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マスター:ビショップ
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:5人
サポート:6人
リプレイ完成日時:2014/06/25


みんなの思い出



オープニング

●教室にて
「最近の天魔による被害は日に日に増していくばかりだな」
「あぁ、それに最近だと両親や知人、友人を天魔によって亡くした子供達もあまり珍しくない」
「そうだな…… それに、まだ子供なのに自分の大切な人を奪われ、復讐の為に撃退士へ入る若い子も居る。確かに撃退士として戦うなら『復讐』という目標を持っていた方がこれから天魔と戦う時の動力にはなるだろう」
「だけど、それがそいつらの『幸せ』なのかい?」
「いや、きっと違うだろう」
「数の少ない撃退士達にとっては新入りが増えるのは嬉しいが……なんだかなぁ」
「お前の言いたい事はニュアンスで分かるよ、ともかく、そんな不幸のどん底を経験してあるだろう子供達に少しでも幸福を感じれるようどうやって喜ばせてあげようか? 今日はそれを話に来た」
 夕暮れの教室の中。二人の青年は椅子に座ってお互い顔を合わせながら会話をしていた。
 会話の内容は天魔によって元気のない、不幸まみれの子供達が喜ぶようなイベントとは何か?という内容で、彼ら二人は最近入ってきた小学生撃退士の為のイベントを自分なりに考えて会議をしている。
「うーん、安直だけど子供が好きそうなことをやれば良いだろうな」
「子供が好きそうなことか」
「例えばロボット、ヒーロー、動物、アニメ、魔法少女、戦隊とか」
「ヒーローと戦隊は一緒な気がするが、しかし、戦隊モノか……それは良いアイディアだね」
 今回の企画を考えた、銀髪のどこか知的な雰囲気を醸し出している青年『直人』は、黒髪赤目の青年『火影』の提案に理解を示して頷いた。
「しかし、俺とお前だけでやるのか? この企画は突発的にお前が考えたものだから役をやる人が居るとは思えないが」
「いや、戦隊役は他の学生に募集するよ。敵役は僕と火影と僕の友人達だ」
「なるほど……って、ん?」
「どうした?」
「俺とお前達が戦隊をやるんじゃねーの?」
「ははは、火影、僕達が正義のヒーローっていうタマかい?」
「ま、まあそれもそう……なのか? まあいいや、取り敢えず戦隊の名前はどうする?」
 火影は少し腑に落ちなかったものの、取り敢えず話を進める為に直人へ質問した。すると、彼は少し考えてから恐る恐るといった感じで答えを出す。
「久遠々原学園撃退士戦隊『ガクエンジャー』……はどうかな?」
「すげぇ名前が長い気がするが。良いとは思うぜ」
「それじゃあ、早速、僕は戦隊役募集を斡旋所に依頼してみる」
「あ、少し待ってくれ」
 直人が立ち上がり、斡旋所に向かおうとした瞬間。突然火影が止めたので、直人は彼にどうしたのか聞いた。
「どうせ戦隊モノっていうバトル重視の劇をやるなら撃退士の練習がてらに劇として戦うんじゃなくて、撃退士同士の模擬戦をしよう」
「模擬戦? もし仮に僕達が勝ってしまったらまずいと思うが?」
「そこらへんはお前のアドリブで何とかフォローしろよ」
「突然は無理だろう……しかし、その試みは悪くは無いね。報酬が先程より少し高くなってしまうが、やはり生の戦闘だと劇よりも迫力があって盛り上がるだろう」
「だな」
「最近身体を動かしていなかったし、依頼を受けた人達には悪いけど本気でいかせてもらおうか」
「うへへへ、楽しみだな」
「ふふふふ、全くだな」
 二人はお互いしか居ない教室の中で、「ぐふふ、げへへ」という不気味な笑いを教室に響かせる。
「うん、やっぱり僕達は正義のヒーローでは無いね」
 直人は苦笑しながらそう言うと、教室から出て斡旋所へ依頼を出しに向かった。
 そして、数日後に直人の依頼は掲示板へ張り出された。


リプレイ本文

●打ち合わせ

「この部分は模擬戦というよりもショーに徹したほうがいいな〜と思うの」

 依頼を引き受けた元気な少女、アーニャ・ベルマン(jb2896)は、早速、直人、火影と他の参加者を交えて打ち合わせをしていた。
 敵役をやる直人や火影は勿論の事、雑魚役の四人にも同じ様に最後の必殺技の段取りを説明し、派手に吹っ飛んで欲しいと頼む 。

「任せな!」

 火影は彼女の説明に快諾し、直人も頷く。

「子供の頃、テレビで見たヒーローの真似をして、友達とよく遊んだな。子供たちに楽しんでもらえるよう、協力して頑張るよ。皆もよろしくな 」

 志塚 景文(jb8652)は笑顔で皆に挨拶をし、城前 陸(jb8739)は心の中でヒーローになれる嬉しさに胸を躍らせつつ、志塚の挨拶に元気よく返した。

「はい、こちらこそよろしくお願いします!」

「しかし、まさかこんなに人が集まってくれるとは思わなかったな、なぁ、相棒?」

「あぁそうだな、皆本当にありがとう。今日はよろしく頼む」

 皆の挨拶が終え、それから数分後。
 戦隊の色分けや簡単な打ち合わせと準備を終わらせ、本番を迎えた。

●本番

 グラウンドにステージを立てて、準備が終わるとショーを観に来た子供達がやって来る。
 誰も彼も皆、楽しみにしている様子だ。
 女生徒が子供達に「それではいよいよお待ちかね! 久遠々原学園撃退士戦隊『ガクエンジャー』が始まるよー!」っとアナウンスし、ショーが開幕した。

 先程アナウンスしていた体操服姿をした女生徒が、劇場のグラウンドで、マラソンをしているっぽい感じで走る。

 すると、突然、彼女の背後から邪悪な影が忍び寄る。

「ヒャッハー! お嬢ちゃぁぁん? ちょっと俺達と一緒に来てくれてないかぁ? 楽しい事が待っているぜぇ? キヒヒヒ」

 女生徒の目の前に現れた火影、もとい、悪魔の姿をしたボロは下衆顔で手に持っている斧を持って通せんぼをした。

「おいおい、子供が怖がってるぞ……」

 悪魔の姿をしている直人、もといディアはぼやくも、今は本番だと心を入れ替えて彼に負けない迫力の演技をする。

「ボロォォ、お前だけ何楽しんでるんだぁ? この俺様達も混ぜろよぉ! うひぇひぇひぇ!」

 ディアの後ろには悪魔っぽい4人組が居て、彼が笑うと「ケー!」っと同調した。

「ひっ!? あ、あなた達は誰なの!?」

「あぁん? 俺達が誰だってぇ? 俺はディア、こいつはボロ、そして後ろは俺達の配下だぁ! 俺達怪人様が貴様等人間を襲い、俺達の下僕にしてやるぅ」

「か、怪人! だ、誰か助けてぇ!」

 女生徒は怪人に襲われる恐怖で叫ぶ。そして、ディア、ボロ達が彼女へ襲いかからんとしたその時。

「嫌がる女性にちょっかいを出すとは言語道断です!」

 声が聞こえるや怪人の一人が、吹き飛んだ。

「だ、誰だ!?」

 突然の攻撃にディアとボロ達が振り向いたその瞬間、事前に仕掛けていた赤青黄桃黒の煙玉とかんしゃく玉が大量に破裂し、色とりどりの煙の中から、久遠々原学園撃退士戦隊『ガクエンジャー』が姿を現した。

「ディアとボロ、悪事はそこまでだよ! 今日もニコニコ元気一杯、アーニャ・ブルー参上!」

「皆の笑顔と平和を守る爽やかイケメンヒーロー、志塚・レッド参上!」

「憧れのヒーローになれて感無量! 城前・イエロー参上!」

「いつの間にかそこに居る! 関口・ブラック参上!」(jc0151)

「ヒーローは派手に登場しなくちゃね るな・ピンク参上!」(jc0152)

 全員思い思いの決めポーズを取り登場し、子供達は大きな拍手や歓声を彼らに送った。

「ぐぬぬ、貴様らは憎き宿敵、ガクエンジャー! おい、お前ら! 日頃の恨みも込めて今度こそ奴らをやっちまうぞ! ヒャッハー!」

「ケー!」

 こうして、ガクエンジャーと怪人達の戦いの幕が開く。

●戦い

「私は空を飛んで怪人達を攪乱してくるね」

 るなはそう言うと背中から淡い光を放つ翼を出現させ、30mもの高さに飛翔した。
 子供達は目を輝かせて、飛んでいるピンクの姿を見て喜ぶ。

「じゃあ、私は先にボロをボコってくるね! 行くよ、桃丸!」

 彼女は自分の上空でパタパタ飛んでいるヒリュウの桃丸を連れ移動する。そして、矢倉へ向かおうとしていたディアの懐へ滑り込んだ。

「!?」

「ボロ、観念しなさい! とあー!」

 アーニャは驚いているボロに飛び蹴りし、油断していたボロは回避できずに直撃する。

「ぐっ!?」

「私達も負けていられませんね! リーダー、行きましょう」

 城前は派手に動き始める仲間達に感化され、自分もやる気を全開に走り出した。

「女子達は張り切ってるな、俺達も負けられないなブラック!」

「そうですね、ボクはそつなくあなたが活躍出来るよう、背中をカバーしましょう」

 二人はそう言うと、真っ先に動き始めた女子陣に遅れないよう移動する。

「やるな、だが、まだ作戦に支障は無い」

 ボロはアーニャの追撃を躱し、矢倉へ辿り着いた。
 そして、そこへ上るやスナイパーライフルを構えて狙撃態勢に入るも、彼が射撃準備を整えた所で眼前にいきなり火の玉が飛んできた。
 ボロは突然の攻撃に驚き、頭を下げて火の玉を躱すと、すぐさまスコープを覗いて火の玉を放った本人を確認する。
 犯人はこちらを注視している城前で、ボロは邪魔をされた事に「ちっ」っと舌打ちをする。

「くそ、ちょろちょろとうざいピンクめ! っというか、このちっこいドラゴンもまたうぜぇ!!」

 雑魚怪人、Aは空から奇襲をしてくる一人と一匹に翻弄され、苛々しながら追い払おうとしている。
 それを見たディアは慌ててAに声を掛けた。

「おい、A! そいつばっか気取られているとやられちまうぞって、うぉあ!?」

 ディアは仲間に注意している時、目の前に現れた関口に驚愕した。しかも、関口は一人では無く…… 何人もの彼が居るのだ。
 忍者が大好きな年頃の子供達は、憧れの眼差しで影分身を放った関口に拍手を送る。

「ボロ! 逃がさないよ!」

 アーニャは逃げたボロの矢倉へ近づくと、その矢倉に渾身の蹴りをお見舞いすると、矢倉はグラグラと動き、矢倉の上に居るボロも揺れて攻撃をする暇が無くなり、ボロは再び舌打ちをする事になる。

「今行くぞボロ、AB付いてこい!」

 ボロの窮地を察したディアはすぐ彼を助けに行こうと仲間を連れ駆け出したが、前方に関口が立ちふさがっており、彼はすぐさま切り結んだ。

「どけええ! って、あれ?」

 しかし全く切った手応えが無く、彼は呆けた声を出す。
 そんな間抜けな姿にボロは彼に突っ込んだ。 

「全くこの馬鹿め、そいつは分身だ!」

「ぐあああ、しまったぁぁ!」

 そんなディアとボロが漫才をしている一方で、志塚は怪人Cと戦っていた。

「かかってこい、怪人!」

「ガクエンジャーめ、返り討ちにしてくれるわ!」

 志塚は敵の攻撃をバク転や宙返り等で回避してみせるもCは盾を持っており、剣一本の志塚は盾で防御をする相手に苦戦は必至だ。
 子供達は苦戦するレッドに「負けないで!」っと必死に声援を送る。

「子供達の為にも俺は負けるわけにはいかないんだ、正義は悪に屈しない!」

 子供達の声援に押された彼は力強く言うと、再びCに特攻。
 途中、盾によって剣が弾いてどこかへ飛ぶも構わず拳で殴る等の格闘技へ移行し、気迫に押されたCは徐々に焦り、攻撃にミスが生じる。そして、Cは大ぶりの攻撃をして大きな隙を晒してしまい、志塚はこのチャンスを逃さず素早くCの間合いに入り、強い蹴りを放って相手をKOした。

「Cが倒れただと!?」

「おのれ、ガクエンジャーめ! だが、奴は俺達チーム雑魚の中でも最弱…… 奴を倒したからといって、俺達に負ける通りは無いわ!」

「「「ケーッ!!」」」

 AはCの敵を取ろうと、後ろを見せている志塚へこっそり近づく。

「後ろから攻撃だなんて卑怯ですよ!」

 だが、城前がAの行く手を阻み、彼女の攻撃にAは回避しようとする。しかし、途中で空中に飛んでいる、るなの空中蹴りが頭に命中し、ふらついて隙が出来た。

 目を光らせていた城前はその隙を見逃さない。

「悪党には成敗です! イエローソード!」

 彼女はアウラによって雷を剣状に形成した魔法で攻撃をする…… が、当てる直前に模造刀へ持ち替えて、Aの身体に叩き込む。

「ぎゃあ、バリバリー!」

 Aはイエローソードの雷に感電して叫びながら一発で気絶する。

「Aーーー!!」

「あのー、ボクの事を忘れないでくれませんか?」

「き、貴様、いつの間に!?」

 Aの事に気取られていたBは、隣で声を掛けてきた関口に驚く。関口は隙だらけのBの間合いに一瞬で詰めて切り払うが、攻撃を喰らう寸前にBは回避に成功。Cは反撃をしようと突撃するが、関口はそれを躱し、相手の勢いをそのままに壁へ叩きつけた。

「仲間の敵ぃぃぃ!!」

 残されたDは復讐で怒り狂い、矢倉を攻撃し続けてボロの邪魔をするアーニャへ特攻するも、アーニャは相手の突進をひらりっと躱し、突っ込んできたDの背中を踏み台にして跳躍。

「俺を踏み台にしただとう!?」

「とぁーーっ、ほぁーー!」

 そして、矢倉を壁替わりに蹴って更に飛び、飛翔しているるなの手を取り、るなは頷くと、アーニャを敵の真上に落とした。
 アーニャは桃丸と一緒に落下の威力を用いてDへ踵落としをして、Dを一撃で葬る。

 彼女の派手な動きと、仲間の連携、桃丸の可愛さに子供達は感嘆の声を上げた。

「やっぱり俺達二人だけになっちまったな、よっしゃー! こうなったら聞く耳持たないぜ、ブラザー!」

「やっちまいな、ディア! 存分に暴れてこい!」

 ディアはすぐさま近くに居るアーニャへ近づき、彼女に斧を振るう。もう一度アーニャはDと同じように躱すも、ディアの攻撃速度は尋常じゃなく、彼女のマフラーに掠った。

「ブルー、今助けるぞ!」

 志塚は落としていた剣を手に仲間の危機に救援へ向かう。すぐさまディアは志塚がこちらへ向かってくる事を察知し、標的をアーニャから志塚へ移した。

「いいぜ、かかってこい! レッド!!」

 志塚とディアは互いに攻撃し、鍔迫り合いをする。そして、二人で何合も打ち合った。
 ボロはすかさず志塚を狙おうと、銃を構えるがそこは城前のスキル『炎焼』とアーニャの威圧の効いた矢倉ガン蹴りで阻止される。それから二人が何十合と打ち合ったところで、ディアは渾身の力で振るい、それを志塚は受け流すとそのままの勢いで、ディアへ切りつけて決着がついた。

「ぐっ!」

「勝負アリだ!」

 志塚はディアの武器を取り上げると、剣を彼に突きたてて勝利宣言する。

 しかし……

「くっくっく」

 やられたディアでは無くボロが追い詰められたこの劣勢の中、突然笑い出す。

「何がおかしいの?」

 るながそう尋ねると、ボロは不敵に笑って彼女の質問に答えた。

「勝ったと思っているが甘いぞガクエンジャー! 俺達にはまだ隠していた最終兵器があるのだ。来い、『天魔アーマー』(安上がりのダンボール製也)!!」

 ボロは高らかに叫ぶと、突然、雷(の効果音)が鳴り始め、彼が矢倉から何かを取り出してそれを自分に装着。ボロはすかさずそれをもう一個取り、ディアにも投げた。
 ディアも拾ってそれを装着し、天魔アーマーを装着したボロが矢倉から飛び降りてディアの下に駆け寄り二人で合体し、ポーズを取る。
 これには、ガクエンジャー達は驚きを隠せず、子供達もその最終兵器に驚きの声を上げた。

 天魔アーマーを装着したディア、ボロは高らかに笑いながら、まずは空を飛んでいる、るなに狙いを定め、彼女に向けて天魔光線(懐中電灯)」を放つ。

「きゃああああ!」

 るなは天魔光線に翼が命中し、翼が消滅してしまう。子供達は空から落ち、地面に激突しそうになる、るなに悲鳴を上げた。

「ピンク!」

 しかし、ギリギリの所で志塚がるなの助けに入り、何とか落ちる彼女をキャッチし、子供達もホッと一安心する。

「あ、ありがとう、リーダー」

「リーダー、どうしよう! こいつ攻撃が全く効かないよ!」

 アーニャと関口、城前は天魔アーマーを装着したディア、ボロに攻撃するも、彼らはまるでダイアモンドのような硬さを誇っており、全く歯が立たない。

「よし、こうなったら皆で力を合わせて必殺技だ!」

 彼がそう指示すると、皆は頷きすぐに必殺技の段取りを始めた。

「いくよー、トワイライト!」

 アーニャは両手を上に掲げて強く輝く光球を 作り出す。

「イエロー、パス!」

「はい! ブラック、パス!」

 城前はアーニャからトワイライトのパスを受けると、バレーのレシーブのような感じで関口に回す。

「ピンク、パスです!」

 関口はパスを難なく受けると、次に再び飛翔しているるなへパス。

「はい、リーダー頼むわね」

 るなは関口のパスをもらうと、笑顔でリーダーにトワイライトをパスした。

「皆の想いを乗せたこの光球を食らえ、ディア、ボロ!」

 ここで一旦間を置いて、志塚は頷く。すると、皆も頷いてそれから全員口を開いて必殺技を叫んだ。

「「「「「トワイライト・ガクエンジャーストーム!!!」」」」」

 志塚は皆のパスで回ったトワイライトを思いっきりディア、ボロの二人目掛けて大きく打つ。

「な、何ぃぃ!? ぐあああああああああ!!!」

 必殺技を喰らったディア、ボロは大きな風(の効果音)と共に、爆発し、遥か遠くへ飛んでいった。

 戦いが終わった所でガクエンジャー全員は子供達の方へ振り返り、決めポーズをバシッと決める。
 子供達は怪人を格好良く倒したガクエンジャー達に惜しみのない拍手と喝采し、喜びの声を上げた。

「君たちもガクエンジャーになって一緒に戦おうね! お姉さんは待ってるよ!」

 最後にアーニャが決め言葉で締めて、ショーは子供達の拍手と歓声に包まれながら幕を閉じる。

●エンド

 ショーが終わると、子供達はこぞってガクエンジャーの下へ集まって握手や技を見せて! 等のおねだりをしており、城前は子供のリクエスト通りにショーで使ったスキルを使って見せ、喜ばれている。そんな中、志塚は直人、火影やショーに参加した学生達と一緒にショーの片付けを手伝ってくれていた。

「しかし、リーダーにこんな事させて悪いな」

「いやいや、別にいいさ」

「君達の働きは最高のものだ、見てくれこの子供達の笑顔を。今まで不幸だった子達にほんの少しでも希望を与えれたと思うと、この企画をやって本当に良かったと思っている」

「最高のショーだったぜ!」

 三人はテキパキ片付けをしながら笑い合い、片付けが終わると、改めて直人と火影はガクエンジャー達に握手をして別れを告げた。

 劇場だったグラウンドは今や、子供達の笑顔と楽しそうな笑い声で包まれ、幸せに満ちている。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: キングオブスタイリスト・アーニャ・ベルマン(jb2896)
 撃退士・志塚 景文(jb8652)
重体: −
面白かった!:3人

キングオブスタイリスト・
アーニャ・ベルマン(jb2896)

高等部2年1組 女 鬼道忍軍
撃退士・
志塚 景文(jb8652)

大学部6年162組 男 陰陽師
ガクエンジャー イエロー・
城前 陸(jb8739)

大学部2年315組 女 アストラルヴァンガード
ガクエンジャー ブラック・
関口 閏(jc0151)

大学部3年103組 男 鬼道忍軍
ガクエンジャー ピンク・
るな(jc0152)

大学部3年116組 女 陰陽師