ。さっさと終わらせるわよ」
 彼らを止める術はないことを、亜矢もようやく学びつつあった。

「えとぉ……アウルに目覚めた原因、ですかぁ……? 私の場合、小学校の定期検診で見つかったのでぇ……これというきっかけはありませんねぇ……。ただ、そのぉ……『体質』と合わせて考えると、『発育』の影響が強く出始めたのは……同級生とその兄に(蔵倫発動)されそうになってからなのでぇ……それがきっかけの可能性は、高いですねぇ……」
「あ、そう」
 亜矢が溜め息をついた。
「まぁ……その前からも、PTAのモンスターペアレントの方から『教師の過ちの原因になりそう』と言われていたのでぇ……『事件』の理由は、それかもしれませんねぇ……」
「天魔無関係ね……。そっちの変態仮面は?」
「よくぞ聞いてくれました!」
 先日の取材と同じノリで、雅人は語りだした。
「じつは私、聞くも涙、語るも涙の非常にハードな過去を持っているのですよ!」
「あんた、記憶喪失でしょうが」
「まぁ聞いてください。何年か前のこと……私は天魔の襲撃を受け、目の前で家族、恋人、友人など……たいせつな人たち全てを食い殺されてしまったのです! そのとき私は誓いました! 天使や悪魔はもちろん、私の大切なものを奪う存在は等しく破壊しつくすと! そう心に誓ったとき、私は覚醒すると同時に記憶も失ったのです……」
「いま自分で言っちゃったけど、あんたは記憶喪失だっての」
「亜矢さんは、この話が捏造だと言うのですか!?」
「どうせあんたは、干してあるパンツが盗みたくて覚醒したのよ」
「馬鹿を言わないでください! どうせ盗むなら、着用中のパンツを盗みますよ! 私を甘く見ないでいただきたい!」
「うん。もう散歩に戻っていいよ」
 変態どもを置いて、亜矢は立ち去った。




「あー、あそこにも変態がいる。卍、あんたが訊いてよ」
「そんなときだけ、俺の出番か……」
 渋りながら、卍は桜花(jb0392)に声をかけた。
「え、覚醒した原因ですか? ええと……私ね、二段階で覚醒してるんです。正式に認められたわけじゃないんですけど、一回目はアウル能力最底辺、二回目は人並みって感じ。……一回目は自転車に轢かれたとき、乗ってた男の子が『お姉さん大丈夫?』って言ってくれて……それが多分、きっかけ」
「平常どおりか……」
 やはり変態だなと、改めて実感する卍。
 しかし、次に桜花の口から出てきた言葉は意外なものだった。
「二回目は……面白くないですよ? 久遠ヶ原に入って最初の任務が、住民の避難の護衛だったんです。私は戦力外で後方だったから、子供たちの世話みたいなことをしながら避難してましたが……前線を突破した天魔が現れて、私は迎撃したけど一撃で気絶しちゃって。……気づいたときには、みんな……死んでました」
 うなだれる桜花。
「おお、シリアスだな」
「こんなこと、思い出したくなかった……。私がもう少し強けりゃ、私ひとりが死ぬだけで済んだのに……ね?」
 これが真実か否かは、神のみぞ……いや報告書のみぞ知る。
 ……って、露骨に嘘じゃねーか!




 食堂の片隅で、元傭兵たちが食事していた。
 戦闘のプロである彼らにとって、食事も任務の一環。効率良く栄養を補給するため、その手にあるのはクレープ! どこでも食べられる携帯性の高さと、見かけによらぬハイカロリーは、まさに戦場における理想的な食事! 完璧な戦闘糧食だ!
「あらおいしそう。ねぇアンケートいい?」
 亜矢の問いかけに、全員が振り向いた。
 チョコバナナクレープをもぐもぐしながら、まずはアレクシア・フランツィスカ(ja7716)が答える。
「アウル発現? 傭兵やってたころだなぁ。この国は平和だが、天魔との戦いがあろうとなかろうと、人間同士の紛争なんてザラだしな。まぁそこで仲間と必死に生きてたわけだ。……で、あるときミスって教会に一人で取り残されちゃってな」
 神妙な表情で、アレクシアは語る。
「あの教会で、聖書っぽい形で置かれた一冊の本を見つけて開いた、その瞬間……。私の中でパッションが弾けて、アウルが発現したんだ。……あれは、そう……『神父×神父』の……ホモくて薄くない本だった……」
 厳かな声で告げるアレクシア。
「えーと……?」
「つまり、教会すごいよなーってことだ」
 棒読みしながら、クレープをかじるアレクシア。

「あー……、あの教会を襲ってきた連中を『今いいトコロなんだから邪魔すんなァ!』ってぶっとばしたの、それが原因?」
 ブルーベリークレープをもぐもぐしながら、ツェツィーリア・エデルトルート(ja7717)が口をはさんだ。
「そう。本を読むときはね、だれにも邪魔されず、自由で……なんというか、救われてなきゃ駄目なんだ」
「本の中身はアレだけど……。わたくしが発現した原因は何だったかしらねぇ……傭兵時代なのは間違いないけど。……あぁ、思い出したわ。たしか新しい魔法で男湯を覗く術とかいうのがあるって聞いて、儲けになるかもと思って必死に試してたら発現したんだったわ。……でも、あの『魔眼』まったく発動しなかったわねぇ」
「そんな魔法、あるわけないでしょ」
 亜矢がツッコんだ。
「まぁ発現したのはよかったけど……酷い魔眼の噂もあったもんだわぁ(」
「信じるほうがおかしい……」

「次は俺の番か」
 シリアス顔でトロピカルキウイクレープをもぐもぐするのは、バルトロ・アンドレイニ(ja7838)
「はっ、なかなかのイケメン!」
 どうでもいい部分に反応する亜矢。
「ありがとう。だが、いまは話を聞いてくれ。……そう、あれは傭兵時代のこと……。仲間が馬鹿やって、こっちは孤立。眼前には敵。……まぁよくある『恐怖に直面して覚醒』パターンだろうな。……だが、相手は天魔じゃねぇ。敵軍の軍隊でもなかった。べつに命の危険はなかったんだが……相手がな……」
 一呼吸おくと、バルトロは青い顔で言った。
「『ガチムチ男×男』の集団だったんだ……! もしもあのとき覚醒してなけりゃ、どんな地獄が待っていたか! 俺ァあのときほど奇跡が起きたと思ったことはねェ!!」
 血を吐きながら言い放つバルトロ。

「そういや、バルがアウル発現したのってわたくしたちの目の前だったわねぇ」
 ツェツィーリアが、かるく応じた。
「なかなか気のいい連中だったじゃないか。なーに、命の危険は全くなかったと、私が太鼓判を押しておこう」
 と、アレクシア。
 そんな二人の態度に、バルトロはクレープを握りしめて立ち上がった。
「つーか、そこのシアとツェリ! てめェらが連中と意気投合しやがったのが原因だろうが、コラァアアア! なにが太鼓判だ! 命以外のものが色々危なかったわ!!」
「ま、人生色々あるさ ☆(ゝω・)v」」
 素敵な笑顔を見せながら、バルトロの背中をバシバシぶったたくアレクシア。
「そうそう、なにごとも経験よねぇ ☆(ゝω・)v」
 ツェツィーリアも、他人事みたいに笑うばかり。

「バルの発現が、わりとひどいの……」
 つらい過去を告白したバルトロを見つめながら、リーア・ヴァトレン(jb0783)はイチゴクリームクレープをもぐもぐしていた。
「たしかに、いままで聞いた中でも屈指のひどさね。ところで、あなたの場合は?」
 亜矢が問いかけた。
「あたしの発現かー……。べつに、なんもなかったんだよね。遊んでたら、ある日いきなり蹴ったボールが爆発したん。いま考えたら、あのとき発現したんだろーけど……わかるわけないよね、その当時に。鉄棒はぐにゃぐにゃになるし、自転車は壊れるし。まわりからは化物扱いされたなー」
「場所によっては、そういう差別もあるみたいね」
「うん……。怖い思いして発現したわけじゃないんだから、きっと不幸せなわけじゃないんだろうけど……お母さんは口もきいてくれなくなったな……。調べたらさ、あたしみたいなの大勢いるんじゃないかな。……ねぇ、チョッパーさん。もしアウル持ちの子さがすんならさ、そういう子も見つけてやってね。ここなら、一人じゃないから……」
「そりゃ俺の仕事じゃねぇんだが……まぁ教師には伝えておくぜ」

「リーアも苦労したのねぇ。よしよし」
 ジーナ・アンドレーエフ(ja7885)が、パイン&クリームクレープをもぐもぐしながら、リーアの頭をなでなでした。
「……で、あなたは?」
 亜矢が話を振った。
 すると、ジーナはそっと目線をそらしてしまう。
 頬には汗が流れ、どう見てもタダゴトではなかった。
「あー……いや、うん、あたしも傭兵やってる最中に発現したわけだけどさ……ふっつーに、部隊が危機に陥ったときに発現しちゃってねぇ。……なんていうのかな、火事場のクソ力っぽいアレだと思っちゃったんだよねぇ。なんというか……ふつーな発現でごめんねぇ……?」
「なにか隠してない?」
「なにも隠してなんかないわよぉ……。まぁ結果的に全員無事に助けられたし、いいんだけどさ(」
「あやしいわねぇ……」
「……ま、人に歴史あり、だ。どんな発現方法だって、いまの自分につながってるならそれでいいさ。……ただし、無理やり再現しようとするなら覚悟してもらうよ?」
「だから、それは何なのよ……」
 気になる亜矢だが、ジーナは明かす気がないようだった。




「覚醒したときの話か……。すまん、いつのまにか覚醒していたので特に話せることはない」
 幸村詠歌(jc0244)の取材は、5秒で終わってしまった。
「『いつのまにか』って人、多いわねぇ」と、亜矢。
「そうなのか。ふむ……。もしよければ、きみたちについて行っていいかな? 不謹慎かもしれないが、ほかの人の話に興味がある」
「いいけど、大抵ろくな目に遭わないわよ?」
「それも含めて、いろいろ見聞きしてみたい。入学して、まだ日が浅いものでな」
「じゃあついてきて」
 というわけで、詠歌が同行することになった。




「よお、憐。おまえが覚醒した原因って何だ?」
 どうせカレーだろと思いつつ、卍は最上憐(jb1522)に訊ねた。
「……ん。ど忘れした。なにか。飲めば。思い出すかも。カレーとか。カレーとか。カレー的な。モノを」
「ふ。俺は最近、レトルトカレーを携帯してる。さぁ飲め」
「……ん。これは。まちがいなく。百円ショップの。カレー。もうないの?」
 渡されたカレーのパウチを一気飲みして、おかわりをねだる憐。
「取材に答えたら、もうひとつやろう」
「……ん。私の記憶が。たしかならば。バイキングで。カレーを。飲んでるとき。時間内に。もっとたくさん。飲みたいと。思ったら。覚醒してた。……ん。答えたので。ふたつめの。カレーを。要求する」
「予想どおりだな」
 納得した顔で二つめのカレーを手渡す卍。
 それを飲みながら、憐は言う。
「……ん。覚醒で。よりいっそう。飲めるように。なったけど。入店禁止に。なる。不思議」
「厨房に忍び込んで盗み飲みとかするからだ」
「……ん。そういう。わけで。そろそろ。カレー食べ放題な。イベントをする。時期だと。思う」
「またか」
 カレーもタダじゃねぇんだぞ、と卍は呟いた。




「なにか、お仕事中ですか?」
 話しかけてきたのは、城前陸(jb8739)
「覚醒した原因を聞き取り調査してるの。あんたはどうだった?」と、亜矢。
「覚醒の原因ですか。……じつは覚えていません。なんだか、気付いたら傷の治りが異常に早かったような……。ただ、親戚にはアストラルヴァンガードが多いです。家系とか関係があるのでしょうか」
「わからないわね」
「お二方は、どうやって目覚めたんです? 話を聞けば、ひょっとして何か思い出せるかなと……」
「この男は、雑穀米の力で……」
「てめえは、こんにゃくゼリーだろうが!」
 たちまち揉める二人。
「まぁまぁ、仲良くしようじゃないか。雑穀米もこんにゃくゼリーも、素晴らしい食材だ」
 詠歌が、二人の間に割って入った。
 やむなくケンカをやめる二人。
 詠歌がいなかったら、どうなってたことやら。
 落ち着いたのを見て、陸が訊ねる。
「雑穀米ですか。毎日食べればアウルが強くなります?」
「おお、雑穀米は白米に比べて、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含み、撃退力も大幅アップだぜ!」
 テキトーなことを言う卍。
「そうですか。……あ、よかったらこれをどうぞ。前の依頼で作ったデザートが余ったので……」
 陸が手渡したのは、はちみつときゅうりのジュレだった。
「おー。涼しげじゃねぇか。遠慮なくもらうぜ。じゃあまたな」




「マトモそうなの発見! いざ突撃!」
 亜矢が見つけたのは、不二越武志(jb7228)と不二越悟志(jb9925)だった。
 まずは、武志の回答。
「俺の覚醒は、天魔襲撃の煽りで無職になったことから始まった……」
「みかけによらずギャグなのね……」
「ギャグではない。当時の俺は連日ハローワークに通いつめ、就職先を探していた。……が、好条件なところがなくてな。……ああ、俺はいつまで苦労しなければならないのか……そう思った矢先、突然、胃が激しく痛みだし、気づいたときには救急車に乗っていた。そして病院で検査をした際、医師が『あーこの人アウルあるねー』と言ったんだ。……あの衝撃は忘れない。はぁ……我ながら情けないアウル覚醒だ……胃が痛い……」
「兄さんは、そんなふうに目覚めたのか……」
 驚いたように言う悟志。
「まぁ、な……」
 正直弟には知られたくなかった武志だが、胃弱体質なのは知られているので開きなおって話してしまったのだ。

「……で、あなたは?」
 亜矢が悟志のほうを見た。
「僕がどのように目覚めたか、ですか。……ちょっと、こっちに来てください。兄に聞かれたくないので……」
 亜矢をつれて、こそこそと廊下の端に移動する悟志。
「僕が目覚めたのは、交番勤務をしていたころです。交番の前に座り込んで動かない酔っ払いを自宅に送る途中、からまれまして……。顔面を殴られ、電柱に頭をぶつけたんです。お恥ずかしいことに、気絶してしまいました。そして目がさめたとき、アウルが使えるようになっていたという……。なんとも情けない目覚めかたですね。このことは兄さんに内緒ですよ?」
「でも、聞かれてるわよ?」
 亜矢の言うとおり、武志がすぐ後ろに立っていた。
「兄さん、立ち聞きしてたのか!?」
「すまん。聞くつもりはあったが、聞こえてしまったんだ」
「聞くつもりあったんじゃないか!」
「まぁ、おたがいあまり格好のよくない目覚めだが……結局、似たもの兄弟ということさ」
「みたいだね……。聞かれて逆にすっきりしたよ」
「俺もだ」
 そう言って、兄弟は爽やかに笑った。




「アウルに目覚めた原因ですかぁ……」
 深森木葉(jb1711)は、表情を曇らせた。
 もしやシリアスなパターンかと、亜矢は身構える。
「1年……いえ、2年前? いつだったかぁ……よく覚えてないや……。う〜ん……」
 頭に手を当てながら、木葉はうつむいた。
「……ある夏の日でしたぁ。……お父さんが久しぶりに休暇を取れたので、お父さんお母さんと、山へ遊びに行ったとき……。天魔と撃退士の戦いに巻き込まれ、父は天魔の爪牙に……母は撃退士の流れ弾に……」
 いつもの子供っぽい口調は消えて、淡々とした声音だ。
「たぶん……そのときに覚醒したんだと思います……」
 そう言うと、木葉は吹っ切れたように「えへへっ」と笑い、かすかに頬を赤くした。
 そして、思い出したように普段の口調に戻る。
「以前は、天魔も撃退士も怨んじゃってたけど、いまでは大切なお友達もいて……」
 にこりと微笑みながら、木葉は続けた。
「だから、みんな仲良くできたらいいなぁっと思っているのですよぉ〜」
「うんうん! 仲良くしようね、木葉ちゃんんn!」
 シリアスな空気を根こそぎブッ壊しつつ、ヘッドスライディングで栢が突っ込んできた。サーフボード的まな板なので、よく滑る。
「ふにゃあああ……っ!?」
 押し倒されて、あわてふためく木葉。
「お父さんとお母さんの代わりに、あたしがなるから! 家族っぽくスキンシップしよう! 発動! 好きン疾風ゥゥ!」
 6歳の女児を押し倒して、MAXいかがわしいことをしまくる栢さん18歳。
 冷静に見ると犯罪だが、冷静に見なければ問題ない。
 以後、ずっと栢のターン!
 木葉南無!




「アウルに目覚めた理由ですか……。正直、信じてもらえるか怪しいですが……」
 と前置きして、間下慈(jb2391)は語りだした。
「僕が目覚めたのは、下校中ひとりで道を歩いてた夜……。ふと振り返ると、撃退士として戦場に向かったはずの姉さんがいました。見れば、全身傷だらけで……。でも彼女は、そんなのおかまいなしに近付いてくると、いつになく真剣な顔で……『歯ァくいしばれえぇええ!』と、拳で殴りかかってきたんです」
「な、なにそれ」
 さすがの亜矢も、素でツッコんでしまった。
「拳ですよ。全身全霊を乗せた鉄拳です。……そのときボクは、もうクロスカウンターしかないなと腹をくくって、実行したんです。決死のクロスカウンターを。……吹っ飛ぶ瞬間 『慈、あとは頼んだ』って声が聞こえました。……でも起き上がると、もう姉さんはいなくて……そのとき僕は覚醒してたんです」
「へ、へぇ……」
「これは後から知ったのですが、僕が目覚める少し前、姉さんは悪魔と相討ちになってたそうです。なので……きっと、彼女が最後に自分のアウルを僕に託したと……僕は思っているのです」
 本気なのか冗談なのか、慈本人以外わからなかった。




「アウルに目覚めた理由、か……。それは『連鎖反応』だな。そうとしか考えられないんだ……」
 音羽海流(jb5591)は、真剣な顔で語りだした。
「俺たちと幼馴染たちで、山にキャンプに行ったときだ。川のふちにいた一人が、足すべらせたんだよ。段差があるところで落ちてたら、骨折で済めばマシなほうってところで……。そのときみんな、彼女からは少し離れてて……。そのとき、彼女の妹さんが光纏して駆け寄って、彼女の腕つかんだんだ」
 昨日のことのように、海流は淀みなく話した。
「妹さんが彼女引き上げたところで、大丈夫ですかってその場にいた全員が集まったんだけど……妹さんに触れた俺たち全員、色や程度の差はあったけど光纏したんだ。……で義弟が『俺たちアウルに目覚めたんじゃ!?』って。……彼奴、家族全員天魔に殺されてるから撃退士については一番知識あったんだよ。……で、しらべてみたら確かに全員アウルに目覚めてた……だから……」
「連鎖反応か。そりゃ面白ぇ」
 卍が笑った。
「面白いかどうかは知らないけど……単なる体験談だよ」
 海流は静かに応じるだけだった。




「またおまえらか。ほんとヒマだな」
 ラファル A ユーティライネン(jb4620)は、いやがる川内日菜子(jb7813)の腕を引っ張って亜矢の前に立った。
「今日は仕事よ! さぁ答えて!」
「仕事ねぇ。じゃあ俺の思い出話を語ってやるぜ」
「聞こうじゃない」
「俺が覚醒したのは、悪魔どもに襲われたときってことになってるが少し違う。入院したときは未覚醒だった。……まぁここから先は医者から聞いた話なんだが」
 と言って、ラファルは続けた。
「俺の命を救うには、体を機械化するしかなかった。……が、小型実用化された動力源はない。そんな手詰まりなところに、『そいつ』が持ってきたのは、一見ただのガラクタだった。とても使い物になるとは見えなかったが、医者にも代案はねぇし、『そいつ』の熱意に負けて使う気になったらしい。……結果、手術は大成功。医者は、奇跡だって言ってたな。……そんな次第で、俺の体に埋め込まれた『アウルリアクター』は、いまでも莫大なアウルをもたらしてくれているのさ」
 そう言って、ラファルは胸元に輝く星形の印を見せるのだった。
「ふーん。……で、そっちは?」
「私の場合は、気が付いたらこうなっていた。ハッキリとアウルを自覚したのは、親父を投げ飛ばしたときだな」
 かるく言って、苦笑する日菜子。
「投げ飛ばしたって、あんた」
「家庭の事情さ。それで、自分が覚醒したと気付いたとき『これだ』と思って……気がついたら荷物をまとめて家を飛び出していたな。……うん、それが久遠ヶ原に来た理由でもある」
「命の危機に陥ったりは?」
「危機、か……。いま思えば、蛇の胃袋に放り込まれたのがきっかけだったかもしれないな」
「生きたまま食われたの?」
「ああ、あのときのことは忘れもしないぞ。ディアボロの腹の中で絶望していた幼い私を救い出してくれた、あの撃退士を……。じつは、このダウンベストも指貫グローブも、あの男の姿に憧れて手を出した物だ。彼は自称ヒーローだと言っていたが、私にとっては間違いなく本物のヒーローだった。あれが、私の目標なんだ……」
「ふぅん」
「以来、私はヒーローめざして戦っている。撃退士とは、本来そうあるべきなんだ。わかるだろう? わからなければ、わかるまで話し続ける!」
 熱く語る日菜子の目には、炎が宿っていた。




「覚醒した理由? 金かぞえてたら自然に目覚めたんだ。以上。取材費置いて帰れ」
 短く答えて、牙撃鉄鳴(jb5667)はリボルバ銃の手入れを再開した。
「それだけかよ」と、卍。
「正真正銘、それだけだ。金を置いて帰れ」
「しゃあねぇな。ここに置くぞ」
 金を机に置いて、卍と亜矢は去っていった。
 だが、鉄鳴の覚醒した真の理由は違う。
 若いころ父からの虐待を受けて母とともに家を出た鉄鳴は、貧しい生活の中で母をも失った。
 身寄りもなく路頭に迷っていた彼を助けたのは、親切な男。
 その男は鉄鳴を家族同然に扱い、鉄鳴も父親のように男を慕った。
 だが、真実は残酷だった。
 男は、孤児たちの臓器を売りさばく売人で、しかも『信じた人間に裏切られる絶望感を味わわせる』のが趣味という鬼畜だったのだ。鉄鳴にやさしくしたのも、私利私欲のため。
 やがて真相を知った鉄鳴は、口封じのため殺害されそうになり──
 その瞬間に覚醒して、逆に男を殺してしまったのだ。
 以来、他人にさわると、自らの首に掛かった指の温度と死体の感触を思い出し、いまだに気分が悪くなる。銃で殺すときは、もう何も感じないのに……。
 だれにも言えない、昏い記憶だ。




「なんか、『原因不明』とか『いつのまにか覚醒してた』って人が多かったわね」
「記憶喪失ってのもいたな」
 取材を終えて、亜矢と卍は話をまとめた。
「結局、時間の無駄だった感じ?」
「いや……妊娠中に猫と仲良くカレークレープを食べながら、WTRPGの旗取りをしつつ、ホモォな男たちに尻を狙われれば……」
「妊娠中にホモォな男たちに?」
「少々無理があったな……」
 こうして、今日もまたグダグダのまま調査は終わった。




依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: パンダヶ原学園長・下妻笹緒(ja0544)
 あたしのカラダで悦んでえ・藍 星露(ja5127)
 大切なのは楽しむこと・アレクシア・フランツィスカ(ja7716)
 撃退士・バルトロ・アンドレイニ(ja7838)
 総てを焼き尽くす、黒・牙撃鉄鳴(jb5667)
重体: −
面白かった!:12人

天拳絶闘ゴウライガ・
千葉 真一(ja0070)

大学部4年3組 男 阿修羅
パンダヶ原学園長・
下妻笹緒(ja0544)

卒業 男 ダアト
エノコロマイスター・
沙 月子(ja1773)

大学部4年4組 女 ダアト
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
あたしのカラダで悦んでえ・
藍 星露(ja5127)

大学部2年254組 女 阿修羅
大切なのは楽しむこと・
アレクシア・フランツィスカ(ja7716)

大学部6年32組 女 アストラルヴァンガード
新世界への扉・
ツェツィーリア・エデルトルート(ja7717)

大学部7年149組 女 ダアト
撃退士・
バルトロ・アンドレイニ(ja7838)

大学部7年13組 男 インフィルトレイター
おまえだけは絶対許さない・
ジーナ・アンドレーエフ(ja7885)

大学部8年40組 女 アストラルヴァンガード
肉欲の虜・
桜花(jb0392)

大学部2年129組 女 インフィルトレイター
道指し示し夙志の召喚士・
リーア・ヴァトレン(jb0783)

小等部6年3組 女 バハムートテイマー
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
カレーは飲み物・
最上 憐(jb1522)

中等部3年6組 女 ナイトウォーカー
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
非凡な凡人・
間下 慈(jb2391)

大学部3年7組 男 インフィルトレイター
斡旋所職員・
卯左見 栢(jb2408)

卒業 女 ナイトウォーカー
ペンギン帽子の・
ラファル A ユーティライネン(jb4620)

卒業 女 鬼道忍軍
撃退士・
音羽 海流(jb5591)

高等部3年13組 男 ナイトウォーカー
総てを焼き尽くす、黒・
牙撃鉄鳴(jb5667)

卒業 男 インフィルトレイター
胃が痛い・
不二越 武志(jb7228)

大学部6年266組 男 アカシックレコーダー:タイプB
烈火の拳を振るう・
川内 日菜子(jb7813)

大学部2年2組 女 阿修羅
ガクエンジャー イエロー・
城前 陸(jb8739)

大学部2年315組 女 アストラルヴァンガード
熱血刑事・
不二越 悟志(jb9925)

大学部6年255組 男 ルインズブレイド
火消しの稲妻・
幸村 詠歌(jc0244)

大学部2年201組 女 阿修羅