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マスター:ArK
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/12/23


みんなの思い出



オープニング

●ある日の教室
『一昨年は黒ミサなる宴の開催手法をお教え頂きありがとうございました。
 ――今年こそは主催を努めさせて頂こうと――‥‥――つきましては事前打合せとして――』

 みなみなさまの助言により、素直に進級を果たした大貫薫(jz0018)にこのような手紙が届いたのは学園祭が終わった頃。
 差出人は学園に技術職員として協力しているはぐれ悪魔な女教師。
 そう。今年こそ本場悪魔による宴を体験出来るに違いない! と歓喜し打合わせに顔を出た薫、なのだが――。

「さあ大貫さん、お好きな招待状を一枚お選び下さいな」
 微笑むライゼ(jz0103)が招待状として数種類のカードを差し出してきた。
 見たままの感想を並べると、年賀はがき、喪中はがき、クリスマスカード――とにかく色々なカード。確かにこの時期に買物に行けば、全て並んでいることだろう。
「‥‥じゃ、じゃあこれを」
 細かい突っ込みは後にとって置きつつ、薫は漂い始めた微妙感を払拭するようにクリスマスカードを選び取る。
「内容をご確認くださいませ」
 言われるままに裏返せば、定型文と思しき挨拶の後、気になる一文あり。


『語尾にござるな口調の、優しい天使、になりきって、ご参加願います』


 薫は顔を上げ、ライゼの顔を見る。微笑んでいる。再び文面に目を落とす。何度見ても文面が変わるわけではない。
 薫は諦めたように顔を上げ、ライゼに尋ねた。
「――ごめんなさい、先生さま。‥‥なんです、コレ?」
「招待状兼招待条件です」
 ライゼは裏も表も悪意もなく、純粋に微笑んでいるように見える。
(‥‥先生さまが、オカルト的な悪魔とかけはなれ始まったのは、あたしのせいじゃないと思いたい‥‥)
 完全否定できない薫の苦悩。
「ハロウィンや文化祭を見ていて思いつきましたの。みなさま大変楽しそうに仮装されていましたので」
 同じではつまらないかもしれないと考えたライゼは、趣向を変え、魂や精神的な、なりきりでの黒ミサパーティを思いついたのだ。
「きっと楽しめるに違いないと思いますの」
「まあ、確かに楽しいには違いな――」
「よかった! それではさっそく色々な招待状を作りませんとね!」
 と、ライゼは最後まで聞かずにいってしまった。
 引き止めようとするも空振る薫の手。
「楽しいには違いないけれど、程度によっちゃ楽しいのは見ている側であって、当事者は罰ゲームですよー‥‥」
 極めて小声で呟いた。


●ある日の斡旋所
 貴布禰 紫(jz0049)は、寮を出るとき寮長ライゼに持たされた統一性のない葉書の山を、斡旋所内の一角に設置した。置場にはご自由にお持ち下さいの文字。試しに捲ってみれば、

『今年一年、みなさま大変お疲れ様でした。
 以前開催させていただきました異文化交流黒ミサ〜冥魔の宴(天使も可)〜ですが、本年も開催致します。
 会場設営などのお手伝いさんも歓迎。
 また、本年度は参加条件にお楽しみ要素を追加させて頂きました。
 当日飛び入りも歓迎いたしますので、お時間よろしければ、是非いらして下さいませね』

 そんなことが書かれていて、片面は真っ白。宛名を書いて『誰か』に送ることも出来るようだ。
「‥‥しかもこの条件、一枚一枚全部違‥‥あ、似たようなのもあるのっかー。はずれ引く前に一枚貰っとこう」
 他の人から特異な条件を貰ってしまった場合はどうしようもないけれど、と思いつつも一応保守に走る紫。
「あ、いや‥‥りょーちょーのことだから、何も考えず、貰った条件分全部折り込めーとかいいそうな。ま、そんときはそんときかな?」
 あまり深く考えないようにした。


リプレイ本文

●招待状
 置場の前、固く目を瞑った竜見彩華(jb4626)は震える指先を招待状の束に向け深呼吸。
(あんまりお洒落なのとか破廉恥なのは着こなす勇気ないけん‥‥ど、れ、に、し――パサランさまのいうとおりっ!)
 意を決したところで一枚選び抜く彩華。そぉっと目を開け、恐る恐る文字に追うと、
『ケセランの着ぐるみを着て、語尾にがおーを付けて参加してね☆』
「ぃぃいいい、やぁぁぁっ、がおぉー!?」
 叫んだ。
 周囲に居た人々の時を止める大絶叫。引き当てた条件は嫌が応にも彩華を蝕――
「何という私向きの条件がおーっ!」
 まず、純粋なる歓喜の悲鳴。カードを胸に抱き、場を去る彩華。

 彩華の悲鳴が引き金になったのかは不明だが、ちらほら人が足を止めた。
「きゃはァ♪ なァ〜んか面白そうな気配を感じるわねェ‥‥」
 黒百合(ja0422)が引き当てた条件は、
「悪戯妖精ピクシー、ねェ‥‥♪ せっかくだから完全に真似てみせるわよォ♪」
 悪戯を思いついたのか、黒百合は笑む。
 続いてやってきたのは鷺谷 明(ja0776)。
「黒ミサ‥‥? 私向きの享楽が待っていたりするのだろうかね」
 人間、そして天使と悪魔の入り乱れる黒ミサがどのようなものかと思いを馳せ、一枚手に取る。
「‥‥ふむ、これならそのままでも可能だろうが『曙人』を用いてみるのも一興」
 黒百合に負けず劣らず、明の笑みは、更に周囲のモノの興味と不安を誘い込む。

(面白そうだし見学してみるのもいいかも♪)
 一連の様子を離れて見ていた礼野 真夢紀(jb1438)は、黒百合や明の姿が消えた後で紹介状に近寄った。
「‥‥選んではいけないような注意書きはなし、と」
 素早く確認した真夢紀は、真面目な姉・礼野 智美(ja3600)を思いながら一枚一枚招待状の条件を検め『いつものアナタで』を二枚選び取ると書き物台に移動。招待状にメッセージを書き加える。
「え〜っと、‥‥『ちぃ姉へ。大ぼけするのはお疲れだからだよ? 休みだとおもって一緒に遊びにいこ』っと♪」
 これでよし。
 材料費不問で作り放題。何を作ってみせようか。真夢紀は姉達の待つマンションへ帰りがてら考える。


●羊の執事と御馬の蹄
 蝋燭の暖かな光が並ぶ道の先。
 亀山 淳紅(ja2261)の意向で、クリスマス忘年会的に彩られた会場が来場者を待ち構える。
「ようこそいらっしゃいました」
 入口では燕尾服でめかし込んだ黒井 明斗(jb0525)が、執事のように柔らかな笑顔で来場者をお出迎え。
 導く先には受付看板と、
「招待状を拝見させて頂くでござるよ!」
 タキシードを着込み、馬マスクを被った金鞍 馬頭鬼(ja2735)の姿。記念撮影用として設置されている気合の入った高価なカメラ群はすべて馬頭鬼の持込み。衝撃に耐え笑劇を捉えるためのもの。
 今、明斗が案内してきたのは大変艶やか且つ肉感を隠しきれない二人組。
「私の使い魔も同行させてもらうよ。如何だい、可愛いだろう?」
 不遜な笑顔で二枚の招待状を差し出すのはエクレール・ポワゾン(jb6972)。羽織る黒マントを揺らし、極ミニのボディコンワンピースと白い肌にしながら、隣に控える使い魔・露原 環姫(jb8469)の腰を抱き寄せた。首のりぼんに付けられた小さな鈴がちりんと可愛らしい音をたてる。
「ぁ‥‥ぁあ、エクレール様ぁ‥‥、み、見られてますぅ‥‥」
 耳まで赤く染め、か細い声を発す環姫の意匠は牛柄のボンテージ。主人役のエクレールに負けぬ豊満な肢体。
「おやおや、駄目じゃないか。ちゃんと挨拶をしないと――な」
 人目も憚らず悪戯に微笑んだエクレールは環姫の額に口付けた。
「も、もぉん、申し、訳、ありませぇん‥‥」
 きちんと出来ないともっと可愛がっては貰えないと察した環姫は改めて恭しい礼。のち主人と共に受付を通過。
 残された明斗と馬頭鬼は、
「いやぁ、これはまた完璧ななりきりですねぇ」
「――あ、記念撮影忘れた!」
 と評価した。

 直後、ずいっと無言で現れたのは逞しい骨格の美丈夫・九鬼 龍磨(jb8028)。
「‥‥よぉ、受付はここか?」
 肩に巨大な麺棒を担いで、ぶっきらぼうに尋ねてくる様は大変な堅物様。
「お待たせしてすみません!」
 慌て案内する明斗。トートバッグを運ぶのを手伝うため手に掴むと、目に留まったのは飾りに揺れる可愛ら――しいマスコット人形。
「厨房に行きたいんだけど、‥‥あ、いきたいん、だが」
「はい、ご案内させて頂きます」
 ふと出る素の言葉に、龍磨の素となりきりを想い、明斗は柔らかく微笑みを返す。

 続いて何番目かにやってきたのは特別仮装の気配のない、爽やかな出で立ちの佐藤 としお(ja2489)。
 何ヶ月か前の彼を知っていれば今の姿を仮装ととれなくはないのだが。
「条件が――花火?」
 招待状に蹄印を押すも、マスク横目でとしおを見つつ、馬頭鬼は首を捻る。
「あ、深く考えないで!」
「荷物が‥‥花火のようですね」
 明斗が荷物を運べば、大きなものから小さなものまで殆ど花火。
「身に付けられるのですか?」
 撮影用に明斗が着用を促すも、
「あぁ僕の撮影したいならオススメはねっ!」
 こそこそ関係者に明かす隠し弾。としおの言葉に頷く馬頭鬼と明斗。
「最高の一枚が撮れることを期待してるでござる!」
「後ほど会場にもアナウンスさせて頂きますね」
 大量の花火を引っさげて、としおは会場の裏手へ向かう。失敗の許されない大舞台の準備がために――。


●開演
『本日は来場頂きまして誠に――』
 会場に響くに美しい声の主は淳紅。開催協力者の中でも一番の美声であろうと推され、任に付く。
『――催しの最後には勇士による花火打ち上げも企画されており――』

「オレサマ、オマエ、マルカジ――って、なんだその格好」
 関係者に挨拶を、と大貫薫(jz0018)の元を訪れた影野 恭弥(ja0018)は言葉に困る。
 黒ミサに関連した仮装かと思えば、身に着けているのは緋袴。どこが黒ミサ。
「昔ながらの和風天使で御座ろうかしら?」
「って口調もか」
 そういう貴方はミイラ悪魔? と尋ねられ恭弥は、
「頭の角以外は依頼による負傷だ。日常生活に支障はないし、気分転換にと思い、な」
 さらり言い切る黒衣のクールガイ。
「楽しんで行って頂ければ此方と致しましても幸いです」
 隣のライゼ(jz0103)も微笑み、歓迎を表す。恭弥が容姿を賞賛すれば素直に礼を返した。

 新たに顔を出したのは、恋人同士・袋井 雅人(jb1469)と月乃宮 恋音(jb1221)。
「主催、お疲れ様でギャス。イベント、存分に楽しませて貰おうと思うギャスよ」
 雅人はシルクハットを被り、タキシードを身に着けて、片眼鏡越しに妖艶な微笑みを浮かべる吸血鬼の伯爵。
「お、お世話になって、ますぅ‥‥」
 手を取られ、リードされながらぺこりと頭を下げるのは恋音。薄桃色の所謂ナース服を着用しているが、身体が揺らされるごとに布地の繋ぎ目に危機感を覚える。そんな恋音を守るよう雅人は立つ。
 雅人が任務中に体験したオカルトな話など、目を輝かせ興味深く聞く薫に、話の切れ目、恋音がか細く尋ねてきた。
「そ、その‥‥、オカルト系の手段で、何か胸を、小さくする方法とか‥‥知らないですかぁ‥‥?」
「んーっと、胸が控えめな人を集めてお風呂に入ってもらい、煮出し汁、じゃない残り湯で下着を洗濯するといいとか」
 実戦する機会がないので効果の程は不明。
「‥‥天魔側の知識でもいいのですが」
 ライゼにも話を振る恋音。
「昔の噂話ですが、胸の小さい魂を沢山食べ――ぁ、人間には少し無理ですね」
 素で言いかけるも苦笑い誤魔化すライゼ。他にもいくつか情報を交換し、恋音はお辞儀した。
「‥‥ありがとうございますぅ‥‥。後日、試せるものは、是非試させて、頂きますねぇ‥‥」
「ぇ」
 何が試されるかという不安を残し、
「それでは他の方々に挨拶もありますのでそろそろ失礼を、ギャス。行こう、恋音」
「はい、袋井さん」
 仲のよい恋人同士は去っていく。


●敵役登場
「続きましては夢のプロレス試合やぁ。どんだけ凄い試合を魅せてくれることやろなぁ」
 セイレーンが如く遭遇する者を魅了するように語る淳紅の紹介と共にスポットライトが人影を照らす。
「アタイ、チルル、タ゛ヨ。サイキヨー、ナンタ゛カラネ!」
 ゼンマイ式ロボットのようにぎこちない動作でカタコトの名乗りを上げ、雪室 チルル(ja0220)はリングに上がった。

「今年一年お疲れ様‥‥よ」
 立食観客席で拍手と声援を送りながら、雪之丞(jb9178)は神谷春樹(jb7335)とグラスを傾ける。卓の上に並ぶは真夢紀の力作、ローストビーフと半熟卵乗せシーザーサラダ。
「今度はプロレスか‥‥。そうだ、雪之丞さん。どちらが勝つか賭け等如何かな」
 普段は丁寧口調ながら、此度は不遜な悪魔になりきった様子で話を持ちかける春樹に、
「賭け、か――ぁ。なのね。面白そう、ね」
 雪之丞が受けた条件は『こども心の私』。やや不服気味ながら、かつての自分を思い出し応じる。
「さて。それでは何を賭けよう。飲み物の補給など?」
「給仕が来れば間に合ってしまう――追加で負けた方が次のステージに飛び込み、芸を披露なんて、どう――かしら?」
 悪戯気味に微笑む雪之丞を見て、春樹も負けないニヒルな笑みで是を返す。

「対する‥‥あれ? 黒神さ〜ん? まだ来てへんの?」
 スポットライトは点灯したものの黒神 未来(jb9907)が居ない。何か問題発生?
 淳紅が裏方に確認しようとしたとき、場は動いた。
「どこみてん! うちはここやで!」
「な‥‥!」
 リングの上、更にはチルルの背後にハイドアンドシークを使い忍び寄った未来が其の姿を現すと同時、仕掛けたのだ。
 チルルに構える暇を与えぬまま抱え込んでからのバックドロップ。
「おぉっとメドューサ黒神、闇討ちや!」
 遅れて高く鳴り響くゴング。
 観客から悲鳴と喚声が上がるも、未来はふてぶてしく会場を挑発するのみ。
 どうにかチルルも立ち上がり、試合開始だ!

「むぐむぐ。あの黒い人ヒール役か〜ニャン」
 卓から卓へ料理を頬張って歩く六道 鈴音(ja4192)は『セクシー猫耳悪魔』。
 ピンと立つの黒い猫耳。漆黒のドレスの合間から覗く健康的な肌色。僅かな範囲に秘められた独特の艶気が漂う。
「しゃりしゃり。うん、いい音ニャン」
 他の参加者の仮装と語尾を確認しながら会場をうろつきあるく猫娘。恭弥も怪我をしていない片腕で器用に料理を口にしながら観察に勤めているが、猫の目だけに眼力の鋭さは鈴音が上?
 未来の意匠も黒尽くめながら、対戦に向けた健康的なスパッツルック。可愛らしさを兼ね備えた色香なら、今のところ鈴音に負けはない。
 隣をみれば、
「対戦相手はあの黒神であったか。――のね。これも縁、自分は黒神に賭けさせて貰おう。――うわね」
 雪之丞が不意打ちすらも興味深いものとし、未来の勝利に賭けると、
「では僕は雪室さんに。さて、どうなることやら」
 初見でチルルから独特の力を感じとっていた春樹は、好都合とばかりにチルルの勝利に賭ける。
(‥‥女の人の方は不服そうにしてるのがなんとも可愛らしいというか、ギャップ萌え?)
 そして鈴音が仮装を評価していく。そんな今この瞬間にも、リング上では激しい攻防が繰り広げられている。


●辛味の国のアリス
「私はパンプキンマン! 彼の舞台に見劣りせぬ奇術を披露してみせよう!」
 会場の片隅、密かに手芸披露始めたのはエイルズレトラ マステリオ(ja2224)。とっておきの一張羅を着、会心のカボチャマスクを準備してきた。
 騒ぎに気付き駆けつけた記録係、馬頭鬼もカメラを構える。
 マステリオにより宙を舞うトランプ。奇術の中をくぐって現れたのは金髪美しいアリス――に扮した砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)。艶やかな髪は下ろされ、眼鏡もはずされ、大変似合ってはいるのですが、男性です。
「この時間くらいに来てくれへんかーと呼ばれてなぁ?」
 さらに関西弁。
「いや、撮影係さん以下いっぱい、そんながっかりされへんでも――」
 演出の流れとして突然巻き込まれた砂原だが、楽しんだもの勝ちとして突っ込みにノリで応じる裏で、

 でででん、でででん、でで――‥‥ぺしゃ。
 でででん、でで――‥‥ぺしゃ。

 床を揺らす足音が効果音にも聞こえる怪獣が卓に上陸。
「ガオーなのぉー!」
 重量感を感じさせる着ぐるみであったが、覗いている顔を窺えばかわいらしい少女、白野 小梅(jb4012)。転びながら、やっとの思いで到達した卓には目的のものがある。
 給仕として調理場と会場を往復する智美が、今並べたばかりのドーナツだ。
 けれど小梅の手は少々自由が利かない。一所懸命に手を伸ばしていると、
「はい、お嬢さん♪」
 演出手伝いを終えた砂原がやってきて、ひとつとってくれた。
「ありガオーなのぉー♪」
 幸せそうな笑顔で小梅は頬張る。
(もきゅもきゅ。このアリス強敵ニャン‥‥)
 砂原の立ち振る舞いをみて、料理から料理へ渡り歩く鈴音も唸る。
「おー、ネコな子もいらしゃったー♪ どれが食べたい? すきなのとった」
 鈴音の猫耳に気付き、砂原が話しかけながらドーナツの盛られた皿をみると――空っぽだった。
「あかん、ドーナツ艦隊全滅や――ん?」
 視線を下に向けると小梅が頬をいっぱいに膨らませ幸せそう。
「減りが早い原因はこの子か」
 智美も合点がいった様子。各卓の補給がため、裏手に急ぎ戻る。

「しっかし、屋内とはいえ、この時期にスカートは寒くてかなわんなぁ。履き慣れてれば平気なんやろか?」
「私も普段はパンツルックの方が多いからわからないニャン?」
 鈴音に話をふる砂原だが、鈴音自身も言葉の通り。
 そんな砂原の手にあるのは、辛味の国のアリスと称えたいほど辛味の強そうな料理ばかり。身体も温まろう。
「ふむふむ、アリス嬢らは寒さに弱い? ではとっておきの奇術で暖めてごらんいれよう!」
 寒さ話をリクエストと捉え、マステリオは返答も待たずテーブルに置かれた酒瓶を手に掴むと、一気に煽った。
「自分がのむんかい!」
「あ、消毒用アルコールって書いてあるニャン」
 マステリオは優雅に懐からマッチを取り出し、擦った。
 灯された暖かな火は業火の火種。口に含んだアルコールを霧状に吐き出すと、激しい炎が一帯に広がる。
「シャッターチャンス!」
 すかさずストロボを連続で光らせ、撮影に余念のない馬頭鬼。
 炎を感知し作動するスプリンクラー。素早く水と炎から鈴音を庇う砂原。
「フハハハハハハ!」
 マステリオは持ち前の才で、一張羅を水に浸すことなく笑いながら完全回避、
「ハハハハ‥‥は?」
 するもつかの間、勢いよく駆けつけてきた黒服の係員に両脇を固められ、
「ぁ〜れ〜ぇ〜‥‥――」
 どこぞへと連衡されてしまった。マステリオ、退場。
「お騒がせ致しました。直ぐに片付けさせて頂きますので、あちらでおくつろぎ下さい」
 明斗は砂原や鈴音に被害がないことを確認し、別卓へ案内する。
 また、馬頭鬼のカメラは防水効果により被害を免れました。 


●妖精の悪戯
 催し物以外にも、馬頭鬼は参加者らの楽しむ姿を撮影している。
 例えば撮影し損ねてしまったエクレールと環姫の主従ペア、
「お前はなんて可愛いんだい‥‥。この会場中の誰よりも私の目を引いてやまない」
「ぁ‥‥あぁ、エクレール様ぁ‥‥もっと、もっと近くに‥‥」
 完全に二人の世界が形成されている場合も邪魔せぬよう、更には失礼にならぬよう許可を得て撮影を行った。
 だがこの写真どこで使える? 何に使える?

「ふぅ、撮影出来ていない人は居ないでござるかな?」
 しゃがんで受付帳と撮影記録を照らし合わせてみていると、書類に影が落ちた。
「ふふ、私、ね。まだ撮影してもらってない気がするのぉよ? 撮影して、くださらなァぃ?」
 見上げれば可愛らしさを心がけた喋り方をする、透き通るような容姿の妖精。正体は変化の術で変化した黒百合。
 こんな人いたっけ――と思いつつも馬頭鬼は失礼がないように撮影させて頂こうと立ち上が――れなかった。
「はっ!?」
 横倒しに転がる馬頭鬼。何かがつっかえて体が伸びない。
「くクく‥‥、くすくすくす‥‥」
 小さな笑い声。見てみれば黒百合が必死に笑いを堪えている様子。何か知っているのかと問えば、
「さァ〜? 私、何も知らないし、してないのよぉ? くす‥‥じゃァ、撮影はまた今度♪」
 悪戯妖精であることをイイことに、黒百合は会場のあちこちで悪戯をしながら遊び歩く。
 馬頭鬼はどんな悪戯を受けたのか?
 マスクを外してみたところ、鬣と尻尾がりぼんで結ばれていることがわかった。解き、マスクを被り直す馬頭鬼。タイマーセットしておけば自分のネタ姿も取れたのではないかとのちに思う。


●舞台の行方
「シャイニングゥー、ドローップ、キィックゥや!!」
 未来はチルルに休む暇を与えない。猛攻についぞ膝を付いたチルルの小さな身体を踏み台にし、コーナーポストに飛び乗ると、勢いをのせて両足で蹴り付けた。
「ヨ、クモー!」
 一度はリングに身体を這わせながらも、着地の瞬間を狙い反攻するチルル。
 小柄を活かし翻弄したくもロボ動作が足を引っ張る。
 更に未来は反則にも近い自由な攻撃を繰り広げるものだから、観客の手に汗が滲む。
 不利と見えるチルルが簡単に屈さないのは、ロボのように頑丈な肉体がためだろう。

 激しく攻め続ける未来の息が上がり始める。
 好機とばかりチルルが動いた。
「黒神! 後ろだ! 止まるな!!」
 観戦に熱中する雪之丞の叫び声――が、遅い。
「なんやと!?」
 振返った先、既にチルルはいない。弾けるロープ。首を回せば切迫する影。捕まえようと手を伸ばすも、滑るように身体の下を潜り抜けられた。もう一度振返るには追いつかない。
「ヒツサツー! アタイ、アタツクー、ヨ!」
 未来は腰に強い衝撃を覚え、倒れこむ。未来の身体に乗りかかり、両肩を押し付けるチルル。
 火事場の馬鹿力で足掻きもがいて見せるも、

 ――カウント! ――1! ――2! ――3!

『勝者ロボチルルやー!』
『ヤツター!』
『負けてもうたか〜』
 リングの上では雄叫びと共に飛び上がるチルル。未来も息を整えながら立ち上がる。
「く、負けた‥‥のか」
「うん、僕の勝ちだね」
 観客席でも雪之丞と春樹の勝敗も付く。
 さて次のステージは、と春樹が目を向けるとステージ上で音が響いた。
 リングが素早く下げられ、音響設備が上がって来る。
 全身の汗を拭ったタオルを投げ捨てた未来は、真っ赤なレフトハンドギターPompeuX R7を肩に下げ、音を響かせた。
『まだまだ休ませへんで〜! うちも休めへんけどな! 主役のおでましや!』
 実況マイクを自前のヘッドセットマイクに切り替えて、ステージ中央に立つ淳紅。ここからが彼の本番。

 対戦に熱中した者達の心を平穏に沈める優しい歌声。
 ステージという岩礁の上で、観客席あるいは会場という大きな方舟に乗る乗客たちを包み込んでは歌の海の溺れさせる。けれど平穏な眠りが訪れることはない。
 範奏が眠らせてはくれないのだ。
 誰一人、寓話が如く誘われ、音の海に進んで溺れようとする者は居ないものか?
 メドゥーサに石にされたか、セイレーンに魅了されたか。動ける者はいないのか?
 いや、雪之丞が立ち上がる。
 壇上にふわり跳ね上がると、雪之丞は不慣れなスカートの裾を翻し踊る。
 ステージ上の光源効果もあり、さながら人魚の尾ひれのように色を変え閃き、特に春樹を魅了した。
 透き通るように凛と響く淳紅の歌声は続く――。


●戦場裏の戦場
 料理を会場へと運び、並べ、調理室へ戻ってきた智美の耳に届いたのは淳紅の歌。
「ここにスピーカーあったか‥‥?」
 とうとう幻聴が聞こえるほど疲れてきたのだろうか、とため息をつく智美であったが、妹・真夢紀により否定される。
「おかえりーちぃ姉♪ あたしもびっくりしたんだけどねっ!」
 示された先に目を向けるとRehni Nam(ja5283)が、淳紅と同じ旋律の鼻歌を歌いながら料理の盛り付け中。離れていても以心伝心恋人同士。途中までクリスマスソングだったが、会場と時を同じくして曲目が変わったと後にわかる。
「会場の料理具合どおだった?」
 コンソメスープの鍋に蓋をしながら真夢紀が尋ねると、
「揚げ物類は流石に進みが速いな。他はドーナツを襲う怪獣がいたり、辛味に拘るアリスがいたり?」
「‥‥ちぃ姉、本当、大丈夫‥‥?」

 予想通り消費の早い揚げ物類は、真夢紀が下拵えしておいたものを龍磨が黙々と揚げていた。
「油を適温に維持し続けるってのは難しいんだ」
 共に作業する同志と言葉を交わしながら手本を見せようと箸を翻す。
「上がってきたところを素早く――あ、」
 何かと見れば鍋の隅に、色濃くなりだした唐揚げ。
 慌てて拾い上げ具合を確認――大丈夫、食べられる。寧ろこのくらいを好む人も居るだろう。
 龍磨は油の切れたものから順次皿に移動。揚げたてアツアツを会場に届けたいと考える。
「僕が持っていくと揚げる人手がなくなるんだよね」
「‥‥あ、私、次舞台だから、ついでにもっていく、のであ〜る」
 片手にフライ返し、片手にフライパンを持ったまま、力を示すようなポージングで返答したのは、なんとRehni。本人曰くどこにでもいる、ごくごく普通の天使というが――?
「普通である」
 Rehniは台車に準備の出来た料理と、舞台用の資材を載せると、足早に会場へ。
「あ、配膳は俺が」
 追いかける智美。
「よし。Rehniがステージに立つってことはそろそろデザート準備しとかないとね」
 まだまだ作りたい料理が色々あれど宴も折り返したはず。真夢紀は南瓜プリンの盛り付けに掛かる。


●三大獣
 この卓ではさまざまな召喚獣と着ぐるみたちが料理を楽しんでいる。
「ガオーガオーなのぉ」
 がおがお、ドーナツ怪獣の小梅、
「ケセランがおーなのがお」」
 パララン並みに大きなケセランの彩華。
『‥‥‥‥がぶ』
 テーブルごとまるのみしようとする本家召喚獣パサラン。
「きゃー! パサラン、のみこむなら料理だけーがお!」
 召喚主彩華が慌てて飲み込み途中のテーブルをひっぱりだした。不満そうなパサランを叱り、ほっとするもつかの間。
「‥‥ガ、ガ、ォー‥‥」
 小梅がばたりと倒れた。
「きゃー!? 小梅ちゃん大丈夫がお!? ‥‥って、この着ぐるみすっご重か!?」
 抱き起こしてみれば顔が真っ赤。楽しくはしゃぎ遊びすぎた反動が今ここに発現。
 彩華が慌て小梅の頭部を外したりなどし、手扇で風を送っていると、異変に気付いた明斗がやってきて保健室へ搬送してくれたのでした。
『‥‥がぉ?』


●制覇は遠い
 緊張に静まりかえった舞台に、ひとりたたずむはRehni。手に握られているのは魔具。袖で見守る淳紅。
 すっと目を開き、厳かに一言。
「‥‥包丁、一閃‥‥!」
 智美によって宙に放り投げられた無数の食材たちに光が吸い込まれていく。敵を食材のように切り刻むことは困難でも、食材を切り刻むことに難はない。実際に切っているから。
「断罪、完了である!」
 魔具を覆っていたアウルの煌きがはじけると同時に、シート上に落ちた食材たちは花開くように切れ目を露呈する。
 次々とアウルを駆使して料理を実演披露していくRehni。出来上がった料理は智美が付近の卓へ配膳。
「熱いぞ? 気をつけてな」
「う、熱いのは、にゃ‥‥」
 メニュー全てを制覇する勢いで、会場中の料理を食べ歩いてきた黒猫・黄昏ひりょ(jb3452)は言葉に窮する。
 立ち上る湯気、煮え立つ汁。説明されるまでもなく熱いだろう。
「す、少し冷ませば、いけるにゃ!」
 先ほどまでの勢いは何処へやら。ひりょは慎重に器を手にすると温度を確認しながらゆっくりと口へ運ぶ。

「お、きみも来てたのか。それは黒猫かな」
「わ、可愛い扮装にいい食べっぷりやなぁ♪」
「っ! く、くっきー、に、ジェンさん!?」
 低い確率でもないが、龍磨、砂原、知り合いふたりに話しかけられ、びくり肩を跳ね上げるひりょ。
「さっきまで食べてたから揚げを上げたのは僕なんだよ」
 などと始まる世間話。最初こそ気恥ずかしそうに言葉を詰まらせていたひりょだが、話始まってみればいつもの仲間。なにより、出合ったのが恋人でなくてよかったような遠い目をしていたと、友は言う。
 Rehniが舞台上で解体したばかりのマグロの刺身が並べられると、
「新しい料理にゃ」
 すかさず箸をのばした。食べるスピードは決して落ちない。馬頭鬼記録には、最も多くの種類の料理を食べた腹ペコ黒猫ひりょ、と記入される。


●近づく終演
「なかなかに楽しい試みだったニャン♪ 大貫さんの仮装もよく似合っているんだニャン♪」
 Rehniや真夢紀、料理人勢のパスタも美味しかったし、と鈴音が世間話をしながら薫の装束を称えると、
「あぁ、オレサマも、そう思った」
 丁度近くにいた恭弥も同意を示す。
「ほ、褒めても何も出ないわよ!? そ、それにアナタたちの方が――!」
 薫は何らかの思惑アリと邪推、反論しながらも何処か嬉しそう。

「はい、恋音さん」
「‥‥ありがとぅ、ございますぅ‥‥」
 ノンアルコールシャンパンをふたつ手に取った雅人は、ひとつを恋音に手渡し、
「君の献身と頭の良さに乾杯!」
 このときばかりは仮装も忘れ、本来の自分自身でグラスを掲げる。恋音もはにかみながら応えた。
 存在に気付くも、雰囲気を壊さないよう、ひりょはそっと「来年もお幸せに」と挨拶のように呟く。

 酒場のカウンター席のような椅子に座り、ひとり持参のウォッカをゆったりと飲み続ける美女がいた。
「ぶっちゃけ黒ミサって、もっとおどろおどろしいものだと思っていたのだがなぁ‥‥(酔っ払い)」
 半分肩透かしを受けながらも、仮装具合などを楽しんで眺めるに勤めていたのは明。ウォッカの瓶も空になりかけた頃、
「ずっとお酒でしたよね。酔い覚ましに他のドリンクは如何です?」
 来場者を気にかけて歩く明斗が明の下に現れる。
「間に合っていましてよ(酔っ払い)」
 人と遭遇したときには扮装することも忘れない。澄ました笑顔であしらおうとするも、
「酔っ払い、って。酔ってらっしゃいますか?」
「いいえ? 酔ってませんわよ(酔っ払い)」
「‥‥酔ってない人ほどそう言うと聞いたことがあります」
 学園の敷地内、教員主催の宴で参加者学生が深酒で倒れたなどあってはいけない。更には女性が道で倒れるなどあってはならないと、説得し始める明斗に、明は哂った。
「そんな真剣になってくくれるなんてね。楽しかったよ」
 笑いを堪えきれず種明かし。女性衣装であることも厭わず、明は曙人を解いた。現れたのは細身で、明斗が見上げる必要があるほど長身の男性。
「え、ええっと、楽しんでいただけたなら、幸いで、す」
 明斗は衝撃を受けながらも笑みは絶やさず、言葉するのであった。


●終の花火
 真夢紀の力作、南瓜のプリンが会場に並び始めれば、来場者も宴の終わりを感じたのかしめやかな空気に包まれる。
「はい、雪之丞さん。お疲れ様」
 春樹は舞台から降り、休んでいた雪之丞にプリンを手渡した。
 このプリンについてなのだが、
「ねェ知ってるぅ? 途中黒服に連れ去られた人のカボチャを材料に作られた、とかァ♪」
 楽しそうに嘯き歩く黒百合。真実はともかく、マステリオの行方も結局のところ、知れない。

 日が落ち、星の浮かぶ夜空の下。
 としおの背後、会場の中から暖かな声が聞こえる。
 まもなく花火が――そんなアナウンスも聞こえる。
 吹きすさぶ風はとてつもなく冷たい。けれどとしおは熱く燃えていた。
 職人に順次合図を送り、打ち上げ花火に火を入れると、どぉん、と最初のひとつがあがった。
 会場内から歓声が聞こえてくる。出だしは好調。
 としおは微笑みながら、徹底に調整と確認を完了させた打ち上げ台に近づく。
「今年も無事、僕を打ち上げてくれよ!」
 大砲に似たそれの表面を撫で、夜空に祈りを捧げたあと、一切のためらいを捨て、軽やかに乗り込む。
 馬頭鬼が一等席でカメラを構え待っていることも知っている。
『行きます‥‥!!』
 合図と共、としおの乗り込んだ打ち上げ台に火が入れられた。長くも短くも感じられる緊張の数秒を経て、

 ――どんっ!!

 見事、夜空に大輪のとしお花火が開花する。
 としおが地上を見下ろせば馬頭鬼のカメラのストロボが何度も、何度も瞬いているではないか。
 笑顔で手を振るとしお。空を見上げる全ての者が、この花火を楽しんでくれたなら、もう悔いはない。
 一応準備はしてあるものの、迫る衝撃を思い、目を閉じるとしおだったが、不意に身体が何かにひっかかった。
「お疲れ様でした。大事はありませんか?」
 耳が麻痺し、正確に聞き取れなかったが、翼を広げた悪魔はそんなことを言っていた気がする。
 地上に無事降り立ったとき、沢山の拍手に似た空気の震動を、としおは肌で感じ取ていた。


●後日
 黒ミサの主催者、協力者、被害――参加者それぞれに、黒い封筒が送り届けられた。
 封蝋に印璽されているのは後ろ足で立つ有翼の馬。差出人は黒翼の馬天使。
 差出人に心当たりは――誰もが、あったという。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 撃退士・金鞍 馬頭鬼(ja2735)
 鉄壁の守護者達・黒井 明斗(jb0525)
重体: −
面白かった!:14人

God of Snipe・
影野 恭弥(ja0018)

卒業 男 インフィルトレイター
伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
紫水晶に魅入り魅入られし・
鷺谷 明(ja0776)

大学部5年116組 男 鬼道忍軍
奇術士・
エイルズレトラ マステリオ(ja2224)

卒業 男 鬼道忍軍
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
ラーメン王・
佐藤 としお(ja2489)

卒業 男 インフィルトレイター
撃退士・
金鞍 馬頭鬼(ja2735)

大学部6年75組 男 アーティスト
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
闇の戦慄(自称)・
六道 鈴音(ja4192)

大学部5年7組 女 ダアト
前を向いて、未来へ・
Rehni Nam(ja5283)

卒業 女 アストラルヴァンガード
鉄壁の守護者達・
黒井 明斗(jb0525)

高等部3年1組 男 アストラルヴァンガード
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
芽衣のお友達・
礼野 真夢紀(jb1438)

高等部3年1組 女 陰陽師
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
Standingにゃんこますたー・
白野 小梅(jb4012)

小等部6年1組 女 ダアト
想いを背負いて・
竜見彩華(jb4626)

大学部1年75組 女 バハムートテイマー
能力者・
エクレール・ポワゾン(jb6972)

卒業 女 鬼道忍軍
ついに本気出した・
砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)

卒業 男 アストラルヴァンガード
揺れぬ覚悟・
神谷春樹(jb7335)

大学部3年1組 男 インフィルトレイター
圧し折れぬ者・
九鬼 龍磨(jb8028)

卒業 男 ディバインナイト
撃退士・
露原 環姫(jb8469)

卒業 女 ディバインナイト
秘名は仮面と明月の下で・
雪之丞(jb9178)

大学部4年247組 女 阿修羅
とくと御覧よDカップ・
黒神 未来(jb9907)

大学部4年234組 女 ナイトウォーカー