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マスター:青鳥
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:4人
リプレイ完成日時:2012/09/28


みんなの思い出



オープニング

●オクトーバー?
「オクトーバーフェストってご存知ですか?」
 観月 朱星(jz0086)が、ご機嫌に笑う。
 知っているものも多いだろうか。
 一般的には、海外で行われるビール祭りという認識であることが多い。
 飲酒を楽しむ、ということだけであれば未成年は参加不可の気もするが、
 観月自体もそもそも未成年だ。
 それに、何より彼女が胸に抱えているのは、カボチャランタン。
 明らかにハロウィンに浮かれている風情である。
「とあるホテル主催なのですけれど。
 ビールだけでは、どうしても楽しめるお客様が限られてしまいますし。
 せっかくですから異国情緒あふれるお祭りにしたい、ということなのです。
 季節もハロウィンが近いですものね、一緒にやってしまおうと」
 なんでも混ぜればいい、と言う訳ではなかったが。
 彼女の説明を聞けば、ようはこういうことだった。
 巨大ホテルの中庭を借り切っての、大規模なガーデンパーティ。
 時は夕暮れから夜をメインにして、各国のビール取り揃えから、
 ビールに合った各国の料理を提供するのがメイン。
 勿論、ノンアルコールの飲み物も多数用意されている。
 そして、参加者は簡単でもいいから仮装をすることがドレスコードになっているのだとか。
「といっても、仮装なんて気恥ずかしいという方もいらっしゃいますでしょう?
 皆様は、その呼び水、つまり気合いの入った仮装をして楽しむサクラ、ということです。
 衣装は勿論こちらで貸し出しますので、どうか全力で楽しんで下さいませね。
 料理や飲み物のテントの手伝いをして頂いても助かりますが、
 アルコールを扱えるのは勿論成人済みの方だけです。お気を付け下さいませ。
 あっ、ショウスタッフも募集中ですわ」
 いつもの如く。
 いつものように。
 
 要は、お祭りである。


●黄昏の向こうのお祭り
 時は、夕暮れ。
 東屋や温室まで設えられた開けたガーデンには、カボチャランタンの灯がオレンジに優しく照らす。
 周囲の飾りつけはオレンジと黒を主体に、蝙蝠や魔女が飛び交うポップなホラーテイスト。
 幾つも張られたカラフルなテントでは、呼び込みの声も賑やかに。
 フルーツビール、黒ビール、各国の珍しいビールがビールサーバーに満たされて、
 ビアカクテルの種類も豊富だ。
 ハロウィンに合わせたのだろうか、カボチャを材料に作ったお菓子や、
 魔女やお化けをテーマにした飲食店舗も多い。
 その中をそぞろ歩くのは、人でありながら人ならざる仮装に身を包む人々。
 ステージではがい骨の格好をした人々がラインダンスを披露している。

 今日ばかりは、今日限りは。
 いつもとは違う顔、違う格好で。
 不思議で愉快な、お祭りを。


リプレイ本文

●黄昏時
 紅い夕日が中央に設えられたステージを染めていく。
 待ち侘びたとばかり、ステージへと躍り出るのは黒衣とマントに身を包んだ、犬乃 さんぽ(ja1272)。
 但し、――金髪ポニーテールも愛らしいちびっこサイズの。
「トリックオアトリート!」
 元気よく少年が宣言すると共に、たん、と軽い足音が地を蹴っての宙返り。
 着地する頃には、いつもの犬乃の姿になっている。
 変化の術を使って見た目を変え、衣装は布の仮止めを次第に解いていくという凝った工夫で。
 着地の後も、殆ど止まっている時間などなく片足を軸にしたスピンから、音楽に合わせて複雑なステップを踏む。
 勿論、視線は客席に固定、笑顔を少しも曇らせずに。
 片手が大きくマントを跳ねあげ、彼の姿を一瞬隠す。――その後に立っているのは、端正な面差しの青年。
 犬乃が歳を重ねればこうなるのかと言うような。
 生首の形をしたトマトジュースに、小さく口づけて彼は笑う。
「トリックオアトリート、悪戯な姿を貴方に…どのボクが好き?」
 どっと客席が沸いた。いかにもハロウィンらしいショウに、否が応でも気分は盛り上がっていく。
 黄昏の夜に、乾杯を始めよう!

 「お化けの森」の店内は少し暗く、そこかしこにいるのは人か――それとも?
 桜木 真里(ja5827)も、漆黒のマントにドレスシャツの装いは吸血鬼として。
 手に持っている生首ケースを物珍しげに眺めている。
「こんなのあるんだ・・・」
 首筋から伸びるストローがやけにシュールだと思わず首の断面を覗こうと持ち上げたところで、自分に集まる視線に気づく。
 白銀の髪に翠の眸の、優しげな風貌は女性客の気を惹く。
「いらっしゃいませ。すごく似合ってます」
 彼の近くのテーブルに着く、ささやかな装いをした少女達に柔らかく微笑んで。
 早速オーダーを取りにかかる、――ところで。
 顔を少し近付け、笑う表情を艶やかに。少女の耳元で囁くよう。
「良ければ貴女の血を俺にくれませんか?」
 きゃー、と歓声が弾けた。が、当の桜木と言えば頬を少し紅く。
「冗談です」
 そう目を伏せてしまうそのギャップがまた受けて、あちこちのテーブルに彼は呼ばれてしまうことになる。
「というわけで、吸血鬼のお気に入りなんていかがですか…?」
 お陰で、生首の説明を求められることも多い。
 桝本 侑吾(ja8758)は桜木にお疲れ、と労いの声を投げ分担してオーダーを受けている。
 茶の髪に合わせた耳と尻尾を付けた狼男の格好は、吸血鬼と並んで皆に分かりやすい仮装とあって受けも良い。
 出来るだけ静かに、目を合わせて少し大人っぽく。
 テーブルを離れると、もう一人の狼と出会い、桝本は軽く会釈をする。が、彼の手に持っているものに瞬いて。
「すごいですね、それ…」
 狼――こちらは銀髪に合わせた銀狼の強羅 龍仁(ja8161)が盆に載せているのは、狼の形のグラスに白い飲み物。
「銀の弾丸だそうだが。カル○スかこれ?凄い名前だな…」
 身体になんちゃら、の国民的乳酸菌飲料も狼型グラスに入れられて呼ばれれば、なんとなくそれっぽく見えるのだから大したものだ。
 色の違う狼二人が並んでいるとどうにも目立つのか、直ぐにオーダーが立て込んでくるのにお互い笑ってしまい。
「それにしても…こんなものを付けないいけないとはな……」
 耳を示す強羅の動作に、桝本も頷いて。
「こんな格好でいいか不安でした…」
 しかし二人揃っての狼耳は何とも微笑ましい。
「周りが同じなら対して気にはならないか」
「はい、頑張りましょう」
 軽く手を上げて労い合う。サクラの仲間と知った彼等に、アニエス・ブランネージュ(ja8264)が顔を上げる。
「『不思議博士の実験道具』でカクテルは作っていいのかな?」
 アイスブルーの長い髪を流すマーメイドラインのシックなドレス姿。
 片眼鏡も相まって理知的な印象を与えるのだが、つぎはぎやボルトのアンバランスさがやけに愛嬌を感じさせる。
「おお、勿論だ。リキュール類を見繕って持ってくるな」
 強羅の返答も声は大きめ。この辺りは、周囲に聞こえれば売り上げが上がる契機にもなるだろう。
 ややあって、フラスコや試験管に色とりどりのリキュール、割る為のソーダやジュースも満たされた豪華なセットが届く。
「これは、綺麗だね」
 小さく、歓声。試験管を振ると、カシスのとろりとしたリキュールが揺れる。
 学園では、成人に達していてもなかなか他の手前飲むことも少ない。
 偶には誰かと、と首を巡らせると丁度仕事が上がったらしい桝本の姿が目に入った。
「さっきの狼さん? どうかな、一緒に」
 成人はしているだろう彼に、同業ならではの気安さでやんわりとした誘いを向ける。
 視線が合うと、茶色の目が柔和に笑う。
「ちょうど、タダ酒飲みに行くところだったんで。――じゃあ、一足先に少しだけ」
「うん、少しだけ付き合ってくれれば十分。あまり酔ってしまわないように」
 ビーカーに理科の実験めいて、ソーダにライムジュースやリキュールを注いで。色は綺麗なグリーン。
「なんか、昔の授業思い出しますね」
 慎重に注ぎながら、桝本が笑う。
 乾杯、とビーカーと丸底フラスコが触れ合う。
 アニエスの喉を伝うのは、ひやりと冷えたライムの香り。
「あ、美味しい…」
 けれど、飲みすぎないようにはセーブをしながら。
 楽しむコツは、程良い酒量。


●お化けは一杯
 月居 愁也(ja6837)が包帯を巻いてゆらゆら闊歩。
 白い布から覗く赤の濃いブラウンの眸がちかりと楽しげに笑ったかと思うと縮地を利用して子供達の後ろに。
 悲鳴を上げる子供も多いが、直ぐに反応する。
「トリックオアトリート!」
「よく出来ました!」
 ロリポップを手渡して、満足げに彼は連れの方へと戻ってくる。
「やー、楽しいな。…で、オクトパスフェストって何?」
 見上げた長身は、夜来野 遥久(ja6843)。
 整えた銀髪に狼の耳を生やして尻尾の装いにあるいみ似合う怜悧な眼光が愁也を睥睨する。
「…オクトーバーフェスト、だ」
「大してかわんねーじゃん。……てか、似合わねえ…」
 耳を指さし笑う愁也に頭をぐりぐりと可愛がる。
「精々励めよ」
 手を振って一度別れ、傍らの青木 凛子(ja5657)へと微笑みかける。
「さすがに慣れませんね」
「あら? すっごく素敵よ遥久ちゃん」
 艶やかに笑う彼女は、脚のラインを見せるタイトなスリットのロングドレスに、剥き出しの右肩から腕には蜘蛛のタトゥシール。
 爪先まで行き届いたネイルに、悠然とロングファーを羽織る掛け値なしの美女だ。 
 髪に飾る黒の羽飾りが、笑う度に揺れる。
「ね、リュカ?」
 振り返った先は、高級スーツを惜しげも無く着崩すリュカ・アンティゼリ(ja6460)。
 髪色に揃えた金の尾と耳に無数のアクセサリを合わせると野性味溢れた美丈夫の出来上がり。
 彼は首を竦めて無言で遥久と肩を並べる。
 ほぼ同身長だが、遥久の方が数センチ上の高さだ。
 途端、リュカの眉が跳ね上がる。
「飲み比べンぞ」
 身長で負けた憂さ晴らし等とは口にもしないが。
「――受けて立ちましょう」
 遥久がリュカの正面に悠然と足を組んで座る。
「俺が勝ったら脱げよ、凜子」
 親しい故の遠慮の無さで遥久の恋人を指名。
「上等よ。酔わせて御覧なさいな」
 笑って凜子は全く動じず、陽気にウィンク。
「遥久ちゃんを信じてるもの」
 ね、とかかった声に遥久も頷き。
「私が負けたら脱ぐ?では勝たないといけませんね。……そちらが負けたら?」
 涼しげな顔で問うてみせる。
「遥久達飲んでるから俺も行くとこ」
「まじ? じゃー一緒に行くううう!」
 やけに陽気で騒々しいやり取りが、聞こえた。
 両方聞き覚えが在りすぎて、顔を見ずとも分かる。
「ふはははリュカかわええー!!」
 ものっそい笑顔で駆けるのはチャイナに札を眼帯風に貼りつけたキョンシー、もとい七種 戒(ja1267)。
「アー…じゃあアイツらが脱ぐ」
 くいと親指を曲げて示す。この場合、戒と愁也に選択権はない。
「異論はねェな?」
 ――決闘みたいな眼差しで乾杯。
 お互いビールを水の如くだが味わってはいるようで味の感想まで告げる余裕っぷり。
「お菓子くれても悪戯するするー!」
 問題は妨害工作。愁也が後ろから遠慮なくハグでじゃれつき。
「…ちょっとそこに立て」
 呼ぶと叱られるのが分かっていない犬の如く良い子で直立。
 包帯を握り笑顔の侭ぐいっと容赦なく引っ張る――。
「あーれーってちょ、解けるって…!?」
 独楽回しのよう高速回転しながら包帯が解けて行く愁也。
「きゃーしゅーやんえろいー!!」
 酒も入っていないのに全力で指さし笑う戒。
「相変わらずね、この子達は」
 床に膝をついて顔を覆っている愁也と、素知らぬ面で飲む遥久を見守り凜子はグラスを優雅に口に。
「悩殺ボディ…魔女イイ…ッ!」
 抱きついて懐いてくる戒の頭を撫でてやる。
「相変わらずね」
 同じ言葉を言うその表情は優しげで。
「耳生えとるーー!!」
 そして戒は悪戯に参加。ケモ耳を触ったり尻尾を引っ張ったり。髪の毛を両手でくしゃくしゃと。
「お前、コラ大人しく…!」
 遥久と違って邪険に追い払えないのが敗因か。
 ふるもっふ攻撃を受けていたリュカに、一気に酔いが回り。
 ジョッキを、途中でこらえきれずがたんと置く。
「勝負ありですか?」
 ジョッキを干した遥久が首を傾げ。
「もうコレ以上私のことで争わないで…私が脱ぐからッ!」
 勿論誰も愁也はともかく戒を脱がせるつもりはないのだが、真っ先に自ら躍り出て盛大に破く。
 お札を。
「え、とりあえずサービス?」
 よく分かっていないなりに、愁也まで直した包帯をはらりと垂らし。
 全く収拾のつかない有様に、リュカが嘆息。
「誰のせいでヨッパッてると思ってンだお前は!」
 隙あらば狼耳にじゃれついている戒は、ここぞとばかりのドヤ顔で。
「記憶にございませんー」
「……敵いませんね。七種さんの勝ちですか」
 勝負の行方は、結局彼女のパフォーマンスに華を持たす形で。
 そして額に新しいお札を張ってやる。
 燦然と彼女の額に輝く文字は――。
『清純(きよずみ)無双』


●トリック!
 ステージでは金髪の青年がマントを翻して内側の赤色を閃かせ。
 ドレスシャツも褪せる程の、白皙の肌の美青年が声を低めて語る姿は堂に入っていた。
 アラン・カートライト(ja8773)は手に持つ紅い液体の入ったグラスを揺らして、硝子越しに紅の眸を細く。
「吸血鬼の瞳には魔力があるんだ。見る者を魅了し、此方へ呼び寄せる」
 ショウを、見守っているのは三人そろって三銃士のクラシカルな装い。
 深い色の布地に背中と胸は金色刺繍で描き入れ、羽織るマントには太陽の意匠。
 内心はどうあれ見た目ばかりは引き締めているのは百々 清世(ja3082)で。
「どうしよう笑っていいんかわからへんねんけど」
 どんな顔をしたらと肩を震わせているのが小野友真(ja6901)。
「きゃーアラン様すてきー! やだーしびれるー!」
 全開の笑顔で、黄色い声援…いや名状しがたい色の声は加倉 一臣(ja5823)。
 勿論冷やかしではない。
 友人の雄姿と聞けばどこまでも駆けつけるのが三銃士。皆は一人の為に!
 悪友達のじゃれ合いとわかれば、観客兼サクラの観月 朱星(jz0086)が笑って。
「どーよ、流石おにーさんじゃね?」
 清世の似合ってるでしょ、のドヤ顔にも素直に頷く。
「嗚呼、そうだ、其処のお前。ほら、来いよ」
 薄汚れ血に濡れたドレスの観月を、アランは指す。
 紅い眸が観月の方を向いた瞬間――ふら、と熱に浮かされたような足取りで彼女はそちらへ。
 人形の如く抵抗しない体を引き寄せ影となった首筋へと顔が向き。
 少女が舞台の奥に倒れ込む瞬に噛みつく振りで濡らしたアランの唇は紅く染まっている。
 ちろ、と唇を舐めてから胸に手を当てての、閉幕。
 歓声を受けて、肩を竦めて三銃士目がけての投げキスやウィンクで挨拶。
「今宵限りで襲わねえモンスター達に、お菓子をねだるのも一興だぜ」
 締めの言葉に合わせて、群衆へとオレンジの華やかな姿が元気よく走り込む。
「はいっ、ランプの精にお願い事は一つだけ。今日の合言葉は?」
 明るく声を弾けさせるのは、栗原 ひなこ(ja3001)。
 アラビアン風の硝子玉や薄いヴェールが飾る、臍を潔く出したオレンジの衣装に腰から下がる金のランプ。
 子供達のトリックオアトリート!の合唱に耳を傾けて、ランプを擦れば彼女の手にはいつの間にか飴玉の山。
 腰元のショールに隠したものだが、大好評の演出だ。
 途端に群がる子供達に目線を同じにして栗原は他愛ないことを話しかける。
「ふむ…あやつも来れば良かったのにのう」
 言葉を聞いてか、呟いたのは鬼無里 鴉鳥(ja7179)。
 艶やかな銀の髪に狐の耳、黒の着物を凛と着こなす彼女の声は少しばかり寂しげで。
 本来なら友人と来る筈が、予定が合わなかったのだけれど。
 籠に南瓜クッキーを詰め込んで、紅い頭巾に狼耳を隠した嵯峨野 楓(ja8257)も、溢れるほどのクッキーを配って回る。
「トリックオアトリート!」
「……ふむ?」
 一瞬瞬いてしまう鴉鳥ににっこり笑って、赤ずきんはフードを取って狼に変身。
「いただきまーす…!」
 首筋をぱくっと食べる振りをしてじゃれる顔に、鴉鳥も僅か目元を緩める。
「お菓子、食べる?」
 様子になつっこく更に栗原も混ざって笑いかけ。
「トリックオアトリート!」
 合言葉と共にそれぞれが手を出すと、鴉鳥も促され。
 皆の手に、お菓子がたくさん降ってくる。
「お菓子持ってなかったら食べちゃうけどね」
「えっ?」
 楓の耳は、高いポニーテールに隠れて見えない。
「ん?合い言葉を言えたのか?偉いな」
 きょとんとしている栗原と、悪戯げに笑う楓、そして手の中の菓子と皆を見比べる鴉鳥に南瓜クッキーを差し出す狼は、強羅。
「有難う狼さん!」
 赤ずきんぽく楓がウィンクすると、わっと年上の男性に子供達が群がり始める。
 一生懸命合言葉を噛みながら言う少年の頭を緩く撫でて、ふと彼の表情も柔らかく。
「今度は息子と一緒に来てみるのもいいかもな」
 そんな声は、何処か愛おしげに響く。
「――こういうのも、悪くないか」
 一通り貰った菓子を抱えて鴉鳥もまた歩き出す。先程よりは、楽しげに。

 
●フェスト!
 ビールテントでは加倉や清世、暮居 凪(ja0503)達飲み組が勢揃い。
「お待たせしました、当店のお勧めビールです」
 水無月沙羅(ja0670)は、スタイルの良い体をビールの柄デザインのワンピースで飾って忙しなく働いている。
 サーバーから注ぐのだってコツがある。
 キンキンに冷えたジョッキに、黄金のビール。
 それから、泡はあくまでクリーミーにふんわりと乗せる気持ちで、滑らかな舌触りとのど越し爽やかなキレを。
 彼女の動作は丁寧ながらも、素早くあっという間にテーブルの上は人数分のビールで一杯になる。
「おつまみは自家製ソーセージに、ローストビーフも用意しています」
「じゃあ、それも頂こうかしら」
 メニューを見て居た凪が、人数分に足りる肴も纏めててきぱきと注文して。
 如月 敦志(ja0941)は満を持して、なみなみとビールの入ったジョッキを掲げる。
 如何にも笑顔の鮮やかな好青年だが、頭にはしっかり斧の刺さったゾンビスタイルで。
「この前の誕生日で祝・酒解禁!!カンパーイ!!」
 成人と言えば、ビール。こうやって大学部の友人と卓を囲んで、喉を鳴らし飲み干すビールのうまいこと。
 じっとりと暑い気候だけにキンキンに冷えたビールが喉を通り過ぎる感触が、堪らない。
「美味い!やっぱり堂々と飲む酒は美味いなぁ♪」
「乾杯、ね」
 凪の方もいい飲みっぷりで、まずは駆けつけ一杯。それから、すっと席を立つ。
「あれ、何処行くんだ?」
 問う如月には、お代わりをね、とゆったりとした足取りで。
 其処に、満を持してお化け参上。
 目に穴を開けた大きなシーツを被るもこもこした影ことシエル(ja6560)は、何故か鉋を装備して。
「お菓子をくれないと削っちゃうのです☆」
 鉋を揺らして、シーツの縁からちょっと顔を覗かせる。
「ボクでーっす」
「やぁ、削られるよりこちらだな」
 キャンディを笑顔で渡すのは流石の加倉。
「ありがとうです! この後りおん君とショーやるので見てほしいです!」
 眼差しがぱっと明るくなるのに、如月もマカロンを手渡してやり頭を優しく撫でる。
「ん?ショーをやるのか。楽しみにさせてもらうな♪」
 和気あいあいと話す中、ソフトドリンクのグラスとジョッキを見比べるのは、権現堂 桜弥(ja4461)。
 端麗な容姿を黒衣の死神の仮装に包みながらも、その眼差しは年相応のもの。
 何処か可愛らしい雰囲気がある。
「うまいよ、飲んでごらん」
 弱いカクテルを勧める加倉に、多少の躊躇の後、こくんと頷き。
「…皆も楽しそうだし…今日はまぁいっか」
 場の雰囲気につられて、ビールを一口、二口。
 慎重に加倉が見守っているとき――。
「お待たせしたわね、おつまみのプレゼントよ!」
 盆にいっぱいの料理を乗せて現れるのは、とんがり魔女帽子にフリルの華やかな黒ゴシックミニ丈ドレスのプリンセス魔女っ娘その人である。
 しっかりとルージュは勿論、華やかな色を乗せるメイクも完璧だ。
 彼女の声を聞きつけて、背から駆け寄るのは犬乃だ。彼も今日は青年の姿の侭、ビールのジョッキを持って。
「あ、暮居先輩…? ビールのお代わりを」
 全く動じずに声をかけるのは、彼もなかなかのものである。
 人懐こい笑顔も、少し大人びたもので。
「暮居?間違えてない?アタシは魔女のナギ、よ!」
 ぱち、と目を瞬かせるも柔らかい声が受ける。
「わわ、てっきり暮居先輩だと思って……それじゃあナギちゃん、初めましてだね」
 渡そうと思っていたビールは、周りの卓へ。
 彼もまた、今日ばかりは違う顔。それも、仮装の魔法と言う訳で。
「お酒を飲めない皆様には、生絞りのフレッシュジュースがありますよ」
 沙羅の明るい笑顔にグラスを受け取りローストビーフや様々なソーセージが並ぶテーブルで皆が、乾杯。
「えっと、凪さん? やないのかな…? ともかく、色々ありがとうございました!めっちゃ勉強になりました」
 顔を覗かせたのは小野もだ。姿勢を正して、真っ直ぐ頭を下げる。
 夏祭りに封都、彼女に世話になったことは沢山あったのだから。
「あらあら、それじゃあ伝えておくわね」
 くすりと笑って、小野が差し出す棒菓子を凪は受け取る。
「あっ、ショウの時間なのです」
 ぱたぱたと忙しない足音を立てるシエルも、ウィンクでお見送り。
「楽しみにしているわ、お化けちゃん」
 魔女っ娘ナギちゃん、周りの人に小さく口笛を吹かれたりともうそれだけで一つのショウの扱いのようになっているようだったが。
 店からも見えるステージで、音楽のボリュームがだんだん大きく――。


●トリート!
 ステージから流れる音楽は次第に大きく派手に鳴らされて暗闇の中を身を低く彷徨う男。
 包帯に顔は半分覆われ、服は土に汚れて擦り切れて。
 ゆら、ゆらりと音楽に合わせ、胸を叩く仕草をするのは紫ノ宮莉音(ja6473)。
「Please!」
 何度も胸を叩いて、膝を使う大きなスピン。差し出す手は、虚空を掴もうと伸ばした形で。
 地の底から、人の熱を求める掠れ声。
 音楽はどんどん大きく、けれど彼はそれでは満たされないとばかりハードなリズムに声を張り上げるシャウト!
「Tonight for you!」
 いつの間にか人の輪が彼の周りに出来始める。
 立ち上がった沙羅は迷わずにそちらへ。いつもの透明な笑顔で、手を差し出す。
「トリックオアトリート!」
 彼女が声を上げると、莉音は包帯の下の唇を笑わせて。
「Treat!」
 掌に降らせるキャンディは、赤や黒、橙に紫のホラーカラー。
 形も髑髏や蜘蛛、蜘蛛に蝶の羽根だ。
 それを皮切りに、幾つも合言葉が上がる。
「Please call my name!」
 胸に手を当て、もっともっとと歓声を、熱を請う。
 喧しい程に鳴り響くロックには満たされないのだと、空の胸を示し。
「莉音ー!とりっくおあ…ってこわ!?」
 駆け寄ってきた戒は、立ち止まるも迷わずに名前を呼んで。
 途端にぱっと莉音が胸を押さえて膝をついたかと思えば、一際派手なシャウトと投げキスを。
 ぱ、と次の瞬間スポットライトが当たって群衆の中のシエルが照らされる。
 白のシーツは蛍光塗料で不思議に光り、まるで血だまりの形に。
 がんがんと派手なロックミュージックの中、吸い寄せられステージに上がっていくシーツ姿。
 その後を、莉音が追い求め足を引きずりながらステージへ。
 客席の視線を十分引き付けてから、捕まえようと何度も手を伸ばしてはシーツを掴み損ねていた莉音がとうとう指を布にひっかける。
 ピンスポットが二人を交互に照らし――剥ぎ取られるシーツ。
 その下には、黒とオレンジのドレスを纏った魔女に扮して、ぱあんと背後でクラッカーが鳴る。
「「Happy Halloween!」」
 曲はハードテイストなものから、ポップで陽気な曲へ。
 一転して陽気にダンスを踊る亡者が腕を差出して、魔女はステッキを操りお菓子を客席へと山ほど放る。
 腕を組み、ステージを縦横無尽に駆け巡るショウナイト!
 拍手と共に客席を下りる彼等を、加倉と小野は拍手で迎える。
「きたで莉音く…」
 こちらも怖がり、小野が傍に寄るとぱっと飴が彼へも降る。
「For you!」
「…わぁ…この飴凄いなありがとう…」
 顔を近付けてにっこり笑う莉音に、しかし飴を直視できない小野。
「よく出来てたねえ。格好良かったよ」
 笑って受け取るのは、加倉の方だ。
「その仮装、いいアイデアだなー!」
 菓子を配り歩いていた愁也が観月を呼び止めて交え、皆でお菓子交換。
「うめえ棒生やしたミイラ男…っ」
 笑いながら小野が棒菓子を差しまくれば、復讐にキャンディの林が小野の頭に。
 結局はどっちもどっちの有様で。


「ううむ、オクトーバーフェストといえば私の祖国、ミュンヘンのを思い浮かべるが こういうごちゃ混ぜのもいいものだな。うむ」
 お菓子を山程貰ってしまったアルテナ=R=クラインミヒェル(ja6701)は何とはなしに楽しげに。
 彼女の背には小さな黒い翼に尻尾、ヘアバンドも今は黒く小さく翼が生えている。
 衣装に悩んでいたところで観月のチョイスが走った結果だ。
 勿論スカートも少し短めのチュチュ風で。
「さすがにこれは少しかわいいすぎる気が・・・でもこの会場なら大丈夫か」
「はいっ、お似合いですアルテナちゃん!」
 サクラを終えて戻ってきた観月が、後ろからハグで懐きに行く。
「み、観月殿…!?」
 相変わらず懐かれるのに慣れないが、そんな抗議もどこ吹く風で観月が手を引っ張る。
「お待たせしました。どこで遊びましょう?」
「ううむ、ドイツにいた頃はビールも飲めたのだが…ここは日本だから仕方あるまい…」
 肩を落としながら、けれど買い求めた白ソーセージをぱくり。
「うむ、これは故郷の味だ。とても懐かしいな」
 表情が綻ぶ様に、ジュースを持って来た観月も早速一口齧る。
「美味しいです。――アルテナちゃんのお国のものを食べられるの、なんだか幸せですね」
 眩しげに笑う観月に、少しばかり瞬いて。
「――成程。ならば飲めぬ分、故郷の味を共に探すとするか」
 腕はするりと観月に組まれるのは諦めて。
 暫くは、楽しい夜のそぞろ歩きを。

●再び、
「しっかし、皆衣装に気合が入ってるなぁ」
 桝本がショウに派手な拍手をして盛り上げる手伝いをしていると、ふと引っ張られる。
「桝本じゃねえか。飲めよ」
 紅いビールや、英国産のビールを次々に並べているアランに捕まった。
「ええ? 飲むけどさ」
 笑って、乾杯。人の輪は出来上がっていく。
「かっこよかった、まじ、惚れなおしたし」
 清世も絶賛中。小野と一緒に、指差して爆笑したのだが全力で褒めているつもりなのだ。
「俺は格好いいそして飲め」
 酒を勧めてアランは清世の襟元に手をかけたりと虎視眈々。
「酒を飲んで金が稼げる!なんという私にうってつけのバイトなのだッ!」
 一人大盛り上がりをしていたのは、ラグナ・グラウシード(ja3538)。
 この騎士、騎士だが酒好きでというか有体に言って飲んだくれ的に、常に金欠。
 大ジョッキのビールを、遠慮なくごくごくと飲み干していく。
「しかし……暑い」
 飲んだ瞬間だけは涼しく、しかし一気に熱気が押し寄せる。
 日本の夏の暑さをいまいち読み切れていない詰めの甘さで、彼はしっかり着込んだ吸血鬼スタイルだ。
「他はどのような恰好をしているのだ…?」
 見てみれば、皆思い思いのそれなりに暑そうな格好。しかしリア充ぽい面々は涼しい顔だ。
「むむ、ならば私も…!」
 より涼しくなってやるとばかりビールのお代わり。そのジョッキに、こつりと別のグラスが合わせられる。
「おお!加倉殿ではないか、久しいな」
「ラグナくん!ラグナくんじゃないか!」
 出会うのは、依頼で知り合った久方ぶりの顔。
「皆で飲んでるんだ、一緒にやろうか」
 大人はビールで乾杯すればすぐ打ち解ける、とばかり初見も入り乱れての乾杯が始まる。
 しかし清世の姿に、ぐ、とラグナは歯ぎしり一つ。
「ぐ…き、貴様、ここにもいたか…リア充め」
 成敗してくれるわ!と言わないだけの勢いは辛うじて堪えるのだが。
「えー、何それー。てゆか最近よく会うよねー、赤い糸なんかにゃー?」
「あってたまるか!!」
 軽口にいなされ、地団太を踏む。この怒りはもうビールにぶつけるしかない。
「眼福だねぇ、麗しの乙女たち」
 仮装した女子面々を褒めた瞬間、ゆらりと動く影があった。
「リア充――ではないな」
 センサーが反応しかけたが、問題なしとばかりラグナは肴に手を出す。
「何よ?そのいやらしい目は?」
 明らかに黒い影――桜弥は座った眼をしていたので。
「え、ちょ!? すまん、また後で!」
 慌てて逃げ出す加倉に、後を追いかける桜弥。彼女は光を纏って、大鎌を手に。
「残念な大学生は冥府で送って差し上げますわ」
 まさに死神の如く加倉の首に切っ先が迫り――。
「はふぅ…」
 くたんと床へと崩れ落ちるのに慌てて加倉が抱き留める。
「ばーか、冗談よぉ」
 はしゃぐ桜弥を椅子に座らせる彼の目はなんだかんだで優しく。

「ほらー、こっちきて!」
 栗原に手を引かれて戒と愁也がやってくる。
 中心に何故か座らされ皆で飲み物を手に乾杯の音頭。
「HAPPY BIRTHDAY!」
 ハロウィンと言ったのは戒と愁也だけ。
 凜子がとびきりの笑みを浮かべて。観月も加わって拍手をしている。
「2人ともおめでとうな!誕生日といえばやっぱりこれだろ」
 如月がぱっと中央に置くのは、生クリームのバースデイケーキ。
「多めに作ってきたから食べたい人は並んでくれ♪」
 その場の皆にも振る舞いに切り分ける。
「はいっ、食べちゃダメだよ! えっと、良い香りになってね!」
 栗原が手渡す小さな包みは、戒にはデコられたスイーツ小物。愁也には…芳香剤、柑橘系の爽やかフレーバー。
「ちと早いけど、誕生日おめでとな」
 清世からは香水と撫でる手も優しく。
「七種ちゃんがイイ女になりますように。――ん、で。しゅーやんはついでー」
 ぞんざいに投げるが、これもセンスの良いキーケースを。
「おめでとうございます…」
「どうぞ楽しい一年をね」
 とろんという桜弥の分も、一臣はキャンディを連ねた首飾りをかけて。
「おめでっとー!良い一年になりますよーにっ」
 小野は手持ちを全部なくす勢いで棒菓子を年の数。
「Love for you!」
 莉音はミニカボチャランタンを。それから、如月にも。
 シエルが、手作りのクッキーを。形が多少不器用なのもご愛嬌。
「めでてえな祝うぞキスだ」
 酔ってるんだかなんだかのアランが二人の肩を纏めて抱いて頬キスを試み。
 騒ぐ戒の頭に、ばさりと降るのは花束。髪と同じ真っ黒の薔薇が――年齢分。
「いつでも俺の膝の上に座る権利をやるわ」
 にィ、と口端を上げてリュカが笑う。
「リュカー、俺にはー?」
「アー、祝ってやるわ来いよ」
 ビールの瓶を持って追いかけられ逃げると遥久と目が合う。
「知って…!?」
 首を竦めてビールを飲むのが、肯定。
「あっ、え、えええええええええ!?」
 動揺収まらぬ戒と愁也を中心に記念撮影。
 ハッピーバースデイ&ハロウィン!
 山ほどのプレゼントを抱えて、有難うを皆に。
「来年も楽しく祝うですです!」
 シエルの声が、明るく弾けた。


●祭りの終わり
 お腹いっぱい食べたラグナは、テーブルを枕にぐっすり眠り込む。
「これは悪戯コースかなー?」
 耳を生やした楓が、ラグナに近づいていく悪戯カウントダウンはしっかり始まっている。
 楓は大きいリア充用のお手製(お察し下さい)クッキーはひとまず置いて、覗きこみに――。
 一方で、項垂れているのは桜弥だ。
 周りから彼女の死神っぷりを聞いて、顔がすうっと青ざめている。
「血にも弱いしお酒にも弱いなんて…」
 しょんぼりと肩を落として、彼女はテーブルに突っ伏す。
「あぁ…もうお酒なんて飲まないっ!」
 そんな悲鳴が上がる横で、こちらも燃え尽きたように真っ白に顔を押さえているのは凪。
「……絶望ゾーンはこちらかしら?」
 魔女の衣装を脱いでみれば、彼女ときたら。
「!?結局1杯しか飲んで‥‥!?」
 せっかくのビール飲み放題、――観客サービスで終えてしまった己の不憫を嘆くのだった。

 賑やかな祭りの後をせっせと片づけているのは沙羅。
 疲れは彼女が貰ったお菓子を見ると吹っ飛んでしまう。
「トリックオアトリート!」
 口の中だけで呟いてみる。誰もが笑顔で差し出す、お菓子の呪文。
 頑張った自分には、この上の無いご褒美。

 沢山の菓子を抱えて、悪戯にだって笑顔で。
 少し早いハロウィンパーティの、閉幕を。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: ヨーヨー美少女(♂)・犬乃 さんぽ(ja1272)
 懐かしい未来の夢を見た・栗原 ひなこ(ja3001)
 噂の『サヤ』・権現堂 桜弥(ja4461)
 真ごころを君に・桜木 真里(ja5827)
 夜の帳をほどく先・紫ノ宮莉音(ja6473)
 恋人何それおいしいの?・シエル(ja6560)
 輝く未来を月夜は渡る・月居 愁也(ja6837)
 怠惰なるデート・嵯峨野 楓(ja8257)
 微笑むジョーカー・アラン・カートライト(ja8773)
重体: −
面白かった!:14人

Wizard・
暮居 凪(ja0503)

大学部7年72組 女 ルインズブレイド
料理は心〜学園最強料理人・
水無月沙羅(ja0670)

卒業 女 阿修羅
厨房の魔術師・
如月 敦志(ja0941)

大学部7年133組 男 アカシックレコーダー:タイプB
あんまんマイスター・
七種 戒(ja1267)

大学部3年1組 女 インフィルトレイター
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
懐かしい未来の夢を見た・
栗原 ひなこ(ja3001)

大学部5年255組 女 アストラルヴァンガード
オシャレでスマート・
百々 清世(ja3082)

大学部8年97組 男 インフィルトレイター
KILL ALL RIAJU・
ラグナ・グラウシード(ja3538)

大学部5年54組 男 ディバインナイト
噂の『サヤ』・
権現堂 桜弥(ja4461)

大学部9年244組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
青木 凛子(ja5657)

大学部5年290組 女 インフィルトレイター
JOKER of JOKER・
加倉 一臣(ja5823)

卒業 男 インフィルトレイター
真ごころを君に・
桜木 真里(ja5827)

卒業 男 ダアト
撃退士・
リュカ・アンティゼリ(ja6460)

大学部7年75組 男 阿修羅
夜の帳をほどく先・
紫ノ宮莉音(ja6473)

大学部1年1組 男 アストラルヴァンガード
恋人何それおいしいの?・
シエル(ja6560)

大学部1年153組 女 鬼道忍軍
命抱く騎士の矜持・
アルテナ=R=クラインミヒェル(ja6701)

大学部5年152組 女 アストラルヴァンガード
輝く未来を月夜は渡る・
月居 愁也(ja6837)

卒業 男 阿修羅
蒼閃霆公の魂を継ぎし者・
夜来野 遥久(ja6843)

卒業 男 アストラルヴァンガード
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
斬天の剣士・
鬼無里 鴉鳥(ja7179)

大学部2年4組 女 ルインズブレイド
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
怠惰なるデート・
嵯峨野 楓(ja8257)

大学部6年261組 女 陰陽師
冷静なる識・
アニエス・ブランネージュ(ja8264)

大学部9年317組 女 インフィルトレイター
我が身不退転・
桝本 侑吾(ja8758)

卒業 男 ルインズブレイド
微笑むジョーカー・
アラン・カートライト(ja8773)

卒業 男 阿修羅