.


マスター:哀歌
シナリオ形態:イベント
難易度:やや易
参加人数:25人
サポート:4人
リプレイ完成日時:2012/10/04


みんなの思い出



オープニング

●星が瞬く秋の空
 いかに残暑が厳しくとも――流石に、夜になれば随分と過ごしやすい季節となった。
 涼風が通り過ぎる。身体に触れて、髪を揺らし、秋の夜に広がっていく。ふと空を見上げれば散りばめられた星と、満天の月が優しく輝いている。日中の暑さも忘れさせる見事な星月夜。
「……天魔退治も忘れそう……たまには良いですかね。こういうのも」
 権田藁米子は空を見上げながら小さく微笑む。天魔達と命を賭した戦いが日常的にある撃退士。そんな彼等、彼女等の日常にも、今日のこんな夜空のような日もある。戦いを忘れて夜空を見上げるような日が。
「……十五夜とか十三夜とか、決まった日は忘れましょうか。思い立ったが吉日と言いますし、ね」
 ふと、思いついたことを実行しようと思う米子。
 こんな綺麗な月夜を見た以上、やるべき事は限られる。
 血生臭い事は片隅に追いやって、今はただ綺麗な夜空を胸に。
 天魔も戦いも今だけは忘れて――星月夜を見ながら、お団子でも食べるとしよう。


リプレイ本文

●屋上に集まって
 ――ただ静かに、上を見上げた。
 誰が、ではなく全員が空を見る。星と月の夜空。大きく広がる星月夜は人の視界には到底収まらない。広大な星海が何処までも続いている。その広さはちっぽけな悩みはおろか――自分達が日々天魔と戦っている事すら忘れてしまいそうな程大きくて。
「ゆったりまったりとお月見っていうのもたまにはいいよね〜」
 高峰 彩香(ja5000)は月を見上げつつ、用意された団子を一口。餡子に黒蜜、更には砂糖醤油にみたらし餡など、持参した味付けで団子を楽しみながら、言葉通りゆったりまったりと月見の一時を楽しむ。
 武器は置いて、光纏もする必要の無い静かな空間で……平和な食をゆっくりと。
「これが、じゃぱにーずお月見ですわね……静かに楽しむ……これが日本の『ワビ、サビ』というものなのですわね……」
 クリスティーナ アップルトン(ja9941)も、普段の高飛車な態度ではなく、月を眺めながら静謐ともいえる態度で月見団子を堪能していた。
 日本の風情ともいうべきその空気を、目で舌で全身で味わう。異国の少女が日本の風情に合わない、等という事は微塵も無い。むしろ彼女の金色の長髪が、星月夜の空によく映えていた。
 ふと、そんな静かな屋上に細い煙が一筋。蚊取り線香の煙。夏の風物詩の一つ。もう夏は過ぎたとは言え、まだまだ虫は元気に飛び回る。そんな彼らには悪いが、今はこの夜空を楽しむ為に退場していただこう。
「折角の月見を蚊に邪魔されるのでは悲しいですからね」
 お団子のお供のお茶として、麦茶を用意しながらアーレイ・バーグ(ja0276)は言う。
 これだけの満天の夜空だ。彼女の言うように、今夜くらいは――。
「進級試験が終わった。明日からまた普段通りに依頼を受けるだろうし、体を休めるいい機会だね」
 龍崎海(ja0565)が月を見ながら大きく伸び一つ。学生として、撃退士として、日々は常時忙しない。身体を休める機会も僅かしかなく――だからこそ、今この時のような一瞬を大事に。
 団子を口にしながらのんびりと……月夜の下、考える事は多々あれど。
 そうしたようにのんびりと月夜を楽しむ者は、他にも大勢居た。仲間との一時が億劫という訳ではない。時には孤にして独になりたい時とてある。ただ一人の雨宮 歩(ja3810)として空を見上げる彼もまた。
「思えば久しぶりだな、こうやって独りでいるのは」
 普段着用している黒いスーツを脱いで、歩が今その身に着ているのは何て事の無い私服。
「悪くないな、独りでこうやって団子を食べて月を見上げるのも」
 ぱくりと一口団子を放る。視線を移せば楽しそうに騒ぐ仲間の姿も――。
「お団子を食べるよっ! 月見団子はなんといってもそのシンプルさが良いんだよねっ! 純白の球体は、もうそれだけで完成された美しさを感じるよ……だけどだけどっ! うら若きガールズ&ボーイズの胃袋には、そんな見た目の美しさよりももっと大事なものがあるっ!」
「へぇ? 見た目より大事な月見団子……そういえば孤児院で何かやってたっけ? いつも抜け出してサボってたから、実際にするのは初めてであたしには解らない……その心は?」
「それは今から実演するよっ! この久遠ヶ原学園のスイーツマスターがねっ!」
 下妻ユーカリ(ja0593)と並木坂・マオ(ja0317)が盛られた団子をぱくつきながら、やいのやいのと騒いでいる。どうやら事前に用意されたお団子以外の何かを作り出しているようだった。
 そう。用意されていたお団子は美味しいものばかりだったが……それで満足して終るような面々ばかりではない。中には焼きたてみたらし団子を作成する者も。
「はい皆ー。焼きたてだよー」
 何故だか理由は解らないがウサ耳着けた鴉乃宮 歌音(ja0427)が新しい団子を携えて現れる。
 出来立てホヤホヤのみたらし団子の香りはとても食欲を刺激する。花より団子ならぬ、月より団子を実現してしまう香りであった。
 他にも蒸かした里芋、栗など……ウサ耳着けた少年の用意した料理に手を伸ばす一同。
 そんな香ばしいお団子や料理に舌鼓を打ちながら――挨拶を交わす『戦友』達。
 お団子の串を片手に持ちながら十八 九十七(ja4233)が残った片手を挙げ、同じように犬乃 さんぽ(ja1272)が返す。そのさんぽの後ろには小さな少女、若菜 白兎(ja2109)が隠れるようにして。
「デカいヤマの直前、最後の一息ですかねぃ……そちらの子はさんぽさんのお知り合いですかねぃ?」
「そっか、2人は初対面だもんね……でも、これでお月見友だね。ほら若菜ちゃん」
「あ、は、はい。若菜白兎です。よろしくなの」
 ぺこりとお辞儀した後は、三人で団子と月見を楽しみ始める。話す事は沢山あり、話す時間も多くある。ゆっくりと月夜の晩は過ぎていく――。

●その頃発起人
「権田藁さん本日はお誘いいただき有難うございますよぃお礼では無いですがお茶をどうぞですよぃ」
「まあ。これはどうもご親切に……それでは有り難く頂きますね」
 氏家 鞘継(ja9094)と発起人の米屋の娘さんは、広げられたレジャーシートの上でお互いに深々とお辞儀。傍にはススキと蒲を一輪ざしに用意され、月見の風流に彩を加えている。
 お茶を一口、団子を一口、そして星月夜を一目……この三つがあれば他に何が必要か。
 あえて言うのなら、お団子だけではお腹が膨れないというくらいで――。
「どうでしょう米子さま。私、皆様にお月見弁当を御作りしてきましたの。このお米、米子さまのお家から取り寄せたお米なんですよ?」
「まあまあ。これはこれはどうもありがとう御座います……栗ご飯に秋刀魚の蒲焼。筑前煮。さつま芋と松茸の天婦羅……これはこれは秋の彩りが見事ですね」
 水無月沙羅(ja0670)の用意した極上のお弁当を前に米屋の娘さんの頬が緩む。秋の風流に無粋な感情は混ざらない。例えば、時間帯的にこの量の間食はどうなのかとかそういう事を思ってはいけない。
 特に女性陣の前でそんな台詞を言ったらめーなのである。生命力マイナス100レベルの禁句なのである。
「今日という日は観月の会を呼びかけて下さりありがとう御座います。戦いや試験でそういうことを考える余裕もなかったので……月見を楽しませていただいてます」
「それは良かったです。この月を私一人で眺めるのはいささか寂しかったところなので」
 着物に着替えたレイラ(ja0365)の微笑みに、同じく笑みを返す米子。同じ黒髪の乙女は月を見ながらお団子を食しながら、のんびりと語り合う。戦いも天魔も忘れて。
「そういえば、平安時代に貴族は月を直に見ずに、杯や池にそれを映して楽しんだとかなんとか。天文部員の友達が言ってた。そこで」
 同じようにお団子を食べていた市川 聡美(ja0304)が、水の入った桶を出す。
 いきなり何を――等と誰も言わない。その水面に映った二つ目の月を見た時点で目的は解った。
「風流感じながらお団子食べましょう」
 水面の月をカメラに収めつつ、月見の時間はまだ続く。
 水に映りし月。それは何も水だけに限った事ではない。酒器に注がれた酒にも月は映る。そんな月を酒ごと呑み干しながら、黒百合(ja0422)は一息吐く。
「あはァ……中秋の名月も美しいわァ……でも、本当のお月見の方が私は素敵よねェ……」
 ほろ酔い気分で上を見上げ本物の月を眺めながら、頭の中で想像上の月を想う。過ぎる年月で薄れた過去の記憶。月を見ながら酔夢に浸り、再び酒器に酒を満たす。彼女の月見もまだ終らない。
 ただ月見が終らないという事は――給仕・裏方の仕事が無くならない。
 それなりの人数が集まってしまったため、どうしても御茶や団子を配るのが慌しくなる。故に氷雨 静(ja4221)のメイドの血が騒ぐのは必然である。
「はい、次の方。はい、お茶です、お団子に合いますよ? それからカイロはいかがですか? そろそろ夜は冷えますからね、お風邪を召されませんように」
 テキパキという擬音が聴こえてきそうな働きぶりで皆に御茶や団子を配る静。その甲斐あってか今夜の月見は皆満足いくものに仕上がっていた。
 だからこそ――そんな満足いく月見だからこそ――平和な一時に、志堂 龍実(ja9408)の顔に自然と笑みが浮ぶ。
「お月見なんて久し振りだ……こんな空を見上げてると、ディアボロが暴れてるとは思えないな」
 隣に座る恋人、フィン・スターニス(ja9308)の温もりを感じながらのんびりと。
「……本当ね。こういう時間があるって、それだけで幸せだと思うわ」
 フィンも同じようにのんびりと空を見る。
 綺麗で大きな名月。特にしなければならない事は無い。天魔退治の時のように武器を振るう必要も無い。あるのは月夜と恋人のみ。だから振るうのは――ほんの少しの、乙女の茶目っ気。
「ねえ、龍実さん……お願いがあるの。……ちょっと口、開けてくれるかしら」
「ん? これで良いのかい?」
 あーんと口を開けた龍実の口に、フィンが手にしたお団子が。
 その行為に龍実が目を白黒させれば、フィンは楽しそうにクスクスと笑う。
「ありがとう、龍実さん。あたし……こういう恋人らしいことに、憧れていたの」
「……その……自分で良ければ……ちょっと恥ずかしいけど……いつでも……」
 食べながら、見ながら、赤く頬を染めながら――恋人達の月夜も更ける。

●月神楽
「お? 何か踊りだしたなぁ……うるせーぞー、もっとやれー」
 炭酸飲料を注いだ杯を掲げながら、虎綱・ガーフィールド(ja3547)が歓声を上げる。先程まで寝転がりながら月を眺めていたが突如始まった演奏に顔を上げたのだ。
 見えたものは月下の舞。巫女装束を纏って舞う、久遠寺 渚(jb0685)の巫女神楽。
 九十九(ja1149)の二胡演奏に合わせて、新たな彩が観月に添えられる。
 時に激しく、時に切なく、そして優しく柔らかに……刹那、誰もが目を奪われ視線を向けた。月と星を背景に、曲が奏でられ巫女が舞う――月神楽。
 演奏と舞が終った後、訪れたのは拍手と……我に返ったのか顔を赤らめて逃げ出す渚。そんな渚の様子に苦笑しながら、月見団子を手に後を追う九十九。
 その様子がまた微笑ましい。拍手を止めて穏やかに笑みを浮かべる華成 希沙良(ja7204)。
「……いい音色……と…素晴らしい……巫女神楽……です……ね」
 氏家の広げたレジャーシートの上でお茶と団子を楽しみながら、先程の神楽を思い出す。月を艶やかに彩ったあの舞は、それがひとつの風流であった。
「氏家様も……有難う御座います……御茶……美味しい」
「それは良かったですよぃ。お茶ならまだまだあるから遠慮せず楽しんでってくださいよぃ」
 笑みを交わしながら二人はお茶を一口。月下の元で味わうお茶はそれだけで十分美味かった。
 そう。美味く、そして楽しい。月を見て団子を食べて茶を飲むだけで、それだけで今夜は楽しい。
 グラルス・ガリアクルーズ(ja0505)は十分にその事実を感じている。
「いい月だな。こんなに綺麗だと、何もかも忘れられそうだ……」
 その感情に、その言葉に嘘は無い。
 けれど瞳に憂いの色が。何もかも忘れられそうだけれども……あるいは忘れてはいけないものがある。撃退士として戦う以上起こる悲劇。伸ばした手が届かぬその無念。罪と業は……消してはならない人の重み。
「同じ過ちを繰り返さないためにも、……僕はもう迷わない」
 そうして再びお茶を手にしたところで――いきなり横手から新しい団子の皿が差し出される。
 何事かと思って視線を向ければ、良い笑顔の女性が二人。
「久遠ヶ原学園のスイーツマスターたる、このわたしの新作はどうだいっ? マヨネーズやウスターソース、チョコレートにピーナッツバター等々……各種用意して、トッピング感覚でお団子につけて食べられるようにしたよっ」
「いやいや、よくわかんない味わいのもあったけど、美味しくて楽しいのは本当だよこれ。あたしも思わずおかわりしちゃったし……食べてみて食べてみて」
 ユーカリとマオの笑みに釣られてグラルスは思わず一口。確かにそれは楽しい味わいで――自然な笑みがグラルスの口元に浮んでいた。
 楽しげな、賑やかな所は一箇所ではない。大きな胸を揺らす美少女も――。
「ぐっいーぶにんっ! エルレーン! ……元気ないですわね? 日本では、月には兎がいるというお話でしょう? ほら、兎みたいに元気に跳ねまわるのですわ!」
 ワビ、サビは飽きたのか、クリスティーナがエルレーン・バルハザード(ja0889)の後ろから抱きつく。ぴょんぴょん跳び跳ね回りながら、自らが兎になったように。
 同時に豊満な、お月様みたいに真ん丸い見事なものが揺れていて……男性陣の中に思わず凝視するものも居たり居なかったり。
 まあもっとも、プルンプルンさせているのは一人ではなくアーレイも同様であったが。
「……月を見てギメルの頭を思い浮かべるのは職業病と言うのでしょうか?」
 そんな彼女はお空の月を見上げながら、何とも物騒な奴の頭を思い出す。こんな綺麗な夜に、あんな危険ブツを思い出してはいけない。
 同じように撃退士としての考えに浸っていた龍崎海も、流石にギメルの頭発言に思わず噴出す。茶を零さなかったのは流石と言うべきか。
(とはいえ、奴等に関して考えてしまうのは同じ……新しいスキルを習得できたり、強化も出来るけれど……安心はできないからね)
 未来に過去。考える事柄は山のようにある。確かにこれは職業病。忘れそうな月夜とは言え、どうしても想いや考えは離れない。
 それでもやはり――今だけは。
「……楽しませてもらうよ。眺めるのも食べるのも、出来る時に楽しみたいもの」
 彩香が今度は胡麻団子をぱくり。幸いにも空の月はまだ明るく美しい。
 未来や過去はひとまず置いて、今は休憩の時。この美しい現在を楽しもう。

●終わりはいずれ
「さんぽさん、さんぽさん……あーんなの。一番好きな餡子のお団子なの」
「はわわ、あっ、ありがとう……なんかお月様の味がする、優しくて」
「えへへ」
 白兎とさんぽ、二人はまったりほのぼのとお団子を食べながら幸せそうな空間を作り出す。ぽわぽわしてふわふわした暖かな一時。そんな様子の二人に笑みを零しつつ、九十七は杯を煽って……空の月に向けて指を突き出す。銃の形を模した指を。
「宵の月も運のツキも、頂きですの」
 この月夜の後にも依頼は、戦いはある。そんな戦いも撃ち抜くように。
「はうう……先程は恥ずかしかったですぅ……」
「んー、久遠寺さん難しく考えずに気楽にね。皆が楽しく有ればそれで良いさぁねぃ……はい、お団子にお茶さぁねぃ」
「あ、ありがとう御座います……ふう、緑茶と頂くお団子は美味しいです」
 人目から離れた場所でようやく一息つけた渚は、九十九が手渡したお団子に黄粉をつけて美味しそうに食べ始める。見事な舞だったが、彼女にしてみれば随分恥ずかしい行為だったのだろう。舞が、ではなく人前で踊るという事そのものが。
 九十九はそんな彼女にフォローしつつ……踊り子と演奏者も静かに月見の夜を。
「このお団子大変美味しゅうございます。これはどのように作られたのでしょうか」
「これは砂糖醤油片栗粉水を合わせた餡。そんなに難しいものじゃないよ」
 裏方に回っていた静や料理人と化していた歌音が、少し休憩を挟み、お団子を食べながらレシピの教え合い。その盛り上がる会話は、秋風にも負けぬ。
「――では米子さんは先を見据えて撃退士に?」
「ええ。何時実家が、近所の商店街に被害が及ぶか解りませんからね……救世主の誕生を待つほど気が長く無いもので。それならば自分で成ってしまおうと」
「なるほど……その気概は、同じ阿修羅として負けれませんね」
 レイラと米子は趣味や生き方について話しつつ、芒と里芋の煮物を口に運ぶ。
 共に上品に――お互いに、撃退士であることを除けば良家のお嬢様のように。
 食は進む、話も進む……けれどやはり、終わりの時はくる。
「寂しいねぇ、そろそろ終わりか……でも、悪くないねぇ。独りになって改めて気づく事もある、かぁ」
 宴の終わりを感じながら。寂しさを感じながら。歩は一人呟く。
 愛する人と出会い、いつのまにか傍にいる事が当たり前になった。けれど今夜一人になって、改めてその大切さが解った――。
「……今このとき、同じ月の下で戦う仲間たちに武運あらんことを」
 虎綱は杯を掲げて、改めて想う。宴が終れば、次は戦いの日だ。共に命を掛けた戦い。どんな悲劇が待っているか解らない。
 だからこそ武運を願う。月下の戦友達の未来に幸運があらんことを。
「あの月には色んな想いが詰まっているのでしょうねェ……月を見上げてこうやって夜空を眺めた存在のさァ……どんな想いで、あの月を見上げたか色々と想像するのも悪くは無いわよォ……あはァ♪」
 各々の想い。各々の気持ち。それらを夢想し、最後の酒を煽る黒百合。
 観月は終わる。次に観るは天魔の姿。
 歌音、そして静が片付け始める。用意した御茶や団子の数は多い。跡片付けも一苦労だ。ウサ耳を揺らしながら歌音が、メイド服を翻しながら静がテキパキと祭りの残骸を片付けていく。
 そんな中、同じように片付けていた沙羅が――ふと空を見上げて月に祈る。
「皆様が、事故や怪我をしないよう無事で過ごせますように」
 先行きの見えない世界だからこそ――そんな幸せを祈った。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:12人

己が魂を貫く者・
アーレイ・バーグ(ja0276)

大学部4年168組 女 ダアト
タオルマイスター・
市川 聡美(ja0304)

大学部4年299組 女 阿修羅
魔に諍う者・
並木坂・マオ(ja0317)

大学部1年286組 女 ナイトウォーカー
202号室のお嬢様・
レイラ(ja0365)

大学部5年135組 女 阿修羅
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
ドクタークロウ・
鴉乃宮 歌音(ja0427)

卒業 男 インフィルトレイター
雷よりも速い風・
グラルス・ガリアクルーズ(ja0505)

大学部5年101組 男 ダアト
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
みんなのアイドル・
下妻ユーカリ(ja0593)

卒業 女 鬼道忍軍
料理は心〜学園最強料理人・
水無月沙羅(ja0670)

卒業 女 阿修羅
┌(┌ ^o^)┐<背徳王・
エルレーン・バルハザード(ja0889)

大学部5年242組 女 鬼道忍軍
万里を翔る音色・
九十九(ja1149)

大学部2年129組 男 インフィルトレイター
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
祈りの煌めき・
若菜 白兎(ja2109)

中等部1年8組 女 アストラルヴァンガード
世紀末愚か者伝説・
虎綱・ガーフィールド(ja3547)

大学部4年193組 男 鬼道忍軍
撃退士・
雨宮 歩(ja3810)

卒業 男 鬼道忍軍
世界でただ1人の貴方へ・
氷雨 静(ja4221)

大学部4年62組 女 ダアト
胸に秘めるは正義か狂気か・
十八 九十七(ja4233)

大学部4年18組 女 インフィルトレイター
SneakAttack!・
高峰 彩香(ja5000)

大学部5年216組 女 ルインズブレイド
薄紅の記憶を胸に・
キサラ=リーヴァレスト(ja7204)

卒業 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
氏家 鞘継(ja9094)

大学部7年114組 男 阿修羅
マイネ・リーベ・
フィン・スターニス(ja9308)

大学部5年216組 女 ダアト
遥かな高みを目指す者・
志堂 龍実(ja9408)

卒業 男 ディバインナイト
華麗に参上!・
クリスティーナ アップルトン(ja9941)

卒業 女 ルインズブレイド
未到の結界士・
久遠寺 渚(jb0685)

卒業 女 陰陽師