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まずは冥魔とやり合う前に――さぁ行こう、ラーファ。 鳥海山の主 ・ トビト
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トビト様に抗うモノすべてに鉄槌を。 ――全ては、トビト様の為に。 大天使改め、権天使 ・ ヴィルギニア
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※08月15日 フェッチーノの死亡を記載 ヴィルギニアの階級が権天使となったという情報を入手 新たな天使が動いているという噂があるが、詳細は不明 相関予想図資料について秋田方面を警戒する目を強める撃退庁東北支部に、ある日、その秋田の撃退署から封書が届いた。 自分個人への宛名書きもあった為、長月 耀は執務室でその封書を開く。 「……こいつは」 中に入っていたものを見て、耀は反射的にスマホを手にとっていた。 「おい花燐、あれどうやって作った、っていうか手に入れた?」 『あぁ、届いたんですね』 どうやら休憩中だったらしく、電話の相手――片倉 花燐はすぐさま電話に出た。 『任務に出ていた撃退士が拾ったんですよ。少し前まで当人が留まっていた街でしたし、内容的にも嘘はないかと』 「なんっつーか、まぁ……ありうる話ではあるが……」 花燐の言葉に、耀は反応に困って結局眉を八の字に曲げた。 届いたのは、二枚の書類。 うち一枚は、正確に言えば書類などという立派なものではない。 シュトラッサー・鏡国川 煌爛々が書いたと思われる、鳥海山の天使たちの関係を図にしたものだった。 彼女が書いたという根拠は、多くの天使への煌爛々自身の感情を書いている点と――その内容にある。 そしてもう一枚は、その図と、これまでの経緯を参照に、秋田の撃退署側でそれ以外の関係も含め清書したものだった。 電話を終えた耀は、改めて2つの図を眺める。 これらの図には、天使たちの相互関係を整理する以外にも一つ大きな意味がある。 「――ヴィルギニアが頭ってことはないだろう、とは思ってはいたが……トビト、か」 報告として初めて目にする鳥海山のゲートの主の名に、耀は鋭い視線を下した。 |
■ダルドフ 久遠ヶ原との初めての接触も対話だった大天使ダルドフは、現在に至るまで撃退士に対して明確に敵対的な姿勢を見せたことはない。 対等な一騎打ちを望む等義を重んじる故に、自らの支配領域にいる人々や、関わった撃退士にもある種の信頼を得ている彼ではあるが、やはり天使という立場故か現地の撃退署の撃退士には目の敵にされている。 また、上官の命令に対しても忠実であるのか吸精の対象となる支配領域の住民を増やしたりもしているが、その一方でゲート内に侵入してきた撃退士と親睦を深めたりと、現状、久遠ヶ原の撃退士にとっては憎みきれない存在となっている。 それでも彼がなびくことがないのは、人柄以外にも理由があるようだが、今のところそれは明らかにされていない。 |
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■涼子 |
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■フェッチーノ |
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■煌爛々 |
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■トビト、ヴィルギニア |
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トビト | ヴィルギニア | |||
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鳥海山周辺を支配下に治める力天使。 天界のとある名家のお坊っちゃまで、サスペンダーがトレードマーク。 見た目は8、9歳くらいの可愛らしい男の子。少々ドジっ子。 だが、実は相当な切れ者であり、実年齢も見た目通りではない。 冥魔の動向に目を光らせていたが、リザベルが青森での立て直しに失敗したことを機と捉え、行動を開始した。 イラスト:しばしの |
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トビトが天界から直々に招聘した女性副官。
肩まで伸びたふんわりパーマの白銀の髪に、柔らかな微笑みが浮かぶシスター。
外見とは裏腹に、戦闘能力、頭脳共に優秀。
トビトの勢力拡大と力向上の為、積極的に人間界を支配することを考えている。
昔、格上の悪魔を激戦の末に討ち取り、その功績が認められて大天使から今の階級に格上げされた経歴を持つ。
その代わり、その戦いにおいて両翼を失ってしまい、現在は飛行能力を持たない。
イラスト: ゾイヨン |
ダルドフ | 涼子 | |||
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立派な顎髭を持った、外見年齢が五十代前半くらいの大天使。
武人肌の天使で、鳥海山を支配下に置く際に活躍した者の一人。
緻密な指揮と冷静な判断力で部下の実力を十二分に発揮させる一方、自身は真正面から戦場に身を置き、挑みかかってくる相手を豪快に力でねじ伏せる事を好む。
彼の支配領域となった地域は治世がとても良く、天魔に脅かされる危険のあるこの世界では、かえって感謝されることすらあると言う。
イラスト:ちーせん |
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20代前半の女性シュトラッサー。主はダルドフ。
鳥海山支配時に最も活躍した者の一人であり、その名はトビトにも覚えられている。
与えられた職務を忠実にこなしてきた軍人肌で、武器は銃と短剣。少々堅物なところがある。
『天使』という存在を崇拝しており、ダルドフに留まらず天使全般(天界)に忠誠を誓っている。
その為、天界の階級性を重んじており、より上の階級から命令があればそちらを優先することがある。
イラスト:たがみ千 |
フェッチーノ | キララ | |||
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長身だが体はとても痩せ細っており、それを隠すようにローブを纏う魔術師風の天使。 眼の下に常に隈があり、相手の顔色を覗き見るようにやや上目使いで接する。 小さな翼は蝙蝠の様であり、その陰鬱な雰囲気と不健康そうな容姿から、見る者に『枯れ木』をイメージさせる。 しかしその魔法技術は一介の天使としては非常に優れており、様々な魔法を行使する。 人間に対して無関心であり、彼の目下の関心事は己の『成果』だけである。 仙台への進攻において、死亡。 イラスト:作 |
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ちょっと頭が足りない系のチャラい女子高生シュトラッサー。 フェッチーノに殺されかけた時、ヨイショして持ちあげまくっていたら何故か気に入られてしまい、そのまま使徒にさせられた不幸な娘。 考えるよりも身体が動くを地で行くタイプで、作戦の意図を理解せずに吶喊することも多々ある。 イケメンや渋いオジサマのタイプを瞬時に見極め、 独自の好みで点数付けする癖を持つ。その反面、いざ目の前にすると少々挙動不審になってしまう。 イラスト:ヤマ |
長月 耀 | 片倉 花燐 | |||
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撃退庁東北支部の総司令。自身のジョブは鬼道忍軍。
のらりくらりとしており、一見昼行灯。副司令官に小言を言われることもしばしば。ただ実際は勿論いろいろ考えて行動しており、何だかんだ言って信頼されてはいる。
撃退士としても強力であるが故に、自身が戦場に立つことは多くない。
現在は仙台に駐屯中。
九魔襲撃の中でも、動きのなかった鳥海山の天界軍の動きに目を光らせ続けていた。
イラスト:― |
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撃退庁東北支部の副司令官。自身のジョブはルインズブレイド。
ツンデレの『デレ』が無いぶっきらぼうな感じの口調。長月が常々「せっかくの美人がもったいない」と思うくらいの型物っぷり。
管轄署では最大級の規模である青森の撃退署に赴き、九魔襲撃の際には現場の指揮を執っていた。
その後、青森県内に散ったディアボロへの対応等の各種後始末に従事。長月の指示を受け、次なる戦いの地・秋田へと赴く。
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