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マスター:朝来みゆか
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:8人
サポート:11人
リプレイ完成日時:2012/02/10


みんなの思い出



オープニング

●認めたくない数字
「ひゃぁぁぁ」
 女子寮の大浴場、外部の目から閉ざされた脱衣室にひときわ高い声が上がった。
「うっそ、どうしよー……」
 どうしたの、と友人たちが半裸の女生徒を囲む。同じ釜の飯を食らい、同じ湯につかる仲だとはいえ、年頃の少女たちだ。タオルで体を包む恥じらいは忘れない。
 友人の輪の中で女生徒はうなだれ、体重計を指差した。
「太っちゃったぁ……」
 旧式の、針がぐるっと回るタイプの体重計である。体脂肪などは計ることができない。
「えー、全然太って見えないよ。大丈夫、大丈夫」
「タオル外してもう一回乗ってみたら?」
「この体重計、相当古いもん。壊れてるのかも」
「筋肉量がわかる最新式のを導入してほしいよね。要望出しておこうよ」
 あれこれと思ったことを口にする友人たちに力なくうなずき、女生徒は思った。
(今日はすぐに上がらずに、たっぷり湯につかって汗をかこう)

 久遠ヶ原学園転入時に計った体重は、50kgきっかりだった。
 前の学校にいる頃は自分は体育が得意だと思っていたけれど、久遠ヶ原学園に来てからは全く冴えない。跳んだり走ったり、運動能力に優れたクラスメイトと比べて、埋没してしまっている。
 アウルの扱いにはまだ慣れず、親元を離れて暮らすさびしさから、買い込んだお菓子を寮の部屋に備蓄し、放課後から眠る直前まで口にしている。一人部屋のため、誰も止めてくれるひとがいない。
 思えば、制服がきつくなった気がしていたのだ。寒さ厳しい季節、下着を重ねて着ているせいだと自分をごまかした。
 正月は久しぶりに実家に帰り、母親の手料理やお餅を食べ続けた。こたつに入り、テレビを見て、家事も手伝わず親に甘えて過ごした。
 その結果がこれだ。56kg――ほんの数ヶ月で6kgの増加である。

●目指すは七日で1kg減
 女生徒は「和食中心でローカロリー」を謳う学生食堂のメニューをにらんだ。寮の上級生に教えてもらった食堂である。
 今朝は寮の朝食時間に起床が間に合わず、自動販売機の牛乳を飲んだだけだ。眠気と空腹の両方と闘いながら、午前中の授業を乗り切った。昼食はしっかり食べたい。さもないと午後の訓練で倒れてしまいそうだ。
 今まで食品のカロリーは気にしていなかったが、A定食「キノコ入りオムレツ」は副菜を含めて515kcal、B定食「鶏肉のマスタード焼き」はデザートのフルーツ白玉つきで639kcalとなっている。ご飯は並盛りで充分な量だ。
 他に定番メニューとして、カレーライスと麺類がある。
 アイスクリームも買いたいところだが、増えた体重を元に戻すまではお菓子は我慢すると決めた。一週間に1kgのペースで減らせば、六週間後には転入時の体重に戻るはずである。
(でも私、あまり意思が強くないからなぁ……誰か、頼れるひとがいるといいのだけれど……)
 寮の部屋に買い置きしたチョコスナックが恋しい。
 女生徒は同じく学食メニューを前に悩んでいる風情のあなたに声をかけた。
「突然すみません。私、高等部二年の加賀谷真帆といいます。お願いを聞いてもらえませんか」


リプレイ本文

●動き出す月曜日
「あたしも加賀谷さんと一緒にダイエットがんばるよ!」
 左には紫色のリボンで髪をまとめた栗原 ひなこ(ja3001)。
「真帆ちゃん先輩、知夏も同じA定食にするっす!」
 右にはパーカーの袖口を余らせた大谷 知夏(ja0041)が座った。
 アプローチに応じてくれた八名と食堂のテーブルを囲み、加賀谷真帆は興奮気味だ。
「モデルさんはどうやって体型維持してるんですか?」
 尋ねられ、瞳 九耀(ja0398)は微笑んだ。
「これからいろいろ伝授します」
 大崎優希(ja3762)から渡されたノートを受け取り、雀原 麦子(ja1553)が言った。
「応援するから。続けていけるダイエット作戦で行こう♪」
「よろしくお願いします!」
 真帆が最後の一口を食べ終えると、温かいコップが目の前に出された。
「食後に飲むと、脂肪の吸収を抑えてくれるそうだよ」
 それは、別天地みずたま(ja0679)が用意してくれた烏龍茶だった。
「おやつはノンシュガーのガムや飴がいいですよ。酢昆布もお薦め」
 鈴代 征治(ja1305)の言葉に、真帆は首をかしげた。
「酢昆布って島内に売ってる?」
「売ってますよ」
「チョコスナックしか目に入ってなかった……」
 鳳 静矢(ja3856)がくすりと笑い、携帯電話を取り出した。
「まずはメールアドレスを交換しておこう」
 真帆を含む九名は互いの連絡先を登録した。
 どの部活がよさそうだとか、今週のランチメニューではA定食がいいとか、知人のダイエット成功談など、会話は途切れることなく続いた。昼休みが終わる前に、真帆はアイスクリームへの欲望をすっかり失っていた。

 午後の体育の授業の前、みずたまが教室に現れた。手首と足首につける重りを運動部から借りてきたという。
「一つ100gか……6kgだと、これ六十個分? やせるのって大変」
「あはは、大丈夫だよ加賀谷さん。焦らなくても戻るから。信じるところから始めないとね♪」
 みずたまの明るさに照らされ、真帆はうなずく。
 放課後に姿を見せたのは、優希と知夏だった。
「プール行くっす! 優希ちゃん先輩が水泳部のひとに交渉してくれたっす!」
「二時間クロールで泳ぐと、2000kcalの消費ですゆ〜」
 のんびり喋る優希だが、水着に着替えてプールに入れば軽々と泳ぎ続ける体力の持ち主であり、
「ひゃぁぁ、足つったぁ。痛い痛い」
 ダイエット当事者の真帆は早々に離脱した。プールサイドで治療してくれたのは知夏である。
 髪を乾かして更衣室を出ると、静矢と麦子が待っていた。
「水泳部に決めたの?」
 麦子が部活見学を誘ってくれていたことを思い出し、真帆は頭を下げた。
「いえ、端を使わせてもらって……でもきつかったです」
「明日以降、他の部も見てみましょ。たとえば園芸部とかでも肥料運びなんかで結構体力使うのよ」
「はい」
 真帆のお腹が小さな音を立てた。
 そのまま優希を待つ静矢と別れ、真帆は麦子の暮らす寮へ向かった。夕食は、麦子が一緒に作ってくれるのだ。
「食べられないものがあったら言ってね〜」
「何でも大丈夫です」
 トマトスープを作る途中で待ち切れずに味見をして、軽く舌を火傷したが、麦子とこしらえた豆腐グラタンは涙が出るほどおいしかった。

●火曜の朝はジョガー
 真帆の携帯電話にひなこからメールが届いた。「眠いよー」の一言に、朝食の写真が添付されている。
 朝は時間がなくても必ず食べること。ひなこの助言を思い出し、真帆は自室を出た。寮母の手による朝食に間に合う時間だ。
「加賀谷さん、美男子二人が来とるよ」
 寮母に言われて真帆は窓の外をのぞいた。
 征治と静矢が運動着姿で屈伸をしている。向こうから室内は見えないだろうけれど、思わず真帆はカーテンをぴっちり閉めた。
 朝からジョギングする約束だった。
 急いで着替え、寮の外に出る。
 遅れたことをわびると、征治と静矢は穏やかな笑顔で応じた。
「あ、先にこれいいですか。冷蔵庫に」
 征治はフルーツゼリーを持ってきていた。
「手作り? すごい!」
「お湯を沸かして、ゼラチンを入れるだけです。普段料理しない僕にも作れましたよ。ガムも箱で買ってきました」
 すぐに食べたい衝動にかられたが、既に二人を待たせているのだ。行こうかと誘われ、真帆はうなずいた。
 白い息を吐きながら、三人は学園内を周る。
「結構速いじゃないか」
 静矢は真帆の少し後ろを走りながら声をかける。
「これだけ走れれば大したものだ」
 真帆が失速したのは、予定コースの半分を過ぎたあたりだった。最初は5km程度と考えていた征治だが、計画の練り直しが必要だ。
 苦しそうに息を上げる真帆を静矢が励ます。
「水分はしっかり摂らないとな」
 出発地点まで戻ったところで、静矢は真帆にスポーツドリンクを手渡した。

 訓練を含む一日の授業を終え、ぐったりしている真帆の肩を麦子が叩いた。
 部活めぐりである。
 陸上部では「試しに少し走れば」と声をかけられたが、断った。練習が厳しそう、との理由だ。麦子のなじみの園芸部は、部室の扉に冬期休業中との看板を掲げていた。
「週三回の訓練と、週二回の体育に加えて運動なんて無理……」
「一緒に体動かす友達ができればいいと思ったんだけれどね」
 真帆の頼みで、麦子は購買に同行した。販売員が真帆を認めて声をかけてくる。
「加賀谷さん、ダイエットは順調?」
「おかげさまで……」
 つぶやく真帆を横目に、麦子は携帯電話を操作した。ほどなく知夏とひなこがやってきた。
「間食と甘いものは、豚への一歩っすよ!」
 知夏の声に、真帆だけでなく購買にいた他の客も凍りつく。
「真帆ちゃん先輩、部屋に行ってもいいっすか?」
「あたしもお邪魔させてもらっていい?」
「うん。片づいてないけれど、来て」
 夕食の買い出しに行く麦子と別れ、真帆は知夏とひなこを自室に案内した。
「あー、お菓子発見!? 駄目だよぉ! これはお隣さんにプレゼントしよう」
「チョコスナック、506kcalって、昼のA定食より多いっす! 没収っす!」
 掃除が思わぬ運動になったかもしれない。片づいた真帆の部屋の壁に、知夏が持参した標語のポスターが貼られた。
『つまみ食いは豚のもと!』
 おどろおどろしい筆文字だ。

●水曜日のお喋り
 朝のジョギングは低速で2km弱にとどめ、放課後はウォーキングを行うことになった。集合場所には麦子とひなこ、知夏がいた。
「お、まだ出発してなかったね。運動効果の底上げのためにコーヒーいれてきたよ」
 みずたまが合流し、水筒のブラックコーヒーを皆に振る舞う。
「優希ちゃんは?」
「静矢先輩と出かけたっす!」
 知夏を先頭に五名で歩き出す。
「麦子さんの料理の腕、すごいな」
 真帆の賞賛に、麦子は答える。
「手作りは面倒だけど、安くつくのよ」
 それにね、と麦子はつけ加える。
「料理できると、男の子落とすのも便利よ〜♪ 手料理攻撃でわりとちょろい♪」
「おぉ、さすが大人の余裕発言」
 ひなこがポニーテールを揺らす。
 女子の集いで恋の話が盛り上がらないはずがない。楽しく喋っているうちに、10kmに及ぶウォーキングはゴールに近づいていた。
「今回の献立、準備してくれたの誰か知ってる?」
「麦子さんじゃないの?」
「レシピ制作は私じゃないのよね」
 話をはぐらかし、麦子は笑った。

●疲れをほぐす木曜日
 早朝、ダイエットアドバイザーたちの間に携帯メールが行き交った。
 疲れを訴えた真帆が一日休みたいというのだ。
 真帆の持久力不足は、全員の認識の一致するところだった。開始からまだ四日目、このままダイエット計画まで頓挫しては困る。
『今日は運動を休んでもいいと思います。僕が少し話してきます。きっと明日からはまたやる気になります』
 九耀のメールに反論する者はいなかった。

「はんなり美人が来とるよ」
 寮母は九耀を追い返すことなく、来訪を真帆に告げた。
 寮の小さなロビーで二人は向かい合う。
「大丈夫?」
「皆の励ましが嬉しい反面、期待が苦しくて」
 孤独は嫌、でも放っておいてほしい、そんな気持ちは九耀にも覚えがあった。
「僕は朝から晩まで束縛されて嫌になったことがありました。あ、お湯は沸いてます?」
「そこにポットが」
 九耀がいれたハーブティーに口をつけると、真帆は目をみはった。
「甘いでしょう? 甘草です。間食したいときはこのハーブティーを飲めば気が紛れます。体にもいいです」
「征治くんが作ってくれたゼリーはもう食べちゃったし、ガムの噛みすぎであごが痛かったから、お茶がありがたいな」
 よかったです、と九耀は微笑む。
「お風呂で反復浴すれば、運動で溜まった疲労を取る効果も期待できます。ただしやりすぎは体に負担がかかりますので注意」
「ねぇ、やせて見えるお化粧ってある?」
「もちろんです」
 九耀がメイクセットを取り出し、真帆の顔に化粧を施す。
「小顔に見せるメイクです。お出かけするときは下瞼を作ってあげるだけでかわいくなります」
 真帆の表情が明るく変わるのを、九耀は嬉しく見つめる。
 いつもは自分がカメラを向けられる側だ。スリムに見える方法を具体的に伝授できるのは、モデル経験があるゆえである。
「綺麗になるって楽しいですよね。だからこれからもダイエット続けられます。そろそろ授業に行きましょうか」

 九耀からの報せを受け、一同は安堵した。
 両手に食材の袋を提げた優希が、肩で静矢の背を押す。
「ほらほら、静矢さん、夕飯を作りに行くのですよー? しっかりがんばろうね」
「あぁ、このメールを書き終えたら行く」
『しっかり休むのもダイエットの一環』――静矢は文字を打つ。
『優希の料理の腕前をお楽しみに』と一度書いて、消す。真帆の劣等感をあおる真似は避けたい。麦子の報告によると、真帆はろくに包丁を握った経験もないようだ。
 寮の台所を借り、優希と静矢は調理の準備を始める。今夜のメインディッシュは豚肉のキャベツ巻き。もうすぐ真帆もやってくるはずだ。

●雨と涙の金曜日、そして土曜日
 翌日は雨。朝のジョギングは中止になった。
『管理担当の先生にプールの使用許可をもらったので、始業前に泳いできます』
 そう宣言したものの、征治はカナヅチである。25mを泳ぎ切ったことはない。ビート板を使ってバタ足の練習だ。
「征治先輩、おはよっす!」
 知夏が隣のコースに現れた。泳ぎっぷりも元気な知夏に追い越されながら、征治は何度も足をつき、底を蹴って正面の壁を目指す。
 顔を水につけるべく奮闘する征治は、プール入り口から眺める真帆の姿に気づかない。その目に涙がにじんでいたことも知らない。
 放課後、降り止まぬ雨が建物の屋根を濡らす中、水泳部員よりも早くプールサイドに立ったのは真帆だった。

「今日はかつおの叩きだ」
 優希と静矢に見守られながら、真帆は包丁を握る。
「魚を切るときは手前に引くように……そんな感じだ」
 人間、ほめられればやる気が出る。上機嫌になった真帆に、優希が栄養学を披露する。副菜のトマトのサラダ、あさりのすまし汁は、主菜とのバランスを考えた二品だ。
「夕食のカロリーは300〜400kcalに抑えてます。土日は鶏胸肉のマスタード焼きと、納豆サラダそばを中心とした献立です」
 しっかり話す優希を静矢が見守る。
「土日のお昼はどうしたらいいかな……今まではパンやお菓子で済ませてたけれど、栄養が駄目だってわかったよ」
「いきなり自炊は大変ですし、学食の定番メニューでいいと思います。600kcalまでは大丈夫です」
 よかった、と真帆の表情が和らぐ。
「ただし飲み物はお茶ですゆ〜」
 のんびり口調に戻り、優希が湯のみ茶碗にお茶を注ぐ。
 食事を終えると、静矢が包みを取り出した。
「用意が遅くなったが、夜などに時間が空くようなら日々のことでも記してみるといい」
 受け取った真帆が包みを開く。花柄の表紙の日記帳と、ピンク色のレターセットが現れた。
「あるいは親御さんに手紙でも書いたらどうかな?」
「ありがとう。使わせてもらうね」
 真帆が肩を震わせた。
「どうした?」
「これを鳳さんがレジに出す場面を想像して……。あ、もちろん優希さんと一緒に買ったんだよね」

 その夜、ひなこが真帆の部屋に泊まりにきた。同学年の二人が夜更けまで何を語り合ったかは内緒にしておこう。
 翌朝、発声練習と腹筋運動に励む二人の姿に寮母が驚いたことだけ記しておく。

●秘密の日曜日
 真帆の姿が学園内から消えた。朝のジョギングの後、寮に戻る姿を征治と静矢が確認したのが最後、メールの返信も途絶えた。
 ダイエットアドバイザーたちは月曜日に初めて顔合わせをした食堂に集まり、落ち着きなくあたりを眺める。
 つらくなって逃げたのか。計画失敗か。誰も口にはしないが、時間が経つにつれ不安は増してゆく。
「充分いけるはずだから」と、みずたまが誰にともなく言う。皆で相談し、協力してきた数日間は長いようで短くもあった。
「あ、加賀谷さん!」
 ひなこが立ち上がる。
 食堂入り口に立った真帆が、ひなこたちの姿を見つけて近寄ってくる。麦子が肩をすくめる。
「真帆ちゃん、驚いたわよ、どうしたの」
 すみませんと一礼し、真帆が言った。
「目標期限は明日なのですが、今朝、体重を計りました」
 おぉ、と皆が声を上げ、尋ねる。どうだった。減ってる? クリアできた?
「55.2kg……目標より200gオーバー。ショックで倒れそうになりました。でも違ったんです。手首と足首につけていた重りを外すと54.8kgでした!」
 おぉぉ、と再び皆が声を上げる。
「乾杯ね♪ ここ、ビールはないのかしら」
 おめでとう、と口々に讃える仲間に、真帆は笑顔で応える。今後一ヶ月分の献立表を優希から受け取り、やや顔を引きつらせたが、
「がんばれ〜。このまま続ければ来月にはかわいい服とか、自分へのご褒美に買えるわよ」
 麦子に励まされ、うなずいた。
「皆のおかげで、数字ってちゃんと動くんだな、って実感できました。あと何週間、何ヶ月かかっても、50kgまで戻します」
 温かい拍手が真帆を包む。
「その付け襟、視線が上に行くのでスリムに見えますね」と、九耀のファッションチェックも合格のようだ。
「それにしても真帆ちゃん先輩、今日はどこ行ってたっすか?」
「お世話になった皆にこれを買ってきたんです」
 真帆が手にしていた紙袋を逆さに振る。テーブルにこぼれたのは、色とりどりの包装紙にくるまれたチョコレートだった。
「あぁもう、油断して豚への一歩っすか!?」
「まぁ、少しはいいんじゃん? 六週間我慢だけじゃあキツすぎるじゃん。これからも暇なときは一緒に運動させてもらうし」と、みずたま。
「そのチョコ、あたしと半分こする?」と、ひなこ。
 ううん、と真帆が首を横に振る。
「私は酢昆布があるから大丈夫。残り4.8kgもがんばる」
 征治が二、三度まばたきをし、そっと真帆に耳打ちした。
「あの大崎さんはダイエットに成功して、ほら、隣にいるイケメンをゲットしたんですよ?」


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 最強の『普通』・鈴代 征治(ja1305)
 蒼の絶対防壁・鳳 蒼姫(ja3762)
重体: −
面白かった!:9人

癒しのウサたん・
大谷 知夏(ja0041)

大学部1年68組 女 アストラルヴァンガード
ビューティーアドバイザー・
瞳 九耀(ja0398)

大学部6年262組 男 ダアト
撃退士・
別天地みずたま(ja0679)

大学部4年149組 女 鬼道忍軍
最強の『普通』・
鈴代 征治(ja1305)

大学部4年5組 男 ルインズブレイド
夜のへべれけお姉さん・
雀原 麦子(ja1553)

大学部3年80組 女 阿修羅
懐かしい未来の夢を見た・
栗原 ひなこ(ja3001)

大学部5年255組 女 アストラルヴァンガード
蒼の絶対防壁・
鳳 蒼姫(ja3762)

卒業 女 ダアト
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド