●開戦
一陣の風と共に巻き上がる砂。
極太眉毛の男が、金属バット片手に鋭い目つきで前を見据える。
その先に立つのは、グラブを手にはめた撃退士たち――
「お前らぁー!! 久遠ヶ原の星を掴みたいかぁーーー!!」
「「「「うおおおおおおおおお!!!」」」」
凄まじい熱気、凄まじい殺気。
甲高い金属音と共に、白球が勢いよく放たれる。
迫り来る打球、燃えさかる火花。
これは、命を賭して戦う球児たちの物語。
類い希なる激戦(泥仕合的な意味で)の火ぶたは、こうして切って落とされたのだった。
●平和とは儚きもの
前のバスケで圧勝した白組は、紅組のいない状態で先に捕球を始めていた。
ちなみに誰の陰謀なのか、白組のフィーネ・ヤフコ・シュペーナー(ja7905)は試合直前に謎の腹痛に襲われ棄権。結果紅組8名・白組9名となったものの、白組が圧倒的優勢を保って競技が進んでいた。
「どりゃどりゃどりゃー!」
誰よりもアレなかけ声でボールをキャッチするのは、紅葉虎葵(ja0059)。
長年の闘病生活を送った経験のせいか、こういったスポーツに憧れのある虎葵はやる気に満ちている。
「グローブって扱いづらいんだねえ。それでも頑張るよ!」
彼女の視線は、一心に飛んでくる打球へと注がれている。その姿はとても清々しく。
虎葵と同じセンターに陣取っている神凪宗(ja0435)も、静かなる闘志に燃えていた。
「野球部に所属している以上、無様な姿は見せられないな」
さすがは本物の球児。彼の捕球は誰よりも美しい。高い球だろうが角度の深い球だろうが次々と華麗にキャッチする様は、見ていて感心してしまうほどである。
――だが、しかし。
平和な時は長く続かない。
二人を見守る者たちは知っていた。
紅組が追いつき、同じグラウンドに陣取った瞬間。ここで何が起こるのかを。
彼らが心の中でつぶやいた言葉は、ただ一つ。
そ ん な 無 防 備 で 大 丈 夫 か ?
まっすぐにセンターへと飛んできた打球。
これは余裕で捕れる……! と宗が素早くキャッチしようとした瞬間。
パァン! と言う音と共に球が木っ端微塵に粉砕される。
あ然とする宗の隣で、天河アシュリ(ja0397)が「妨害成功!」と勝ち誇った笑みを浮かべる。
一見クールビューティーな彼女だが、実際は感情表現豊かでノリ(妨害的な意味で)がいい。
「紅組〜! ファイト〜!」
威勢良く声をあげるアシュリ。実に楽しそうで爽やかな笑顔だ。
しかし、よく考えてみて欲しい。
爽健美でごまかされてはいけない。球が粉砕されるとか ど ん だ け の 威 力 だ よ。
キィン。
まっすぐに飛んでくる打球。
虎葵が一心不乱に捕球しようと走る。そこを再びアシュリが放つ手裏剣が襲う!
「そうはさせねえよ」
素早く割り込んだのは、強羅龍仁(ja8161)。彼の分厚いシールドが、鋭い刃を受け止める。
その間に虎葵は捕球を成功させる。
「助かったよ、ありがとう!」
「大したことじゃねえさ」
防御に優れた龍仁にとって、これくらいのことは容易いことである。
しかし時は無常。悪夢はすぐそこに迫っていた。
「きゃああああ!」
突如悲痛な叫びと共に虎葵の身体が浮き、激しく地面に叩きつけられる。後に残るのは、グラウンドに立ちこめる砂煙。
「あら、ごめんなさい」
アストリア・ウェデマイヤー(ja8324)が、何事も無かったかのように倒れ伏す虎葵に謝る。虎葵が捕球を終えた直後、強烈なスライディングをかましたのだ。
「ボールと捕ろうと思ったら……ついうっかり」
可憐に微笑みながら、アストリアは内心でひとりごちる。
(ついでに足もつぶすつもりだったんだけど、うまくいかなかったわね)
※※彼女の道徳心は完全にログアウトしました※※
それを見た撃退士たちは、ごくりと唾を呑む。
序盤で早くも現れた脱落者。しかしながら、彼らにはわかっていた。
これはまだ、ほんの序の口に過ぎない。
本当の戦いはこれからが本番なのだ――
現キャッチ数:紅組42 白組135
脱落者:1名
●グラウンド後方の現実
――まずは球児たちの華麗なプレーをご覧下さい――
「不不不不不……」
後方中央で不敵な笑みを浮かべるのは、日谷月彦(ja5877)。
彼の目的は『後方で頑張る』。もちろん頑張るのは捕球……のはずがなく。
月彦は飛んできた打球をそれらしくキャッチすると、近くにいた龍崎海(ja0565)の膝におもいっくそぶつける。
「いってえええ!」
痛がる海を尻目に、今度は大きく上がった打球を捕ろうと下がってきた大炊御門菫(ja0436)に付いていき、彼女の目に向けて砂を飛ばす。
「うっ……」
思わず顔をゆがめる菫。まさに外道。流れるような妨害。むしろこの為だけに参加したんじゃないかお前。
しかしそんな月彦の栄華も、長くは続かない。
今度は下がってきたアシュリへと妨害行為を働こうとした矢先。
「貴様! 卑怯な妨害は許さないぞ!」
怒りに満ちた菫の声と共に、月彦の視線は彼女へと釘付けになる。それと同時、迅雷のごときアシュリのタックルが み ぞ お ち 炸 裂 ☆
……生真面目な人を怒らせると怖いんですね……
気を失う寸前、月彦がそう実感した頃。
「今までの努力を無に返された気分です……」
同じく後方で小柄な眼鏡少女、雫(ja1894)は無表情のままつぶやいていた。白組の勝利を信じて疑わなかったのに。こんな最終競技、聞いていない。
「大人は汚いです。あんな大人にはなりたくありません」
そう固く誓いながら、彼女はキャッチしたボールを素早く前に立つ海の後頭部めがけて投げつける。
「いってえええ!」
悶える海を尻目に、今度はセカンドに飛んできたボールを取ろうとしているアシュリと小柏奈々(ja3277)に向かってさりげなく『地すり残月』を使用。衝撃波をもろに受けて吹っ飛ぶアシュリと、如月紫影(ja3192)の護衛を受けて何とか無事な奈々。
それを見た雫は、不満足そうにつぶやく。
「や(殺)り残しはよくありませんね……」
何この子こわい。
直後、きんと言う音と共に高く上がった打球。
宗が捕ろうと下がってきた所、後方から声が聞こえる。
「僕に任せろ……」
見ると月彦だった。宗は彼に捕球を任せて元いた位置へと戻ろうとする。
「待てよ、日谷殿は先程……」
気付いた時には既に遅し。
振り向けばボールをキャッチした月彦が、不敵な笑みを浮かべながらこちらに何かを投げてくる。
「う……動けない」
「てへぺろォ……ボールを投げる方向を間違えたわァー♪」
妖しく光る、金色の瞳。
影縛りと言う名のボールを投げつけた月彦は、いつの間にか黒髪の少女に変わっていた。
その正体は黒百合(ja0422)。彼女は動けない宗に向かってにたぁ、と笑みを浮かべて言う。
「スポーツマン精神に則して正々堂々と戦いましょうねェ♪」
えるしっているか。これがげどうだ。
動けない者に明日の命は無い。もはや殺られる運命なのを、ひたすら待つだけの悲劇。
ゲドーマスター。KING OF THE GEDOU。っていうか後方にまともな奴はおらんのか。
(この後アストリアの殺人スライディングにより、宗は帰らぬ人となった)
――おわかりいただけただろうか――
もはや言葉は必要あるまい。だが敢えて、ここは言おう。
いいかお前ら。
後 方 は 戦 場 だ
現キャッチ数:紅組121 白組330
脱落者:4名
●激戦(野球的な意味で)の前方
「ほら!ここならあたいが最初に取れるわ!」
一番前に位置取りをしてドヤ顔をしているのは、雪室チルル(ja0220)。
妨害を防ぐため出来るだけ至近距離で球を受ける彼女は、なかなかの捕球力だ。
「まぁ、やるだけやりますよ、一応」
清清 清(ja3434)が淡々と言いながらも、必要最小限の動きで堅実にキャッチを重ねる。
妨害者が比較的少ない前方では、文字通り球捕り合戦が続いていた。
一塁側では、奈々と紫影のペアが息のあったプレーを披露する。
「絶対に取るよ!」
紫影の援護を信じ、迷うことなくボールに突進する奈々。時折挟まれる妨害を、絶妙のタイミングで紫影が防ぐ。
「アリス先生、やっぱりこうなるんですね……。やる以上は全力ですが」
そう呟きながらも、紅組の勝利を信じ全力でプレイする紫影。
前方組は次々と捕球数を増やし、試合の進行に大きく貢献していた。
ああ、神よ。ここだけはまともな野球が見られるんですね……!
そんなたわごとが聞こえた直後。
前方に飛んできたボールがバウンドし、角度が横にそれる。
「ちょっとー!真正面に飛ばしなさいよー!」
チルルが怒りながらボールを追っていると、すぐ近くで「気合ー!」と言う声が響く。
これは紅組のかけ声だ。チルルは先に捕られなるものかと、ボールを必死で追いかける。
「あたいが先にとるんだから!」
「闘魂ー!(バ●ス的な意味で)」
\\\\ カッ ////
「うわっ目が、目がーー!!」
激しい光を受け視界を失ったチルルに、Rehni Nam(ja5283)が無垢な笑顔を向ける。
「千本ノックである以上、スポ根のかけ声は大事なのです」
やっぱりここにもいた外道。見ろ、人がゴミのようだ。
その場で狼狽するチルルの顔面に、今度はグラブが勢いよく投げ込まれる。ふいうちの攻撃に沈むチルル。
「すみません。ついうっかりすっぽ抜けてしまいました」
まるで悪びれる様子無く謝るのはついさっき見かけた、長身の男。
紫 影 お 前 も か
そんな外道二人を悲劇が襲うのは数秒後の話。
「困りましたね。ボクは事なかれ主義なんですが……」
そうつぶやく清の光纏の土星が輝いた後。無数の彗星が上空から激しく突き刺さる。
「きゃああああああ!」
爆ぜる地表、吹き飛ぶ紫影とレフニー。いやいや、あんたが一番やりすぎですやん!
「……一応、勝ちたくはありますので」
競技続行が危ぶまれるほどの攻撃であったが、清はなんとかペナルティを免れる。
そこには『とにかくこの死闘を早く終わらせたい』という審判のテクニカル的思惑が、あったとか無かったとか。
現キャッチ数:紅組232 白組421
脱落者:7名
●生き残りをかけて
既に半数近くが脱落する中。
ノック職人のテンションもMAX! 一度に数個の球が飛び出し始める。
「これからが本番ですね……」
高く上がった打球を上空でキャッチするのは、楯清十郎(ja2990)。
「天魔の攻撃を受け止めるよりは楽なものですよ」
背中に翼を生やし柔和な表情で話す姿は、まさに天使のようでさえある。
周りの人間も、そんな彼から目を離せない――そう。文字通り、離すことが出来ないのだ。
清十郎の事を見つめたまま動けないでいるのは、アストリア。
「くっ……油断したわ」
捕球妨害をしようとした所を避けられ、タウントで返り討ちにされたのだ。
重要なのは彼女が立っている位置。清十郎とノック職人との間。飛んでくる打球。死亡フラグキタコレ。
ドゴォ……っ!
「あ、やっぱりタウント中だと攻撃みたいになるんですね」
清十郎はにっこりと微笑む。もろに後頭部へ打球を受けたアストリアは、あえなくその場で撃沈する。
その頃、後方でびくびくしながら頑張っているのは、福島千紗(ja4110)。
「みんな……殺気立ってる……」
怖いので人より後方で捕ることを選んだ彼女だったが、それは全くの検討違いだった。
既に戦場と化していている後方で、安寧の地などあるはずがない。
「いやっ来ないで、ください……」
必死に逃げ回るも、繰り返すがここは戦場。殺らなきゃ殺られるのが道理。
「おにいちゃんのためにも、頑張らなくちゃ……!」
千紗は歯を食いしばる。最愛の人が応援してくれているのだ。諦めるわけにはいかない。
飛んできたボールに向かって、とにかく走る千紗。けなげなキャッチ姿に、思わず男性陣の視線が奪われる。いいぞ、頑張れ妹属性!
「妨害だって……負けません!」
捕球体制に入っている紅組目がけて、千紗がトワイライトを放とうとした時だった。
「根性〜!」と言う一斉かけ声と共に、紅組全員がサングラスを装着する。
しまった、目くらまし対策だ。
そう彼女が気付いたときには遅かった。
「あらァ、後ろががら空きよォ♪」
くどいようだが、ここは戦場。彼女の動揺を見逃す黒百合では無い。
「いやあああああ!」
爛れた巨大な手が地表から表れ、千紗に向かって振り下ろされる。強烈な悪寒に襲われながら、身体が麻痺してしまう千紗。
「御手でボールをキャッチ出来ると思ったのだけどねェ……残念だわァ♪」
キングGEDOUの前に崩れ去る千紗。世は時に無慈悲にして、過酷。
この時点で、紅組キャッチ数は420。対する白組は632。
まともに動ける人間は紅が4名、白も同じく4名。
これは再び白組の圧勝か……と誰もが思った時。
「この時を待っていた」
度重なる妨害にもその防御力と忍耐力で凌いできた海が、手にした札を大きく掲げる。
「それは……魔法札っ!」
「全てはアリス先生のチア姿……もとい、勝利のために。行くぞ、『回復の光』だ!」
「「「な、なんだってーーー!!」」」
白組があ然となる中、みるみるうちに紅組全員の体力が戻り、バッドステータス全てが元通りになる。
そう、彼らはこれを待っていたのだ。例え圧倒的に不利な状況でも、戦争では最後に数で勝ることが有利であることを知っているから。(※彼らは野球の競技中であることを完全に失念しています)
この頃になると、乗りにのったノック職人は一度に三個以上の球を打つようになっていた。
海はアウルの鎧を使い、複数の球をその身で受け大量確保を可能にする。
「上は任せろ!」
足にアウルを集中させた菫が、飛翔しながら球をキャッチする。
こうなれば勝敗は決したも同然であった。
度重なる泥仕合で激しく消耗した白組が、完全復活を遂げた紅組に勝てる訳がない。
あっという間に追い越し、先にノックを終える紅組。
●
「ふう……助かった。礼を言うよ」
にやりと笑みを浮かべる月摘紫蝶。
紅組の勝利により、解放された被害者もとい実行委員だ。手渡される魔法札は【命中&回避3倍】だ。
「他の者も早く解放されるとよいのだが……」
総大将は、別として。
「さあ、一気に突き放すよ!」
奈々のかけ声で、トラックを全速力で走るメンバー。
「明日は、起き上がれないかもしれないけど……あたしは頑張るっ!!」
「ただ、勝利のために!」
復活したアシュリとアストリアも、ひたすらゴール向けて走り抜ける。
紅組、全員ほぼ同時でゴール。
まさに迅雷のごときレースであった。
そして紅組に遅れること数分。
何とかノックを終えた白組が、負傷者を抱えながらトラックにやってくる。
解放されたのは、月見里叶。叶の友人である龍仁が、ばつが悪そうに謝る。
「なるべく早く解放したかったんだが……すまん、無理だった」
「気しないでください。あなたが無事でよかったですよ……(冗談抜きで)」
叶の切実さがこもった響きは嘘ではない。死屍累々たるグラウンドのありさまを見て、龍仁は改めて実感する。
俺がいたのは、戦場だったのだ――と。
しかしまだ終わってはいない。競技はこれからも続いていくのである。
叶から手渡されたのは【回復の光】。しかし、今ここで使えば後の競技で支障が出るかもしれない。
次のサッカーで再び逆転することを信じ、龍仁は満身創痍のメンバーに向かって檄を飛ばす。
「皆あと少しだ!頑張れ!」
傷ついた仲間を助け、全員一丸となってゴールを目指す白組。
その姿は(色んな意味で)涙を誘う。
「日谷さん、痛かったら言ってください」
負傷した月彦をひきずりながら、雫が声をかける。
「痛い痛い痛い痛い……」
「わかりました。痛みの時間を短くするために速度を上げます」
こくりとうなずき、彼女は一気にスピードを上げる。再び気を失う月彦。その横を、清十郎が爽やかな笑顔で走り抜ける。
「真夏の太陽の下でスポーツに汗を流す。健全な学生って感じですね」
暑さでトチ狂ったんじゃないかと誰もが心配をしたが、彼の両手で容赦なくひきずられている虎葵と宗の姿を見て、皆納得をする。
問題ない、彼は平常運転だ。
チルルを清が抱え、千紗を龍仁が背負って駆け抜ける1000m。
ゴールまであと少しだ、あと少しでこの地獄も終わる……!
「ピーッ!」
試合終了のホイッスルが鳴り響く。
こうして球児たちの熱い夏は、終わりを告げた。
激闘を戦い抜いたわずかな達成感と、このグラウンド後始末どうするんだよまじやべー完全にやりすぎたわほんとすんませんでした的な思いを残して……。
●お待ちかねの責任BOX
「くっ……ここへきて逆転されたか」
太珀の悔しそうな表情を見て、アリスがほくそ笑む。
「おやあ、太珀。顔が真っ青ぢゃぞ☆」
「う……うるさい! 僕は別にあれが怖いわけじゃないからな!」
語るに落ちている太珀に向けて、責任BOXの中身が披露される。
投下されたのは「はら」。その内容は……。
\くるっぽーくるっぽー/
え、それなんて平和の象徴。
入っていたのは、真っ白な鳩が10匹。
「な、なんだ。鳩か」
ほっとした様子の太珀を見て、憤慨するアリス。
「なんぢゃこれは! こんなかわいい鳩ぽっぽが何の役に立つと言うんぢゃ!」
案ずるな、諸君。例え平和の象徴だろうと、奴らはまごう事なき鳥。
「そぉれ!」
鳩と共に入れられていた餌が、太珀に向けて投げつけられる。
その瞬間、鳩たちの視線が一斉にはぐれ悪魔にズームイン☆
\くるっぽーくるっぽー/ \くるっぽーくるっぽー/
「うわっやめろ近寄るなお前たち! うわああああ痛い痛い地味に痛いーーー!!」
恐ろしきかな、太珀の身体をつっつきまくる鳩の群れ。そんな怪奇映画が昔ありましたね。
涙目の太珀をよそに、競技は次のサッカーへと進む。
はてさて、勝負の行方はどうなるのか。
――野球1000本ノック結果:紅組圧勝――
野球 担当マスター:久生夕貴