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マスター:牛男爵
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/05/17


みんなの思い出



オープニング


 学園内にいくつも存在する購買。
 そのひとつで、今日もまたレジ子さんは悩んでいた。
 接客業にもかかわらず、あからさまに憂鬱そうな顔でカウンターに立つレジ子さん。ちなみに、『彼氏イナイ歴=年齢』の、アラサー女子(一般人)である。
 そこへ、いつものように浮かれた調子で矢吹亜矢がやってきた。
 そして、カウンターの上にドサドサッとくず鉄を並べる。
「はい、これ買い取ってね♪」
「また持ってきたの……? 何個あるのよコレ……」
「20個かな。さぁ早く買い取って」
「はぁぁぁ…………」
 ダークサイドに墜ちそうなぐらいの表情になって、深々と溜め息をつくレジ子さん。
 彼女は、この仕事について今年で3年め。最初のころは変人ばかりの学生や教師相手にとまどったものだが、いまとなっては多少のことで動じたりしない。
 しない、はずだった。

「どうしたのよ。くず鉄を買い取るのも、購買の仕事でしょ?」
 亜矢が、心配そうに問いかけた。
「それはそうだけど、どうしてこんなに毎日毎日、くず鉄ばかり持ってくるのよ……」
「この時期って、新入生が何も考えずにアイテム強化して、くず鉄にしちゃうことが多いのよね。で、購買で買い取ってくれるってことを知らずに捨ててく人がいるから、そういうのを拾って売りにきてるわけよ」
「そんな、路上生活者みたいなことを……」
「だって、もったいないでしょ! くず鉄にも価値はあるのよ!」
「まぁ、こっちは仕事だから買い取るけど……。ちょっと、これ見てくれる……?」
 レジ子さんが見せたのは、段ボール箱の山だった。

「……これ全部、買い取ったくず鉄」
「ええっ!? いくらなんでも、こんなに持ちこんでないよ、あたし! せいぜい、段ボール5箱ぐらいだって!」
 亜矢はムキになって否定した。
 レジ子さんは溜め息をついて説明する。
「わかると思うけど、くず鉄を売りに来るのは亜矢だけじゃないんだよ。もちろん、専門の業者に引き取ってもらうんだけど……正直、購買としてはほとんど利益がないの。中には『保証書つけなかったせいで俺の魔具が壊れただろ! 弁償しろ!』とか言ってくる人もいるし、『恋人からのプレゼントだったのにぃぃ!』とか泣きだす人もいるし……。面倒な客が多いのよ、ほんとうに……」
「あーー、まぁ気持ちはわかるけど……あっ、そうだ!」
 なにか思いついたように、亜矢はカウンターへ身を乗り出した。
 こういうときの彼女は、たいてい突拍子もないことを言いだすと決まっている。

「ようするに、そのくず鉄の山をどうにかすればいいんでしょ? 買い取り価格以上で売りつけるとか、なにかに利用するとか!」
「こんな廃棄物、どうやって売ったりするのよ……」
「そこはアレよ。久遠ヶ原の優秀な学生たちに、知恵を貸してもらえばいいじゃない」
「そんな名案なんて、そうそう出るわけないと思うけど……」
「かもしれないけど、こうやって依頼に出すことで、くず鉄に対する見方を考えてもらうとか、そういうエコな発想なわけよ。さすがあたしね!」
「依頼って言ったって、報酬なんか出せないよ……?」
「だいじょうぶだって。ヒマな学生なんか、いっぱいいるから」
「だといいんだけど……」
「あたしを信用しなさいって! じゃあ、このくず鉄20個、買い取ってね♪」
「『隗より始めよ』っていう言葉、知ってる……?」
 亜矢が知っているはずはなかった。
 知ってたとしても、行動に変わりはなかっただろうが。




リプレイ本文




*この報告書における各人の行動は、日時も場所もバラバラである。



「屑鉄が売れるとは初耳だ。すこし買ってもいいだろうか。個人的に作りたいものがある」
 そう言って、鴉乃宮歌音(ja0427)は屑鉄を買っていった。
 それを材料に作り上げたのは、威圧感ただよう『屑鉄騎士像』
 屑鉄になった鎧をベースに、屑ソードや屑シールドで武装した、異様な像だ。仁王立ちのポーズで胸に強化保証書(使用済)を貼りつけた姿は、まさに異形。すべての学生を見下すような目つきは、装備品を屑鉄にした者たちを叱責しているかのようだ。
 そう。これは、屑鉄供養の像なのである。
 となれば、設置するのは科学室前しかない。
 歌音は、この像によって学生たちの意識改革をおこなおうと考えていた。
 常日頃から、彼は言っている。
 屑鉄にしたくないなら保証書を使え、と。
 もし使わないのであれば、それは屑鉄になることを覚悟の上で強化したのだ、と。
 その覚悟の上で屑鉄になったことを嘆いたり怒ったりするのは筋違いだ、と。
 この屑鉄騎士像を見ることで一人でも多くの学生が屑鉄に対する認識を改めることを、歌音は祈っている。
 これは、祈りのシンボルなのだ……。



 はたして、湖畔で水が売れるだろうか──
 下妻笹緒(ja0544)は考えた。
 ここ久遠ヶ原は、いわば屑鉄の名産地。ここで屑鉄を売るというのは、水場で水を売るようなものだ。
「水を売るのであれば、やはり砂漠のど真ん中が最善だろう。屑鉄も同様。真っ先に考えるべきは、需要の有無だ。学園内でそれを販売しよう、という考えを根底から変えねばなるまい」
 そして笹緒が出した答えは、ドバイへ行商に出るというもの。
 候補地は複数あったが、まずはこのドバイ首長国で足がかりを作るのだ。屑鉄を『ブレイカーズ・スクラップ』と銘打って、各国のセレブ相手に売りさばき、ゆくゆくはコネを作って珍品マニアの石油王や、各国の研究者にまで手広く展開し――
 そして建てるのだ、パンダタワーを!
 築き上げるのだ、パンダ王国を!
 今日こそ、大富豪パンダちゃん伝説の第一歩!
 波瀾万丈のアニマルサクセスストーリーが、今まさに始まろうとしているのだ!
 ……が、残念なことに飛行機のチケットは取れなかった。
 やむなく泳いでドバイに向かおうとする笹緒だったが、大量の屑鉄を持った身では溺死確実なので、皆に止められたのであった。



 礼野智美(ja3600)は、屑鉄の山を見てレジ子に問いかけた。
「たしか100個集めれば、ディフォルメ写真(ミニミニピンナップ)無料で作ってもらえるんですよね? ふつうは学生証とかって、流れ星発生させないと購入できませんし……久遠で写真作れるなら、プラス100久遠ぐらいでも売れるのでは?」
「あー、それはほら、メタいから……」
 歯切れ悪く答えるレジ子。
「え〜と……そもそも、屑鉄の買い取り価格っていくらなんでしょうか。壊れるのが嫌で、強化しなかったり保証書使ってるので、屑鉄売ったことがないんですよ、私」
「ああ、それは100久遠」
「やすっ!」
「だって、使い道のないゴミだし……」
「じゃあ、最低200久遠で売れればいいんですね? なら、たとえば……亜矢みたいなのは除外して、確実に自分の発生させた屑鉄に限るけど……学生の中でも実力者とか人気ある人とかいるじゃないですか。そういう人たちに協力してもらって、『○○さんの元装備品』ってことにすれば……生徒会長のなんか、けっこう売れそうじゃありません?」
「いや、ここにある屑鉄を売ってほしいのよ」
「あ、そうですね。うっかりしてました。じゃあ次は……」
 なんだかんだで、一生懸命考える智美であった。



「ミーナナ? クズ鉄ダッテ、リッパな鉄だト思うンダ! だからナ? キチンとカコウすれバ、リッパなチョーゴーキンになると思うんダ? だからナ? ココにイッパイなクズ鉄がアルだロ? ソレをナ? コウ、ウマクやってナ? 磨いたリ、クッツケタリしてナ? 頑張ってみたラ、キット、キョダイロボットだってデキルと思わなイカ? ミーナはヤレバデキルと思うんダ! ソウスレバ、クズ鉄だってイッパイなお金で売れるんじゃないかナ? ナニもしなけれバ、タダのクズだけド、カコウするコトでリッパなショウヒンになるト思うんだゾ!」
 ミーナ テルミット(ja4760)は、名前どおりの爆発的な勢いで一気にまくしたてた。
 あまりのことに、レジ子も目が点になっている。
「だからミンナ、ミーナにチカラを貸してくレ! ソシテ、イッショにキョダイロボット作るゾ! ソシタラキット100万久遠ダ! ヤッタ!」
「巨大ロボは、ちょっと無理だよ……」
 と、レジ子。
「ムリなんてキメつけるナ! ヤッテみなけれバ、わからナイダロ! ミンナのちからヲあわせれバ、ナンだってデキル! ミーナはヤルゾー!」
「いや、えーと……」
 レジ子は困惑するばかりだった。



 この依頼を受けたとき、ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)は思った。
 要は高く売ればいいんだよね? と。
 そして彼が実行したのは、まず鉄の相場チェック。
 加えて、ヒヒイロカネの研究者に話を聞くということ。
 これで、あっというまに研究資料の完成。
 無論、中身はデタラメだ。が、素人をだまくらかすには十分な出来である。
 完全に詐欺師の手口だが、なぁに逮捕されなければどうってことはない。
 というわけで、ジェラルドは屑鉄を売りに来る学生たちに話しかけるのだった。
「やあ、こんにちは。お金に困りがちのキミたちに朗報だ☆ なんとこの鉄屑、近い将来ヒヒイロカネの原石になるかも♪ すると、価値は何十倍にも跳ね上がる☆ 購買に売るぐらいなら、ボクに売ってよ☆」
「はぁ……?」
「おや、信じてない? ここに、こういう情報があるよ♪」
 でっちあげた資料を見せて、口八丁で言いくるめるジェラルド。
 最終的に、「ボクは十分買い集めたし、キミたちも今のうちに買い込んでおいたら?」などと扇動して、大量の屑鉄を売りつけるのであった。



「屑鉄の価値ね。要は視点の問題よ」
 と、月丘結希(jb1914)は言った。
 そして、こう続ける。
「学園生は、作成で失敗した鉄屑を100個集めるとOMC的なイラストがもらえるのよ。すくなくとも、お星様4個分くらいの価値があるわ。800SCが大体10万久遠だから、換算すると50万久遠の価値ね」
 なんというメタ発言……。
 きっと結希は、電脳的なアレコレで情報を得ているのだ。
「鉄屑を個人で100個あつめるのは大変だけど、50万久遠で売るってんなら買う人はいるわね。アイテム改造の費用や成功率、それによる屑鉄精製の手間を考えれば100万久遠ぐらいの価値があってもおかしくないわ。世の中、お金を持ってる人はいるから、屑鉄100個買うよって人もどこかにいるんじゃない? ぱっと大金だせない人も、10個10万久遠とかのバラ売りにすれば手を出しそうだし。それなりに稼げるんじゃないかしら」
 この提案には、レジ子も亜矢も(ついでにMSも)とまどうだけだった。
「OMC……?」
 レジ子が訊ねた。
「知らないの? OMCっていうのはねぇ(略」
 結希のメタ発言は、途切れることがなかった。



 購買の片隅で、妙に香ばしい臭いが漂っていた。
 蔵寺是之(jb2583)が、パンを売っているのだ。
「良い匂いだろ……。この素材こだわりパンが、屑鉄とセットでどれでも300久遠だ……。買ってくだろ……つーか買え……」
 うちわであおぎながら、焼きたてパンの香りを広げる是之。
 その匂いに釣られた客が、ふらふらっと寄ってくる。
 おすすめメニューは以下のとおり。

 十勝黒ゴマアンパン+屑鉄
 キリマンジャロチョココロネ+屑鉄
 ライ麦クルミパン+屑鉄
 イベリコ豚のハムカツサンド+屑鉄

 どう考えても、屑鉄が余計だ。
「これいらないからパンだけ売って」という客もいる。
 だが、屑鉄をはずすわけにはいかなかった。あくまでも、主役は屑鉄なのだ。
 ともあれ、パンは飛ぶように売れた。屑鉄が重いけど、飛ぶように売れたぞ!
 ただ、値段が安すぎた。それに、素材にもこだわりすぎた。
 ……で、売れば売るほど赤字に!
「こだわりすぎた……。しかし、悔いは無い……無いんだが、一応こうして土下座する……。できればチャラにしてほしい……」
 土下座して謝罪する是之を前に、レジ子は溜め息をついた。



「……ったく。科学室の先生も、屑鉄の再利用法くらい考案すりゃーいいのに。これじゃ、どこにも捨てるアテのないピー廃棄物みたいなもんじゃねーか」
 色々な方面から訴えられそうなことを口走るのは、ラファル A ユーティライネン(jb4620)
 言ってることはアレだが、平常運転だ。
 屑鉄から水素が発生したりするなら爆破オチで灰燼に帰せるのだが、今回は難しいので珍しくラファルは考えた。
 出た答えは──

「これだあー!」
 ラファルが掲げたのは、巨大な車軸めいた何かだった。
 屑鉄をまとめて塊にしたあと、ブルーシートでくるんで金属棒の両端に固定したのである。
 これはもう、だれが見ても完璧なウェイトリフティング用のバーベル!
 使い道は単純明快。筋トレに使うのだ!
 宣伝文句は、『科学室謹製鉄屑バーベル。鉄に込められた怨念により、実際より重く感じられる一品』
「これは売れるぜ!」
 ラファルは鼻息荒く断言した。
 が、レジ子は無情に告げる。
「悪いけど、こんな大きいの置く場所ないよ……」
「ファアアック!」



「はいみなさん、こんにちは! ジャパネットやなぎだです!」
 妙に甲高い声で、柳田漆(jb5117)は路上販売をはじめた。
 友達汁と天使の微笑み、さらに天魔の舌まで使っての印象度アップ作戦で、軽快なトークを炸裂させる。
「ごらんください、こちらの屑鉄。一見ただの鉄ですが、100個あつめればマイスターの称号が得られるという優れもの。数ある称号の中でも、屑鉄マイスターは最も価値の高い称号と言えるでしょう! しかし、100個あつめるのは正直難しい。だれもが、そうお考えですね。そこで本日、ジャパネットやなぎだが皆さんのお手伝いをしようと、学園中から屑鉄をかきあつめてきました!」
 あくまでもお手伝いなのだと言い切る漆。
 客の視線を浴びながら、彼は言う。
「ただし、申しわけありません。この屑鉄、数に限りがございまして、お一人様100個までの限定販売となっております。さて、お値段のほうですが……通常9800久遠のところ、本日は7800久遠でのご提供。さらに、100個まとめてお買い上げの方に限り、こちらレジ子さんとの一日デート権をおつけします! いまがお買い求めのチャンス!」
 この絶妙なセールストークで、漆は莫大な売り上げを記録した。
 彼氏イナイ歴=年齢のレジ子も男性との接点が生まれ、感謝感激雨あられだったという。



「屑鉄に付加価値かぁ……難しいわね。とりあえず、思いついたことを……」
 そう言って、蓮城真緋呂(jb6120)は購買の片隅にイスを置いた。
 身につけているのは、ミニスカ&ニーソのフレンチメイド服。かつてDと勘違いされてしまったEカップも、いまは立派なFに成長済み。時の流れは恐ろしい。アカレコのスキルは増えてないのに。
 ともあれ、真緋呂は商売をはじめた。
 その名も『温めた屑鉄いかがですか?』作戦!
 察しの良い方は、もうおわかりだろう。
 そう、胸の谷間で温めるのだ!
 脚フェチの人には、太腿に挟んで温めるという手も!
 こいつぁまた、すがすがしいまでの直球勝負だ! これが売れないはずはない! コンビニの弁当も、こうやって温めてくれたらいいのに!
「お客さん、新入生? 撃退士は大変だけど頑張ってね?」
 などと世間話をしながら、胸で屑鉄を温める真緋呂。
 ときには悩み相談に乗ったり、恋のアドバイスをしたりと、綿密なサービスだ。
 気になる料金は、客に決めてもらうシステム。
「私の価値、おいくらかしら?」
 温めた屑鉄をそっと手渡しながら、上目づかいで客の顔を覗きこむ真緋呂。
 男としての器をためされる問いかけに、ほとんどの客は有り金ぜんぶ置いていくのだった。
 これはひど……GJ!



「なぁ、ちょっと協力してくれへん?」
 ゼロ=シュバイツァー(jb7501)が声をかけたのは、亜矢だった。
「はァ!? このまえアンタがアタシに何をしたか忘れたの!?」
「きれいさっぱり忘れてもうたわ」
「ちっ。忘れたんじゃ仕方ないわね、この鳥頭。なにすればいいのよ」
 騒げれば何でもいいタイプの人種である亜矢は、遊ぶためなら記憶を消すこともためらわなかった。
「まぁ俺にまかせとき」
 自信満々に受け答えるゼロ。
 彼の考えた商売は、ネットで亜矢をアイドルに祭り上げて、屑鉄を買えば彼女のメアドや電話番号が手に入るという仕組みだった。屑鉄それぞれに、亜矢の写真、電話番号の数字ひとつ、メアドの文字ひとつのいずれかを入れて、ガチャ形式で売るのだ。
 握手券ならぬ腕相撲券などのアイデアもあったが……結果から言うと亜矢では話にならなかった。
 ゼロは忘れていたのだ。亜矢にアイドルみたいなことなど出来るわけないことを。これなら、ゼロがホストっぽく売ったほうが百倍マシだった。
「いやあ……ホンマ人気ないねんな、亜矢」
「うっさいわね! みんなアタシを馬鹿にしやがってえええ!」
 亜矢は泣きながら逃げだし、二度と戻ってこなかった。



「思い出、引き継ぎます」
 珍しく神妙な顔で、玉置雪子(jb8344)は屑鉄を売っていた。
 彼女は言う。
「アイテムには思い出が宿ります。つらい思い出、悲しい思い出、それに楽しい思い出も……。屑鉄の中には、小さいものから大きいものまで色んな思い出が内包されているのです。そんな思い出の宿った屑鉄を人から人へと伝える、私は伝道者。思い出も100個集まれば……うふふ、それは集めてからのおたのしみ」
 尻への愛を熱弁していた人とは思えない変わりようである。
 だが、もちろんこれは建前だ。
 本音はこう。
「……なわけねーだろォ! 思い出? 内包?? フヒヒ、数値を求めて散っていった欲望まみれの記憶ジャマイカ! え? 100個集まった? はい、記念ピンどうぞ。嘘は言ってませんよ(笑」
 発言すべてに草が生えそうな勢いだ。
 無論、心の中の声である。声には出してない……出してないはずだった。が、なぜか声に出ていた。ネトゲのやりすぎで、ON/OFFの切り替えが出来なくなってるのかもしれない。
「あ、ちょ……! 思い出! 屑鉄メモリー売りますよ! 買ってください、おまいら!」
 雪子の屑鉄は、二度と売れなかった。



「さぁ準備はできた。がんばるのよ、ありあ!」
 姫月亞李亞(jb8364)は自分に発破をかけて、路上販売に出た。
 彼女が手にしているのは、色とりどりのお守りだ。
 小さな巾着袋に、砕いた屑鉄を入れたのである。
 色ごとに、効果が違う。

 桃色:恋愛運
 黄色:金運
 水色:健康運
 赤色:強化運

 という具合で、ひとつ300久遠。
 神気で神がかった空気を出し、感知で困っていそうな人を見つけて話しかける。さらに、舞台芸術で演出!(注:本来こういう使いかたはできません)
「そこの人、なにか悩みがあるのね? ありあが相談に乗るよ?」
 悩みごとのない人間など滅多にいないので、うまい声かけだ。
 そして話を聞きながら、巧みに話を誘導してお守りを売りつける亞李亞。
「このお守りを持っていると、良いことが起きるのよ?」
 にっこり微笑んで、亞李亞はお守りにキス。
 それを、両手で包みこみながら客へ手渡す。
 これはまた、男子にとって夢のようなサービスだ。一部の女子にも大好評である。
 だが問題は、お守りに入る屑鉄なんてごく少量だし、価格も安すぎるということだった。
 とはいえ、客は喜んだのだから人助けにはなったかもしれない。



『ご希望の言葉を彫ります』
 そう書かれた看板を横に、緋流美咲(jb8394)は鑿と金鎚をふるっていた。
 屑鉄に文字を刻むことで、付加価値を与えようというのだ。
 看板には、こう書かれている。

 座右の銘を刻んで置物に! 見るたび胸に刻めます! インテリアとしても◎
 恋人の名前を刻みます! 大切に崇めたり、喧嘩の際には投げつけ可能! ほらスッキリ!(酷
 面白文字を刻み、個性を主張しませんか!
『どS』『人形愛好』『吸血症』など、多種あります!

 久遠ヶ原生の変態度合いを考えた売り文句だ。
 これはヒット確実! まちがいない!
 と言いたいけど、結局ただの屑鉄だよねコレ。
「では今から実演販売をします!」
 言うや否や、美咲は地面に正座して『どM』と刻まれた屑鉄を太腿の上に乗せた。
 一つや二つではない。次から次へと、屑鉄が積み上げられていく。まるで江戸時代の拷問だ。
「お、おしおきされたいときは、こうやってぇ……はぅぅ……!」
 鼻血を噴いて悶絶する美咲。
 一体なにをしてるんだろう、この人……。
「せ、戦闘依頼で流血が多い撃退士へ! これを舐めれば鉄分の補充も出来るのです……! お得!」
 積み上げた屑鉄をペロペロする美咲の姿は、もう色々ダメだった。
 一体なにが、彼女をこんな子に……。



 どうにかして屑鉄に価値を見出そうと、城前陸(jb8739)は考えた。
 そして導き出した答えは、電気分解!
 これで、屑鉄に含まれているかもしれない貴金属やレアメタルを取り出そうというのだ。
 さっそく化学室を借りて、屑鉄を電解する陸。
「しかし、なんと大量の屑鉄……。思い入れが強すぎて、怨念がこもっているものもありそうですよね。ああいうの、付喪神って言うんでしたっけ」
 えらく科学的なことをしながら、ひどく非科学的なことを呟く陸がいた。
 でも、もともと屑鉄ってどういう原理で出てくるのか不明だから……。たぶん、析出されるのはコロッケパンとかじゃないかな……。
 あと、空気鉄電池の実験も考えていた陸だが、これは無理すぎた。撃退士のスキルでどうにかしたかったが、撃退士にも出来ることと出来ないことがある。というか、たいていのことは出来ない。
「残念ですね……。久遠ヶ原学園の化学室で出来るのは、ここまでですか……」
 陸はガックリと肩を落とした。
 斬新なアプローチではあったのだが……。



 山のような屑鉄を前に、矢野胡桃(ja2617)は唖然としていた。
「んー……、私もけっこう屑鉄たまってる、んだけど……。売るの、遠慮しておこう。うん。……にしたって、すごいね。この量。これをどうにか売らなきゃいけない、わけか……」
 それを聞いた牙撃鉄鳴(jb5667)は、冷静に応える。
「無茶な話だが、守銭奴の名にかけてどうにかしよう」
 彼が考え出したのは、ネットや口コミで『屑鉄を元のアイテムに戻す方法が見つかった』と噂を流すというもの。それこそ無茶な話だが、久遠ヶ原では何が起こるかわからないので荒唐無稽とも言い切れない。
 ともあれ、噂が広まったところで胡桃と鉄鳴は二手に別れて販売開始。

 胡桃はとりあえず屑鉄を担いで路上販売をはじめた。
 金を持ってそうな生徒をつかまえて、セールス開始。
「聞いてください、この屑鉄って元はスナイパーライフルLv14だったんですよ」
「ええっ!?」
 驚くのも無理はない。なぜ保証書つけなかったんだという話である。
「ところで、例の噂を御存知ですか? 屑鉄が元のアイテムに戻るっていう……」
「あー、あれね。嘘くさいよなぁ」
「いや、わかりませんよ? ほら、今の科学の進歩って、すごいじゃないですか。だから、ほら。科学室の先生の技術も、日々進歩する、かもしれないわけで。……ということはですよ? これ、もとに戻る可能性あり、って思いません?」
「うーーん」
「屑鉄ですから、お安いですし……あれです。宝くじでも買う気持ちで、おひとつ!」
「えーー?」
 交渉は難航しそうだった。

 一方、鉄鳴は得意の手品でインチキ商売をたくらんでいた。
「いいか、見ていろ。このレストアクロスで磨けば、ただの鉄屑も……このとおり」
 100円のハンカチで鉄屑を隠し、すばやく狙撃銃と入れ替える鉄鳴。
「「おおーー!」」
 周囲から、どよめきが湧いた。
 すかさず、鉄鳴は売り込みをかける。
「さぁ、この魔法の布きれと屑鉄のセットで500久遠だ。安い買い物だぞ」
 天魔の舌で購買欲を煽る鉄鳴。
 さっそく購入した客が屑鉄を磨くと、みごと一本の剣に。
 無論、購買スタッフのサクラである。
「さぁ、この屑鉄はひょっとしたらとんでもないお宝かもしれんぞ。どうだ?」
 などと煽りながら、インチキ商売をする鉄鳴。
 スナライをクズらせたりテンプルソードにしてしまった過去を持つ彼からすれば、そんな魔法のアイテムがあったら自分で使うわと思うのだった。



 日ごろ世話になっている購買の役に立とうと、木嶋香里(jb7748)は頭をひねった。
 考えついたのは、屑鉄を加熱して腕輪に加工し、研磨した上で着色するというもの。
 だが、ただ塗装しただけではすぐに剥がれてしまう。
 ここで再び化学室。
 香里が用意したのは、亜セレン酸の飽和溶液とミョウバン水だ。
 まずは、加工した腕輪を煮沸した亜セレン酸溶液に。
 表面に亜セレン酸鉄の被膜ができたところで、ミョウバンの煮沸水溶液に浸漬させる。
 いわゆるメッキの技法だ。こうすることで、鉄の表面に鮮やかな緑色の膜ができるのである。
 えらく危険なことをしている気もするが、撃退士だから大丈夫!

「おぉ〜、すごいなぁ香里ちゃん。やりかた教えてぇや」
 完成した腕輪を見つめながら、天道ひまわり(ja0480)が目を輝かせた。
「なんだか、理科の実験みたいです、ね……」
 天草園果(jb9766)は、おどおどと話しかける。
 この女性陣に九鬼龍磨(jb8028)を加えた4人は、チーム・グリーン! 屑鉄を緑色に着色して見栄え良くすれば売れるんじゃね? という単純明快な思想のもとに集まった同志だ!
「やりかたは簡単です。……ただ、この水溶液は少し危険なので気をつけてくださいね?」
 やんわりと、香里が告げた。
「どう危険なん?」と、ひまわり。
 香里はニッコリ笑い、「ちょっと皮膚が溶けたり……?」などと答える。
 そんなわけで、レジ子の監督のもと慎重に作業をつづける4人であった。

 じきに、それぞれの作品が完成。
 ひまわりが作ったのは、お守りだった。
 小さく砕いた屑鉄を巾着袋に入れて……って、さっき見たよ、この商売。
 だが、ひまわりのお守りは屑鉄が入っていることに意味があった。
 それは『いちど失敗した屑鉄は、もうこれ以上失敗しようがない』という意味。
 これを謳い文句に、『恋のお守り・願い石』として販売するのだ。
「ちょいと、そこ行くべっぴんさん。恋のお守り、願い石、見てみぃひん? よぉ効くで? 安ぅしとくさかい、な?」
 よく回る舌で、ガンガン売り込みをかけるひまわり。
 田舎育ちとはいえ、さすが大阪人である。

「よぉし、売るぞー」
「九鬼先輩、よ、よろしくおねがいします!」
 龍磨と園果は、コンビで屑鉄を売る方針だった。場所は科学室そばの廊下。
 緑色にメッキしたアクセサリー(キーホルダー・文鎮等)を神社に持ちこみ、『ロスト防止』『突然変異防止』の祈祷済み。初穂料は龍磨持ちだ。
 ラッピングは少々女子力が要求されるため、園果が済ませた。というより、今現在も作業中だ。
 しかしまぁ文鎮をアクセサリー扱いとは、さすがの久遠ヶ原クオリティ……。まさか、間違えて書いたんじゃ……?
 ともあれ、龍磨は神主に、園果は巫女にコスプレして販売開始!
「さあさ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい! 保証書あれば万全なれど、これで無事なら儲けもの! 屑鉄化と変異防止のご祈祷をあげたアクセサリー(文鎮)だよ!」
 龍磨は威勢よく声を上げた。
 看板には、無駄な達筆で『ご祈祷済み』の宣伝が書かれている。
「あ、あの……普段お世話になっている購買スタッフの方々のために、一口ご協力を……いただければ、と……」
 下を向いて、ぼそぼそしゃべる園果。
 これでも本人は、精一杯呼び込みしているつもりである。
 通行人にはまったく聞こえてないが、必死な様子がウケたのか意外と客が集まってくる。
 まぁ文鎮は置いといて、キーホルダーはそれなりに売れたのであった。



 さて、ここはストリップ小屋。
 いきなり何を言いだすのかと思うかもしれないが、くりかえそう。最近建てなおされたばかりのストリップ小屋だ。
 ここで、月乃宮恋音(jb1221)と袋井雅人(jb1469)は、SMショーを開催しようとしていた。
 屑鉄を売るのに、なぜSMショー!?
 だが、これには理由がある!
 単なる趣味という理由が!!

「えー、紳士淑女のみなさま。これより、本日かぎりのショーをはじめます」
 チャイナドレスで女装した雅人が、ステージに登場した。
 カンッという音とともに、ピンライトが突き刺さる。
 その光に照らされたのは、X字に貼り付けられた恋音の姿。こちらもチャイナドレスだが、胸元は相当えぐいことになっている。
「「ひゃっはああああ!」」
 一瞬で観客席が沸いた。
 ちなみにこの会場の客は、特定のルートで入場券を入手した者ばかりである。どういうルートなのかは割愛しよう。クッキーとか置物とか、どうでもいい! そんなことよりSMショーだ!

 沸き返る観客を前に、雅人は淡々とルールを説明する。
「いいですか、みなさん。ステージ横に、屑鉄販売コーナーがあります。価格は、ひとつ5万久遠。売れた屑鉄を秤に乗せて、その重量で『責め』の内容がエスカレートする仕組みになっています。プレイ内容のメニューはこちら!」
 ステージの天井から、垂れ幕が下がった。
 そこには、重量ごとの『プレイ』が書かれている。
 10kgごとに鞭打ち1発。
 30kgで三角木馬。
 50kgで蝋燭責め。
 80kgで電気ショック。
 など段階を踏んで過激になり、達成不可能と思われる500kgでは『浣●による擬似妊●化』と書かれていた。

「では皆さん、好きなだけ屑鉄をお求めください! 私たちは、最後まで付き合います!」
 雅人が煽ると、紳士淑女の観客たちは先を争って屑鉄を買い始めた。
 あっというまに木馬に乗せられ、ビシビシと鞭打ちをくらう恋音。
 ストリップ小屋は、たちまち興奮と狂乱の坩堝へ化した。
「んうううう〜〜っ!」
 猿ぐつわを噛ませられ、電気ショックをかけられて、ローションまみれで悶える恋音。
 だが、この程度は慣れたものだ。最終目標の1000kgには、遠く及ばない。
 ……はずだった。

「じゃあ、1tになるまで私が買うよ?」
 セーフラインをあっさりブチ壊したのは、佐渡乃明日羽だった。
「おおっ、さすが明日羽さん!」
 雅人が、最高の笑顔でサムズアップした。
「んんんん〜〜っ!?」
 それは反則ですと言いたげに、涙顔で首を振る恋音。
 というわけで、恋音はステージ上において●●●に▲▲▲をXXされたあげく、XXしながらXXXしてXX!
 以上!



 そんなSMショーは置いといて。
 学園某所では、長田・E・勇太(jb9116)と紅貴子(jb9730)の仕掛けた握手会が好評を博していた。
 いわゆる、KGB……もとい、ΛKβ商法というやつだ。
 説明しよう! ΛKβ商法とは!
 ……あ、説明不要ですね。
 とにかく、学園中から集めた女の子をエサに、屑鉄を売るという作戦だ。
 屑鉄を数個買えば女の子と握手できるという、じつに健全な商売である。
 うん、健全すぎる。だって、ただの握手だし。どこかのショーに比べたら、ねぇ……?

 しかし残念なのは、そんな握手会にタダで協力してくれる子など滅多にいないということだった。
 とりあえずレジ子と亜矢は文字どおり手を貸しているが、人気は今ひとつふたつみっつ。だって、亜矢はあんなキャラだし、レジ子はアラサーだし……。
 一番人気は……というか、一箇所だけ行列ができてるのは、貴子のところだった。
 しかも、買った数によってはハグしてくれたり頭を撫でてくれたりと、サービス満点。
 中には、「はぁはぁ……このハイヒールで、ボクを踏んでください……」などと、わけのわからない(?)ことを言いだす変態まで出てくる始末だ。さすがの久遠ヶ原クオリティである。
「ふふ……よろこんで踏んで差し上げますわ。お買い上げありがとうございます」
 土下座した男の後頭部を、ヒールでぐりぐりする貴子。
 それを見た通りすがりの変態たちが、我先にと行列に加わる。
 ここだけ握手会じゃなく、女王様の責めを受けるサービスになりつつあるんだが……。むしろ、最初からそうしておけばMVPだったのでは……。

「ねえ、これ着て握手会やってみない?」
 一段落ついたところで、貴子は勇太にメイド服を押しつけた。
「Oh、ムチャ言いますネ。ミー、男ですヨ?」
「性別なんて、だれも気にしないわ。だって、ここは久遠ヶ原なのよ?」
 妙に説得力のあることを言う貴子。
「なるほど。たしかに、ここはクオンガハラ。女装してこそ一人前という説もありますネ。ラジャー。ミーも協力しましょう!」
 というわけで、ここにもひとり、女装に手を染める者が。
 しかも、ふつうに似合っているという。
 それどころか、レジ子や亜矢よりも人気だった。
 ΛKβ商法おそるべし。
 でも、貴子はΛKβじゃなくSM商法のほうが儲かると思う。




 こうして、屑鉄は一つ残らず売り切れた。
 ダントツの売り上げを叩き出したのは、恋音&雅人ペア。
 次点は、ジャパネットやなぎだ。
 三位は、教師の財布に目をつけた真緋呂だった。
 余談だが、ソロSMプレイヤー美咲は屑鉄の山に押しつぶされているところを通りすがりの明日羽に発見され、ひどい暴行……もとい手厚い看護を受けたという。

 以上、おつかれさま!




依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: ドS白狐・ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)
 大祭神乳神様・月乃宮 恋音(jb1221)
 ラブコメ仮面・袋井 雅人(jb1469)
 ジャパネットやなぎだ・柳田 漆(jb5117)
 あなたへの絆・蓮城 真緋呂(jb6120)
重体: −
面白かった!:14人

ドクタークロウ・
鴉乃宮 歌音(ja0427)

卒業 男 インフィルトレイター
お婆ちゃん子・
天道 ひまわり(ja0480)

大学部4年78組 女 鬼道忍軍
パンダヶ原学園長・
下妻笹緒(ja0544)

卒業 男 ダアト
ヴェズルフェルニルの姫君・
矢野 胡桃(ja2617)

卒業 女 ダアト
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
レッツエンジョイ・
ミーナ テルミット(ja4760)

大学部2年7組 女 アストラルヴァンガード
ドS白狐・
ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)

卒業 男 阿修羅
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
こんな事もあろうかと・
月丘 結希(jb1914)

高等部3年10組 女 陰陽師
芋=パンねたGETだぜ☆・
蔵寺 是之(jb2583)

大学部3年192組 男 陰陽師
ペンギン帽子の・
ラファル A ユーティライネン(jb4620)

卒業 女 鬼道忍軍
ジャパネットやなぎだ・
柳田 漆(jb5117)

大学部6年173組 男 インフィルトレイター
総てを焼き尽くす、黒・
牙撃鉄鳴(jb5667)

卒業 男 インフィルトレイター
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA
縛られない風へ・
ゼロ=シュバイツァー(jb7501)

卒業 男 阿修羅
和風サロン『椿』女将・
木嶋香里(jb7748)

大学部2年5組 女 ルインズブレイド
圧し折れぬ者・
九鬼 龍磨(jb8028)

卒業 男 ディバインナイト
氷結系の意地・
玉置 雪子(jb8344)

中等部1年2組 女 アカシックレコーダー:タイプB
妹ひとつで全てが解決・
姫月 亞李亞(jb8364)

大学部6年153組 女 阿修羅
誠心誠意・
緋流 美咲(jb8394)

大学部2年68組 女 ルインズブレイド
ガクエンジャー イエロー・
城前 陸(jb8739)

大学部2年315組 女 アストラルヴァンガード
BBA恐怖症・
長田・E・勇太(jb9116)

大学部2年247組 男 阿修羅
ゆるふわ森ガール?・
紅 貴子(jb9730)

大学部6年308組 女 ルインズブレイド
思い出重ねて・
天草 園果(jb9766)

大学部2年118組 女 ナイトウォーカー