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マスター:ちまだり
シナリオ形態:イベント
難易度:やや易
参加人数:25人
サポート:4人
リプレイ完成日時:2012/06/25


みんなの思い出



オープニング

「学生さんですか。学校と学年は?」
「久遠ヶ原学園の‥‥中等部2年生です」
「なるほど。まあこの島内で学校といえば、大体あそこですからねぇ。お仕事は土日と祝日のシフトで出てもらうことになるけど、大丈夫?」
「はい」
「ふむ。では最後にお尋ねしますが‥‥これはウェイターじゃなくてウェイトレスの募集です。当然、女の子の衣装で出てもらうことになるけどいいかな?」
「大丈夫です!」
 湊ヒカリ(jz0099)はここぞとばかりに答えた。
「ボク、求人広告のその項目を拝見して応募を決めました!」
「――よろしい。合格!」

 久遠ヶ原商店街の一角で開店準備中の男の娘カフェ『陽だまり』。
 内装工事を終えたばかりの真新しい店内で、バイトの採用面接を終えたヒカリは店長とコーヒーを飲みつつ、引き続き詳しい勤務条件の説明などを聞いていた。
「‥‥しかし君、こうして見てると本物の女の子みたいだねえ。学生証で確認しなきゃ判らないほどだ」
「ありがとうございます」
 ペコリと頭を下げるヒカリの姿は学園の女子制服。
 華奢な体格といい、整った顔立ちといい、どう見てもリアル女子生徒である。
 ‥‥胸がないことを除けば。
「まあ衣装を除けばお仕事の内容はごく普通の喫茶店‥‥でもないかな? ハハハ」
 店長は気さくに笑いながら、
「ほら、『メイド喫茶』ってあるでしょ? アレの男の娘版だと思えばいいさ。もちろん喫茶店だからお酒は出さないし、決していかがわしいお店じゃないから、その点は安心していいよ」
「はい。それを聞いてホッとしました」
(家には『喫茶店のバイト』ってことで許可もらったけど‥‥ウソじゃないよね、ウン)
「‥‥ところで、何で『男の娘カフェ』なんですか?」
「僕の趣味です。可愛い男の娘たちが働く姿を眺めて楽しみたいから」
「‥‥」
 身も蓋もない。
 だがある意味でこれ以上はない――というほど説得力に満ちた店長の言葉に、ヒカリは一瞬の沈黙の後に「そ、そうですか」とうなずくより他なかった。
「ボク以外にも、バイトの人たちは結構集まってるんですか?」
「それがねえ‥‥求人広告を出したはいいけど、なかなかこれといった子が来なくて困ってるんだよ」
 眉間に皺を寄せ、店長は弱ったようにこぼした。
「昨日なんか何を勘違いしたのか、やたら不細工で筋肉ムキムキの大男が女装して押しかけてきて、『神である俺様を雇えば商売繁盛は確実だ!』とか何とか‥‥やんわりお引取り願ったけど、いや〜さすがに参ったよ」
 よほどおぞましいものを見たのか、そう語る店長の顔は血の気が引いてやや引き攣り気味だ。
「世の中には変わった人もいるんですねえ」
 そういうヒカリ自身も世間一般の常識で見れば「変わり者」のうちに入るのかもしれないが。
 学園の先輩たちの手引きで己の女装趣味に覚醒して以来、そんな遠慮はどこかに消し飛んでいた。
 とはいえ洋服に加え、下着や香水やアクセサリー、メイク道具など必要なアイテムを全て揃えようと思えば存外高くつく。
 というわけで、たまたま求人誌で見かけたこの店のオープニングスタッフに応募したわけだが――。

「まあ見てのとおり店の内装もほぼ完成してるし、開店日も近づいてるんだけど‥‥肝心のウェイトレスさんがまだ充分に揃ってなくてねえ。そうそう、君、久遠ヶ原の生徒さんだよね? お友達で、こういう仕事に興味のある可愛い男の子に心当たりはないかな?」
「可愛い男の子‥‥ですか?」
 心当たりがあるといえば、ある。いやありすぎる。
 ヒカリはこの春校内で開かれた「男の娘ファッションショー」の光景を思い浮かべた。
 もっともあの企画はあくまで生徒たちが内輪で開催したイベントである。
 特に女装趣味がなくともその場のお祭り感覚でステージに上がった男子もいただろうし、本格的な「男の娘カフェ」勤務となるとどうであろうか?
 しかしせっかく採用されたバイト先のお店が開店できないようでは、ヒカリ自身も困る。
(斡旋所で相談してみようかなあ?)
「分かりました。ちょっと自信ないけど、ボクも学園の方で捜してみます」


リプレイ本文

●開店準備
「みなさんの中にはこういうお仕事が初めてで何かと不安な方もいらっしゃるかと思いますが‥‥大丈夫です! お客様への感謝の気持ちさえあればきっと伝わりますから」
 久遠ヶ原商店街の一角、新規開店を控えた男の娘カフェ「陽だまり」店内で、バイト店員として集まった学園生徒たちを前に、黒のタキシードに蝶ネクタイ姿の店長がにこやかにスピーチした。
「では早速お着替えの方を。自前の衣装がない方は、こちらのクローゼットに店の備品として用意してあります。どうぞご自由に選んでください」
「ええええ!?」
 店長が開いたクローゼットの中を覗き込み、鐘田将太郎(ja0114)は思わず声を上げた。
「これ‥‥全部女物の服じゃないか?」
「そうですよ? うちは男の娘カフェですから」
(しまった‥‥!)
 ちょうどバイトを捜していたところ、斡旋所でこの依頼を見つけて大助かりと参加したものの、てっきり普通の喫茶店と思い込んでいたのだ。
「女装は『可愛い男の子』がするんだろ? だったら、俺対象外だし。しろ、と言われてもお断りだ。似合わんし」
「ご心配なく。君もなかなかいいセンいってますよ」
(そーゆー問題じゃねーっ!)
 とにかく女装なしでも務まる仕事を――と頼み込み、何とか厨房担当へ回してもらう。
 名芝 晴太郎(ja6469)も同様の理由で厨房担当を希望した。
 逆のケースもある。
 星杜 焔(ja5378)は当初己の料理の腕を活かし厨房で働くつもりだったが、彼にはかつての新入生歓迎旅行の際、旅先の「男の娘喫茶」でメイドとしてバイトし好評を博したという過去があった。
(あの経験を活かすという手もアリか‥‥)
 というわけで、迷った末接客担当(ウェイトレス)へと希望変更。
 まさに「昔取った杵柄」。それとも「黒歴史再生産」というべきか?

 一方、店員用更衣室では――。
「ふふ、流石に可愛い娘が揃ってるじゃないか‥‥皆、宜しくお願いするよ♪」
 早くも持参のゴスロリ風メイド服に着替えた帝神 緋色(ja0640)が余裕たっぷりの笑いを浮かべる。
 高野 晃司(ja2733)は店からメイド服、それに伊達眼鏡を借りた。
「これで‥‥勝つる!」
 猫耳眼鏡装備ポニテメイドで出撃だ!
「女装とか恥ずかしいけど、これも街の平和の為って聞いたし、ボク頑張る‥‥」
 犬乃 さんぽ(ja1272)は髪を下ろし、エプロンドレスにカチューシャを付けた有名童話のヒロイン風衣装。
 確かに(男の娘を愛する)人々の心を癒やし街を平和にする――という意味で間違ってはいないが。
「ふむ‥‥着替えただけでは芸がないでござるな」
 まげを下ろし明るめな色合いの着物姿という出で立ちの虎綱・ガーフィールド(ja3547)は目をつむりしばし呼吸を整え、
「‥‥ふんっ」!
 バキ、ゴキィ!
 何と! 変化の術で体型を細身に変え、余った肉で胸を増量したではないか。
 たちまち髪を長く伸ばした狐目の和服美人の出来上がり。
「虎綱君、さすが忍者やなあ」
 共にバイトに応募した亀山 淳紅(ja2261)が感心する。
 そういう淳紅自身の衣装は白い長袖ワイシャツにミニスカート、ニーハイ赤黒チェックのエプロン。
 胸には『じゅんにゃん』と書かれた名札を付けている。
 その他の男子もきゃっきゃうふふ――という表現が妥当であるかどうかはともかく、自前の女性服や店からのレンタル衣装で各自楽しげに着替えていく。
 ゆるふわロングヅラ、猫耳尻尾、ハイネックふんわり姫袖レースとフリル沢山クラシカルロングメイド服を一通り身につけた焔は、更衣室の鏡に向かい、以前のバイトの時に受けた指導を思い出しつつメイクに余念がない。
「えーと、あの時教わったのは確か‥‥」
 長い睫や繊細な顔立ち活かした化粧。
 唇は淡い桃のルージュを引いてぷるつやである。

 若杉 英斗(ja4230)も、将太郎たちと同じく「普通の喫茶店員(ウェイター)」と思って依頼を受けた1人だった。
 だが店の詳細を聞かされ、
「男の娘カフェエだと!? かといって料理はまったくできないし‥‥もう、やるしかない!」
 と腹をくくり、ウェイトレス挑戦を決めたのだ。
 セミロングのウィッグを被り、露出少なめのフリル系の服を着用。
 ちょっとメイクなんかもしてみる。
 鏡を覗くと、我ながらなかなかのものだ。
(しかしお客さんに知り合いがいたら困るな‥‥何とかバレずに乗り切れればいいけど)

 厨房で食器の支度をしていた将太郎の目に、奥の更衣室で着替え&化粧を終えた「ウェイトレス」たちが次々とホールへ向かう姿が映った。
「へえ、みんな乗り気だね」
 思わず仕事の手を止め感心してしまうのであった。
 
「ヒカリさんの頼みとあればたとえ火の中! 水の中! 何処にだって馳せ参じて見せますよ! 全ては愛の力です!」
 フリフリのメイド風エプロンドレスで気合いを入れるのはレイ(ja6868)。
「え? そんな大げさな‥‥」
 今回、店長の頼みでバイト募集の依頼を出した湊ヒカリ(jz0099)が耳まで赤くなる。
 ちなみに彼の衣装は店から借りたゴスロリ風ミニ。胸はパッド入り。
 そんなヒカリに、
「お久しぶりです。その後いかがですか?」
 東城 夜刀彦(ja6047)が声をかけた。
 新緑の着物、割烹着に三角巾。
 一応女物の衣装ではあるが、今日の夜刀彦はウェイトレスではなく厨房担当を選んだ。
「ボクは元気ですけど‥‥例の依頼の話、聞きました。‥‥あの、何ていったらいいのか‥‥」
「いいんですよ。もう済んだことですから」
 先の悪魔討伐依頼で恩師ともいうべき人物を喪い、傷心中の夜刀彦は寂しげに微笑んだ。
 あえて裏方のスタッフを志願したのも、まだ自分の中で完全に気持ちの整理がついていないためなのかもしれない。

「おはようございまーす! 電気の点検に参りました〜」
 ツナギに工具箱を提げた電気工のような姿で、風見 巧樹(ja6234)が玄関から入ってきた。
「あれ、どうしたにゃ? そんな格好で」
 既に身も心も猫耳メイドと化した晃司が尋ねる。
「ええ、このお店から配線点検の依頼が出てたもんで‥‥」
 そこまで言いかけ、巧樹は不思議そうにフロアを見回した。
「って、みんなここで何やってるんですか?」
「ちょうどいいにゃ! 風見君も一緒にウェイトレスやるにゃ♪」
 戸惑う巧樹の腕をガシッ! とつかみ、晃司は有無を言わせず更衣室へと連行。
「えっ! まってよ! い、いやぁああ」
 しばらく後、再びフロアに現れた巧樹の姿は女子学生服の上に白衣、左右で髪を結び伊達眼鏡装着と、理系女子萌えにはなかなか堪らないコスである。
「配線点検にきただけなのに‥‥ていうか何でぴったりサイズあるの‥‥」
 うるうる涙しつつ、結局ウェイトレスに加わるはめに。

「好奇心を掻き立てる絶好のネタ発見、ってな。コイツを見逃すほど野暮じゃねェぜ」
 小田切ルビィ(ja0841)は自らウェイトレスとして働く一方、「ドキ☆男の娘カフェの真実! マル秘潜入取材」を決行すべく乗り込んできた。
「どうぞどうぞ。ぜひ大いに取材してください」
 ルビィの取材要請を店長は快諾。
 自らもインタビューに応じ、
「従来の『オカマバー』『ゲイバー』といえば、ごく限られた趣味の人だけが行く『特殊な店』というイメージがあったわけですよね? 当店としては性別年齢に関係なく、より多くのお客様が楽しめる、明るく開放的なお店作りを目指しております」

●「陽だまり」オープン!
「ね、知ってる? 今日商店街に新しいカフェがオープンするんだって」
 唐沢 完子(ja8347)がクラスメイトから噂を聞いたのは、その日の昼休み。
 聞けば、結構おしゃれな雰囲気の店らしい。
 そのうち「放課後にちょっと寄ってみない?」という話になった。

「へえ、噂通りなかなかよさげなお店じゃない」
 雑居ビルの2階に上がり可愛らしく飾り付けられた扉を開けると――。
「いらっしゃいませー!」
 華やかに着飾ったウェイトレスたちが、一斉に笑顔で明るく挨拶する。
(あれ? この店員さんたち、みんなどこかで見たような‥‥?)
 最初に感じた違和感の正体は、間もなく判明した。
(男 の 娘 ってなんだ‥‥!)
 一瞬叫びそうになるのを、辛うじて堪える。
 出ようとしても流れで席に通され、案内されたテーブルにがっくり突っ伏した。
 確かに店内の雰囲気は悪くない。
 ウェイトレスも皆美人ぞろい。
 男の娘だけど。
 依頼で共に戦った仲間や、知り合いが女装してる様子を、完子はただただ世界が崩壊したかのような固まった表情で見つめるだけ。
(‥‥あ、でもこのケーキ美味しい)
 運ばれてきたスイーツに口をつけ、ちょっと感心する。
(でもこれはこれで何かくやしいわね‥‥)
 釈然としない表情で頬杖をつきつつ、店内を見回す完子であった。

(な、何か凄い所に来ちゃった気がするよ‥‥?)
 鈴原 りりな(ja4696)もまた、「学園の近場に新しいカフェがオープンした」と聞き、好奇心から立ち寄った客の1人だった。
 とりあえず案内された席に座り、
「あ、すみませーん」
 手近にいるウェイトレスを呼ぶ。
 にこやかにお冷やとおしぼりを持ってくるウェイトレスは、学園で見覚えのある男子生徒だ。
(ど、どうしよう‥‥色々突っ込みたい‥‥!)
 そんな気持ちを誤魔化すため無駄にいい笑顔を浮かべ、
「あ、えっと‥‥注文良いかなっ」
 やや上擦った声でジュースとパンケーキをオーダーするのだった。

「何やら面白そうなお店発見♪ よし、突撃ー♪」
 散歩中「本日オープン!」と書かれた「陽だまり」の立て看板を発見し、勢いで来店した焔・楓(ja7214)は物珍しそうに店内を見て回った。
「おお、何か綺麗な人がいっぱいなのだ。え、皆男の子? おねにーさんがいっぱい?」
 ウェイトレスの中では歳が近く話しやすそうなレイを呼び、ワクワクしながら尋ねる。
「ねね、ここどんなお店なのー?」
「おかえりなさいませご主人様! ごはんにします? お風呂にします? それとも・ぼ・く?」
「ふぇ?」
「ちょ! ち、違うよレイ君、ここはそういうお店じゃないんだから!」
 慌てて飛んできたヒカリが窘めた。
「これは何か違う‥‥ボクはヒカリさんのモノだからか!」
「‥‥いやそうじゃなくて‥‥」
「???」
 2人の会話内容がよく解らず、小首を傾げる楓。
 とりあえずヒカリから説明を受け、「おねにーさんの喫茶店」と納得。
 ポケットの小遣いからジュースとピラフを注文した。
「綺麗な人を見ながら食べるご飯は美味しいのだ♪ おお、おねにーさん綺麗なのー。その辺のお姉さんより綺麗♪」

 一方、最初から「男の娘カフェ」と知りつつ、いや男の娘だからこそ来店した客も少なくない。
「なんという我得な聖地だろうか? この学園やりおる」
 アレクシア・フランツィスカ(ja7716)は当たらぬデジカメに涙しつつスケブ片手に来店。
 注文した品を待つ間に神速でスケッチを描く。
 ‥‥無駄に上手い。
 描きあげた絵は、当然薄い同人誌に掲載予定だ。
 やがて「和のスイーツセット」をトレイに載せた夜刀彦が割烹着姿で現れた。
 厨房でオーダー確認、食材の残量チェックなどにあたっていた夜刀彦だが、お客様直々のご指名とあり急遽ウェイトレスに回ったのだ。
 実はヒカリが出した依頼を夜刀彦に紹介したのはアレクシア。先日の依頼による彼の傷心を知り、「多少とも気分転換になれば」との気遣いだった。
 そうした事情もあり、どんな塩梅かと様子を見に来たのだが――。
 和装姿の女装少年。寂しく儚げな微笑が、却ってその美貌を一層際立たせている。
(ふはははー他依頼で来れぬ友人たちに代わって日常ではやってくれん女装姿を堪能だ!)
 他男の娘軍もhshsだが別腹別腹!
「ところで同志はおらぬのか‥‥?」
 ――いた。
「男の娘かふぇ‥‥ううっ、何だか萌え萌えの予感なの!」
 腐女子と化したエルレーン・バルハザード(ja0889)が友人の紫ノ宮莉音(ja6473)と共に意気揚々と来店していた。
「料理上手な焔くんが厨房に入るって聞いてたけど‥‥」
 莉音が店内を見回すと、なぜかウェイトレスとして働いていた。
「あっ、焔ちゃんだ! 焔ちゃんかぁいいねぇ! かぁいいねぇ!」
 さっそくエルレーンが手を振って呼び寄せる。
「いらっしゃいませー」
 にこやかに挨拶する焔だが、あくまで素性は隠し通す(つもり)。
「にゃんこさんになっちゃって‥‥どーしたの?」
「お客様とは初対面でございますが、何か?」
「え? 焔くんやろ? 莉音ですよ?」
「焔じゃないよ☆ 北欧から来た妖精にゃん♪」
(くっ、耐えろ俺‥‥これも金のためだ!)
 焔の葛藤をよそに、エルレーンは持参のスケブにすらすらと彼のメイド姿をデッサンしていく。
「うふふ‥‥そうさくいよくがぁ、わいてくるのぉ‥‥」
(まーいっか。きっと事情があるよね)
 頑なに他人と言い張る焔‥‥もとい北欧から来た猫耳妖精に、莉音はデミオムライスを注文した。
「おまじないしてください♪」
 これは某メイド喫茶で有名なメニュー。メイドさんがケチャップでお好みの文字を書いてくれ、一緒に「美味しくなるおまじない」を唱えたあと食すという趣向だ。
 そのうち、2人はフロアで立ち働く英斗の姿にも気づいた。
「い‥‥いらっしゃいませ‥‥」
 知り合い2人のご指名に、ややひきつった笑顔で近づく英斗。
「あれ? 英斗くん? すっごい可愛いけど英斗くんよね‥‥」
 懸命の芝居も虚しくあっさり莉音に見破られた。
(すっごい可愛いけど‥‥困ったな、変な感じ!)
 ちなみに莉音自身は無自覚だが、彼の好みは「長身でキリッと男顔な女性」。
 ちょうど今の英斗の姿が直球ストライクなので、心なしかドキドキして目のやり場に困ってしまう。
「ここで会ったことはくれぐれも秘密ですよ? もし他の人に喋ったら‥‥」
 英斗の両手の間で、アルミ製のトレイがグシャっと音を立てて潰れた。
「ありゃ。トレイってけっこうやわらかいのね、テヘッ☆」
「はぅはぅ〜」 
 エルレーンは英斗の恫喝にビビりながらも、
(うう、しかし‥‥恥じらう男の娘もアリなのッ)
 スケッチの筆はさらに冴える!
 腐女子の前に敵はないのだ。

(テレビでメイドカフェとか色々なカフェの紹介を見た事があったが、遂に男の娘か‥‥)
 客席からフロアを見渡し、天風 静流(ja0373)は何とも複雑な心境だった。
 新しく開店するカフェ。同じ学園生徒が多数バイトで働いているという噂も聞いたので、好奇心もそこそこに来店してみたわけだが――。
「時代はどんどん進んでいるという事かな。激流過ぎて何も言えんが‥‥」
 ウェイトレスの何人かには知った顔もいるが、みんなすっかり場に溶け込んで違和感を覚えないことに、別の意味で困ったものだと思う。
「メニューはどんな感じかな? 食事の質も客を呼び込む為には大事だと思うが‥‥」
 ついそんな所までチェックしてしまう静流も意外に世話好きだ。
 ふと思い出し、オーダーを取りに来たヒカリにカバンから取り出したプリンセスドレスとチャイナ服を手渡した。
「私は着ないから、よければ店で使ってくれないか? タンスにしまい込んでるより、こちらの方が有効利用できるだろう」
「わあ、助かります! 店長に渡しておきますね」

 桜井・L・瑞穂(ja0027)の場合、後輩の緋色がウェイトレスの求人に応募したらしいと聞き、とある決意を固めて店へと足を運んだ。
「ふふふ、此処が緋色が手伝っているというカフェですわね。あの子には色々としてやられてばかりですもの。今日こそは‥‥!」
 緋色の方はといえば、店先で顔なじみの先輩を迎えても、
「いらっしゃいませ、どうぞこちらへ」
 他の客に応対するのと変わりなく恭しく一礼、席へと案内する。
(わたくしの顔を見ても動じないとは中々ですわね。ではこれは如何かしら?)
 注文した料理が運ばれるのを待ち、タイミングを見計らってわざとフォークを床に落とす。
「おーっほっほっほ♪ さぁ緋色、拾ってくださいな」
「いえいえ。床に落ちた食器などお客様に使わせるわけには参りません」
 すかさず替えのフォークを取り出して差し出す緋色。
 思惑が外れむっとした瑞穂はさらにワガママをエスカレートさせる。
「わたくしが料理を味わう手伝いをしてくださらないこと?」
「お手伝い‥‥ですか?」
「何をしてますの。ほら、早くして下さいな!」
「かしこまりました」
 メインディッシュのステーキをナイフでひと口サイズに切り分けた緋色はフォークに刺して取り上げ、
「はいご主人様、アーンして下さいませ」
「あ〜ん」
 つられて口を開けた瑞穂は、そこで周囲の客の反応に気づいた。
 ある者は目を丸くして、またある者は目を背けて必死に笑いを堪えている。
(――はっ!? わ、わわ、わたくしは何て恥ずかしい真似を!?)
 後悔しても、今更止めるのもそれはそれで彼女のプライドが許さない。
 そんな瑞穂の表情を微笑ましく眺めながら、緋色はフォークに刺した料理を次々と彼女の口へ運んでやるのだった。

「そういや、この店の求人にすっげーブサメンでマッチョなおっさんが女装で応募したらしいぜ。速攻で断られたそうだけど」
「へー? ひょっとしてお礼参りに来たりして」
 他のウェイトレスたちの噂話を小耳に挟み、英斗は「もしや‥‥?」とある人物を思い浮かべた。
 噂をすれば影。
 ドオォォォン!(効果音)
 扉が開き、鬼瓦を面長にしたような顔の巨漢がぬうっと店内に乗り込んできた。
「あ‥‥ゴッド荒石さん」
「お知り合いですか?」
 白衣のポケットにスパナを忍ばせ、既に臨戦態勢を整えた巧樹が英斗に尋ねる。
「うん。別に悪い人じゃないよ。ただ自分のことを『真の神』と思い込んでるだけで」
「それはそれで、すごく迷惑だと思いますが‥‥」
 テーブルに着いたゴッドが英斗を手招きする。
 もっとも女装した英斗とは気づいてないようだが。
「ほう、この店もいよいよ開店か‥‥では神の祝福としてひとつ大盤振る舞いしてやろう」
 懐から取り出したがま口を開け、中を覗くこと数秒。
「‥‥‥‥30久遠で頼める料理はないか?」
「いえ‥‥単品では300久遠のコーヒーが一番安い品になりますが」
 がくっ、とゴッドの巨体がテーブルに突っ伏した。
「実は‥‥バイトの求人も依頼も全部断られて、この一週間ほどろくに食べてないのだ」
 さすがに気の毒に思った英斗は事務所に行って店長に掛け合ってみた。
「ウェイトレスは無理でも、何とかなりませんか?」
「そうですねえ‥‥厨房のスタッフなら、まだ枠が残ってますけど」

 かくして10分ほど後。
「な、なぜ神である俺様がこんなことを‥‥」
 ぼやきながらも、流し場でせっせと皿を洗うゴッドの姿があったという。

●奮戦! バイト軍団
 やがて学生や会社員の帰宅時間になると、来店客も一段と数を増してきた。
 喫茶店としては、これからディナータイムまでがかき入れ時だ。
「お帰りなさい、ご主人様っ♪」
 笑顔が命! をモットーに淳紅が明るい関西弁風味でお客に挨拶すれば、
「いらっしゃいませ。主様」
 虎綱はあたかも戦国武将の小姓のような、妖艶な微笑と立ち居振る舞いでおもてなし。
 ローテーションの空き時間を利用し、淳紅は相原 陽介(ja6361)らと共に店外に出て呼び込みまで行う。
「そこのおにーさんおねーさんっ! 本日オープンの男の娘喫茶『陽だまり』。寄ってきません?」
 大きめの手持ち看板を掲げ、そして店長に事前に相談のうえ作った店の紹介カード(精算時にレジに出せば料金5%オフ)を配る。
 これが格好の宣伝となり、夕方の6時を過ぎる頃には店内は満席、店の入ったビルの前に行列ができるほどの盛況となっていた。
「ようこそ『陽だまり』へ! ルビィって言いま〜す。宜しくネ☆」
 ジャケット、ブラウス、プリーツスカート、黒ストッキング。
 頭にはカチューシャと黒いロングヘアのウィッグ。
 男性客・女性客問わずにノリノリで接客するルビィだが、取材用のデジカメはガーターベルトタイプのホルダーにしっかりセットしてある。
(さて、いかにしてこの素敵空間のムードを読者に伝えるか?)
 頭の中では早くも記事の文案を練りつつ、接客業務に勤しむ。

「彼女に怒られない程度に頑張るにゃ!」
 猫耳眼鏡ポニテメイドの晃司もハイテンションでフル稼働。
 店内にお客が来れば、
「おかえりにゃさいませご主人様(相手が女性ならお嬢様)」
 さらにお客が可愛い男の子なら巧みに話しかけ体験女装など勧めてみる。
 時にはドリンクを運んでいる最中、うっかりこけてお客の服を濡らしてしまったりもするが。
「あぁ、お客様すみません。許してくださいにゃ?」
 ちょっぴり甘えた上目遣いで謝るのがコツだ。
 そのうち「あの表情がいい!」とばかり、わざと自分のズボンにコップの水をこぼす客まで出てくるから、この世界奥が深いんだか何なんだか。

「さんぽちゃんが働いているカフェ、ここかなっ? ‥‥えええ! ほんとにみんな男の子!?」
 エントランスからフロアを覗いて驚く百瀬 鈴(ja0579)だが、間もなくウェイトレスの中にお目当ての後輩の姿を見つけた。
「やっほーさんぽちゃん!」
「って、わわ、百瀬先輩!?(‥‥えっと確か挨拶は‥‥)」
 鈴の姿を見たさんぽはわたわたしつつも、甘えるような上目遣いで
「‥‥ずっ、ずっと待ってたんだからぁ」
「んー、可愛いっ!  やっぱり元がいいから映えるねー」
 大喜びの鈴である。

 晃司に捕まり無理矢理ウェイトレスに仕立て上げられた巧樹は(不本意ながらも)開き直って接客に励んでいたが、友人の氷雨 静(ja4221)がなぜかメイド衣装で来店するのを目にして愕然とした。
「み、見ないで!」
 もはや涙目。赤面して脱兎のごとく控え室へと駆け込む。
 だがそうは問屋が卸さない。
「知人が男の娘すると聞いて愛でに来ました」
 応対に出たウェイトレスにそう挨拶した後、改めて厨房にいる夜刀彦、そして奥に逃げ込んだ巧樹を指名する。
 女装した2人の友人――ことに恥ずかしがる巧樹の表情を堪能し、
「ふふ、お可愛らしいですよ〜」
 と微笑む静だったが、やがて紅茶とパスタを注文。
「今夜はメイドとしてお給仕の勉強もさせて頂きます」
 と、店員たちの給仕する姿を観察しながらまめにメモを取る。
「ふんふん、なるほど‥‥こういう事にも気を配るのですね」
 その一方で、
「紅茶の淹れ方にはゴールデンルールというものがあってですね‥‥」
 得意とする紅茶の知識を店員たちにレクチャー。
 静のテーブル周りは、いつしか即興の紅茶教室と化していた。

「折角じゃてサクラとして盛り上げるとするかのぅ」
 学園生徒多数がバイトしていると聞いたザラーム・シャムス・カダル(ja7518)は、店のオープンを盛り上げるべく一肌脱ごうと来店。
 苦いコーヒーと甘いケーキに舌鼓を打ちつつ何人かのウェイトレスに声をかけ、
「全く愛いヤツじゃなぁ‥‥フフフッ」
 と褒めちぎる。
 褒められた男の娘たちが照れたり恥ずかしがっている姿を一般客に見せつけることで興味を煽り、(仲良くなりたい)と思わせることができるようにとの気配りだ。
 そのうち、近くの客席に見覚えのある顔を見つけた。
「あーその、前にどこかであったのぅ?」
 声をかけられた莉音が振り向く。
「あ、その節はどうも‥‥」
「奇遇じゃのぅ。おぬし女装はせぬのか? 似合いそうだが」
「僕は見てるほうがおもしろいですからー」
 といいつつ、莉音もたまに女装して親しい友人とツーショットを撮ったりしているが。

 ディナータイムとなると、厨房の方も大忙しだ。
「接客は精神面、厨房は体力面でハードなんだよな」
 どんなメニューにも対応出来るようにレシピや道具一式の場所を頭に叩き込んだ晴太郎は、次々持ち込まれるオーダーを大車輪でこなし、出来上がった料理やドリンクをウェイトレスたちに運ばせる。
 洗い物や食材の搬入など料理以外の作業は将太郎が引き受け、休憩時間となった店員には夜刀彦が疲労回復に効果があるミニチョコやハーブティーを振る舞う。
「男の娘カフェ」といえばウェイトレスが花形だが、喫茶店としての営業を支えるのは彼らバックヤードのスタッフたちなのだ。

 忙しさが峠を越すと、店内の雰囲気も落ち着いたものとなり、オープン記念として各種の演し物やイベントなども催された。
 店内のカラオケスペースを即興のステージに、陽介は得意のギターで弾き語り。
「ハート、撃ち抜くよ? ‥‥うぅ」
 綺麗な男の娘の給仕と美味い料理で気分のほぐれた客席から、拍手喝采とアンコールが上がった。
 続いてはウェイトレスとお客のじゃんけん大会。
 お客が勝てばウェイトレスにお好みのコスをリクエスト、負ければ自分が女装(男装)というルールだ。
「よーし負けないよ」
 やる気満々の鈴がさんぽに勝負を挑むが、あいにく負けてしまう。
「えへへ‥‥じゃあ先輩が男装だね」
 さんぽが持ち出してきたのは店のウェイター服。
 いわゆる罰ゲームであるが、鈴は更衣室を借りて着替えてくると、むしろノリノリでウェイター姿を披露した。
 客席から拍手と口笛が起こり、さんぽも思わず見とれてしまう。
「先輩‥‥よく似合ってる」
 その表情が、鈴から見るとまた愛おしい。
「可愛い子だね、食べちゃいたいぐらいだよ」
「え? そ、そんな」
「ほら、目をそらさない!」
 さんぽの顎を指先で軽くつまみ、くいっと振り向かせる鈴。
「負けっ放しじゃ面白くないなー。さっもう一勝負! じゃーんけーん‥‥」
 今度は鈴の勝ち。
「ほら、店員さんも罰ゲームないと不公平じゃない?」
 鈴はうきうきと犬耳カチューシャを取り出し、さんぽは今日の営業時間中、頭にイヌミミを付けて給仕することになった。

「今日は本当にありがとうございました。おかげさまでお店のオープンも大成功です」
 店の隅でフロアを見守る夜刀彦に、ヒカリがペコリと頭を下げた。
 依頼を出したものの、本当に人が集まるかどうかは分からなかっただけに、引っ込み思案の少年にとってはかなりのプレッシャーだったのだろう。
「いえ、これも何かの縁‥‥縁は繋ぎ紡ぐものですから」
 閉店時間間際になっても相変わらず賑わう店内を見やりながら、夜刀彦は独り言のように答えた。
 か細く儚いものであっても、得た縁を一つずつ大切に紡いだその先で――人は己の得た物の姿を見るのだろう。
 人生という名の織物で。
(可能性は‥‥無限に)
 人は皆身の内に沢山のものを抱えて生きる。
 僅かな間でもそれを共に担えれば、それに勝る幸せはないだろう。
 既にこの世にいない恩師を偲び、いま目の前にいる後輩の未来を想う。
(湊さんの『これから』がより実り多いものになりますように‥‥)

●閉店時間
「どうもありがとうございましたー」
「またのお越しをお待ちしております」
 最後の客を見送ったあと、店員たちは各々店内の片付けに入る。
「‥‥もうイヤ‥‥」
 閉店と同時にダッシュで更衣室に飛び込んだ巧樹は元の服装に戻ってはらはらと落涙。
「どうもお疲れ−」
 片付けを終えて厨房を出た晴太郎はフロアにいる仲間たちに挨拶した。
「なんか見慣れてくると可愛けりゃ性別とかどうでもよくなりそうだ‥‥いや駄目だろ!」

「ヒカリさん! チューして! チュー!」
 フロアの隅では、レイがヒカリに迫っていた。
「ええー? でも‥‥」
 困惑するヒカリ。
 以前の「男の娘まつり」の際にもキスしているが、あれはイベントの熱気に陶酔し半ば夢見心地でやってしまったこと。
 ヒカリは女装は好きだが、恋愛対象として「男が好き」というわけではない。
 ではレイが10歳の少女ならOKなのか? といえば、それはそれで問題ありだが‥‥色んな意味で。
 とはいえ、年下の少年の一途な表情を見ると、無碍に断るのも気が引ける。
「じゃあ頑張ってくれたご褒美に‥‥ね?」
 背をかがめると、レイのほっぺたに軽く口づけした。
 バタッ!
 物音に驚いた2人が慌てて振り向くと、なぜかすぐ側で焔が卒倒していた。
 ちょうどレイの背後からはマウス・トゥ・マウスに見えたため、ファーストキスを変態男に激しく強奪されるという暗い過去を持つ焔のトラウマが蘇ってしまったのだ。

●後日談
 ルビィがまとめた「ドキ☆男の娘カフェの真実! マル秘潜入取材」レポートは、その後校内新聞「久遠ヶ原タイムス」の一面トップを飾り学園内の話題をさらった。
 一方、エルレーンはこの日のスケッチをベースに後日新刊同人誌「イケナイ☆男の娘体験」を出版。莉音、焔、英斗に謹呈した。
 激しいキスシーンもありの過激な内容に、莉音は「キャーッ」といってページを閉じ、英斗は号泣し、焔は再び卒倒したという。

<了>


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:19人

ラッキースケベの現人神・
桜井・L・瑞穂(ja0027)

卒業 女 アストラルヴァンガード
いつか道標に・
鐘田将太郎(ja0114)

大学部6年4組 男 阿修羅
撃退士・
天風 静流(ja0373)

卒業 女 阿修羅
思い出は夏の夜の花火・
百瀬 鈴(ja0579)

大学部5年41組 女 阿修羅
魅惑の囁き・
帝神 緋色(ja0640)

卒業 男 ダアト
戦場ジャーナリスト・
小田切ルビィ(ja0841)

卒業 男 ルインズブレイド
┌(┌ ^o^)┐<背徳王・
エルレーン・バルハザード(ja0889)

大学部5年242組 女 鬼道忍軍
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
覚悟せし者・
高野 晃司(ja2733)

大学部3年125組 男 阿修羅
世紀末愚か者伝説・
虎綱・ガーフィールド(ja3547)

大学部4年193組 男 鬼道忍軍
世界でただ1人の貴方へ・
氷雨 静(ja4221)

大学部4年62組 女 ダアト
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
優しき狂戦士・
鈴原 りりな(ja4696)

大学部3年72組 女 阿修羅
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
災禍祓いし常闇の明星・
東城 夜刀彦(ja6047)

大学部4年73組 男 鬼道忍軍
機械ノ・
風見 巧樹(ja6234)

大学部4年14組 男 インフィルトレイター
【流星】星を掴むもの・
相原 陽介(ja6361)

大学部3年182組 男 阿修羅
ある意味超越者・
名芝 晴太郎(ja6469)

大学部5年99組 男 阿修羅
夜の帳をほどく先・
紫ノ宮莉音(ja6473)

大学部1年1組 男 アストラルヴァンガード
ごはんがかり・
レイ(ja6868)

高等部1年28組 男 ディバインナイト
パンツ売りの少女・
焔・楓(ja7214)

中等部1年2組 女 ルインズブレイド
Walpurgisnacht・
ザラーム・シャムス・カダル(ja7518)

大学部6年5組 女 アストラルヴァンガード
大切なのは楽しむこと・
アレクシア・フランツィスカ(ja7716)

大学部6年32組 女 アストラルヴァンガード
二律背反の叫び声・
唐沢 完子(ja8347)

大学部2年129組 女 阿修羅