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マスター:ArK
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:5人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2015/10/09


みんなの思い出



オープニング

○あらすじ
 撃退士の纏うアウルは植物の成長に影響を与えるか否か。実験用の畑・地中において廃棄ゲートが発見された。
 奉仕種族・土竜が巣食っていたことから、天界側ゲートと判断。学園は実験を中止させ、ゲート内部の掃討依頼を発行。 実験の一時中止はやむを得ずとも、早期掃討できれば再開もありうるとして、ライゼも任務に同行する。
「我々の侵入に気付き舞い戻ってきたりはしないのであろうか?」
 迷路を踏破しながら様々思うことあり。けれど予兆は今のところ感じられない。
 撃退士らは土竜を地上、人間界に逃すことなく殲滅を続けていく――。


●浮遊庭園
 先の討伐戦において撤収前に確認した風景を、訪れた撃退士らは改めて確認する。
 通路を抜けた先、3回目の開けた空間は大いに開けていた。例えるなら洞道を抜けた先の屋外庭園。
 侵入口からはまっすぐに橋の様に宙を渡る通路が伸びており、視線を横道へ外せば直ぐ傍に下りの螺旋階段があった。ぐるりぐるり、外空間(飛行能力を持たなければ、宇宙空間の様に自力で方向を定めて移動することが不可能な空間とシナリオ内で定義)の中を下へ渦を巻きながら下りている。手すりはあるが、なんらかの衝撃で外空間へ放り出される可能性は用意に予測できる。その終着点には床の様なものが見えるがはっきりとは確認出来ない。何かが動いても居る。
 まっすぐの通路に視線を戻せば、遠く正面に重厚な扉。開かれては居ないが透過可能な土竜に、扉の開閉など関係ない。扉の床面付近を透過し歩き現れる土竜を視認した。
 また入口と扉を結ぶ様にして宙に浮かぶこの通路には柵や手すりに類するものはなかった。勿論壁もない。
 ライゼによる初見を伝えるなら豪邸入口前にある庭園―ただし土竜がのさばっている時点で手入れは行き届いていない――それが外空間の中に道のみによって繋がり、浮かんでいる。安全上の配慮が一切存在しない浮遊する庭園。
「ふむ。客を出迎えようとする粋な心得者が作り手か?」
 状況から色々分析しようとするも答えは出ない。
「意図はどうあれ俺達のすべきことは決まっている。そろそろ目的を果たすとしよう。あちらさんも此方に気付いたようだ」
 3層目に存在する土竜を見張っていた仲間が注意を促してきた。
 外空間にぽつりぽつりと浮かぶ大小様々な点には、ゴミ――この建物を構成する床や壁の破片――も含まれるがゴミだけにあらず。自力で行き先を決められない奉仕種族・土竜だ。攻撃手段である礫を飛ばそうにも射程内に撃退士らはおらず、じたばたと手足を動かし悔しそうにしている。そして獲物を求める意図に反してより遠くへ流されていく土竜も。けれども運よく階段などの床付近に流れられた土竜は足を床につけることができた。床に近づけば重力のようなものがあり引き寄せられるのだろうか?
 そうして床を得た土竜や、元々床上に居た土竜らは獲物求め、此方へ駆け寄ってこようとしている。
 其々が武器を構える。
 我々の目的は土竜の掃討である。あの扉が塞ぐ部屋から土竜が出てきているならば、先を目指すが早いだろう。
 けれど階段下からも土竜らは這い上がってこようとしているようだ。入口は正面の扉とは思うが、下にも何かあるかもしれない。
 地上へ向かう道は自分達の背中側にある。掃討に来て討ち漏らしが地上に逃れた、では釈明も苦しい。
 此処で迎え撃ち続ければいつかは殲滅も出来るだろうが、外空間を漂う土竜の浮遊経路や攻撃も読みづらい。
 さて、どうする。


リプレイ本文

●散開
「身体は重いしィ、土竜はやたら多いしィ? 全くもって面倒この上ないわァ‥‥」
 土竜らがこちらに気付き、動き出すのを見て、黒百合(ja0422)は大きく息を吐いた。同時に仲間らを顧み、方策を確認。
「浮いている土竜はまるで展示品の様ですね」
 状況を素早く把握する雫(ja1894) 。浮いている土竜は届かないことを知ってか知らずか、漂う位置から礫を放っている。もちろん一弾たりと届きはしない。
 礼野 智美(ja3600)は龍崎海(ja0565)の隣。
 最前列で光纏と同時に発動される智美の阻霊符。顕した玉鋼の太刀を身構えると、迫ってきた小型の土竜を入口手前で一閃に切り捨てた。土竜は断末魔も許されぬ間に霧散。太刀の構えを戻しながら智美は横目で空間を見る。
「下の方にも一杯居るな‥‥」
 すぐ傍にある階段は下へ向っている。土竜は階段の上、または階段に沿って浮いているように見える。
「射程や移動から考えて、飛行すれば一方的に駆逐できる、かな」
 陰影の翼をもって下層へ飛びながら敵の殲滅しようという海の考え。
「私も下へ向わせて頂きます。あの下層の床‥‥なんだか無視出来ない気がしてなりません」
 自然変化に敏感な力の使い手である蓮城 真緋呂(jb6120)は、心にざわめく何かを感じた様子。その根源を確かめに行こうと、一歩足を踏み出したところで振返る。
「あ。ライゼはさんはこの位置で土竜が地上へ出るのを阻止して頂けませんか?」
 浮かんだ言葉は通路奥に佇むライゼへ。
「此処は任されましょう」
 ライゼが真緋呂へ、鷹揚に頷いて返した。確認した真緋呂は階段を駆け下りていく。
 海は土竜の目を眩ませられないかと、力はともかく数で負ける状況を少しでも優位にするため星の輝きを身に纏う。撃退士からすれば優しく安心を得る光だが、土竜の数体は顔を背けたように見えた。そして光と共に真緋呂を追う。
「いきます」
 その後ろでは雫が身に邪神を降ろす。同じく光とはいえ禍々しく紅いモノ。両の手で太陽剣ガラティンを強く握り、一筋の細い路へ進む雫。
「じゃァ私は真ん中の道かしらァ〜♪」
 だっていざとなったら飛べばいいんだし、と黒百合は悠々前進。豊かな黒髪が紅と星の光を受けて、ゆらゆら揺れ光る。
「俺もそれだと助かる、かな」
 純粋な人間である智美や雫に翼の祝福はない。道を外せば土竜と同じに空間を漂うことになるのを理解している。
 土竜といえばライゼについて。土竜を視界にいれさせないため、目を瞑ってもらおうなどとも考えたが、自分たちが敵を阻み倒し漏らさないとしても、戦場では難しいだろう。だから、
「あ、先生。下は見ないでおいて下さい!」
 暫定対応。智美は通路の途中で、ライゼへ声を投げた。


●通路
 右の路を進む者、雫。
 路は細く狭いが、小柄な雫とって支障のあるものではなかった。
 視界内の土竜は4。空間を漂う土竜や通路に佇む土竜から放たれる礫は邪神の庇護のもと、危なげなく避け受けた。如何なる攻撃、妨害にも感情を乱すことなく、凛とした姿勢も意気も崩さない。
 私は敵を倒す。
 雫は通路上に居座る土竜へ一気に駆け寄ると無言で刃を振り上げ振り下ろし、叩き潰した。呆気のない圧倒力。
 構えを直そうとしたとき、側方から迫る礫あり――が、寸前で掻き消える。受けたところで些細であったろうが、運が味方したようだ。居直した雫は、今礫を放ってきた個体を次の標的と定める。
 しかし雫としても大剣の切っ先は届かない。ならば、
「‥‥オンスロート」
 静かに発せられた声と同時、浮遊する土竜の周囲には無数の小さな刃が現れた。刃に込められた闇の力は、土竜の致命となる。四肢細かく切り刻まれ、漂いながら消滅した。
 様子を見てもやはり特別な感情は浮かばない。ただ淡々と雫は進む。

 中央の路を進む者、黒百合。視界に捉えた土竜は6。ただし智美や雫が担当した方が近いだろう位置も含まれる。
「でも別に担当とか関係ないしィ〜♪」
 とにかく数を減らすことが優先。射程が届く敵を潰す。黒百合に限らず誰も方針は同じだった。
 右に目を向ければ、浮遊状態で雫に礫を仕掛ける土竜の無防備な背。黒百合は好機とし、肩へ担いだフリーガーファウストG3からロケット弾を射出し、爆破。
 さらに左に目を向ければ、土竜と対峙中の智美を狙う別の土竜。狙いを定め再び放射、爆破。は相当な重量物のはずだが軽々と取り扱う黒百合。
 そして正面に注意を戻す。
「しっかし、あの奥には何が潜んでいるのかしらねェ」
 近づかなくては正確にわからないが、巨大な扉がそびえている。嘆息するも考証は後。目下手前、十字路の中央。1体の土竜が居たところへ1体の土竜が着地した。的がふたつ。
 黒百合は土竜を見据え、疾駆開始。
 銃の砲身を両手でしっかりと握り、接敵したところで思いっきり振り下ろして土竜を叩き潰した。天魔を憎み、天魔への復讐心からか、天魔の眷属に特化した攻撃を得意とする黒百合。土竜に抗う余地はなかった。砲身の下から薄く延び出た血糊は滲んで消えた。
 潰されなかった土竜が正面から突進を仕掛けてきたが、大事はない。次の一手でその土竜も塵に還す。

 左の路を進む者、智美。路上に構える敵へ一気に肉薄しようとしたとき、どん、と足下に鈍い衝撃を感じた。
 警戒を強めて立ち止まり、周囲を窺うと床下にやや大きな土竜かがいることがわかった――が、対処するより先に再度衝撃が発生。同時に床が破壊され、土竜の姿が確認出来た。智美は身構えたが、繋がる路が崩落することはなかった。
 路上に這い出してきた土竜へ智美は太刀を構える。
「だが場所が悪かったな」
 自分の足元であったなら自分が外空間へ投げ出され、自由を失っていたかも知れない。床に辿り着き、這い出してきたばかりの土竜に、烈風と共に突きを放つ智美。土竜は再び外空間へ放りだされることになる。死んではいないようだが、意識を失っている様子。智美はシュティーアB49に持ち替えると素早く照準を合わせ、引鉄を引き仕留めた。
 消滅を見届け、顔を上ようとした刹那に爆風が押し寄せてきた。体を揺るがすほどではないが結んだ黒髪の房がなびく。
 中央の通路から黒百合が放った砲撃により浮遊する土竜が爆破されたのだ。咄嗟に目を庇う智美。風が収まって顔を向ければ『あァ、ごっめ〜ん』――と、黒百合が手を振っているように見えたがほんの一瞬のこと。黒百合は新たな標的へ駆けていった。
 智美も先の敵に向き直る。既に距離は縮まっており間もなく衝突するだろうというところで土竜から礫が放たれる。回避のため下げた足裏に力を込め、反撃に転じる。踏み締めた足で床を蹴り、逆風を行く。
 瞬間的な出来事に土竜も驚いたのか、一瞬動きが止まったように見えた。
 しかし智美は気に留めることなく薙いで捨てた。


●階段
 たんたんたんたん、たんたんたんたん。
 規則的で小気味よい音を立てて真緋呂は螺旋階段を駆け下りる。手すりはあるが壁はなく、身を隠せる場所はない。下から駆け上がってくる土竜を見て。
「先へ進みたいの。邪魔をするなら‥‥いえ。しなくても消えて頂戴」
 直刀・阿修羅曼珠を抜き構える。鍔に描かれた曼珠沙華と同じような緋色の瞳は、静かに土竜を見据え、祈りと共に斬り伏せる。真緋呂視点ではサーバントも天魔のいいように使役されるだけの被害者。
「――哀れな子たち。せめて永遠に、安らかな眠りを」
 真緋呂は再び階段を駆ける。
 螺旋を描く渦中央付近で翼広げるのは海。一気に下層まで下りることも可能だったが、浮遊する土竜らを無視することはできない。真緋呂は階段上の敵を斃しながら進んでくれている。ならば、と海は掌上に磐石の魔法書を広げ、空間に浮遊する土竜と戦うことに決める。
 放たれる礫はアンチマジックバックラーにて受ける。相手は自由の利かない浮遊、海は自由の利く飛行。魔法以外の攻撃を受ける可能性はほぼないに等しいため対策には十分だ。
 階段へ着地しそうな位置に居る土竜を優先して狙う海。魔法書から放たれる石は青い玉。受けも避けも適わない浮遊する土竜は受け入れる他ない。消滅しないまでも傷を負った土竜は、魔法の衝撃で後方へ流れ――階段上に着地。其処へ刀を引っ提げ真緋呂が到達。振り上げられた刃は手負いの土竜を切り捨てた。
 海は時折上層を見上げることで階段床裏などにも気を配った。阻霊符の効果により透過して顔を出すことはなかったが、張り付いていることも考えられる。そして体感だが――、
「‥‥漂うモノが辿り着く場所‥‥?」
 下層に近づくにつれ、建物の壁に似たゴミなどが増えてきたのだ。ゴミの裏、死角から土竜が顔を出すこともあり、息を飲むこともあったが、大事はない。真緋呂も海も元より冷静の塊。対処は素早かった。
 螺旋階段も終わりに差し掛かかり、下層の床面が確実に目視できるようになったとき、体感は想像から確信に変わる。


●下層
 真緋呂は残る階段半巻き、というところで足を止め、下層の状況を確認する。
 床上にいる土竜の数はざっと15。倒しながら進んでは来たが、階段半分から下あたりを漂っていた土竜が床に着地していたようだ。所々には漂っていたゴミが落ちている。大きな物の影になら隠れられる土竜も居るだろう。
 しかし土竜はあまり賢くないようで、真緋呂の姿を視認すると距離として最短の位置に群れ、礫を放っている。距離も高さも遠く届きはしないのに。
「寧ろ此れだけ群れているなら‥‥」
 真緋呂が閃きを得、階段を駆け下り始めると、真緋呂の位置に従って土竜も床の縁に沿って移動を開始。
(ここならいいでしょう)
 残り四分の一といったところで足を止め、刀を構える。土竜の礫も届くようになったが構わず意気を込め、土竜の群れ中心地にアンタレスの劫火を放った。炎は土竜を纏めて焼き払う。燃え残った土竜は飛行状態の海が仕留めていった。
 土竜が消滅した瞬間、後ろから健常な土竜が新たに押し寄せて再び場を埋めた。程よいところで真緋呂が再びアンタレスを放ち、生き残った個体は海の追撃により殲滅に至る。

 顔を出さなかった個体が居ないか、または知性の高い個体は居ないかなどに注意して最下層に降り立つ真緋呂と海。
 床が動いているように見えたのは下層の床自体が動いていたのではなく、漂っていたゴミなどが遠目からそう見えただけのようだ。床とゴミとの間に挟まれている土竜も居たが、警戒はしていたため不意打ちほどの衝撃はなく、返す手で攻撃を叩き込み消滅させた。
 また、特別な仕掛けがあってゴミが集まってきているのでは? と床の裏なども調べてみたが特別気に止まる仕掛けの類はなかった。だがもし、何らかの手段により大量の土竜が外空間に放たれていたなら、ゴミと共にこの層を一杯にしていた可能性は高かったかもしれない――と想像する。

 下層から上を見上げると静かなものだった。上も片付いたのだろうか?
 残党が潜んでいないか、流れてくる土竜が居ないか確認しながら、真緋呂と海は階段を駆け上がる。


●扉前
「下も終わりそうですね」
 邪神から解放された雫が下層を覗き込んで言葉する。上層が片付いたのちに銃で援護を、と考えていたが既に下も終盤。射程が届いたとしても意志の疎通が難しい距離だ。ただ無事と勝利を祈る。
 雫、黒百合、智美の現在位置は扉の前。ライゼは初期位置のまま動いていない。
 そして上層の見える範囲から土竜の存在は消えている。だからといって警戒を緩めることはなく、下層組が戻ってくるまでの間、交代で警戒をしたり扉を調べる。
 智美は仲間の傷をヒールで治癒したり、自身の休憩の間に、持ち込んだサンドイッチを食べたりした。
「あらァ、今回もお弁当ばっちり準備ィ〜?」
「何があるかわからないし、万全の状態で備えておきたいからな」
「食の備えを、ってヤツねェ〜」
 黒百合は智美の様子を見てにこにこと笑顔を浮かべるのだった。

 真緋呂と海が戻ってきてライゼを除く一同は扉の前に集結。状況を確認――敵の殲滅は終え、残るは扉の先のみ。ライゼを呼び寄せていないのは、
「奥には土竜が詰まってそうじゃなァ〜ぃ?」
 扉を開けた、または開いたとして前に土竜の群、後ろにライゼでは厄介極まりないという黒百合の意見採用による。
「じゃあ阻霊解除して、出てくる敵を各個撃破がいいと思うか?」
 発動中の阻霊符を手にして智美が仲間へ問う。
「どうでしょう。確かに扉の先には何者かの気配を感じます。でも数まではわかりませんし」
 感知力の高い雫が神経を研ぎ澄まし、扉の先へ注意を払った結果の意見。そして何時出てくるとも知れない敵をどう待ってどう総数を知るのかも課題になる。
「ええ。内部の脅威は確実に排除しなければいけない」
 何処まで続く戦いか、と扉に掌を当てる真緋呂。
 海が翼を広げ扉で仕切られる壁をぐるりと飛んでみてくると他に続いている路がないことはわかった。
 恐らく扉の先が人間側が踏み入ることが出来る終点。
「でもこの扉‥‥開けるにしてもどうやって」
 高さはさることながら、幅も4〜6mに及ぶ巨大な扉。押してもびくともせず、引くための取手はない。表面は金属のように冷たく、けれどゲート内の床や壁と同じように植物の蔦が絡み合ったもののように見える。――そう床や、壁と同じ。
「壊してもいいなら試みますが」
 放たれる静まり返った雫の言葉。広がる波紋は仲間内で協議。
「開けたあと閉められるか開けっ放しかの違いよねェ〜?」
「手荒な手段とは思うが‥‥」
「重ねてになりますが私たちの使命は脅威の排除です。方法がそれ以外にないのなら」
「先生も遠くにいるし、万が一ボス土竜と子分がうじゃうじゃ出てきても大丈夫、かな」
 方策として明確な策はなかったが、開けて進む必要があるという考えは揃った様子。


●破壊
「では行きます。これで扉は斬り開けるか――」
 大剣を構えて意気を込める雫。仲間らが見守る中、雫の身体が臨界点を解放する――荒死。
 扉は4回切り刻まれた。元々床や壁の耐久力は脆かったが扉も同様だったらしい。下から音を立てながら順次崩落し、瓦礫が山となる。舞い上がる埃のような煙が晴れようとする中、雫の感知にかかる存在数が一気に膨れ上がる。
 煙が晴れて取り除かれた扉の先に見えたもの、高さ2mは越えるだろうか? 扉の幅方向に至ってはほぼ全てを塞ぐ巨大な赤黒い塊。塊に乗り上げる形で、小型の、見慣れた大きさの土竜の顔が覗いていた――‥‥。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:1人

赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA